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記録ID: 78389
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無雪期ピークハント/縦走
剱・立山

剱岳【9/15】-早月尾根(日帰り)+称名滝(落差日本一)-《北陸行脚その/3》

2010年09月15日(水) [日帰り]
 - 拍手
GPS
12:51
距離
13.7km
登り
2,307m
下り
2,289m

コースタイム

4:36馬場島-5:21展望台(標高1000M)-6:45標高1600M地点-7:43標高1920M地点(三角点)-8:48早月小屋-10:21標高2600M地点-12:27頂上
-14:46早月小屋-17:27馬場島
天候 晴→ガス(頂上手前)→雨(下りの標高2600M付近以降)
過去天気図(気象庁) 2010年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
◎マイカーで東京から馬場島まで
 自宅(9/14 13:30頃)-練馬IC(関越自動車道)-藤岡JC(上越自動車道)-
 上越JC(北陸自動車道)-有磯海SA(9/14 20:00頃〜9/15 3:15頃(この間仮眠))-
 立山IC(3:30頃)-馬場島(9/15 4:15頃)
 ※時間は若干曖昧(記憶ベース)にてご容赦下さい。
◎仮眠場所を探してSAを妙高、名立谷浜、有磯海と回りましたが、
 有磯海が最も充実していました。
◎高速料金は正規だと8,250円ですが、SAで夜を明かし4時前に立山ICを出たので、
 ETC割引で約半額(4,150円)でした。
 もともと土日なら1,000円?ですが、それでも得した気分。
◎高速を降りるICは滑川、立山の選択肢がありますが、後者の方が道がよいとの
 情報もあり、後者から馬場島へ。
 立山IC降りて左折、富山立山魚津線(地図)という道を少し行くと「馬場島」の
 標識がときどき出てくるのでそのまま道なりに従って進みます。
◎コンビニは途中の上市(かみいち)付近に続けて2箇所(ローソン、サークルK)あり。
◎途中の早月川沿いに出る手前に曲がりくねった峠道あり、タヌキやイタチが
 飛び出してきました。びっくりしないよう注意。
◎馬場島に無料駐車場あり。
 車を停められる場所は3箇所ある模様。登山道を詰めるだけ詰めたところに
 数台停められるスペースあり。
 私はその手前の舗装された馬場島荘前の駐車場に停めました。
コース状況/
危険箇所等
◎早月小屋までは危ない箇所は特に見当たりませんでした。
◎今回、標準コースタイムと比較しながら上ったが、早月尾根より上では
 急にペースが落ちました。ここは四の五の言い訳が通じないところなので、
 上層部ではかなり時間の余裕を見ておいた方がよいと思われます。
◎もともと自分は岩場が嫌いな方ではないが、特に標高2600Mより上は鎖場が多く、
 長い道のりを上ってきた後だけに上半身、下半身ともに結構こたえました。
(2600Mより手前にもいくつかロープがかかった岩場あり、意外と気が抜けません。)
◎当たり前のことなのですが、早月尾根〜頂上間で天候が急変すると結構怖い。
 雨が降りだすと急に横風も強くなり、一気に体感温度も下がるし、
 岩場の合間で雨具を着るタイミングを逃すとかなり体も冷やしてしまいます。
◎今回、下り始めて間もなく雨が降り出したのですが、
 登山道全般を通して岩や木の根っこが濡れると非常に滑りました。
 また、上層部でかなり上半身の筋肉も使う為、下半身をしっかり制御できず、
 標高差2,200Mを雑な下り方で行くと膝に来ます。
(今回不覚にも左膝の内部がおかしくなってしまいました。)
