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ヤマレコ質問箱 カテゴリ:装備

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「トレールグリッパー(モンベル)」はどうですか?
質問2021年09月21日 17:54 (2021年09月22日 23:04更新)
 こんにちは。お世話になっております。
 モンベルの靴底「トレールグリッパー」を使われていらっしゃる皆さんに、その感触を伺いたいです。
 基本、テント泊なので、20kg位の荷物を背負っての下りの転倒は、大きなけがにつながりそうでやはり避けたいと考えています。
 濡れた岩(種類にもよりますが)の下りは、いつも滑りそうで苦労します。場所にもよりますが、北アルプス爺ヶ岳の柏原新道の石畳付近程度でも、結構緊張します。北八ヶ岳黒百合ヒュッテからの下りは、「次の足場までの段差や距離が大きく、しかもそこは丸い岩」などという場所が多く、雨上がりの下山では「頼むからこの一歩滑らないでくれ。」とひやひやしながら祈るように下山した覚えがあります。11月頃の西穂山荘からの下りでは、アイゼンを装着するほどではない所々軽く凍結した岩にかなり苦労しました。
 今回、特に伺いたいのは次の4点です。
(1)ビブラムソールと比べて濡れた岩の下りで滑りにくいか?
(2)凍結した岩にも効果が少しは有りそうか?
(3)ざれた下りでも効果は感じられたか?
(4)アルパインクルーザー2500は、テント泊縦走に耐えられる剛性(アッパーや靴底)のある靴か?
 ちなみに、私の靴は、本革でビブラムソールの「ガルモントブレンタGTX」という靴で、20年間以上愛用しているものですが、買い替えを検討中です。
 上記4点以外でも、何か感じられたことがありましたら、是非教えて下さい。よろしくお願いいたします。
 
回答2021年09月22日 21:59 (2021年09月22日 23:04更新)
こんにちは。
私は、ツオロミーとラップランドストライダー(いずれもワイドタイプ)を使っています。

2860さんのガルモント・ブレンタGTXのソールはおそらくビブラム社の伝統的なソール、即ちモンターニャかロッチャ、またはそれに類似したものだと思います。ゴアテックス内蔵ではありませんが、私も昔似たようなタイプのクラシックな重登山靴を履いていました。

さて、ご質問の(1)〜(4)以外になりますが、参考としてお伝えします。ゆるい登りでたっぷりと雨を吸った古い木道が続いている登山道でのことです。

私のツオロミーでもそれなりに滑る個所がありましたが、転倒はしませんでした。
一方、私の前を行く登山者はクラシックないわゆる重登山靴を履いていました。ソールはおそらくビブラム・モンターニャかロッチャだと思います。で、その方は6,7回は転倒していました。重装備だったせいもあるとは思いますが、一度は木道から転落していました。歩き方やソールの減り具合などによっても違うので正確な比較はできませんが、はっきりとした違いはあるように思いました。
ただし、私も木道が下りになるところで一回転倒し、思い切り腰を打ちましたが(笑)。

しかし、トレールグリッパーは総じて滑りにくいと思います。少し濡れた岩場や、渡渉時の不安もかなり少なくなりました。
なお、細かいザレではゴム材の性質よりも、ソールが新しいか減っているかで滑り具合が変わってくるように思います。

ちなみに最近まで(3年間位)履いていたのはシリオのP.F.302でした。ちょっとしたところでも微妙に滑る感じがしてから止まる感じの靴でした。ソールが減ってくるとさらに滑ることが多くなり渡渉時に転倒したこともあり、ツオロミーに買い替えたというわけです。
お礼 
yama-boy1 様
 早々のご回答、ありがとうございます。
 さすがですね。確かにビブラムのトレッドパターンは、クラシックなロッチャです。何ともシンプルで無骨なトレッドパターンで、大好きな靴底です。ヒマラヤ対応の「モンターニャ」も一度体験してみたいものですね。「本革」「ステッチダウン」「ロッチャ」の組み合わせが好きで、オーダーメイドのゴローさんのお店にも何度も通って購入を検討した時期もありました。
 yama-boy1様の感触では、やはりトレールグリッパーはビブラム系より滑りにくい可能性が高いようですね。濡れた木道は、かなり苦手です。八方尾根の下りでも、木道を避けて尾根道を選んでしまいます。
 靴本体は、ガルモントブレンタGTXのようなクラシカルな重い靴が好きなので、悩んでしまいます。この靴に、トレールグリッパーをステッチダウンで装着できるような靴底ができないものか・・・。
 ゴローさんは、メーカーを問わずステッチダウンの靴底の張り替えを引き受けて下さるので、モンベルと提携して、そのような靴底を作って下さらないかなぁ・・・。
 悩みは尽きませんが、山道具の悩みは、実に楽しいものですね。
 このたびは、貴重なご意見をありがとうございました。
回答2021年09月22日 20:41 (2021年09月22日 22:45更新)
こんばんは。
他の方とは、少々違った内容です。
普段はガルモントの登山靴をご使用とのこと、モンベルより少々細身だと思います。
現在の靴が足に合っているようなら、モンベルだとちょっと広すぎるのではないですか?

