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更新日:2015年04月19日 訪問者数:3181
ジャンル共通 技術・知識
悪天候の山と、どう付き合うか…楽しむか…
jyunntarou
ピーカンの蒼空の下での登山と真逆な悪天候下の登山・・・それぞれ体験しておくのも良いかもしれません。
山岳気象情報での週末のお天気が悪いっ(+o+) ガーン!ショック。・・・次回に期待すっか・・・。ってことも多いかと思います。
しかし、考えようによっては その悪い状態のお山に行くのも一つの「手」だと思います。
まず、静かな山行ができる。
風の音 雨の音 川の音 そして意外と動物たちに出会えること。花もしっとりと美しく咲いているのが目に留まります。

先ずは低山の雨の日をお薦めします。
いつもと違った お山を感じられるかと思います。

いくらゴアテックスと言えども 中からの汗は到底出し切れずに蒸れて 中はびしょ濡れになります。
ゴアの靴も 同様に水がしみ込んできます。
ガスって何も見えない場合もあります。

しかし、ピーカンが全て良いわけでもありません。
四季おりおり、お天気もおりおり お山は常に変化しております。

但し、命を落としてはなんにもなりませんので、しっかりと装備が必要になるかと思います。
厳冬期の悪天候は高山では命取りになりますので しっかりとした知識と技術が要ります。

ただ、こんな悪天候の山を経験しておきますと、ピーカンのお山がより有りがたくも感じますね。

今年のGWは5連休です。5日間も晴れることはないでしょう。毎年GWの遭難はお仕事の日程関係で強行してしまうから起きる可能性高いです。悪天候にいきなり遭遇するのではなく、少しずつ慣れておれば対処の方法も変わってくるかと思います。

