日本産キク科植物検索表(改訂版)前半
オリジナルシートからのコピペで大きく段落が崩れ、修正後してもUPで崩れてしまうので、見にくいかと思います。ご希望であればオリジナルWordシートをお送りしますので、ご連絡下さい。
ご指摘頂ければ幸いです。更に精度を上げたいと思います。
続けて日本産アザミ類植物検索表(改定版)を予定しています。
日本産キク科検索表
本検索表は日本の野外で見られるキク科植物を網羅し,園芸や農作は除外した.種類数が少ない属は検索表内に組み込んだが,種類数の多い属は別途検索表を作成した.近年記載されたタクサを検索表に取り入れたが,植物の分類は日進月歩であり,更に分類が進展する可能性が高く、最新の情報をもって判断されたい.逆に,固有群を除く細分類(亜種以下)に関しては,特に考慮する必要性を感じない.記述は標準的な特徴を示しており,例外も少なくない.また,時間を掛けずに見た目で同定出来るよう根・果実・時期的に変化する根生葉など短時間でその場では観察しにくい特徴は少なくした.よって決定的な同定手段ではなく,あくまでも正確な同定への手引きと考えて頂きたい.言い換えれば,植物研究用ではなく,植物愛好者用の同定というべき内容である.使用については,1株だけの観察ではなく,複数株の観察による平均的な特徴を踏まえるのが望ましい.記述に関しては,ネット上の様々な情報や原記載やレビジョンを参照した.
<用語>
主にいがりまさし(2007)及び増村征夫(2006)を参照した.
草体=株全体.頭花=小花が集合した花序を含む.葉=主に大きな茎葉を指す.浅裂=深い鋸歯縁.中裂=葉の片幅の1/2裂ける.深裂=葉の片幅の2/3裂ける.全裂=主脈まで裂ける(葉の裂け状態の境界は明瞭ではない).楓葉状に裂ける=全体的に半円形-広楕円形で掌状に深裂-全裂.菊葉状に裂ける=全体的に長楕円形-広卵形で縁が中裂-深裂.シダ葉状=主脈に対して左右対称に深裂-全裂.花冠=頭花の上面.花序=頭花の集まり.走出枝=地に這う枝.
<総苞片の数え方>
キク科の特にアザミ属は総苞片の数が決め手になる場合がある.只、総苞片の数え方は慣れが必要であり,数個の誤差が出るように思われる.一般には、見た目で分かるくらいの明確な数の差がなければ参考程度にした方がいいだろう.
群分け
1a.頭花や果実が緑色の球型で目立つ,または総苞片のみが目立つ・・・A群.
1b.一般的な花.時に総苞片が発達して頭花を囲む・・・2.
2a.頭花は筒状花で構成される・・・B群.
2b.頭花は舌状花だけで構成される・・・C群.
2c.頭花は舌状花と筒状花で構成される・・・D群.
A群(頭花や果実が緑色の球形で目立つ,または総苞片のみが目立つ)
1a.1回裂けた根生葉から花茎を伸ばし,頂点に1輪総苞片に囲まれた頭花を付ける.渓流脇に生えてコケ類に似る.九州,沖縄・・・(コケタンポポ属)コケタンポポ.
1b.球形の頭花を付ける.草体は茎を横に延ばして地面に伏し,小さい葉で芝状に広がる・・・2.
1c.球形の頭花を付ける.草体は地面から立ち,一見木本に見える.楕円形でイガ状の果実が目立つ・・・(オナモミ属)4.
2a.頭花は総苞片で囲まれない.葉は数か所で浅裂する.全国・・・(トキンソウ属)トキンソウ.
2b.頭花は総苞片で囲まれる.葉は全裂する(黄色の筒状花は咲くがイガ状の果実が目立つ事でここに含めた)・・・(タカサゴトキンソウ属)3.
3a.頭花は1列の短い総苞片に囲まれる.開花は夏.本州(近畿以西),四国,九州,琉球・・・タカサゴトキンソウ(シマトキンソウ,イガトキンソウ).
3b.頭花は立った2列の総苞片で囲まれる.開花は春.本州(近畿以西),四国,九州・・・メリケントキンソウ.
4a.葉は長楕円形で中裂する.北海道(苫小牧),本州・・・トゲオナモミ(外来種).
4b.葉は心形・・・5.
5a.果実は楕円形,先端の棘は短い(長さは基部幅の倍).全国・・・オナモミ.
5b.果実は長楕円形-楕円形,先端の棘は長い(長さは基部幅の3倍以上)・・・6.
6a.果実の棘が少なく,棘の基部に細かい毛が無いか少ない.葉の基部は心形・・・オオオナモミ(外来種).
6b.果実の棘は密で,棘の基部に細かい毛が密にある.葉の基部は切形・・・イガオナモミ(外来種)(オオとは中間型が多く,明瞭な区別は困難).
B群(頭花は筒状花で構成される)
1a.太い茎を短く伸ばし,頂点に黄色の小頭花を密に付ける.いわゆる蕗の薹.北海道,本州,四国,九州,沖縄・・・(フキ属)フキ(北海道と本州北部は花後の葉が大型=変種アキタブキ,花後の葉に斑が入る=園芸種フイリブキ).
1b.一般的な草本の姿,時に背が低く葉が目立たなくなる・・・2.
2a.頭花は葉腋にも付く・・・3.
2b.頭花は葉腋に付かない(時に極少数が葉腋に付く)・・・7.
3a.草体は大きく,一見木本に見える.全国・・・(ガンクビソウ属)ヤブタバコ.
3b.草体は一見して単純な草に見える・・・4.
4a.総苞は紅色・・・(ウスベニチチコグサ属)ウスベニチチコグサ(外来種).
4b.総苞は緑色・・・5.
5a.葉の表面は綿毛が薄く,光沢がある・・・(ウスベニチチコグサ属)ウラジロチチコグサ(外来種).
5b.葉の表面に綿毛を持ち,光沢がない・・・6.
6a.上部の葉は線形・・・(チチコグサモドキ属)ホソバノチチコグサモドキ(タチチチコグサ)(外来種).
6b.上部の葉はへら形・・・(チチコグサモドキ属)チチコグサモドキ(外来種)..
7a.総苞に当たる部分は見えない.頭花は完全な球型で琉璃色.本州(愛知県,岐阜県,広島県),九州・・・(ヒゴタイ属)ヒゴタイ(花序の基に苞葉が展開しているものはセリ科ヒゴタイサイコ属マルバノヒゴタイサイコ).
7b.総苞は顕著.頭花は完全な球形にならない.・・・8.
8a.総苞は球型で緑色,総苞片は長く鋭い棘となり均一の長さで四方へ開出する(似ているが基部の棘は短く平開か上方に向き,葉に顕著な棘がある=アザミ属)・・・(ゴボウ属)ゴボウ.
8b.ゴボウに似るが,総苞は赤紫色・・・ヤマボクチ属の検索表(別シート).
8c.総苞の棘は魚の骨のような形状・・・(オケラ属)9.
8d.総苞片は通常の形状(瓦状,鱗状,伸長あるいは拡張して花弁状)・・・10.
9a.葉は楕円形.本州,四国,九州・・・オケラ.
9b.葉は広線形.本州(佐渡の栽培種)・・・ホソバオケラ.