私自身は、登山靴はヨーロッパメーカーのモノを使用していますが、モンベルの靴は過去に一度使用してみたことがあります。
夏山用にとツオロミーブーツを購入してみたのですが、幅が広すぎて下りで爪先が痛い、シューレースをキツく締めると甲が痛い、で散々でした。
それでも、日帰りの低山ハイキング用として使っていたのですが、一年ほどでソールが剥がれてきたので処分してしまいました。
やはり、アパレルメーカーの造った靴は品質が悪い!靴はシューズメーカーの靴が良いなぁ、と思いました。
お礼 
off_roader 様
 早々のご回答ありがとうございます。
 なるほど、滑る云々の前に、足にフィットするかどうかは重要な基本のポイントですね。
 子どもの頃は、キャラバンシューズ(日本)や好日山荘(日本)の重登山靴でしたが、体重も軽くあまり細かいことを気にしないですんでいたかもしれません。本格的に登るようになってからは、マインドル(ドイツ)、ガルモント(イタリア)、冬靴はボリエール(スペイン)、ケイランド(イタリア)です。ヨーロッパばかりですね。
 確かに、日本人の足型のモンベルは適合しないかも知れません。きつくてどこかが圧迫される辛さもありますが、ゆるくてホールドが悪く下りでつま先が当たる辛さは、それ以上ですね。
 「トレールグリッパー」にばかりつい目がいっていましたが、基本の「自分の足に適合するか」も十分に考えて検討してみます。
 貴重なアドバイス、ありがとうございました。
回答2021年09月22日 12:47 (2021年09月22日 16:59更新)
こんにちは!

(1)〜(4)の質問についてはお二人が詳しく回答されており、私自身はご質問のような意識を持って山行をしていないので回答は差し控えさせていただきますが、一点だけ耐久性について。

今年4月に初めてモンベルの靴(タイオガブーツ)を購入。底がトレイルグリッパーであることを知りました。これまではビブラムソールの靴ばかり、磨り減ると張替えをしてきました。

5月から今月初めまで32回登頂し、そのうち20〜25回をタイオガブーツで歩いたと思います。最後の下山後、靴を洗う際、よくよくみたらソールのかかと部分が左右とも剥離しかかっていました。これまでのビブラムソールでは3〜5年はもち、いずれも摩耗による張替えで剥離は一回もなかったのでおかしいと思い、ショップに持ち込んだところ、「これは異常です。新品に交換させてもらいます」との対応でした。

他にも同様のクレームが相次いでいたからの対応だったのか分かりませんが、今後、新品靴で状況を観察してみたいと思います。
お礼 
ikomochi 様
 早々のご回答、ありがとうございます。
 確かに、耐久性も気になります。「すり減り」ではなく「はがれ」だとすると、接着の問題なのかも知れませんね。今使用している靴は、昔ながらのステッチダウン製法なので、靴底のはがれの心配がほぼなく、すり減りや素材の劣化を気にせずに、10年ほど履いてしまっていました。踵やトレッドの角がかなり丸くなったので、ついに靴底を貼り換えました。
 無名メーカーの「なんちゃってトレッキングシューズ」で涸沢に登った時、新品なのに途中で靴底の前半分がはがれてしまい、苦労をしました。ガムテープ、針金、細引きなども持っておらず、涸沢ヒュッテで針金をいただき、応急処置をして何とか下山した苦い経験があります。北穂まで行く予定でしたが、断念しました。
 購入する際には、耐久性についてもモンベルのスタッフとよく話し合いたいと思います。
 ありがとうございました。
回答2021年09月22日 05:42 (2021年09月22日 08:55更新)
ワオナブーツを使っています。
(1)について
最もフリクションを感じられるのは、乾燥した岩に足を置いた場合です。あまりに信頼感があるので、いい加減に足を置いて滑って転んでしまうことがあるほど。最初のうち、どの程度の斜度で大丈夫か確認のためトライアンドエラーしました。
濡れた岩では当然ですがフリクションは低下します。ただし低下の程度はあまり大きくないように思います。
(2)について
凍結した岩では効果はありません。乾燥した岩の歩き方をしていると、むしろ危険。これから霜がつく季節になりますが、なんども痛い目にあってきました。
凍った道を歩くためのソール(の靴)がモンベルにありますが、あまり有効とは思えません。
面倒ですが、チェーンアイゼンが最も有効。
(3)について
ざれた下りでは効果は感じられません。
(4)について
分かりません。
お礼 
kazanha 様
 早々のご回答、ありがとうございます。
 乾燥した岩への効果、相当期待できるみたいですね。どうしてもフラットに足を置けないような状況も多く、斜めった岩に滑らないことを祈りながら体重を預けるようなときには、かなり安心感が増すことが期待できそうです。フリクションが強く感じられるということは、安定感もあり、上り下りともに無駄な力を使わずに、疲労軽減にもつながりそうですね。
 濡れた岩でも、フリクションの低下は、やはり少ないという感触を得られているみたいで、かなり魅力を感じてしまいます。
 凍結については、確かにチェーン系のものを装着するのが良いみたいですね。
 とても参考になりました。ありがとうございました。
 