◎ルートの特徴は下記が参考になります。
 http://www.town.kamiichi.toyama.jp/hp/kanko_turugi/root.htm
さあ出発。スタートの標高は750Mなので、
これから2249M上ります。
さあ出発。スタートの標高は750Mなので、
これから2249M上ります。
日の出直前。
大日岳・室堂の方は・・・。
大日岳・室堂の方は・・・。
標高1920M地点の三角点。唐突に出現。
標高1920M地点の三角点。唐突に出現。
池。ここまで来ると早月小屋が近い。
池。ここまで来ると早月小屋が近い。
このような道ばかりであれば
歩き易かったのですが・・・。
このような道ばかりであれば
歩き易かったのですが・・・。
よく登ってきたもんだ1。
よく登ってきたもんだ1。
おっ!頂上か?!
すごい尾根ですな。
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すごい尾根ですな。
おっ!小屋が見えた!
ここまでは順調。
おっ!小屋が見えた!
ここまでは順調。
最初は高かった左の山の目線があってきた。
最初は高かった左の山の目線があってきた。
富山湾だぜい!
早月小屋には別に名前があったんですね。
早月小屋には別に名前があったんですね。
まだまだ。
テント場。
別山尾根方面か。
別山尾根方面か。
標高2400M手前。眺めのよいところに出る。
このあたりはまだ晴れていて気持ちよかった。
標高2400M手前。眺めのよいところに出る。
このあたりはまだ晴れていて気持ちよかった。
また振り返る。マッチ箱のようだ!
また振り返る。マッチ箱のようだ!
早月小屋から0.8キロ上ったところ。
随所にこのようなプレートがあるので、がんばり状況を点検できます。
(ここは頂上ではなく小屋までの距離表示だったので、下りで疲れた人を励ます為のものなんだ、と解釈)
早月小屋から0.8キロ上ったところ。
随所にこのようなプレートがあるので、がんばり状況を点検できます。
(ここは頂上ではなく小屋までの距離表示だったので、下りで疲れた人を励ます為のものなんだ、と解釈)
どうやってあそこまで行くのか?
近いようで、これからが長かった。
どうやってあそこまで行くのか?
近いようで、これからが長かった。
室堂方面。あちらから登っても楽しいだろうなあ・・・。
室堂方面。あちらから登っても楽しいだろうなあ・・・。
ゴジラの背中か?
ここは左から巻いていく。
ここは左から巻いていく。
よく登ってきたもんだ2。
1
よく登ってきたもんだ2。
頂上はあそこらしい。
頂上はあそこらしい。
ガスが出始めた!急ごう。
ガスが出始めた!急ごう。
あれがカニのはさみか?
Vサインしているようにも見えるが。
あれがカニのはさみか?
Vサインしているようにも見えるが。
鎖場。ここはさほど怖くないが、下りでは雨が降ってきて、岩棚が下り方向に斜めに下がっているので、少々滑る。
鎖場。ここはさほど怖くないが、下りでは雨が降ってきて、岩棚が下り方向に斜めに下がっているので、少々滑る。
逆から見たところ。
逆から見たところ。
ここは前の写真とは別の場所。
左側は少々切れ落ちている。最後の方に微妙な位置に1本だけボルトがあってわたりにくかった。
ここは前の写真とは別の場所。
左側は少々切れ落ちている。最後の方に微妙な位置に1本だけボルトがあってわたりにくかった。
そのボルト(真ん中下)。写真向かって右側の岩に右足を乗せたたまま、左足をボルトにかけると、体が伸びきったままの状態で次の右足の持っていき場がみつからず。最終的にどうやって行ったか覚えていない。
因みに帰りは意外と問題なく行けてしまった。
