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残雪期の北アルプス
質問2023年05月02日 17:31 (2023年05月05日 15:54更新)
燕岳に登ってきてピッケルと前爪は要らずストックと8本爪で事足りるなと思いました。燕山荘がガッチリ整備してくれてるので迷う事もなく無事に登山を楽しめました。

他の雪山経験はロープウェイで谷川岳・武尊山・木曽駒ヶ岳くらいで、木曽駒ヶ岳は急坂で登りはともかく下りは怖くて限界かなと思いました。

この程度のスキルで三股から蝶ヶ岳や一ノ沢から常念岳はチャレンジしても良さそうですか? それとも燕岳は異常に整備されてるだけで他は一緒にしない方が良いですか?

梅雨明けすれば今年も白馬大雪渓や針ノ木大雪渓を登ろうかと思うけど、その前に北アルプスに登れるチャンスがあるかなと考えています。雪の少ない今年ではなく平年ならで回答を頂けると助かります。

自分で判断できないなら行くべきではない。それはわかりますが難易度として残雪期の蝶ヶ岳・常念岳は燕岳と比べどんな感じでしょうか?
回答2023年05月04日 19:41 (2023年05月05日 15:54更新)
きまてんさん、こんにちは。
残雪期の蝶ヶ岳・常念岳ですが、ケンさんがコメントされている通りで、一ノ沢から常念の方が合戦尾根から燕岳よりは難易度が高いと思います。
残雪期の北アルプス全体に言えることですが、滑落リスクと共に踏み抜きに対しても注意が必要です。
特に急斜面の下りで踏み抜くと、前に転倒して足をねん挫したり最悪骨折してその場で救助要請なんてこともよくあります。
雪山の経験が少なくて自身があまりないようであれば、装備に関しては最大限の雪山対策をして臨んだ方がいいと思います。
ケンさんが仰るように12本爪アイゼンとピッケルは必須、できれば踏み抜いて転倒したときのために、ヘルメットも着用した方がいいと思います。

アイゼンの前爪は、例えば積雪期の五竜岳山頂直下の急斜面のような所で、前を向いて下りれずに後ろ向きにクライムダウンするくらいの急斜面でも行かない限り使いませんが、12本爪のグリップ力の安心感は何物にも代えがたいです。
なので自分が初心者を雪山に連れていくときは、必ず12本爪アイゼンを用意してもらうか、なければ自分の予備のアイゼンを貸し出しています。
要はリスクマネジメントがどれだけできるかという事だと思います。

無難なのは三俣から蝶が岳をチャレンジしてから一ノ沢から常念岳にチャレンジがいいと思いますが、残雪期の北アは夏とはまた違った迫力のある景色ですので、装備を万全にして是非チャレンジされて下さい。
10 ポイント! とても役に立った
お礼 
BNR32GTRさん、ご回答ありがとうございます。
次のステップとしては蝶ヶ岳で、その先に常念岳で装備も考え直します。年に2回登るかどうかの雪山の為に冬靴を買わず12本も装着できなかった。その程度の認識では北アルプスは結果的に無事に帰れても無謀な行動なんだと分かりました。

ピッケルは一応は持ってるけど正しい使い方は知らないので雪山講習なども装備を揃えて行ってみようと思います。オーバースペックの弊害があるとすれば高いのと重いくらいで怪我や事故など安全より優先する事項はないと再認識しました。

北横岳・蓼科山・天狗岳とかが先じゃないかな?とも思うけど、北アルプスの景色を見ちゃうと蝶ヶ岳とか常念岳に登ってみたい。と気持ちを優先してたけど北八ヶ岳を先に経験して見ようかとも思い始めました。
回答2023年05月03日 22:14 (2023年05月05日 15:54更新)
きまてんさん、数少ないレコ見ました。とても正直に心の内を書かれてると思い、GWのそのエリアの経験は少ないけど、書き込むことを決めました。アドバイスと言うより参考というか、自分は勝手にそう思っている、程度に聞き流してください。

GWは三股から蝶ヶ岳で一ノ沢から常念岳は6月2日なので比べがたいといのが前提です。ヤマレコは1人が回答すると、次々に回答者が現れることが多いので、次に期待してください。またこの手の質問は後出しじゃんけんみたいに、あとになるほどよい回答が得られることがあるので(質問等がより具体的に分かってくる)、ぎりぎりまで質問を受け付けるのもよいかと思います。

