JWV 上高地〜槍ヶ岳〜鏡平〜新穂高温泉(笠ケ岳断念)
- GPS
- 69:20
- 距離
- 37.4km
- 登り
- 2,081m
- 下り
- 2,482m
コースタイム
ロッヂ
20日 槍沢ロッヂ6:00‐8:05天狗原分岐8:10‐11:25槍ヶ岳山荘12:50‐
13:15槍ヶ岳13:30‐14:10槍ヶ岳山荘
21日 槍ヶ岳山荘5:20‐10:00双六小屋10:35‐11:45弓折岳分岐11:55‐
12:45鏡平山荘
22日 鏡平山荘6:20‐7:50秩父沢7:55‐9:00わさび平小屋9:05‐11:35
新穂高温泉BT14:20
天候 | 18日 夕方から雨。 19日 雨、日中陽がさす 20日、21日終日雨、霧のため視界悪し。 |
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過去天気図(気象庁) | 2011年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
21日 新穂高温泉BT14時20分発 新宿西口行 |
コース状況/ 危険箇所等 |
槍から双六までの西鎌尾根には道標が少ないので、濃霧のときは要注意。 岩場に鎖があるが、凍結時に使用する。雨の時は通過は要注意。 新穂高温泉BT付近には、飲食の場所が無い。入浴、飲食は中崎山荘が便利。 入浴のみはニューホタカが良い(500円)。ホテル穂高は13:00〜(800円) |
写真
感想
2011年8月18日〜8月21日
18日 曇のち雨
上高地バスターミナルに定刻より早く着く。今回の参加者3名は新宿より同じバスに乗車したので、人数確認の心配が無い。バスターミナル前の2階食堂で昼食を食べる。
食堂は満員で、順番待ちであった。腹ごしらえをし、準備をして出発とする。今日は槍沢ロッヂまでの歩きである。空はどんよりと曇り河童橋からも岳沢小屋ぐらいまでしか、展望が効かない。その上は雲の中である。秋雨前線の影響で天気予報はあまり良くなく、中止にしようか決行するかでずいぶんと悩むが、4日間の内の幾らかは晴れるだろうと思い決行とした。河童橋、小梨平を過ぎ横尾街道を進むが、行楽客、登山客と多くの人とすれ違う。下りの登山客はレインを着用し、かなり疲れた顔をしている。明神、徳沢を予定どおりに過ぎるが、途中で小熊が居るとか、猿に遭遇するとかと見物をしながらのんびりと歩く。徳沢を過ぎるとさすがに往来客も少なくなってくる。時間を見ると14時30分だ。この時間なら往来客も少ないのが当たり前だ。この辺から左手に前穂高岳東壁や奥又白谷を眺め、黒沢を渡って左手に屏風岩の大岩壁が見えてくると横尾に到着となる。ここで小休止をとり槍沢へ向かう。ここからは登山道に入り何度か尾根側を巻きながら、沢沿いを進むと槍見河原に出るが槍の穂先はガスの中だ。一ノ俣出合、二ノ俣出合を過ぎ、傾斜が増し、小沢を渡ると樹林に囲まれた槍沢ロッヂに着く。ロッヂに着き手続き中に、雨が降り出す。間一髪、濡れずに済んだ。上高地から4時間20分の歩きであった。手続きをし、部屋に入るとすぐに夕食の時間になる。ビールもゆっくり飲む暇がない。今夜は登下山客でロッヂは満員だ。明日を考え食後、早々と寝ることにする。
19日 雨後晴のち雨
4時過ぎに目が覚め外の様子を見に行くが雨が降っている。昨夜のうちに雨ならば天狗原経由を諦めて、槍沢を詰める事に決めていたので、そのようなコースに変更する。天狗原の天狗池に映る槍ヶ岳、氷河公園経由の槍ケ岳が今回の目玉の一つであったが、この天気では諦めざるを得ないと考える。雨具を装備し6時にロッヂを後にする。樹林を登り、赤沢の押し出しに出ると赤沢山の岩壁が迫ってくる。雨具装備なので、中は蒸し風呂だ。ゴアテックスもこれではだめだ。雨の中、周りが開けると旧槍沢小屋の石積みが現れ、キャンプ指定地に出る。正面に槍沢の大曲を望み、沢筋に雪渓が現れてくる。ババ平の沢筋を穏やかに登り、沢を離れて斜面を高巻きし、小沢を渡ると水俣乗越分岐(大曲)だ。晴れていればここからの展望は良いのだが、今日は駄目だ。道はしだいに傾斜を増し、沢沿いのザレた道を登ると天狗原への分岐に出る。天狗原方面を2〜3人歩いているが、我々は槍沢を詰める。分岐からはお花畑をジグザグに登る。きつい登りだが、ハクサンフウロ、コバイケイソウ、クルマユリなどの花々に励まされつつ、雨と風の中を登る。ハイマツ帯から左に回り込み小沢を渡ると、モーレン台地の右端に出る。水場がありのどを潤すが、だんだん寒くなる。汗が冷たくなり、ゆっくりと休めない。ヒュッテ大槍への道を分け、坊主ノ岩小舎を過ぎ岩ゴロの道を登ると分岐に出て、右手に殺生ヒュッテへの道を分ける。