10a.花茎は葉腋から長く伸び,小さな頭花を総状に付ける・・・(ブタクサ属)11.
10b.花茎は茎の途中からも分かれる(一般的な草体)・・・13.
11a.葉は大型で広楕円形,裂けない-楓葉状に裂ける.北海道,本州,四国,九州・・・オオブタクサ(外来種).
11b.葉は菊葉状に裂ける・・・12.
12a.葉は1回裂ける・・・ブタクサモドキ(外来種).
12b.葉は2回裂ける.全国・・・ブタクサ(外来種).
13a.頭花は花柄が明瞭で単体で付く・・・14.
13b.頭花は花柄が不明瞭で小花が集合して付く・・・34.
14a.葉に鋭い棘があり,通常は葉が裂ける・・・アザミ属の検索表(別シート).
14b.葉に鋭い棘を持たない・・・15.
15a.総苞は顕著な筒型で長さは幅の約2倍・・・16.
15b.総苞は球型-短筒型-椀型-鐘型・・・25.
16a.総苞片は縦長に並ぶ・・・17.
16b.総苞片は瓦状に重なる・・・24.
17a.総苞片は非常に細く,横面で見た場合10片前後数える・・・18.
17b.総苞片は太く,横面で見た場合2-4片数える・・・19.
18a.頭花は黄色.葉は深裂する.全国・・・(キオン属)ノボロギク.
18b.頭花は赤色.上部の葉は広がり鋸歯縁,下部の葉は基部両側で深裂する.本州(関東以西),四国,九州,沖縄・・・(ベニバナボロギク属)ベニバナボロギク(外来種).
18c.頭花は白色.全国・・・(タケダグサ属)ダンドボロギク(外来種).
19a.葉は六角形-心形,裂ける場合は基部を中心に前方-側方に裂ける・・・コウモリソウ属の検索表.
19b.葉は円形,中心から放射状に裂ける・・・(ヤブレガサ属)20.
20a.頭花は円錐花序に付く.葉に光沢がない・・・21.
20b.頭花は散総状花序に付く.葉に光沢があり,ヤブレカサより裂片が狭い・・・22.
21a.総苞は薄緑色を帯びる.葉の裏側は黄緑色.本州・四国・九州・・・ヤブレガサ.
21b.総苞は灰褐色〜淡紫褐色を帯びる.葉の下面は薄緑色で細脈が隆起してよく目立つ.九州(大分,宮崎,熊本県)・・・ヒュウガヤブレガサ.
22a.大陸産母種の葉は均等に3回裂ける.本州(京都府南丹市日吉町胡麻郷産,現在は絶滅)・・・タンバヤブレガサ.
22b.葉は均等に2回裂ける・・・23.
23a.葉の縁は疎らに大きな鋸歯を持つ.本州(兵庫県),四国(愛媛県,高知県)・・・ヤブレガサモドキ.
23b.花柄は広角度に広がる.葉の裂片の縁は不規則に鋸歯を持つ.四国(愛媛県,高知県)・・・ヒロハヤブレガサモドキ.
24a.頭花の長い線形の裂片(各筒状花の花冠が5裂したもの)は不規則に巻く・・・コウヤボウキ属の検索表.
24b.頭花の糸形の片(花柱)は先端で巻かない・・・ヒヨドリバナ属(旧分類による)の検索表.
25a.頭花は白色,総苞は短筒型・・・26.
25b.頭花は黄色・・・27.
25c.頭花は淡赤紫色-赤紫色・・・32.
26a.葉は裂けるか鋸歯縁・・・ヨモギ属の検索表.
26b.葉は全縁,縁に短毛を密布して長毛を疎らに生やす.頭花は刈込んだように短く均一に整う・・・(イズハハコ属)27.
27a.丈は50cm以下.葉は捻じれる・・・アレチノギク(外来種).
27b.丈は1m以上.葉は捻じれない・・・オオアレチノギク(外来種).
28a.花柄は白い微毛で覆われる.本州(日本海側),四国(剣山)・・・(ウサギギク属)チョウジギク(クマギク).
28b.花柄は白い微毛で覆われず,ほぼ無毛の緑色・・・29.
29a.総苞片は開出して反返る.本州(関東以西の河原や荒地)・・・(センダングサ属)コセンダングサ(外来種)
29b.総苞片は開出して側方に伸びる・・・30.
30a.中間以上の葉は柄がなく,ほぼ全縁・・・ガンクビソウ属の検索表.
30b.中間以上の葉は柄があり,明瞭な鋸歯縁・・・(センダングサ属)31.
31a.伸びた総苞片は広線形.全国・・・アメリカセンダングサ.
31b.伸びた総苞片はへら形.全国・・・タウコギ.
32a.総苞の基部にとさか状の突起を持つ.花柱の先端は顕著に巻かない(弱く巻く事がある).葉に顕著な棘がなく,全裂する.本州,四国,九州,沖縄・・・(キツネノアザミ属)キツネノアザミ.
32b.総苞は単純か全体に突起を持つか紅色の付属片を持つ.花柱は先端で一対に顕著に巻く・・・33.
33a.中部以下の大型の葉の前方部は三又槍状に裂ける・・・タムラソウ属の検索表(別シート).
33b.葉の前方部は単純な裂片,対のような形状をしない・・・トウヒレン属の検索表.
34a.葉は裂ける・・・(キク属)35.
34b.葉は裂けない・・・36.
35a.葉の主脈部は面がない.頭花の径3-4mm.本州(東北南部-北・南アルプス)・・・イワインチン(小さく白い舌状花を付けたのもリュウノウギクとの雑種=リュウノウイワインチンで長野県に稀).
35b.葉の主脈部は面がある.頭花の径5-6mm.本州(妙義山・荒船山・戸隠山・黒部渓谷)・・・オオイワインチン(リュウノウギクとの雑種はトガクシギクで長野県戸隠山).
36a.花序の周囲に大きく白い舌状花状に目立った苞葉が開く・・・ウスユキソウ属の検索表.
36b.花序の周囲に対のような目立った苞葉は開かない・・・37.
37a.頭花は総苞から上部へ筒型に細まり,花冠は蕾状で開かない・・・38.
37b.頭花は総苞から多少とも広がり,花冠は多少とも目立つ.時に総苞片が花冠を囲む・・・39.
38a.花序の周囲に広がる苞葉は縁が巻かない.全国・・・(チチコグサ属)チチコグサ.
38b.花序の周囲に広がる葉は縁が狭く裏側に巻き込む・・・(キヌゲチチコグサ属)キヌゲチチコグサ(外来種).
39a.総苞片は開出して花冠を囲んで目立ち,白色-淡色・・・(ヤマハハコ属)40.
39b.総苞片は開出せず目立たず,緑色-淡色・・・44.
40a.総苞片は薄紅色.北海道(高山帯),本州(中部以北)・・・タカネヤハズハハコ(タカネウスユキソウ)
40b.総苞片は白色・・・41.
41a.葉はへら形-広線形.本州(関東,中部,近畿,中国),四国,九州・・・ヤハズハハコ.
41b.葉は線形・・・42.
42a.葉の幅は2mm以下.河原性.北海道,本州,四国,九州・・・カワラハハコ.
42b.葉の幅は2mm以上.草原性・・・43.
43a.北海道,本州(長野県-石川県以北).葉の幅は6-15mm・・・ヤマハハコ.