燕岳と蝶ヶ岳三股ルートは大差ないと思います。この時期どちらも営業小屋が始まってるのでルートはしっかりてます。蝶ヶ岳三股ルートは雪崩れる(デブリのある)沢を数回トラバースしますが、そこの注意と大滝山分岐手前までが急なの(千畳敷のオットセイ岩から乗越浄土ほど急ではない)で雪が堅い時は注意が必要です。

常念岳は燕岳よりワンランク難易度があがります。問題は一ノ沢で、私が行ったとき(6月2日)は胸突き八丁の尾根とりつきまでは雪渓でしたが、そこから先は夏道の尾根でしたが、今はまだ冬道の沢道(乗越まで雪渓)です。今は笠原沢の上から雪渓でここが注意点です。渡渉とスノーブリッジが要ルーファイになります。詳しくは常念小屋で確認できます(4月25日)。
https://www.facebook.com/jonen2857/posts/pfbid0C6VnwLBkmnzK7HxHQhfvQhY2ihpguFzgLibXdh9pE9kEjBSrJ8DnTHTKrvWVRoSsl
低山里山はヤマレコが多いですが、北アとかならヤマップのほうが多いと思うので確認してみてください。

三股から常念岳(蝶の周回)はまだ未通で、今回行こうと思っていた矢先にギックリ腰で延期しました。なので三股から常念岳は経験ないですが、記録を見て雪の割れた一ノ沢より安全度高いと思いました。

この時期、滑落リスクもさることながら、踏み抜きも注意が必要です。踏み抜きは体力をそがれるだけではなく、怪我リスクも伴います。具体的には踏み抜き、岩の間に足をはさみ(容易に抜けなり時あり)捻挫する。あるいは下りで踏み抜き、足は抜けないが勢い余って体が前につんのめり、膝関節をやられるとか。

雪山経験はロープウェイで谷川岳・武尊山・木曽駒ヶ岳くらいだと経験値から他の記録を見ても、仰る通り判断が難しいと思います。だからと言って「自分で判断できないなら行くべきではない」と私は思いません。できる範囲でリスク管理をしっかりしていけば、より安全に登山できるので、私はトライするのもいいかと思います。肝心なのはそれができる人かどうかです。きまてんさんはできる人だと思いました。正月の赤岳とか行くと、アイゼンワークができない方、ちらほらいますから、リスク管理ができない人なんですね。トレースバッチリなんでなんとか行けてますけど、見ていて怖いです。

「ピッケルや12爪アイゼンが必要かどうか迷う」、この場合は持って行くべきというのが私の
アドバイスです。雪の状況って行くまで分からないから、寒気が入れば前日と雲泥の差って普通にあるので。アイゼンは前爪云々の前に12爪と軽アイゼン(例えばモンベルの10本)では爪の数、大きさ、形状、が違うので前爪なんて使う以前にグリップが全然違います。結果論で8本でもOKだったとしても。12爪アイゼンを持参すべきだと思います。なければ、今後を考えて買うべきです。

西穂、前穂、奥穂、北穂とか剱岳となると話は別です。しっかりとしたピッケル、アイゼンワークのトレーニングをしてからでないと危険すぎます。また雪質などのリスク管理ができる経験値も必要です。

追記- おっしゃるとうり、6本よりモンベルの10本のほうがグリップ弱い印象です。
10 ポイント! とても役に立った
お礼 
ケンさん、ご回答ありがとうございます。

営業小屋のやってる蝶ヶ岳なら無雪期は休憩場所になる沢のトラーバースが雪崩の危険地帯になる。大滝山への分岐も夏道は九十九折で急なイメージはないけど冬道は直登って感じになるのか?あとでログを拡大してみてみます。

常念岳はワンランク上ですか。残念ながらスノーブリッジのルート判断は出来る気がしません。夏は歩きやすいルートなんだけど残雪期は技術以外にも判断能力が必要なら、まだまだ先かなと思います。

モンベルの10本は爪が小さく歩きやすいけど急斜面では6本爪より制動力は低いかもですね。8本を買った理由は冬靴がないからで夏靴でも行ける雪山の限界を感じ始めてます。

行くとしたらシッカリ下調べして蝶ヶ岳の計画を立ててみたいと思います。