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ヤマレコ質問箱 カテゴリ:装備

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緊急度 4装備
4シーズン用登山靴での厳冬期天狗岳登山について
質問2014年12月10日 14:11 (2014年12月24日 22:51更新)
ザンバランのジョラスGTを利用しています。セミワンタッチアイゼン対応ですが、デュラサーモなどの保温材はない4シーズン用登山靴(3シーズン+残雪期・初冬用)です。
ご教示いただきたいのは、厳冬期の天狗岳(渋の湯からピストン)でこの靴が利用できるのかです。スマートウール等の厚手のソックス、スーパーフィートの厳冬期用のインソール(レッドホット)の組み合わせでは寒さに耐えられないでしょうか。奥多摩や丹沢の森林限界以下では冷たい思いをしたことはありません。冷たいレベルなのか、凍傷になるレベルなのか、厳冬期の森林限界以上の雪山を経験した方の回答をお待ちしています。できれば、4シーズン用登山靴で経験した方の生のご意見もいただけたうれしいです。
回答2014年12月13日 21:06 (2014年12月24日 22:51更新)
更問い(冬の方が夏よりも風が強いのでしょうか)の回答

一般的に言ってそのようです。
この辺は気象学の範疇になるかと思います。なので自分の経験からの回答になります。
冬季は偏西風の影響で北西よりの風が強い日が多い。いわゆる冬型の気圧配置の時に西〜北方向の風になります。私が冬山で一番恐れているのは低温ではなく強風です。這いつくばっても飛ばされそうな風圧で何度か撤退してますが、全て冬季でした。

森林限界手前のコメツガや森林限界のハイマツの枝がどちらに向かって伸びてるか、あるい片側にしか枝が生えてない(富士山5合目なんか顕著です、片側にしか枝が生えてない木多いです)場合、枝は風下に向かって生える、あるいは風上には枝がないです。で、枝がどちらに向かって伸びてるかなんですが、ほとんどの場合、枝は東〜南方角に向かって生えてます。つまり北西よりの風が強い日が多いことを物語ってます。

北西よりの風=冬の日に多い。

冬の方が夏よりも風が強い日が多い。冬型の強い日の等圧線の混み具合から判断しても、台風並みのモーレツな風が吹くことが多い、ということではないでしょうか。

はっきりって、風は恐怖です!風ではなく風圧です!!

追伸:
富士山の月別平均風速データが見つかりました。
データ元は「富士山の気象を学ぶ - 社団法人・日本旅行業協会」です
https://www.jata-net.or.jp/membership/info-japan/climbing-tour/pdf/fujisansemi_02.pdf#search='%E5%AF%8C%E5%A3%AB%E5%B1%B1%E3%81%AE%E9%A2%A8%E3%81%AE%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF'
これを見ると、12〜2月は7、8月の2倍の平均で15m/sあることが分かります。中部山岳はおおよそこの傾向が当てはまると思います。
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>私が冬山で一番恐れているのは低温ではなく強風です。
天狗岳の天気を確認していると、常に風速が15m前後あり、不思議に思っていました。なるほど、やっぱり冬の方が風が強いのですね。冬の方が難易度が高いことがよくわかりました。天狗岳よりもさらに安全な蓼科山は赤城山あたりからチャレンジしていこうと思います。ありがとうございました。
回答2014年12月12日 08:29 (2014年12月24日 22:51更新)
kumatoraです。
先の追加のご質問にお答え申し上げます。あくまで一般論ですが、11月、12月より1月、2月の方が積雪も多くなり、むしろ歩きやすくなります。mtken様もおっしゃるとおり、積雪が少ないと岩混じりの道をアイゼンで歩かなければなりませんから、嫌ですよね。また、天狗岳は雪崩の心配のある箇所はないかと思いますので(夏道に準じて登ればの話ですが)、むしろある程度の積雪があったほうが登りやすい山だといえると思います。ただ、先に申し上げた東天狗から西天狗への稜線は、風が強く、雪が飛ばされて場所によって岩が露出することもありますが、長い距離ではないので問題はないでしょう。
予定されているコースで、高見石から中山峠は今の時期入る人が少なく、雪の降り具合ではトレースがなくなる恐れがありますから、高見石の小屋で様子を聞くのもよいかも知れません。
これは私見ですので必ずしも、このとおりにせい!というわけではありません。あくまで一般論としてということで、お考え頂きたいと思います。
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お礼 
>あくまで一般論ですが、11月、12月より1月、2月の方が積雪も多くなり、
なるほど、岩混じりの道をアイゼンで歩かなくてはよい分、積雪が多い方が歩き易い訳ですね。