43b.本州(福井県-愛知県以西),四国,九州.葉の幅は2-6?・・・ホソバノヤマハハコ.
44a.頭花は白色・・・(エゾチチコグサ属)オオバコチチコグサ(外来種).
44b.頭花は紅色・・・45.
44c.頭花は黄色・・・46.
45a.葉はほぼ無毛で明瞭な鋸歯縁.本州(関東以西),四国,九州,琉球列島・・・(イズハハコ属)イズハハコ.
45b.葉は柔毛で覆われ全縁.北海道(大雪,阿寒,知床,北見周辺)の高山の砂礫地・・・(エゾチチコグサ属)エゾチチコグサ.
46a.葉は長いへら形で全縁.総苞片は小さく目立たない・・・(ハハコグサ属)47.
46b.葉はへら型で先半で丸い鋸歯縁となる.総苞片は大きい・・・(キク属)48.
47a.葉の表面は毛が密集して白く見える.茎は上部でほとんど分枝しない.全国・・・ハハコグサ.
47b.葉の表面は毛が薄く緑色.茎の上部でもよく分枝する.本州,四国,九州・・・アキノハハコグサ.
48a.本州(千葉県-愛知県)・・・イソギク(千葉から静岡の太平洋岸で園芸種イエギクとの雑種=ハナイソギク).
48b.本州(紀伊半島)・・・キイシオギク(和歌山県の海岸でシマカンギクとの雑種をヒノミサキギクという).
48c.四国(高知県)・・・シオギク.
日本産コウモリソウ属の検索表
1a.葉は全体的に円形,明瞭に中裂-深裂する・・・2.
1b.葉は全体的に角形,時に浅裂する程度・・・6.
2a.葉の1回目の深裂は6裂以上,裂片は更に1回中裂する.総苞片は5個・・・3.
2b.葉の1回目の中裂は6裂以下・・・5.
3a.葉の裂片の長さは均等,柄は葉の中心から出る.小頭花は6個.本州(新潟県-兵庫県の日本海側)・・・タイミンガサ.
3b.葉の裂片の長さは不均一,柄は茎側に偏って出る・・・4.
4a.小頭花は5-6個.本州(岩手県-岐阜県,愛知県,紀伊山地,中国),四国(徳島県,高知県)・・・ヤマタイミンガサ.
4b.小頭花は2-4個.本州(岐阜県,愛知県,紀伊山地,中国),四国,九州・・・ニシノヤマタイミンガサ.
5a.葉に光沢があり,葉脈が濃く見える.北海道,本州,四国,九州・・・モミジガサ(モミジソウ,シドケ,シトギ).
5b.葉の光沢が鈍く,葉脈が薄く見える.本州(関東-近畿の太平洋側),四国,九州・・・テバコモミジガサ.
6a.葉腋にむかごがある・・・7.
6b.葉腋にむかごがない・・・9.
7a.葉は浅裂する,葉柄や葉裏に粗い毛がある.本州(中部南部,近畿),四国,九州・・・ミヤマコウモリソウ(モミジタマブキ).
7b.葉は浅裂せず,小さい突起が出る程度・・・8.
8a.北海道(大雪山系,日高山脈,夕張山地,増毛山地,樺戸山地).葉の裏は葉脈以外に毛がない.・・・コモチミミコウモリ.
8b.北海道(西南部),本州(中部以北).葉の裏のクモ毛は密・・・タマブキ.
8c.本州(関東以西),四国,九州.葉の裏のクモ毛は薄い・・・ウスゲタマブキ.
9a.全体的な葉先は鈍角・・・10.
9b.全体的な葉先は鋭角で突出して尖る・・・16.
10a.明瞭な五角形で角角は突出して尖る.総苞片は5個・・・11.
10b.角張りは鈍く,全体的に丸みを帯びる・・・12.
11a.頭花は穂状花序または総状花序,斜め下に向く.佐渡島・・・サドカニコウモリ.
11b.頭花は散房花序,斜め上に向く.裏面の葉脈上に軟毛が生える.本州(東北から中国の日本海側に偏る)・・・オオカニコウモリ.
12a.総苞片は3個.柄に翼はない.本州(紀伊山地以北),四国・・・カニコウモリ.
12b.総苞片は5-6個・・・13.
12c.総苞片は7個以上・・・15.
13a.本州(伊豆半島と箱根)・・・イズカニコウモリ.
13b.北海道,本州(東北)・・・14.
14a.葉の先端は急に短く尖る.北海道,本州(青森県,秋田県)・・・ミミコウモリ.
14b.葉の先端は緩やかに尖る.本州(秋田県男鹿山地)・・・オガコウモリ.
15a.本州(東北の日本海側山地=鳥海山,和賀山地,月山,朝日山地,飯豊山地)・・・コバナノコウモリソウ.
15b.本州(東北白神山地とその周辺地域)・・・ツガルコウモリ.
16a.九州以南・・・17.
16b.本州-四国以北・・・19.
17a.屋久島.総苞片は7-8個・・・ヤクシマコウモリ.
17b.九州本土・・・18.
18a.総苞片は5個.葉に鈍い光沢がある.九州(熊本県,宮崎県,鹿児島県)・・・モミジコウモリ.
18b.総苞片は7-8個.葉に光沢が無い.九州・・・ツクシコウモリ.
19a.北海道.葉は単純な三角状・・・ヨブスマソウ(ワッカクド).
19b.本州本土,四国・・・20.
20a.花柄基部に長舟形で長さ2cmになる大型の苞葉がある.本州(関東北部=日光山地,谷川連峰など)・・・ニッコウコウモリ.
20b.花柄基部に苞葉が無いか稀に小さな苞葉がある・・・21.
21a.柄は一部に狭い翼を持つ程度・・・22.
21b.柄は全体に明瞭な広い翼を持つ・・・24.
22a.葉は大きな角突起と小さな突起を幾つか出す.本州(紀伊半島と四国)・・・ヒメコウモリ.
22b.葉は大きな角突起のみ・・・23.
23a.本州(山形県庄内地方).葉先は伸長しない.葉の裏面葉脈上に軟毛が生える・・・ショウナイオオカニコウモリ.
23a.本州(関東から紀伊山地の太平洋側山地).葉先は伸長して鋭く尖る・・・コウモリソウ.
24a.葉の基部側の歯は伸長して鋭く尖る・・・25.
24b.葉の基部側の歯は伸長せず短く尖る・・・26.
25a.本州(中部の太平洋側)・・・オクヤマコウモリ.
25b.本州(東北南部,関東北部,中部の日本海側に偏る)・・・オオバコウモリ.
26a.本州(関東北部から東北)・・・イヌドウナ.
26b.本州(青森県・岩手県の太平洋側に偏る)・・・ハヤチネコウモリ.
日本産コウヤボウキ属の検索表
1a.茎は草質.頭花は総状-穂状に付く・・・2.
1b.茎は木質.頭花は枝先に1個付く・・・4.
2a.葉は3裂片状裂ける.本州(東北中南部-関東東北部)・・・オヤリハグマ.
2b.葉は裂けない・・・3.
3a.葉は輪生せず,楕円形-卵形で厚みと光沢があり,粗い鋸歯縁.本州(宮城県以南の主に太平洋側),四国,九州・・・カシワバハグマ.
