秋田県大館市:甚吉森(大日影山への縦走ルート断念)、南沢林道(縫戸山南沢ルートと誤解)
- GPS
- 16:00
- 距離
- 15.0km
- 登り
- 909m
- 下り
- 908m
コースタイム
05:35大館市街地出発
06:56日景温泉到着
07:07登山開始
07:17甚吉森登山口
07:39送電線鉄塔通過〜アップダウン
08:08倒木に腰掛けて小休止
08:21再出発〜笹薮漕ぎが酷くなる
09:20甚吉森山頂、下山開始
10:15送電線鉄塔で小休止
10:35再出発
10:59行き過ぎて引き返す
11:09日景温泉駐車場で自転車回収
(南沢林道)
11:17日景温泉出発〜国道7号線へ
11:22矢立林道へ
11:40南沢林道へ
12:02縫戸山南沢登山口標識看板周辺探索
12:20再出発〜送電線や分岐等通過
13:00標高441m倒木手前に駐輪し小休止
13:12再出発
13:22恐らく506mピークから先は下り坂
13:37送電線鉄塔で未舗装車道終点
14:00下山開始〜上り坂
14:12恐らく506mピークから先は下り坂
14:22自転車回収し自転車で下りる〜答え合わせ
14:51矢立林道へ出る
15:05国道7号線を北上
15:16矢立ハイツ
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自転車
大館市街地から国道7号線を17〜18km程ひたすら北上し、左手に砂防ダムの見える橋を渡って矢立林道分岐点を通過すると、100m程先の左折分岐道に「日景温泉」の看板が見えるのでそこに入る。杉林に挟まれた舗装車道を850mばかり進むと「日景温泉」。この時は何故か入口付近に山羊が繋がれていたが、いきなりブヨの群れに取り囲まれた。出発する時に掛けて来た防虫スプレーなぞ汗で流れてしまっているので、早々に移動。左手に駐車場が有るのでそこに駐輪し、防虫対策をやり直してから、その奥の未舗装車道(砂利道)へ入る。短い橋を渡ると、少し先に「矢立遊歩道」の標識の立つカーヴに差し掛かる。 前回( https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1572238.html )来た時にはものの見事に間違えてしまったので、今回は標識の先から遊歩道内部に入る。小学校の分校跡地を示す標識も立っているが、暗くて狭くて何が有るのか良く判らない。雑草の生い茂った不揃いな階段を登って北東方向に進む。途中にベンチらしきものも有るが荒廃しており、座りたくなる様な代物ではない。200m強ばかり進むとT字路に突き当たる。右手は矢立峠から延びて来ている道で、そちらから登り始めることも出来る。左手が甚吉森登山道で、合流地点には恐らく「甚吉森登山口」とでも書かれていたのであろう木の標識がバラバラになって散乱している。腐食して自然に壊れた様には見えない。熊か何かが引き裂いたのだろうか。やだなぁ。 (南沢林道) 日景温泉から国道7号線に戻り、100mばかり南で右折して矢立林道に入る。蜻蛉に取り囲まれ乍ら未舗装車道を2km半ばかり進むと、左手(南側)に南沢林道への分岐が有るのでそこに入る。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
(甚吉森) 最初は普通の登山道。事前に市に確認しておいたところでは、甚吉森の登山道は刈り払われているとのことだったのだが、通行に全く支障は無い。細い倒木も見られるが、楽に回避出来るレヴェル。 杉林の中を暫く進んで高度を上げると、次第に薮が濃くなり、少々濃い目の笹薮の中に突入する。おいおい、刈り払われているんじゃなかったのかと思っていると割とあっさり笹薮は終了し、目前に送電線の鉄塔が立っている。鉄塔下は広く刈り払われており、東側の山々の連なりが見える。全ルート中、ここが最も(と云うか、略唯一)眺望が得られる所。休憩したくなるポイントだが時間的にまだ早いので素通り。 その後はまた刈り払われた登山道に戻るが、隠れピークが多く、小さなアップダウンの繰り返し。そうこうしている内にまた笹薮が濃くなって来る。刈り払いが行われていたとしても最近のことではないだろう。笹は生長が早いそうだから、僅か数ヶ月程度で鬱蒼と繁茂した可能性も考えられるが、一度刈り払われたにしては落ち葉が少な過ぎる。道を見失う程のものではなく、マーキングテープを使用しなければならない箇所は殆ど無いが(1回だけ、紛らわしい分岐の先で行き止まりになる箇所で使用した)、笹薮の下に倒木が隠れていることが多く、足運びには注意が必要。