ところで、積雪期でない天狗岳は複数回訪れたことがあるのですが、冬の方が夏よりも風が強いのでしょうか?更問いですみません・・・
回答2014年12月11日 23:58 (2014年12月24日 22:51更新)
積雪量と安全度について私見

雪の多い時期の方が安全かどうかは、登られる山とルートによります。中途半端な積雪で歩きにくい時もあります。

一般的に積雪量が多いと何が一番危険かというと、雪崩です。次にトレースが無い場合、ルートがわかりにくく道迷いの恐れがある。そしてラッセルによる体力消耗、時間が通常の何倍もかかるなど。基本的に積雪量が多い場合の方が危険度が上がることのほうが多いです。

積雪量がある程度あったほうが、ゴツ岩やブッシュが雪で覆われ歩きすい時やルートもあります。基本的に夏道の道形が見える程度の積雪、例えば30cm以下だと夏道が使え、それほど危険ではありません。残雪期の5月などは積雪量は多いけど歩きやすい(特に森林限界以上)のはそのような理由からです。

ethicalさんの予定の山や南ヤツのメインルートはドカ雪直後で1番スタートでない限り、トレースがついてることが多いので(厳冬期でも)、積雪量がある程度あったほうが歩きやすいかもしれませんね。それと、ethicalさんの予定の山は積雪量が少ないからと言ってもそれほど危険度は増さないと思います。

冬山入門としては天狗岳は最適だと思います。ただし、荒れたらもうワンランク上の赤岳と気温も風の強さもあまり変わらないので(ルートの難易度やエスケープのしやすが違いますが)、足元だけでなく、それ以外の防寒、防風対策も(ご存知だと思いますが)必須ではあります。

ロープウェイの山頂駅から上は、今年はもう十分に積雪量があるようです。来週半ばからさらに積雪が増えるようです。お互いに安全第一で冬山、雪山を楽しみましょう!
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お礼 
>ドカ雪直後で1番スタートでない限り、
黒百合に前泊して、翌日に他の登山者の様子を伺いながら、天狗岳にピストンしてみたいとおもます。
適切なアドバイスをいただき、本当にありがとうございました。
回答2014年12月11日 22:30 (2014年12月24日 22:51更新)
ethicalさん、こんばんは。

邪道かも知れませんが、僕は足用の使い捨てカイロを持って行っています。
例えば、アルパインなどで(渋滞のため)停滞する場合
カラダを動かせないとどうしても体温が下がります。
停滞(=体が動かせない)ことが想定されるときは
積極的にカイロを使うようにしています。
これまでの経験(かつ個人的感覚)では、カイロを靴の中に入れていても違和感はなく
カイロの外装も破れたことはありません。
ちなみに、冬靴(僕はテクニカのクリフ/廃番)でも足先は冷たくなります。
ご参考までに。

<追記です>
当初は靴用のカイロを使ったこともありましたが
最近では、貼るカイロの一番小さいタイプを使うことが多いです。
貼る場所は土踏まずの辺りです。
カイロを貼ったことによって、足が痛くなった経験はありません。
ただ、それなりに歩きにくいです(笑)
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お礼 
>僕は足用の使い捨てカイロを
利用しているカイロは足先用ですか?それともインソール形状をしているタイプですか?足先に力が入らなくなるのではと心配しているのですが、そのようなことはないのでしょうか?
回答2014年12月11日 08:32 (2014年12月24日 22:51更新)
mtken様とほぼ同意見です。
セミワンタッチアイゼンを付けられるくらいの頑丈な靴でしたら、まず大丈夫でしょう。森林限界を歩くのが短いというmtken様のご指摘も、全く同感です。東天狗から西天狗に向かう稜線は風が強いですが、問題ないでしょう。
また人気のコースですから、よほどのことがない限り、ラッセルはないでしょう。
でもラッセルが必要なくらいのドカ雪の際には、靴と靴下の隙間からの雪の浸入だけは防ぎたいですね。靴の中が濡れたらアウトですから。スパッツをがっちり付ければ大丈夫。お気を付けて!
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お礼 
>靴と靴下の隙間からの雪の浸入だけは防ぎたい
そうですよね!だからスパッツだけはアルパイン用を準備しています。