3b.葉は輪生,太いへら形,薄く光沢が鈍く,全縁・・・クルマバハグマ.
4a.一年目の枝に花を付ける.本州(関東以西),四国,九州・・・コウヤボウキ.
4b.二年目の枝に花を付け,基部に輪生状に葉を付ける.本州(東北南部以南),四国,九州,対馬・・・ナガバノコウヤボウキ.
4c.ナガバに似るが花の基部にある葉が多い.屋久島固有・・・シマコウヤボウキ.
日本産ヒヨドリバナ属(旧分類による)の検索表
1a.葉は4枚前後が輪生する・・・2.
1b.葉は2枚が対生する・・・4.
2a.頭花は一様に紅紫色.本州・・・ムラサキヒヨドリバナ.
2b.頭花は薄紫色や白色が混じる・・・3.
3a.葉は長楕円形-楕円形.北海道,本州(中国以北)・・・ヨツバヒヨドリ.
3b.葉は広線形-長楕円形.本州(神奈川県(丹沢、箱根))・・・ハコネヒヨドリ(ホソバヨツバヒヨドリ).
4a.葉は基部で3深裂する・・・5.
4b.葉は裂けない(基部で極小さい裂片を出す場合がある)・・・8.
5a.屋久島固有・・・ヤクシマヒヨドリ.
5b.九州以北・・・6.
6a.葉の裂片は鋸歯縁,腺点が無い.本州(関東以西),四国,九州・・・フジバカマ.
6b.葉の裂片は浅裂-深裂する・・・7.
7a.葉裏に腺点が無い.本州(関東地方南部以西),四国,九州・・・サケバヒヨドリ.
7b.葉裏に腺点がある.本州(静岡県以西の太平洋側),四国,九州・・・キクバヒヨドリ.
8a.葉は三出複葉状に付く.沖縄・・・タイワンヒヨドリ.
8b.葉は単独で付く・・・9.
9a.葉は長楕円形,葉先は伸長しない,明瞭な3行脈がある,柄は無い.全国・・・サワヒヨドリ.
9b.葉は長楕円形-楕円形,葉先は伸長する,葉脈は複数が浮かぶ・・・10.
10a.花期は1-7月,屋久島以南・・・11.
10b.花期は8-11月、奄美諸島以北・・・12.
11a.琉球(屋久島-八重山諸島)・・・シマフジバカマ.
11b.シマフジバカマと比較して葉は細く葉先が細長く伸びて尖る,柄が短い.琉球(八重山諸島)・・・キールンフジバカマ.
12a.葉は楕円形-広楕円形,柄は細長く葉幅の半長.北海道,本州(近畿以北)・・・マルバフジバカマ(ボタンザキフジバカマ)(外来種).
12b.葉は長楕円形-楕円形,柄は太短く葉幅の半長以下・・・13.
13a.葉の両面に縮毛があり、葉裏には腺点が密にある.花期は8-10月.北海道,本州,四国,九州・・・ヒヨドリバナ=オオヒヨドリバナ.
・葉脈が黄色に変色したもの=キンモンヒヨドリ.
・葉の裏の腺点がないもの=ホシナシヒヨドリバナ.
13b.葉の両面は無毛、葉裏に腺点は無い.花期はヒヨドリバナより遅く,10月中旬〜11月上旬.四国,九州,奄美諸島・・・ヤマヒヨドリバナ.
ヨモギ属の検索表
1a.頭花は複散形花序に付く.高山性で丈10cm前後.全体が白い絹毛に覆われる.葉は下部に集まり,1-2回裂け,裂片は1?程度と細く裂ける.本州(中央アルプス木曽駒ヶ岳,南アルプス北岳と仙丈ヶ岳の固有種)・・・ハハコヨモギ.
1b.草体は伸び,頭花は草体の上部に穂状花序-円錐花序に付く・・・2.
2a.一般に丈が高く,葉は草体の上部にも付いて花茎だけが目立つ事はない・・・3.
2b.一般に丈は低く,葉は草体の下部に集中して花茎が伸びて目立つ・・・26.
3a.葉は糸形-線形・・・4.
3b.葉は線形-面がある・・・8.
4a.亜高山帯-高山帯の岩場や岩礫地に生え,丈30cm前後.頭花は2mm以上.北海道,本州(中部以北の日本海側)・・・アサギリソウ.
4b.低地で河原-河口-海岸・・・5.
5a.頭花は先端へ広がり,花冠は開く・・・6.
5b.頭花は先端へ蕾状に狭まり,花冠はほとんど目立たない・・・7.
6a.葉先は鈍い.頭花は鐘型.本州(愛知県以西),四国,九州・・・ハマヨモギ(フクド).
6b.葉先は尖る.頭花は半円型.本州,四国,九州・・・カワラニンジン.
7a.葉は長い糸形が混じる.頭花は多数が密に付く,光沢がある.本州,四国,九州,沖縄・・・カワラヨモギ.
7b.葉は短い線形のみ.頭花はやや疎らに付く,光沢は鈍い.ほぼ園芸のみ.全国・・・ミブヨモギ(外来種).
8a.葉は全体的に丸みがあり,浅裂の鋸歯縁.本州(中国),九州・・・ヒロハヤマヨモギ(ヒロハノヒトツバヨモギ,アソヨモギ).
8b.葉は全体的に長形・・・9.
9a.葉は裂けない・・・10.
9b.葉は裂ける・・・11.
10a.葉先は伸長して尖り,鋸歯縁.本州(日本海側)・・・ヒトツバヨモギ(ヤナギヨモギ).
10b.葉は広線形で全縁,通常は1回深裂する・・・・・・本州,四国,九州・・・ヒメヨモギ.
11a.葉は1回裂ける(鋸歯縁を除く)・・・12.
11b.葉は2回以上裂ける・・・16.
12a.葉は基部両側で深裂し3片状鉾型・・・セイタカヨモギ(タカヨモギ)(外来種).
12b.葉は数か所で裂け数片を出す・・・13.
13a.葉は先半で不規則に裂ける.全国・・・オトコヨモギ.
13b.葉は全体で裂ける・・・14.
14a.葉の裂片は広線形.本州,四国,九州・・・ヒメヨモギ.
14b.葉の裂片は長楕円形・・・15.
15a.北海道,本州(近畿以北).葉の裂けは乱れ,基本1回であるが時に2回裂ける箇所もある・・・オオヨモギ(エゾヨモギ,ヤマヨモギ).
15a.四国,沖縄.葉の表面に細かい白点を散らす・・・ワタヨモギ.
15c.北海道・・・ヒロハウラジロヨモギ(オオワタヨモギ).
16a.葉はシダ葉状に2回裂ける・・・全国・・・イワヨモギ.
16b.葉は菊葉状に多少とも乱れて裂ける・・・17.
17a.頭花は平たい椀型・・・18.
17b.頭花は粒型・・・19.
18a.葉の表面は薄く白い微毛で覆われ白っぽく見える.頭花は花柄が短く密集する,花期は7〜9月・・・ニガヨモギ(外来種).
18b.葉の表面は無毛.頭花は花柄が長くやや疎ら,花期は9〜10月・・・ハイイロヨモギ(外来種).
19a.葉の1回目の裂片は長楕円形で狭く感じる・・・20.
19b.葉の1回目の裂片は楕円形で広く感じる・・・22.