回答2021年09月21日 18:27 (2021年09月22日 14:28更新)
こんにちは。

「トレールグリッパー」、今夏初めて使いました。
*テスト山行。日和田山 男岩・女岩で新靴のテスト
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3482189.html
シリオと岩場で比べてみました。

*本番山行。テント泊で燕岳、大天井岳、西岳、槍ヶ岳、北穂高岳、涸沢、パノラマコース屏風の耳、上高地 ★麻莉亜さん&安涼奈さんとツーショット!
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3522601.html

(1)ビブラムソールと比べて濡れた岩の下りで滑りにくいか?
濡れた岩無かったので未検証。ただ濡れたマンホールの蓋がやや滑りにくいと感じた。
(2)凍結した岩にも効果が少しは有りそうか?
未検証ですが、凍結といっても色々あると思いますが、基本あまり効果ないと思います。
(3)ざれた下りでも効果は感じられたか?
さすがにザレは効果あまりないです。ゴツゴツしたガレや岩場(スラブあるいは、大キレットのルートなど)はかなりあると感じました。
(4)アルパインクルーザー2500は
見解が分かれるところです。好み趣向により回答に違いが出ると思います。
731g(25.5cm・片足)と重く、私的には夏の北ア縦走にはオーバースペックです。踵みたらコバがあるのでセミワンタッチアイゼン対応のようで、私なら厳冬期赤岳とか森林限界のある冬専用になりそうです。

★「トレールグリッパー」、かなり秀逸です。濡れた岩でもかなり違いが出る感じです。因みに、モンベルはタンやその袋の折り返しがくるぶしに当たることが多いようです。
参考質問箱:質問者は私です
新靴のベロの畳まれた箇所が内くるぶしに当たる
https://www.yamareco.com/modules/plzXoo/index.php?action=detail&qid=6425
なお、この問題は本番山行。テント泊で燕岳...の2日目に解決しました。詳しくはレコで。

「ガルモントブレンタGTX」ググったら何種類もでたので、アルパインクルーザー2500との比較はできませんでした。しかし20年とは物持ちが良いですね、私は靴に限ればせいぜい3年位です。

ザッとこんな感じですが、他に疑問点があれば追加で聞いて下さい。

質問が追加されたので追記します。
凍結路に関して:未経験で推測ですが、スタッドレスのようにゴムが柔い(その分減りも早い)ので少しは効果あるかな。トレッドパターンから判断して、すり減りが少なく凹凸が十分あるうちは、圧雪されてないふわっとした雪道ではゴムが柔いぶん滑りにくいかもしれません。ただ私、「トレールグリッパー」に関しては凍結路での性能はあまり期待してません。凍結が想定される場合は滑り止めを持参しますから。
この凍結路での質問に関しては、経験者の回答を待ちましょう。
お礼 
mtken 様
 早々のご回答、ありがとうございます。実に中身の濃い、丁寧なお答えをいただき、ありがとうございます。お答えを抜きにして、大キレット の山行記録に、つい吸い込まれて拝見してしまいました。
 「濡れたマンホール」「スラブ」「大キレットのルート」で効果を感じられたというのは、実に参考になりました。かなり滑り防止に効果を期待できそうです。凍結に対する効果を期待するのは、贅沢かもしれませんね。でも、mtken様の「スタッドレスのように」の表現を考えると、何等か効果があるのかもしれません。
 わざわざ、私の靴まで調べていただき、ありがとうございます。小学生の頃は、キャラバンシューズ、中学校以降は好日山荘の重登山靴などで山を歩いていたので、重くてがっしりした革靴が好きになっています。ガルモントも左右で2000g以上あるので、逆に言えば靴の重さや剛性に頼ってしまっているのだと思います。アルパインクルーザーは、実際に何度も試着して、買い替えを検討したいと思います。
 最後に、改めて、お礼を申し上げます。