今週末に北八ヶ岳ロープウェイの山頂駅〜縞枯山〜白駒池〜高見石小屋(泊)〜中山峠〜東天狗〜渋の湯を計画していましたが、山天で大荒れ情報が発令されたので今週末は見送りました。皆様のアドバイスを踏まえ、最初から無理して高価な靴を買わずに、スキルを磨いていこうかと思います。ありがとうございました!

更問いで申し訳ないのですが、あまり雪が積もっていないこの時期よりも、1月〜2月頃の雪の多い時期の方が安全なのでしょうか?未経験の領域なので慎重に訪れる時期を決めたいと思っています。
回答2014年12月10日 21:23 (2014年12月24日 22:51更新)
はじめに私自身に置き換えての回答になることをご承知おき願います。対応力も考え方もそれぞれなので。

私は冬靴も持ってますが、天狗岳(渋の湯からピストン)なら厳冬期でも3シーズンを選びます。黒百合平から天狗岳ピストンだと森林限界を歩く時間が短いのがその理由。2500m位から上はクラストしてることあるので(私の時はそうでした)セミワンタッチアイゼン対応ならアイゼンつけられるし、3シーズンは冬靴より軽いのでその分パフォーマンスが上がります。気温がそれほど低くなく、風が弱くてもバリルートで岩や氷が多ければ冬靴を選びます。

ちなみに私の時の天狗岳は−10度、風は5m/sくらいでした。翌日は−21度、10m/s位で高見石経由で下山しましたが、晴れてたので寒さ冷たさは全く感じませんでした。

追記:
ザンバランのジョラスGTってわからないんですけど、多分私のアクの3シーズンと同程度とみなしての回答です。
靴下、メーカーなんてわかりません、厚手のスキーソックスみたいなのを1枚。私は昔と違い靴下は原則1枚しかはきません。昔はニッカボッカだったのでロングとショートの2枚履きました。今はどうなってるんでしょうか?
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お礼 
>3シーズンは冬靴より軽いのでその分パフォーマンスが上がります。
なるほど、そのような利点があるのですね!
まずは4シーズン用登山靴で経験してみたいと思います。
ありがとうございました。
回答2014年12月10日 20:46 (2014年12月24日 22:51更新)
皆さんすごすぎです!
厳冬期から残雪期の北から南八ヶ岳はモンベルのアルパイン2500で済ませてます。全く不都合を感じません。4シーズン用が欲しいです。

補足です。
モンベルでいうと、最初はインソールソックスをはいていましたが、2回目はアルパインソックスのみです。インソールはシュラフで寝るときにアルパインソックスと重ね合わせてます。インソールは夏といっしょですよ

稜線上はマイナス25度くらいになりますが、足元は寒くないです。むしろバラクラバとゴーグルグローブに気を使ったほうがいいと思います。
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お礼 
アルパイン2500で不都合を感じないということは、寒くないのでしょうか?参考までに靴下やインソールの有無をご教示いただけませんか?
回答2014年12月10日 20:13 (2014年12月24日 22:51更新)
厳冬期の森林限界以上を夏靴で挑んできました。
足元の装備は夏靴+自転車用のフットウォーマー。
この組み合わせは、行きつけの登山専門店店長の経験からです。
しかし、せいぜいマイナス20度程度の経験です。
そして、今年冬靴を購入しました。

以下、個人的な考え、感想です。
他の方も言っておられる通り、環境に恵まれた冬山を少し経験したいのか、
もう一歩、二歩踏み込んで冬山登山をしたいのか、ご自身の目標設定はどこか?
によると思われます。後者なら装備を揃える事です。

前者であっても自然相手の事ですから想定外は普通にあり、
それで凍傷になってしまったら?ってところです。

私も装備に費用がかさむので冬靴を敬遠してきました。
しかしちゃんと山に行くには上記の考えから
お金の問題じゃないという考えに行きつきました。
逆に装備がないなら行かない、いけないです。

以上は個人的な考えです。
ご参考になれば幸いです。
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お礼 
>環境に恵まれた冬山を少し経験したいのか、
>もう一歩、二歩踏み込んで冬山登山をしたいのか、ご自身の目標設定はどこか?