20a.葉の表面に細かい白点を散らす.九州(熊本県,大分県)・・・ケショウヨモギ.
20b.葉の表面は特に白点を散らさない・・・21.
21a.頭花は赤色.北海道,本州(北ア,八ヶ岳,南ア)・・・チシマヨモギ(エゾオオヨモギ).
21b.頭花は薄黄色.本州以南・・・クソニンジン(外来種).
22a.葉に微毛を密に生やし,白く見える・・・23.
22b.葉に微毛を密に生やさず,緑色・・・24.
23a.北海道(道南地域),本州(青森県大間町、佐井村).海岸の岩石.・・・オニオトコヨモギ.
23b.本州(神奈川県,伊豆半島,伊豆七島).海岸-草地・・・ユキヨモギ.
24a.葉先は尖って小棘が突出する.托葉は特に裂ける.九州・・・ヤブヨモギ.
24b.葉先は小棘が突出しない.托葉は裂けない・・・25
25a.頭花は幅2mm以下.北海道,本州,四国,九州・・・ヨモギ(カズザキヨモギ,ニシと合わせて極めて似た外来種チョウセンヨモギがある).
25b.頭花は幅2.5-3mm.本州(関東以西),九州,沖縄・・・ニシヨモギ.
26a.葉は楕円形で不規則に浅裂か鋸歯縁・・・27.
26b.葉は長楕円形-線形・・・29.
27a.草体は微毛で覆われ,全体白く見える.海岸の砂地性.北海道,本州(茨城県-新潟県以北)・・・シロヨモギ.
27b.草体は微毛で覆われず,緑色・・・28.
28a.裂片の先端は鈍い.低地.北海道,本州,四国,九州・・・イヌヨモギ.
28b.裂片の先端は明瞭に尖る.本州(中部高山帯)・・・ミヤマオトコヨモギ.
29a.葉は短く,下部に密集し,白い微毛に覆われる.北海道(大雪山系固有種)・・・エゾハハコヨモギ.
29b.葉は長く,下部で広がる・・・30.
30a.葉はシダ葉状に規則的に深く裂ける.北海道(礼文島と根室半島)・・・シコタンヨモギ.
30b.葉はシダ葉状に規則正しく裂けない・・・31.
31a.葉は菊葉状.北海道,本州(早池峰山,八幡平茶臼岳・八幡平源太ヶ岳など高山帯)・・・サマニヨモギ.
31b.葉は線形・・・32.
32a.葉の裂片は葉先へ一様に狭まり,葉先は尖る.本州(中部高山帯)・・・タカネヨモギ.
32b.葉の裂片は葉先手前まで平行か僅かに広がり,葉先は鈍い・・・33.
33a.北海道(択捉島)・・・アライトヨモギ(エトロフヨモギ).
33b.本州(南アルプスの北岳,仙丈ケ岳,千枚岳)・・・キタダケヨモギ.
日本産ガンクビソウ属の検索表
1a.頭花は柄が無く,葉腋に付く.苞葉は小さい.全国・・・ヤブタバコ.
1b.頭花に柄があり,枝先に付く(葉腋にも付く場合がある).苞葉は目立つ・・・2.
2a.総苞は椀型か先へ広がる・・・3.
2b.総苞は筒型か先へ狭まる・・・5.
3a.頭花の径2cm以上.通常は総苞片は大きく,開出して頭花を囲む.北海道,本州(中部以北)・・・オオガンクビソウ.
3b.総苞片は大きくならず,頭花を囲まない.頭花の径は1cm以下・・・4.
4a.頭花の径1cm.葉は楕円形.全国・・・コヤブタバコ.
4b.頭花の径は1cm前後.葉は広線形-長楕円形.本州,四国,九州,沖縄・・・サジガンクビソウ.
4c.頭花の径は8mm以下.中間以上の葉は長楕円形-楕円形.北海道,本州(近畿以北)・・・ノッポロガンクビソウ.
5a.総苞は筒型.茎葉は下部に集中する.本州,四国,九州・・・ヒメガンクビソウ.
5b.総苞は短い筒型-鐘型.茎葉は多数付く・・・6.
6a.苞葉と総苞片は線形-広線形・・・7.
6b.苞葉は長楕円形・・・8.
7a.根生葉の柄に葉身が伸びない.本州,四国,九州・・・ホソバガンクビソウ.
7b.根生葉の柄に細く葉身が伸びる.北海道,本州,四国,九州・・・ミヤマヤブタバコ.
8a.頭花の径は6mm以上.本州,四国,九州・・・ガンクビソウ.
8b.頭花の径は5mm以下.本州(近畿以西),四国,九州・・・コバナガンクビソウ.
日本産トウヒレン属の検索表
1a.総苞片の先に花弁状の淡紅色の付属物がある・・・2.
1b.総苞片に花弁状の付属物がない・・・4.
2a.総苞片は11-12列,総苞基部に5列の苞葉がある.佐渡島固有(海岸に近い草原).・・・サドヒゴタイ.
2b.総苞片は8-9列,基部に1列の苞葉がある・・・3.
3a.総苞は広鐘形,総苞の付帯物は開出する.北海道,本州,四国,九州・・・ヒメヒゴタイ.
3b.総苞は筒形,総苞の付帯物は瓦状に重なる.九州・・・ヒナヒゴタイ.
4a.茎は立たず,葉は地面に伏して密着する.北海道(夕張岳,日高山脈北部)・・・ユキバヒゴタイ.
4b.茎は立上がり,葉は離れて付く(一般的な草体)・・・5.
5a.北海道・・・6.
5b.本州以南・・・15.
6a.海岸草原や低地の湿地帯・・・7.
6b.山麓以上・・・9.
7a.総苞片は5列.北海道(釧路,根室,湿原と周辺の水湿地)・・・コンセントウヒレン.
7b.総苞片は6列以上.海岸草原・・・8.
8a.総苞片は6列,外片は円頭で小さな突出で終わる.茎は緑色.葉身の基部は茎に伸びて翼になる.北海道(北見,利尻島,礼文島,石狩,後志)・・・フォーリーアザミ.
8b.総苞片は7-8列,先端は糸状に短く伸びてゆるやかに半曲する.北海道(オホーツク海沿岸を除く)・・・エゾトウヒレン.
8c.総苞片は8列.北海道(宗谷地方から知床半島までのオホーツク海沿岸)・・・カラフトアザミ(ナガバキタアザミという意見あり).
9a.北海道広域の亜高山-高山.草丈が大きくても50cm以内が多い.10個前後の頭花を密に付ける.総苞は上部が黒紫色,総苞片は6-7列,外片のみ開出,先端は尾状に伸びる.葉は三角状卵形〜広卵形,大きさが上部でも同じくらい,鋭い鋸歯縁・・・ナガバキタアザミ.
9b.北海道の局所・・・10.
10a.総苞片は4列,丈約20cm・・・11.
10b.総苞片は6列以上,丈約1m・・・12.
11a.葉裏にクモ毛はあるが綿毛は無く緑色.総苞片は直立-斜上する.北海道(大雪山系,富良野岳,芦別岳,羊蹄山)・・・ウスユキトウヒレン.
11b.葉裏の綿毛は密で雪白色になる.北海道(大雪山系,トムラウシ山,芦別岳,奥十勝岳,幌尻岳,羊蹄山)・・・ユキバトウヒレン.