そのボルト(真ん中下)。写真向かって右側の岩に右足を乗せたたまま、左足をボルトにかけると、体が伸びきったままの状態で次の右足の持っていき場がみつからず。最終的にどうやって行ったか覚えていない。
因みに帰りは意外と問題なく行けてしまった。
のぼり。疲れますが、トラバースよりもいい。
全身使って上るのは意外と楽しい。
ただし帰りは雨で濡れてちょっと怖かった。
のぼり。疲れますが、トラバースよりもいい。
全身使って上るのは意外と楽しい。
ただし帰りは雨で濡れてちょっと怖かった。
見えたー!分岐!
こんなところに何だか十字架みたい・・・。
見えたー!分岐!
こんなところに何だか十字架みたい・・・。
別山の方からはここを登ってくるようだ。
この直後はガスでほとんど周りが見えなくなる。
残念無念。
別山の方からはここを登ってくるようだ。
この直後はガスでほとんど周りが見えなくなる。
残念無念。
着いたー!
そっちはだめ!
証拠写真。
苦労した割にご馳走の大展望にありつけず、みんな寂しげに帰っていく・・・。
苦労した割にご馳走の大展望にありつけず、みんな寂しげに帰っていく・・・。
やっと750M地点に帰還。
行きは真っ暗なので帰りに写真を撮りました。登山道入り口はここを左方向に行きます。また、今回私は停めませんでしたが、一番奥の駐車場?はこの右側にあります。
やっと750M地点に帰還。
行きは真っ暗なので帰りに写真を撮りました。登山道入り口はここを左方向に行きます。また、今回私は停めませんでしたが、一番奥の駐車場?はこの右側にあります。
駐車場に戻ってきました。
向こうが馬場島荘。楽しげな声が聞こえてきます。私は痛い足をぶらさげて、こんなところで一体何をやっているのか?と思いたくなりましたが、気を取り直して宿を探しに富山市街に向かいます。
駐車場に戻ってきました。
向こうが馬場島荘。楽しげな声が聞こえてきます。私は痛い足をぶらさげて、こんなところで一体何をやっているのか?と思いたくなりましたが、気を取り直して宿を探しに富山市街に向かいます。
翌日は朝から雨。観光と膝痛の状況を確かめるため称名滝(落差日本一)を訪れました。この図は駐車場付近にあったもの。室堂から有峰まで網羅していて、わかり易かった。
翌日は朝から雨。観光と膝痛の状況を確かめるため称名滝(落差日本一)を訪れました。この図は駐車場付近にあったもの。室堂から有峰まで網羅していて、わかり易かった。
駐車場から滝見台まで約1キロの緩い登り。
途中で滝が見え始めます。まずは目を見張りますが、本物の滝は向かって左側のV字の谷から落ちています。
駐車場から滝見台まで約1キロの緩い登り。
途中で滝が見え始めます。まずは目を見張りますが、本物の滝は向かって左側のV字の谷から落ちています。
滝の図。
滝見台から。昨日(私が剱の下りにかかっている頃)から雨が降っているので、結構水量が多い。
なかなかいい眺めですね〜。
1
滝見台から。昨日(私が剱の下りにかかっている頃)から雨が降っているので、結構水量が多い。
なかなかいい眺めですね〜。
なかなか豪快です。
もっと近くに行って見たい。
なかなか豪快です。
もっと近くに行って見たい。
滝見台から着た道を振り返ったところ。緩やかな下りですが、痛めた膝にコタえました。この時に翌日からの登山に向け、対策を思いつきました。来て良かったです。
滝見台から着た道を振り返ったところ。緩やかな下りですが、痛めた膝にコタえました。この時に翌日からの登山に向け、対策を思いつきました。来て良かったです。
途中に大日岳への登山口がありました。別の標識に崩壊地あり、と書いてあったので、注意が必要なようです。
途中に大日岳への登山口がありました。別の標識に崩壊地あり、と書いてあったので、注意が必要なようです。
機会があれば行ってみたいですね〜。
機会があれば行ってみたいですね〜。