まだ暫くは通行出来るだろうが、刈り払いがこの後行われなかったとしたら、来年にはどうなっているか判らない。 何処かに「山頂まで2km」を示す標識が有る筈だったのだがこちらはそもそも発見出来ず、恐らく「甚吉森山頂まで1km」とでも書かれていた標識看板は、バラバラに壊れていた。 山頂直下は急登だがロープが垂らされていて多少は助かる。最後の笹薮漕ぎを何とかこなすと山頂。三角点の隣に山頂標識が、これまたバラバラに壊れて転がっている。周囲は背丈を超す密度の濃い薮に覆われていて眺望皆無。青空だけがひたすら遠い。一応人一人か二人が座れそうなスペースが空いてはいるが、薮に包囲されている上に日差しも強く、とても休憩を取りたくなる様な気分には成れない。 「大日影山3.5km」と書かれていたであろう標識が少し奥に進んだ先の木に括り付けられているが、濃密な笹薮に取り囲まれていて踏み跡を確認することすら出来ない。甚吉森から大日影山への縦走ルートは現在は死んでいると判断すべきだろう。これで大日影山へ登れる可能性の有るルートは、縫戸山からの縦走路のみとなった。この確認は後日行うことになる。 休憩を取らずにいても大丈夫そうだったので、その儘間を置かずに下山。登りの時には笹薮漕ぎに気を取られていて大して気付かなかったのだが、大体標高600m以上の辺りはブナの森が広がっていて、日光を透かす葉影が非常に爽やかだ。その下一面に笹が密生していて、ブナと笹の相性の良さを窺わせる(竜ケ森のブナの森はこうはなっていないのに、何が植生の違いを生むのだろうか)。 送電線鉄塔まで下りた所で休憩。その後また下山を続けるが、「←0.7km日景温泉」と書かれた標識を発見。どうやら登山口を通り過ぎて、うっかり矢立遊歩道まで入り込んでしまったらしい。引き返すと1、2分程度で登山口を発見出来たので、そこから日景温泉方面へ戻る。 (南沢林道) 短い橋を渡り、落石と雑草だらけの悪路をえっちらおっちら自転車を押して進むと、茂みに隠れていて気付き難いが短い橋を渡った先に、縫戸山登山口を示す標識看板が立っている。標識には3本の分岐路が表示されているが、相変わらず見える道は今通っている1本だけ。看板の10m程先で道は右にカーヴしているが、突き当たりの薮には「ケドノ沢」と書いた標識が立っており、曾て沢沿いに道が通っていた痕跡に見えなくもない。この時点での私はまだ前回の誤解を引き摺っており、以下の様に解釈していた。 右折路(登山道):標識の10m程先で右に曲がっているこの未舗装車道。 直進路:10m先の薮の中に埋もれている。 左折路:10m先の薮の中に埋もれている。 で、私は南沢林道をその儘進んで行った訳である。ところが進む内に登山道には出て来ない筈の送電線が幾つも見えて来るし、地図に無い不明の分岐には行き当たるし、西へ進む筈なのにやはり東へ進んでいる様だしで、頭の中は「?」マークで一杯。やはりこれは縫戸山南沢登山道ではないのだろう、とは思ったが、折角ここまで来たのだからむざむざ引き返すのも惜しいと、その儘進んでみることにする。落石や雑草が相変わらず酷いが、次第に標高が上がり、高度計が441mを指す地点で、大きな倒木が完全に道を塞いでいる所に遭遇。自動車と違って自転車だとこう云う場合「担いで越える」と云う荒技も使えるのだが、この先も倒木が無いとは限らないので、ここに駐輪してその先は徒歩で行くことにする。幸いにもその先、道を塞ぐ程の倒木に遭遇したのは1度切りだった。 何やら崖状になった、他に道が有るのかも知れないと思わせる地点(恐らくここが506mのピークだったのだろう)を通り過ぎると、その先は下り坂。また送電線の下を潜ると、やがて送電線鉄塔の下に出る。標高は440m程度。ここは綺麗に刈り払われていて或る程度左右の眺望が開け、近隣の山々が見える。恐らく国道7号線からであろう、下界を通る車の音が聞こえて来る。ここで休憩。刈り払いの終わった先にも細い徒歩道が続いているが、後は延々下りらしい。徒歩道を下れば方角的に言えば矢立林道の何処かに出る筈だが、実際に林道まで続いているのか、途中で薮化しているのかは不明。何れにしろこの時は自転車を回収せねばならなかったので、これ以上進むことは出来ない。ここを一先ず終点と定める。 地図を見乍ら休憩していると、何時の間にか鉄塔のブロックの上に蝉が。鳴きもせず近寄っても殆ど動かない。のどかな撮影会が始まる。 下山時は途中から自転車で下りる。が、答え合わせが残っている。今登って来た道はやはり南沢林道である。縫戸山南沢登山道ではない。