12a.総苞片は7列,外片は先端が丸い.茎は紫色を帯びる.北海道(上川地方の幌内山地カムイ山の固有)・・・カムイトウヒレン.
12b.総苞片は8列,外片は先端が丸くない・・・13.
13a.葉は暗褐緑色,鈍い光沢がある.総苞片は中間まで黒紫色.総苞片は8列,尾状突起がある.北海道(アポイ岳とその周辺)・・・ヒダカトウヒレン.
13b.葉は黄緑色,光沢が無い・・・14.
14a.総苞外片と中片の先端が長く伸びる.北海道(上川地方,空知地方)・・・ウリュウトウヒレン.
14b.総苞片の先端が短く尖る.北海道(夕張岳山麓部や勇払郡むかわ町穂別の坊主山)・・・ユウバリトウヒレン.
15a.中間以下の大型の葉は菊葉状に中裂-深裂する・・・16.
15b.中間以下の大型の葉は裂けない・・・17.
16a.総苞片は先端が鋭く尖った長三角形,5-7列.本州(宮城県以南),九州・・・キクアザミ.
16b.総苞片は楕円形に近い三角形で先端は突起状に尖る,8列.本州(福島県以南),四国,九州・・・ミヤコアザミ.
17a.東北・・・18.
17b.関東-中部以西・・・29.
17c.四国・・・53.
17d.九州・・・58.
18a.総苞は筒型-狭筒型・・・19.
18b.総苞は鐘型-椀型,総苞片は多数が重なって開出する・・・22.
19a.頭花は茎の頂点に多数を付け,上部の葉腋にも付ける.山形県の庄内地方と秋田県南部にまたがる鳥海山山麓の日本海沿岸地域・・・ショウナイトウヒレン.
19b.頭花は茎の頂点に密に付く・・・20.
19c.頭花は密に付かない・・・21.
20a.早池峰山.総苞片は6-7列,外片のみ開出する・・・ナガバキタアザミ.
20b.東北北部の焼石岳,和賀山塊の羽後朝日岳,鳥海山.総苞片は外片-内片の先端が開出する・・・オクキタアザミ.
21a.総苞片の先端は尖って反返る.宮城県南部,福島県の阿武隈山地・・・アブクマトウヒレン.
21b.総苞片の先端は鋭三角形状に尖って斜上する.岩手山固有・・・イワテヤマトウヒレン.
21c.総苞片の先端は急に棘状に尖って斜上する.葉は長三角状で両側はほぼ直線.岩手山,早池峰山,乳頭山,真昼山地,吾妻連峰,戸隠連山,頚城山塊・・・ヤハズトウヒレン.
21d.総苞片は細長く,基部から平開-開出する.山形県の村山地方(村山市,山形市,上山市)・・・ヤマガタトウヒレン.
21e.高山帯の崖に懸垂して生える.越後山脈の荒沢岳・・・アラサワトウヒレン.
22a.総苞片は細長い線形で総苞の半長以上・・・23.
22b.総苞片は三角形で短く,重なる・・・24.
23a.総苞片は平開-斜上する.奥羽山脈南部の船形山から蔵王連峰・フボウトウヒレン.
23b.総苞片の1列目の尾状突起は頭花の基部近くまで届く.岩手県の岩手山と早池峰山・・・イワテヒゴタイ.
23c.総苞片の1列目の尾状突起は総苞の中央に届き,斜上する.青森県南部,岩手県および宮城県北部の太平洋側地域に偏る・・・ナンブトウヒレン.
24a.山地・・・25.
24b.海岸・・・28.
25a.通常,茎の頂点に花茎の短い数個の頭花を房状に付ける・・・26.
25b.通常,花茎は長めで集中せず個々に花を付ける・・・27.
26a.焼石岳,秋田駒ヶ岳,真昼山地,鳥海山,丁山地・・・ウゴトウヒレン.
26b.月山,朝日山地,飯豊山地・・・ミヤマキタアザミ.
26c.青森県西部,秋田県,岩手県西部および山形県の日本海側に偏った区域・・・トガヒゴタイ.
27a.東北の主に太平洋側・・・センダイトウヒレン.
27b.東北南部・・・アサマヒゴタイ.
27c.丁山地,神室山・炭倉山・・・カムロトウヒレン.
28a.山形県飛島固有・・・トビシマトウヒレン.
28b.青森県八戸市固有,海岸草原・・・ハチノヘトウヒレン.
28c.青森県深浦町固有,海岸の風当たりの強いクロマツ林・・・フカウラトウヒレン.
28d.青森県六ヶ所村固有,海岸の風当たりの強いクロマツ林・・・ムツトウヒレン.
29a.東北を除いた桑名市−大垣市−彦根市−敦賀市を結んだ線より北東(東本州)・・・30.
29b.桑名市−大垣市−彦根市−敦賀市を結んだ線より南西(西本州)・・・50.
30a.中間以下の大型の葉は裂けるか粗い鋸歯縁(時に葉は裂けない)・・・31.
30b.中間以下の大型の葉は裂けない・・・34.
31a.総苞片の先端は明瞭に開出する・・・32.
31b.総苞片の先端は弱く開出して斜上する・・・33.
32a.総苞片は長三角形.東京都,神奈川県,山梨県・・・タカオヒゴタイ.
32b.総苞片は卵形.神奈川県,静岡県・・・キントキヒゴタイ(タカオの変種).
33a.福井県の大島半島固有で海岸の波打ち際に近い草地.葉は3対前後に浅裂するか粗い鋸歯.総苞片の先端は短く尖り,斜上する・・・ワカサトウヒレン.
33b.浅間山地固有.総苞片は全長が伸びて斜上する.葉の基部半は中裂する・・・トウミトウヒレン.
33c.富士山,天子山地.総苞片の先端は斜上し,中片-内片は伸長して尖る.葉は不安定で裂ける場合がある・・・ヤハズヒゴタイ.
34a.総苞は筒形-狭筒形・・・35.
34b.総苞は鐘形-椀形・・・45.
35a.中間の葉は線形・・・36.
35b.中間の葉は心形-長三角状-披針形・・・37.
36a.長野県伊那市と下伊那郡大鹿村.総苞片は幅広い三角形,先端は短く尖る・・・イナトウヒレン.
36b.長野県の霧ヶ峰とその周辺.総苞外片と中片の先端は急に細く突出して尖る・・・キリガミネトウヒレン(ネコヤマヒゴタイ).
37a.伊豆諸島の御蔵島・・・ミクラシマトウヒレン.
37b.本土・・・38.
38a.総苞片の先端は明瞭に開出しない(斜め上に開く時がある)・・・40.
38b.総苞片の先端は明瞭に開出か反転する・・・42.
39a.総苞片の先端は伸長して尖る.葉は不安定で裂ける場合がある.富士山,天子山地・・・ヤハズヒゴタイ.
39b.総苞片の先端は短く針状に尖り,ほぼ密着する・・・41.
40a.長野県-愛知県以西.総苞片は11列以上・・・ホクチアザミ.
40b.戸隠連山,頚城山塊.総苞片は6列・・・ヤハズトウヒレン.
40c.中部の奥秩父,御坂山地.総苞外片は内片の1/4しかない.総苞片は8列・・・キンブヒゴタイ.