分岐を過ぎると槍の肩まで最後の急登だ。途中、ガスの中から槍ヶ岳の山頂が現れ始める。又すぐにガスに隠れるが、だんだんと天気が良くなりそうだ。やっと肩に着く。雷鳥親子の御出迎えである。槍沢ロッヂから5時間30分を掛けた登りである。手続きを済ませ部屋に入るのも早いので、テラスで濡れたものを全て乾かす。太陽が出て槍の穂先までくっきりと眺められる。登りの雨がウソのようだ。昼食をテラスで済ませ、槍の穂先を目指すことにする。かなり登下山客が居る。登り下りのルートに分かれているのでそれ程の混雑は無いが、クサリ、ハシゴのところはやはり渋滞をする。4度目の山頂を踏むが快晴とは言えない。北鎌尾根、明日歩く西鎌尾根・笠ヶ岳方面、今日歩く予定の大喰岳・穂高岳方面は部分的に雲・ガスの中である。登れただけで良しとする。展望を満喫し、槍の肩へ慎重に下る。テラスで乾いた物を整理しつつ、ビールを飲む。15時過ぎから雲行きが怪しくなり出したので、山荘に逃げ部屋に荷物を置き、今度は食堂で、ゆっくりと飲み始める。
20日 雨
一晩中、雨が降っており止む気配が無いので、今日の予定を変更し笠ヶ岳を諦め鏡平山荘泊りとする。朝食は昨日申し込んでおいた弁当だが、雨なので何処で食べられるか分からないので山荘で食べる。西鎌尾根の下りは、最初は滑りやすい岩屑のジグザグな斜面を下るが、ガスの中で周りが見えず慎重を期す。落ちたらアウトだ。千丈沢乗越に下りつき少しホットする。小ピークをいくつか登下降し、もろいクサリ場を数カ所通過する。ガスで良く分からないが、左俣岳を過ぎお花畑に出る。私のカメラは昨日の雨で、調子が悪いのでザックの中へ仕舞い込む。Yさんの写真に期待をする。硫黄沢乗越附近に出るが、ここも一面のお花畑らしい。ガスの中で近くしか見えない。前樅沢岳を過ぎ、すぐに樅沢岳の山頂に着く。千丈沢乗越から樅沢岳までの約3時間の間、標識が無くやっと現在地を確認する。岩屑のジグザグな斜面を下り双六小屋に着く。槍の肩から4時間30分である。小屋で雨宿りをして早い昼食にする。一杯800円の良く茹であがっていない温かいラーメンを食べる。我々と同年輩とおぼしき男女4人のパーテーが、これから笠ヶ岳まで行くと云う。彼らは黒部五郎小屋から来たという。笠ヶ岳まで誘われるがこの天候なので御断りをする。彼らは一足先に笠を目指して出発する。一休みして小屋を出ると、女性の単独者がこれから槍に行くと云う。道の状況を説明し、無理をしないようにと伝え別れる。怖い。この付近は晴天ならば最高に展望の良い所だが、ガスの中では何も見えない。稜線を登下降して先行した4人組の笠ヶ岳組を追い越し、弓折岳分岐に着く。分岐で休んでいると4人組が到着する。しばらく協議をしていたが、笠ヶ岳を諦め鏡平山荘への変更が決定したみたいだ。弓折岳山腹のお花畑を斜めに下り鏡平山荘に着く。山荘の入口は、雨を逃れる登下山者でごたごたしている。手続きを済ませ部屋に入り、濡れた衣類を乾燥室で干す。夕食まで時間があり過ぎるので、のんびりとアルコールを飲み、山話で時間をつぶす。笠ヶ岳を諦めたことは大正解である。今回の目玉の2番目もこれで諦める。又来年、今度は黒部五郎岳と笠ヶ岳をどう組み合わせられるかの宿題が残る。夕方まで引っ切り無しに登下山者が山荘に到着する。雨は相変わらず止まぬ。
21日 雨
今日も雨、中々止みそうにもない。のんびりと山荘で朝食を摂り雨装備で出発する。晴ならば槍・穂高の展望が素晴らしい所であるが、雨・ガスの中なので先を急ぐ。岩だらけの道が雨のため小川になっている。石伝いに下る。沢沿いから開けたところのシシウドが原に出る。草付を下るとイタドリが原に出て樹林帯の中に入る。樹林帯を抜けると秩父小沢、すぐに秩父沢の橋に出る。水量が増していて流れ、濁流の音がすさまじい。灌木帯を抜けると小池新道入口に出る。林道、ブナの原生林を抜けるとワサビ平小屋に出る。笠新道登山口で入口を確認し、新穂高温泉まで川の轟音を聞きながら歩く。やっと新穂高のニューホタカに着き温泉で入浴とする。全身、雨と汗でぐっしょりと濡れている。予定は中崎山荘で入浴の予定であったが、日帰り温泉のノボリにつられて入浴を利用し冷えた身体と汗を流し、入浴後はビールで乾杯をする。昼食は、ニューホタカの車に乗せてもらい中崎山荘で摂る。双六小屋で別れた単独者の女性とぱったり会い、昨日の状況を聞くが、槍が岳山荘には15時過ぎの到着だと云う。今日は槍平小屋からの道の沢が増水し、渡渉が危険だったと云う。無事で良かったと言葉をかける。ゆっくりと食事をとり新宿直行のバスの客となる。バスの車内はガラガラであった。
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