数十年前の７月後半、野口五郎岳から真砂岳手前の稜線下で幕営中にテントを燃やしました。原因は気化したホワイトガソリンにローソクの炎が引火したのが原因です。被害は、手袋をしていなかった右手でガソリンを触ってしまった為に全治３ヶ月の火傷になってしまいましたが、コンロの火が衣類やテントに燃え移った程度であればそれほど被害は大きくならないと思います。
　被害品はテント、着ていた衣類が使い物にならなかった程度ですが、気が動転してテントが焼け落ちるまで（テントのチャックを開けて）外に逃げ出すことはほぼ不可能ですから、この間に可燃物に火が移るとヤバイかもしれません。しかし、最近の装備品にはそのような可燃品は無いので、どちらかというと沸かしたお湯の方が危険だと思います。
　延焼後は、火傷を冷やすため雪渓のあるところまで下りビバーク。翌朝、ザックに冷却用の雪を詰め込み、ブナ立尾根を下って大町の病院に向かいました。我ながらお恥ずかしい体験談ですが何かの参考にしてください。