41a.総苞片は緑色.総苞片は線形で開出する.東北南部,関東および東海東部の太平洋側地域・・・アサマヒゴタイ(静岡県の安倍峠-八紘嶺-山伏岳-井川峠,白峰南嶺に分布するアベトウヒレンを含める).
41b.総苞片は暗色に縁取られる・・・43.
42a.総苞片は単純な長三角形,先端は尖って斜上する.丹沢山地,金時山,愛鷹山・・・タンザワヒゴタイ.
42b.総苞片は短卵形で先端がやや細まって尖り,開出し反曲する・・・44.
43a.栃木県,山梨県,長野県,岐阜県.山地の湿り気のある岩壁に垂れ下がる・・・コウシンヒゴタイ.
43b.神奈川県,静岡県・・・キントキヒゴタイ.
43c.東北南部・・・アサマヒゴタイ.
44a.総苞片の先端は伸長せず,開出しない.関東,中部・・・セイタカトウヒレン.
44b.総苞片の先端は伸長し,上斜めに弱く開く・・・46.
44c.総苞片の先端は短く伸長し,開出して反曲する・・・47.
45a.南アルプス,八ヶ岳,富士山.丈25cm以上・・・タカネヒゴタイ.
45b.南アルプス,八ヶ岳.丈25cm以下.タカネとは明瞭に区別出来ない・・・シラネヒゴタイ.
45c.中部の霧ヶ峰から美ヶ原高原・・・シナノトウヒレン.
46a.茎に翼を持たない.群馬県,埼玉県,東京都,山梨県・・・コウシュウヒゴタイ(時に下部の葉は菊葉状に裂ける=キクバコウシュウヒゴタイ).
46b.茎に翼を持つ・・・48.
47a.総苞にクモ毛を持ち,緑色が強い,反曲部分は互いに重ならない.新潟県,富山県,石川県の能登半島の西側海岸・・・ホクロクトウヒレン.
47b.総苞にクモ毛はなく,暗赤紫色掛かる,反曲部は互いに重なる・・・49.
48a.越後山脈,頸城山塊,戸隠山,北アルプス,白山,乗鞍岳,御嶽山,中央アルプス・・・クロトウヒレン.
48b.吾妻連峰,磐梯山,那須連山,日光連山,苗場山・・・シラネアザミ.
49a.総苞片の先端は伸長し,上斜めに弱く開く.茎に翼や稜がない.葉は長楕円形.本州(中国地方)・・・ネコヤマヒゴタイ.
49b.総苞片はほぼ圧着し,先端は短く尖って開出しない・・・50.
49c.総苞片の先端は短く突出,開出して反曲する・・・52.
50a.茎に翼は無き,稜を持つ.本州(長野県-愛知県以西)・・・ホクチアザミ.
50b.茎に明瞭な翼を持つ・・・51.
51a.総苞は壺型で暗色.本州(岡山県,広島県)・・・セイタカトウヒレン.
51b.総苞はより細長く,緑色気味.本州(広島県庄原市の帝釈台固有)・・・タイシャクトウヒレン.
52a.中間以下の大きい葉の縁は丸みがあり鋸歯が細かい傾向がある.総苞の先端はミヤマより短い.本州(近畿,中国)・・・オオダイトウヒレン.
52b.中間以下の大きい葉の縁は直線的で鋸歯が粗い傾向がある.総苞の先端はオオダイより長い.本州(大峰山系)・・・ミヤマトウヒレン.
53a.総苞片は圧着し,先端が上向きに弱く開く程度・・・54.
53b.総苞片は平開し,通常反返る・・・55.
54a.総苞片は6列,先端は短く尖ってやや開く.中間の葉は長楕円形.四国(高知県),九州・・・キリシマヒゴタイ.
54b.総苞片は11-12列,先端は極小さく尖って開かない.本州,四国,九州・・・ホクチアザミ.
55a.総苞片の開出部分は下から上へと小さくなり,片の半長以上.茎の翼は狭い.四国,九州(北部)・・・オオダイトウヒレン.
55b.総苞片の開出部分は均一,片の半長以下・・・56.
56a.総苞片は6列,先端は幅広く開出する.茎の翼は幅広い.剣山,石鎚山・・・オオトウヒレン.
56b.総苞片は8列以上,先端は細い.茎の翼は狭い・・・57.
57a.総苞片の先端は糸状に開出する.愛媛県,高知県・・・ミヤマトウヒレン.
57b.総苞片の先端は平たく開出する.徳島県,愛媛県,高知県・・・トサトウヒレン.
58a.総苞片は圧着し,先端が上向きに弱く開く程度・・・59.
58b.総苞片は平開し,通常反返る・・・61.
59a.総苞片は6列,先端は短く尖ってやや開く.中間の葉は長楕円形.四国(高知県),九州・・・キリシマヒゴタイ.
59b.総苞片は11-12列,先端は極小さく尖って開かない・・・60.
60a.総苞は紫色気味.本州,四国,九州・・・ホクチアザミ.
60b.総苞は緑色気味.九州(長崎県対馬の白岳固有)・・・シマトウヒレン.
61a.総苞片は6列,九州(屋久島固有)・・・ヤクシマヒゴタイ(ヤクシマトウヒレン).
61b.総苞片は8列以上・・・62.
62a.茎の翼は茎幅以下.九州(福岡県,佐賀県,長崎県,熊本県,大分県)・・・オオダイトウヒレン.
62b.茎の翼は茎幅と同等か以上.葉はオオダイより幅広い.九州・・・ツクシトウヒレン.
日本産ウスユキソウ属の検索表
1a.花柄は明瞭.頭花は5-6個.低山地-亜高山.北海道,本州,四国,九州・・・ウスユキソウ.
1b.花柄はほとんど無い.亜高山-高山・・・2.
2a.北海道・・・3.
2b.本州・・・4.
3a.後志総合振興局管内の大平山と夕張山地の崕山固有.総苞片の綿毛は厚みがあり,頭花に繋がる場合もある・・・オオヒラウスユキソウ.
3b.礼文島,藻琴山,ニペソツ山,釧路町昆布森.総苞片の綿毛は薄く,頭花に繋がらない・・・エゾウスユキソウ(レブンウスユキソウ).
4a.岩手県早池峰山固有・・・ハヤチネウスユキソウ.
4b.東北の日本海よりの秋田駒ヶ岳,鳥海山,月山,飯豊山,朝日連峰などの高山.葉の幅は2-4mm・・・ミヤマウスユキソウ(ヒナウスユキソウ).
4c.至仏山と谷川岳固有.葉の幅は1-2.5mm・・・ホソバヒナウスユキソウ.
4d.木曽駒ヶ岳山頂付近固有.頭花は2-3個・・・ヒメウスユキソウ(コマウスユキソウ).
4e.本州中部(上越地方,北・中央・南アルプス,八ヶ岳)の高山・・・ミネウスユキソウ.
4f.白馬岳八方尾根固有.葉は斜上する・・・ハッポウウスユキソウ.
C群(頭花は舌状花だけで構成される)
1a.主幹茎は上部で止まり,数本の細い枝を横四方に伸ばす.頭花は葉腋に付き,白い小さな舌状花がある.一見木本の印象・・・本州(宮城県以南),四国,九州,琉球・・・(シオン属)シュウブンソウ.
