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ヤマレコ質問箱 カテゴリ:その他

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緊急度 4その他
初心者2年目です。
質問2012年08月19日 14:52 (2012年08月21日 06:05更新)
登りはいつも息が上がってしまいたびたび休憩をとり息を整えないと頂上に着きません。どうしたら楽にのぼれますか? ちなみに下りは大丈夫ですが なにかいい方法があれば教えてください。
回答2012年08月19日 16:58 (2012年08月21日 06:05更新)
yamamokoさん、初めまして。
 私は登山を初めて20年強の中高年です。私も初心者の頃はyamamokoさんと同じでした。

 登りで息が上がってしまうということですが、これは登山初心者ではよくあることです。原因はご自分の心肺能力に対して歩くペースが速すぎる(運動による酸素の消費量に呼吸循環器系の能力が追い付いていない)ためで、対応策は息が上がらない程度に歩くペースに落とすことです。また、歩幅が広いことも大いに考えられます。歩幅を狭めて息が乱れないゆっくりペースで歩けば、1,2時間は休憩なしで歩けるようになると思います。そして休憩込みのトータルの所要時間を軽減しつつ疲労も軽減できるはずです。


 夏の富士山などは本格的登山者よりも「にわか登山者」が圧倒的に多い山ですが、登山口付近では私はほとんどの人に追い越されました。そして30分くらい経過すると登山道脇は死屍累々・・・・。みなさん、呼吸が追いつかずにゼーゼーハーハー状態です。このくらいの呼吸量(正確には心拍数)になると、有酸素運動ではなく無酸素運動領域に突入してしまい、筋肉に疲労物質である乳酸が溜まって筋肉が動かなくなってしまいます。これがいわゆる「バテた」状態です。バテないためには運動密度が無酸素運動領域に入らないよう歩く速度を意識的に遅くすることが肝要です。具体的には登りながら他人と会話できる程度の呼吸になるようにします。この運動密度は有酸素運動で、長時間歩いても乳酸が溜まりにくいです。

 それほどゆっくり歩いてコースタイムを守れるか?と心配するかもしれませんが、コースタイムは守るべきものではありません。所要時間は個人の身体能力に応じて異なりますので、実際に個人に最適なペースであるとは限りません、というか、実際にほとんどの人は現実の所要時間とコースタイムは合致しないと思います。守るべきは各個人に最適なペースで歩くことです。その方が歩くペースは落ちても休憩時間や休憩回数が大幅に減少して、休憩込みの所要時間としてはスピードアップするはずです。また、山頂到着時の体感的な疲労を大幅に軽減できます。

 また、理由は知りませんが人間は心拍数が大きく変化すると疲労を感じますので、少々心拍数が高くてもゆっくりと長時間歩いて休憩数を少なくし心拍数の変化を少なくした方が、速く歩いて頻繁に休憩を取るよりも、同じ所要時間でも体感的な疲労は大幅に軽減できます。たとえば同じ標高差1000mを上り下りする場合、登り一辺倒のコースで1000mをまとめて登り、1000mをまとめて下る方が、細かいピークが連続して合計して1000mを登ったり下ったりするコースよりも圧倒的に楽です。両者とも物理量としての消費エネルギーは同一のはずですが、体感的な疲労度は全く違います。

 また、登りでは歩幅も重要です。マラソンで言う「ピッチ走法」のように歩幅を狭くして1歩で稼ぐ距離を短くして歩数で稼ぎます。下界の歩きでは1歩の歩幅はたぶん5,60cmくらいあると思いますが、これを登りでやると猛烈に疲れます。1歩の歩幅は靴のサイズ(26cm程度)程度に抑えます。傾斜がきつい場合はもっと狭めます。これは呼吸量というより筋肉疲労に対して効果絶大です。

 なお、呼吸循環器系の能力は、2週間程度週末に山登りを続ければ割と簡単に向上します。ただし、向上するのは早いですが、運動しなければ落ちるのも早いです。呼吸循環器系の能力が向上すると次は筋力が問題になります。つまり、呼吸はそれほど速くならなくても足が重くなる。筋力は一朝一夕では増強できません。山登りで使う主な筋肉は大腿4頭筋(太もも表側の筋肉)ですが、こいつは日常生活ではあまり登場機会が無く、階段の上り下りや椅子から立ち上がる時などくらいか。ウォーキングでは全くNG。その昔、通勤で毎日10km歩きましたが、数か月ぶりに山に入ったら全然ダメでした。理想的には毎週、できれば2週に1度は山歩きすることが筋力トレーニングになります。


 以上の注意点を守っていいただければ、今までより格段に楽に登れるようになると思います。ちなみに一般的には1時間歩いて10分程度の小休止で、2,3回の小休止で大休止を取るようです。まずは1時間くらい休みなしで歩けるようなペースを見つけて下さい。他の登山者の歩く速度は気にせずに。
10 ポイント! とても役に立った
お礼 
ありがとうございます。               繰り返し読ませていただきました。         細かいアドバイスありがとうございます。
 気持ちは山にでも身体が付いていかなくて気持ちも折 れそうでした。実践します。 
 あつかましいですがもう一つ靴のことなんですが教え て頂きたいのですが、硬い長めの登山靴なんですが  今まで10回位、山に行っているのですが今回初めて 足の筋肉が硬くなり、つってしまい歩けなくなり   びっくりしたのですが靴のせいでしょうか?     心配なのですが。