だとすると直進路から見て右手に分岐道が無ければならない筈である。が、そんなものは途中ひとつも見掛けなかった。縫戸山登山口標識看板前まで戻り、取り敢えず良く見えるように一通り刈り払って暫く看板と睨めっこ。が、冷静によく見てみると、看板の左側に、茂みの高さが低くなった所が有る(後で写真で見返してみたら更にはっきり判別出来た)。ここで正解に思い至った。これは薮化した踏み跡なのだ。これが南沢登山道なのだ。標識が意味していたのは「この先で右折する」ではなく「ここで右折する」なのだ。刈り払いが行われていない登山道はこうなるのだ。従って正解はこうだ。 右折路(登山道):登山口標識看板左手の薮の中に埋もれている。 直進路:10m先で右にカーヴする南沢林道。 左折路:10m先の薮の中に埋もれている。 正解を思い付いてみれば至極簡単で、びっくりする程あっけない話だ。同様の間違いは萱刈山に登った時( https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1540837.html )にも犯しそうになったではないか。整備されていない山道は、存在を確認すること自体が慎重を要することなのだ。改めて、中途半端に観光地化された山に登るのは難儀だと思う。事前情報や現地での情報が少な過ぎて、適切なアフォーダンスの振り分けが出来ていないのだ。 その後は南沢林道を抜け、矢立林道を抜け、国道7号線へ出て北上し、「矢立ハイツ」で休憩を取った。 |
その他周辺情報 | (日景温泉) 南沢林道や甚吉森からは矢立ハイツではなく日景温泉の方がずっと近いのだが、前回も今回も、日景温泉は利用しなかった。前回は相乗温泉に行ってみたかったからなのだが、今回はタイムオーヴァーが理由。入浴料500円と、近隣の他の温泉と比べてやや高目の設定なのはまぁ許容範囲内としても、日帰り入浴は15時で〆切なのだ。この日は時間的に間に合わなかった。どうしてこんなに早く終了してしまうのか。 (矢立ハイツ) 秋田県と青森県の県境を成す矢立峠に建っており、近くには矢立遊歩道の起点が有る。青森県方面に自転車で行き来する際には、ここを越えるのが一番の課題となるだろう。行きに上るだけならまだしも、往復するとなると帰りの道でも上らなければならないので面倒なのだ。アクセスは自動車以外だと微妙。電車だと「陣場」駅と「津軽湯の沢」駅の中間地点に在って中途半端な位置。一応バスは通っているらしいが電車より料金が掛かる上に本数が少ない。 入浴料は350円。浴場は4階。赤湯と露天風呂が有り、樽風呂も有って、大変開放感が有る。 |
写真
感想
(甚吉森)
私は薮漕ぎは嫌いだ。刈り払われていると云う情報を事前に確認してから行ったのだが、結局笹薮漕ぎを繰り返す羽目になった。嫌なものだ(市のサイトの紹介ページでは、この後「刈り払いが不十分な箇所があります」との注意書きを付け加えることになった)。こう云う所は残念乍ら余所から大館に来てくれた観光客にはお勧め出来ない。刈り払いがこの儘為されなければ、今年はまだ迷わず登れるかも知れないが、来年にはどうなっていることやら。元々眺望の得られない山だそうだし、ブナの森が有るとは云え、笹薮のおまけ付きでは魅力に乏しい。縦走路も使用不能の様だし、また来たくなるかは疑問。これなら、大湯沢に登った方がずっと楽しい。
(南沢林道)
折角途中まで登った道なのだから勿体無いと云う理由で結局最後まで歩き通した南沢林道なのだが、落石や雑草や倒木によって荒廃しているとは云え、そこそこの眺望は得られたし、それなりに満足した。等高図を見ると、506mピークの向こう側にはまた別の道が通っているらしい。こちらに挑戦するのはまた次の機会に。
縫戸山南沢ルートは結局使用不能と云うことだろう。但やはり解せないのは、市の説明では、南沢林道が倒木によって車両が通れないから登山道も整備されていない、とのことだったのだが、実際に確認してみると登山口までは倒木は迂回可能なものしか無く、その代わりに落石や雑草によって車両の通行は困難になっていた。縫戸山の山瀬ダム分岐コース(この名称も、今は山瀬ダムへ抜ける道は廃道になっているのだから変えた方が良いと思うのだが)へ至る粕田林道・陣内林道は南沢林道以上に荒れ果てているのに、山瀬ダム分岐コースの登山道はきちんと整備されている。この非対称性は何に由来するものなのか。この先南沢登山道が復活する可能性は無いのだろうか。
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