どうか、楽しい5連休のGWをお楽しみくださいね(*‘∀‘)
スゴイ水圧です。
赤丸の中に私とBさんが居ます。ヘルメットを通してどどどどどっと水圧がかかってくるのが判ります。ビレイをしながら進みました。
大峰山脈の小笹谷は、全くと言うほど人は入りません。このクソ滝35mや地理院地図にも掲載されていない小笹大滝50m+直ぐ上部のゴルジュ25m+15m+10mなど、登攀不可能な滝が続きます。そこを台風直撃の中を突破しました。クソ滝は直登を果たしましたが、爆音を立てて流れる巨大な小笹大滝にて右岸尾根に豪雨の中、必死で逃げるコースを探します。
滝がチョコレート色に変わりドーンドーンと音を立ててます
この小笹大滝の右岸は巻けるのかどうか判りませんでした。しかし、足元が弛む中、このトラバースを敢行しなければ尾根に乗れません。若手にビレイを頼んで一気に渡り終えました。こういう時は、ゆっくりじゃなく、走ってトラバースしてしまします。その方が堕ちません。
右に見える爆音を立てて流れ落ちる滝が小笹大滝の一部です。ロープでビレイしながら逃げ道を探します。しかし、岩壁に詰まり…日没前に斜面にテントを張りビバーク。
岸壁を乗り越えたら、石清水が迎えてくれました。
この岩から吹き出す清水は、本当に美味しかったです。核心部を乗り越えた時は、のどがカラカラでしたから、有りがたかったです。
カラビナを付けたスリングを立木に投げ縄し、手作りアブミとショルダーを使い、翌昼にこの岸壁を乗り越えました。一般道の奥駆に出たときは この上ない喜びを感じました。
3日間かけて、小笹谷を超え希望の稜線奥駆道へ(^_-)-☆
三人で肩を組んで、一緒に「いっせーのーでぇ」と一般道に飛び出しました。緊張感がほぐれ安堵感で「ほっ」としました。
しかし、下山すると台風の豪雨で川が氾濫して 国道309号が腰の辺りまで水に浸かったのと崖崩れで私の車が回収不可能に陥りました。
台風が東へそれるハズが紀伊半島をかすめて直撃でしたっ。しかし豪雨時にしか見られない岸壁を流れ落ちる100mを超える滝があちらこちらに見られ、驚きました。無理して日没を迎えた中の登攀を諦めて、明るい内に斜面でのビバークを決定し、ストーブで体を暖めたのが良かったです。全員低体温症気味でしたから。(3人)
暴風正月富士
2014年の正月富士です。夜明け前から猛烈な吹きおろしの風と竜巻です。
殆どが逃げて帰りました。が、やはりこの日…山頂部では尊い若い命が失われました・・・。
厳冬期の3000m級の山岳地帯では、悪天候をついて登るには、「勢い」だけでは無理です。それなりの経験を積まないと本当に命に関わってきます。
敢えて冬型気圧配置が強烈な時に富士山に登りますと、コレ(竜巻)が見られます。この日は竜巻の中に入ってしまいバリバリと氷と石で叩かれました。勿論山頂にまで行けませんでしたが冬富士の怖さを知りました。(単独)
厳冬期槍ヶ岳下見
冬型の気圧配置での冷たい雨でした。予想通り標高1750mの滝谷避難小屋からは雪で、飛騨沢は30?の積雪でした。
こういう林道小雨時は、この方法が一番だと思います。
但し、視野が狭くなり足下しか見えないのがネックです。
透明のビニール傘だと、もっと良いかと思います。
滝谷避難小屋でビバーク…じっと我慢の2日間
やっと、冬型も崩れ青空が・・・千丈乗越分岐点では霧氷の華が・・・。悪天候をじっと通り過ぎるのを待つのもこれまたシンドイですが、それも必要な時があります。
槍ヶ岳に続く右俣林道です。こういう幅の広い林道を歩くのは「木枯し紋次郎」スタイルで大丈夫です。どんな高価なゴアテックスも 汗で蒸れてびしょびしょになります。 これは蒸れません。但し風の弱い小雨時のみ有効です。(単独)
富士宮地方に大雨警報発令
富士山の常連さん(Y氏とK氏)にお誘いを受け、富士山のお中道から大沢崩れの右岸を遡ろうと真夜中から出発しましたが、叩きつけるような雨と風。そしてガス・・・
私は神戸から来て一睡もしていなかったので、二回程転落オマケに途中で眠ってしまい、Yさんにほっぺたを叩かれて口の中に飴を放り込まれ「蘇生?」しました。本当に寒くて眠くて…単独なら低体温症で危ない所でした。
大雨警報時の富士山バリエーションルートの「お中道」です。左岸を山頂まで上がる予定でしたが、流石に無理でした。富士山にまでやってきて何も見えずどこに居るのかさえ判りません…これは、お勧めできません。しかし、バリルートでの雨・ガスは夏でも寒く、十分に低体温症にかかるのが判りました。(3人)
中・低山ではメルヘン
扇ノ山(1310m)のブナの森です。雨の日のブナの森は色んな音が聞こえます。ザワザワ ぴちぴち ドウドウドウ・・・メルヘンの世界へ誘ってくれます。(単独)
天候急変 2013年遭難事故続出GW 
天候が変わるとは予想していましたが、一気にそれは来ました。槍ヶ岳周辺は大慌てする登山者さんが、ものすごい数で小屋に避難してきました。
テント泊の方も小屋で待機するために、大勢避難されてます。
GWの初夏なのに3000mの稜線は、冬に逆戻りです。
このお天気急変更…事故が多発しました。あの2年前のGWです。私は飛騨沢の最上部に居ましたが、本当に一気に吹雪いて来ました。気温はマイナス7℃まで下がり、槍ヶ岳の小屋は、全員小屋に避難しました。しかし、私はこの中を下山しました。飛騨沢は何処を降りてもしっかりと槍平に着くからです。マイナス7℃に風速25mは、厳冬期富士に比べたら暖かい方です。勿論しっかりと冬装備の装備をしていましたから。半袖で登っていた方は、リュックから防寒着を取り出す間もなくいきなりの突風猛吹雪とガスで慌てられたのだと思います。(単独)
大峰山脈 釈迦が岳〜孔雀岳
釈迦が岳山腹にテントを張り、天候悪化を知りつつも敢えてのテン泊登山を実験してみました。釈迦ヶ岳の北面はまだまだ雪が沢山残っていました。
それよりも、やせ尾根での吹き飛ばされそうな強風が危なかったです。
仏生ヶ岳までは、困難だと判断し引き返してきました。
暴風雨のやせ尾根〈大峰奥掛け孔雀岳辺り) 進むか撤退か悩む。単独なので自己責任で進みました。風がうなり顔面に容赦なく雨が叩きつけます。登頂を果たし無事テントでストーブにあたり生き返りました。(単独)
六甲山台風直撃時に登ってみました。
大木が裏六甲ドライブウェイを通せんぼしていました。登山道は川になり、至る所で幻の滝が出現していました。
屋根のあるお堂の中でビバーク実験しましたが、やはり寒かったです。
ツエルトとストーブとコッヘルと水 コレは絶対に必要ですね。(単独)
マンガ沢遡行後、悪天 下山路を見いだせずビバーク
50m大滝と20m垂直谷や小滝を沢山もつ、あまり人が知らない兵庫県の山奥にあるマンガ沢。一級品の沢でした。
遡行が終わり雨の中下山路を探すのですが、一向に見当たりません。日暮れ前にツエルト張ってビバークです。コレがあるのとないのでは全く違います。
それと念のためにストーブも持って生きていました。結局は、次の朝に懸垂下降をしてマンガ沢を直で下降して、車まで降りました。
マンガ沢大滝
左岸はヌルヌル草付登攀、右岸は、単独では難しいクライミング。途中ビレイ用のハーケンが打ってあります。
登るのは何とかできましたが、懸垂で小分けして降りて来るのも、アンカーを取るのに時間がかかりました。
雨の日夕暮れ時は、本当に焦りますね。こんな時は、もう朝を待ってみるのもいいかと思います。(単独)
不思議と辛い山行ほど、後からしみじみと じわーっと 良き思い出になるものですね。
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