厳冬期の冬山を経験したことがないので、もう一歩、二歩踏み込めないのが現状です。その判断のため、まずは環境に恵まれた冬山を少し経験したいのです。

自転車用のフットウォーマーは考えたことがありませんでした。探してみたいと思います。
ご助言をありがとうございました。
回答2014年12月10日 16:09 (2014年12月24日 22:51更新)
あくまでも個人的な経験、意見ですので参考までに。

2月の天狗岳に過去何度か渋の湯から登りましたが3シーズン用の登山靴でした。
ソックスはFTのインナーソックス+スマートウールの厚手のものでした。
かなり指先は冷えましたがこのルートであれば行動時間も短いですし、途中に小屋もありますので逃げ道はあります。
もちろん厳冬期用の靴があればそれで行くのが良いと思います。

行けるかどうかは個人の寒さ耐性やその時の気象条件などももあるので何とも言えないですがなるべく条件の良さそうな時を狙って行けば行けない事はない問い思います。

私が行った時はお天気も良く、気温もー15℃程度で風も10〜15m程とそれ程強くなかったので大丈夫でした。それでも足の指先はかなり冷えました。
個人的には寒いのは得意な方だと思います。

登っている時の周りの方の足元は厳冬期用の靴の方と3シーズン用(アイゼンが使える程度のもの)の方と半々〜6:4ぐらいだったように思いますので行ける方は行ける、寒いの苦手な方は少し厳しいぐらいな感じじゃないでしょうか。

お山の難易度も装備的なものも初心者〜その先にステップアップする境目ぐらいじゃないかと思うので今後もう一歩先へ行きたいのなら冬季の装備を揃えた方が良いでしょうし、ここまでで満足なら質問時にかかれているような今あるものでソックスやインソールなどを工夫してなんとかしのぐ感じで良いのかなと思います。
ちなみに厳冬期用の靴でも寒い時は寒いです。
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お礼 
>登っている時の周りの方の足元は厳冬期用の靴の方と3シーズン用(アイゼンが使える程度のもの)の方と半々〜6:4ぐらいだったように思いますので行ける方は行ける、寒いの苦手な方は少し厳しいぐらいな感じじゃないでしょうか。

他の登山者の状況も合わせて回答をいただきありがとうございます。私がまさに初心者〜その先にステップアップする境目だと思います。そして、今後もう一歩先へ行けるのか…。だからこそ、高価な冬靴を購入する決心がつかないのです。
3シーズン用の靴で登られている方は皆私と同じ心境の方かもしれませんね^^
回答2014年12月10日 15:09 (2014年12月24日 22:51更新)
はじめまして。
ジョラスGTではありませんが、スカルパのトリオレプロGTXで2月の天狗岳(渋の湯ピストン)に登りました。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-405675.html
ソックスはファイントラックのドライレイヤーソックス+スマートウールの厚手。
インソールはスーパーフィートのグリーンです。
結果から言うと、天候が良ければ大丈夫だと思います。
私の場合は活動中はともかく、止まると足の指先が痛くなったので、休憩時や森林限界以上では靴の中で絶えず指を動かしている状態でした。
当日はまたとない晴天無風の状況で絶好の登山日和でしたので、普段の環境ではもっと過酷だったと思います。
直近の積雪状況や当日の天気予報から出来るだけ不安のない日を選んで行かれることをお勧めします。
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お礼 
>私の場合は活動中はともかく、止まると足の指先が痛くなったので、休憩時や森林限界以上では靴の中で絶えず指を動かしている状態でした。
なるほど…。絶好の登山日和でもそのような状況だったのですね。トリオレプロGTXはジョラスGTと作りが近いですよね。参考になります。