感想

■山行計画と行程

◎会社の夏休みが取れることになり、家内の承諾も得ることができたので、
 百名山残り20を切ったこともあり、普段行けないところの遠征(はしご登山)を
 検討。いろいろ考えた結果、北陸方面に出掛けることに。

 ※北海道(残り6つ)や南北アルプス(北2、南4)にまとめて当たってみたかったの
  ですが、前者は夏休み確定時点で既に飛行機付きのツアー申込期限が過ぎており、
  次に検討した南アルプス(荒川〜赤石〜聖)もバスの時間帯などの制約で創意工夫の
  余地が見つけられず、どうも気が進まず。

◎飛行機で行くには微妙な距離(福井県)の荒島岳、先日頂上を逃した白山
 (石川県)と、憧れの剱岳(富山県)の3つを候補に挙げ、天気と相談しながら
 車で移動。”終わってみれば”以下のとおりの行程となりました。

 1日目(9/15(水)剱岳:本件)
 2日目(9/16(木)移動日(称名の滝見物、膝痛対策など))
 3日目(9/17(金)荒島岳(日帰り)、膝痛対策の実行)
  http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-78422.html
 4日目(9/18(土)白山(日帰り))
  http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-78535.html

■のぼり

◎初日の剱岳ですが、馬場島を暗いうちに出発。いきなり2人の男性(別々)に
 猛スピードで追い越され、目が点になる。
 その後、年配の男性が降りてきて、「この尾根はとんでもないところだ、
 昨日登り早月小屋に泊って今降りてきたところ、日帰りは無理だ」と、
 自分から言い出した訳でもないのに、聞きたくないことを聞いてしまった!

◎その後は早月小屋まで誰にもすれ違わずとても静か。200Mごとの標高を示す標識
 を横目にしつつ高度をかせいでいく。ここの樹林帯は夏蒸し暑くて大変との情報
 が多かったが、幸い9月も半ばになると適度に涼しくなかなか気持ちもいい。

◎標高2600M近辺より上は鎖場がいくつもあり、事前に覚悟はしてましたが、
 それまでの長い登りで結構体力も使っておりペースは一挙にダウン。
 頂上方面は見えるがなかなか近づけない。
 それでも「リポビタンエース+アミノバイタル」を口に流し込み少々復活。

◎いよいよ頂上に到着。剱の山頂かあああああ!!!と1人快哉を叫ぶことを事前
 にイメージしていたのですが、頂上直前から急にガスが湧き出し何も見えない
 状態で最大のご馳走の大展望を得られず。
 あと1時間早く登りだしていれば・・・(結果論)

■くだり

◎到着時に3人ほどいた男性もいなくなり一人独占状態となったものの、
 何だか楽しくないので、すぐ引き返すことに。

◎下り始めてほどなく雨が降り出し、濡れる岩場でかなり緊張。
 早月小屋まではストックを格納しどたどたと下りる。思い返すとこのとき岩場に
 神経を使う余り、その分普通の道の部分(とっても段差の大きいステップ)を
 雑に下りて行ってしまったがよくなかった。

◎早月小屋の手前から左膝の中が痛くなり、かばいながら下りていかなければ
 ならず大変な思いをしました。雨も頂上付近からやまずずっと降りっぱなしで
 河童で暑いし足元も泥んこ。腕時計の標高もなかなか下がらず、
 得意なはずの下りで計画よりも1時間以上オーバーしてしまいました。

■総括

◎いやはや、疲れました。早月尾根を登りきったという達成感は得た一方、
 左膝に爆弾を抱えてしまい、明日からどうやって他の山に登るのか?
 正直言って、富山のビジネスホテルに到着したときには、
 ももとふくらはぎの筋肉痛と膝痛でもう明日は東京に戻ろうと思いました。

◎翌日は雨にて、観光と膝痛の状況確認を兼ねて称名滝(落差日本一だそうです)へ。
 この際に膝痛対策を思い付き、その後福井に向けて出発、翌日は荒島岳、
 翌々日は白山に登山。
 この時に諦めて東京に帰らず、粘っていろいろ考えた結果、3つの山に登れる
 ことになり、とてもいい思い出になりました。

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体力レベル
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5/5
体力レベル
5/5

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