1b.一般的な草本で,主幹茎が伸びて頂点に頭花を付ける・・・2.
2a.頭花は小さく目立たず,舌状花は三角形-楕円形.棍棒状の集合果が目印.全国・・・(ノブキ属)ノブキ.
2b.舌状花は線形で目立つ・・・3.
3a.舌状花は糸状に近い線形,捻じれるか巻く.総苞は通常筒型で明らかに縦長・・・4.
3b.舌状花は幅のある線形,変形しない・・・5.
4a.舌状花は内側に巻き,中心から長い花柱が伸びる,紫色.本州(神奈川県-近畿の太平洋側),四国,九州・・・(クサヤツデ属)クサヤツデ.
4b.舌状花は捻じれ,花柱は短く目立たない・・・モミジハグマ属の検索表.
5a.舌状花は中心へ小さくなりながら重なる・・・6.
5b.舌状花はほぼ一列,時に重なる・・・アキノノゲシ属,ムラサキニガナ属,ニガナ属,オニタビラコ属,ヤブタビラコ属,フクオウソウ属の検索表.
6a.葉は根生葉のみ,深裂-全裂する.花茎は分枝せず,頂点に1個の頭花を付ける・・・タンポポ属の検索表.
6b.通常は茎葉がある.通常は花茎の頂点に複数の頭花を付ける・・・7.
7a.丈は足元程度に低い.花茎はやや太く,分枝しない・・・8.
7b.丈は膝近く-以上に立ち上がる.花茎はやや細い・・・9.
8a.北海道(礼文島固有).葉の縁は全縁.・・・(フタナミソウ属)フタナミソウ.
8b.本州(千葉県-愛知県の海岸近く).海岸の砂地や草地に生える.秋に開花・・・(コウゾリナ属)ハマコウゾリナ.
9a.頭花は紅色.北海道,本州(新潟県-関東以北)・・・(ヤナギタンポポ属)コウリンタンポポ(外来種).
9b.外周の舌状花の裏側は紅紫色.総苞や茎に紅紫色の剛毛を生やす.日本各地・・・(ノゲシ属)タイワンハチジョウナ(外来種).
9c.頭花は黄色・・・10.
10a.花茎は分枝せず,総苞の手前で太まる.総苞に黒い剛毛を持つ.タンポポ属に似るが葉は深裂しない.北海道(アポイ岳周辺固有)・・・(エゾコウゾリナ属)エゾコウゾリナ.
10b.花茎は分枝し,総苞手前でもほぼ均一な太さ・・・11.
11a.羽状に全裂した大型の葉を持つ・・・(ノゲシ属)12.
11b.基部の大型の葉でも全裂せず,全縁近く-粗く大きな鋸歯を持つ・・・13.
12a.全裂した葉の縁は弱い棘を持ち,基部は抱茎して翼状に突出する.全国・・・ノゲシ(ハルノノゲシ,頭花が薄黄色はウスジロノゲシ).
12b.全裂した葉の縁に荒い棘を持ち,基部は茎の半径ほど抱く.全国・・・オニノゲシ.
13a.総苞に剛毛を持つ・・・14.
13b.総苞に剛毛を待たない・・・19.
14a.葉は大きな中裂の鋸歯縁.総苞の剛毛は白い・・・(エゾコウゾリナ属)ブタナ.
14b.葉は中裂せず,せいぜい鋸歯縁.総苞の剛毛は黒色・・・15.
15a.九州,年末に開花・・・(コウゾリナ属)ヒゴコウゾリナ.
15b.花期は夏-秋・・・16.
16a.総苞は黒い剛毛が密で全体黒く見える.亜高山帯-高山帯・・・17.
16b.総苞は黒い剛毛が密でなく全体緑色に見える.山地・・・18.
17a.葉先が鈍く,縁は波打ち鋸歯が無い.本州(中部以北),四国(剣山)・・・(ヤナギタンポポ属)ミヤマコウゾリナ.
17b.葉先が尖り,明瞭な鋸歯縁.北海道,本州(中部以北)・・・(コウゾリナ属)カンチコウゾリナ.
18a.葉は長楕円形,乱れた波状-鋸歯縁.北海道,本州,四国,九州・・・(コウゾリナ属)コウゾリナ(ホソバコウゾリナ(亜種以下,北海道)があり,情報が少ない).
18b.葉は広線形,均一の鋸歯縁.本州(南アルプス山麓)・・・(コウゾリナ属)アカイシコウゾリナ.
19a.葉の縁は中裂,表面の光沢が強い・・・(エゾコウゾリナ属)ヒメブタナ.
19b.葉は全縁-疎らな鋸歯-時に中裂,強い光沢を持たない・・・20.
20a.葉は長楕円形,縁は細かな鋸歯-時に中裂,基部は抱茎する.海浜や低地.北海道,本州,四国,九州・・・(ノゲシ属)ハチジョウナ.
20b.葉は広線形,縁は疎らに鋸歯を持つか全縁,基部で抱茎しない.北海道,本州,四国・・・(ヤナギタンポポ属)ヤナギタンポポ.
日本産モミジハグマ属の検索表
1a.九州以北・・・2.
1b.屋久島以南・・・8.
2a.葉は裂ける・・・3.
2b.葉は裂けないか大きな鋸歯状・・・5.
3a.葉は3-5全裂,各裂片は鋸歯縁の卵形で一枚の葉に見える.本州(静岡県-愛知県)・・・エンシュウハグマ.
3b.楓葉状に浅裂-深裂・・・4.
4a.葉は中裂-深裂,葉先の裂片の長さは柄までの長さと同じ.本州(関東以西の太平洋側),四国,九州・・・モミジハグマ.
4b.葉は浅裂,葉先の裂片の長さは柄までの長さより短い.本州(中部から西側では日本海側),九州(北部)・・・オクモミジハグマ.
5a.舌状花は先端が同じ向きにカールし,整然とする・・・6.
5b.舌状花は中央-全体が不規則にカールする・・・7.
6a.葉は基部に集中,卵形.茎に茶色の細毛を密に生やす.四国と九州(南部)・・・マルバテイショウソウ.
6b.葉は基部に集中,円形-広卵形,葉身の約2倍の長さになる葉柄がある.北海道(南部),本州,四国,九州・・・キッコウハグマ.
7a.葉に斑が入る.本州(千葉県-近畿南部の太平洋側),四国・・・テイショウソウ.
7b.葉に斑が入らない.本州(静岡県西部以西),四国・・・ヒロハテイショウソウ.
8a.屋久島固有・・・9.
8b.琉球・・・11.
9a.葉は両側で裂けて3裂片の鉾形・・・リュウキュウハグマ.
9b.葉は裂けない・・・10.
10a.葉は卵形・・・タマゴバキッコウハグマ.
10b.葉は長楕円形・・・ホソバハグマ.
11a.葉は心形.琉球(トカラ列島,奄美大島以南-沖縄)・・・オキナワハグマ.
11b.葉は卵形.琉球(沖縄島北部,西表島)・・・ナガバハグマ.
日本産アキノノゲシ属,ムラサキニガナ属,ニガナ属,オニタビラコ属,ヤブタビラコ属,フクオウソウ属の検索表
1a.頭花は紫色-赤紫色・・・2.
1b.頭花は白色・・・4.
1c.頭花は黄色・・・6.
2a.北海道.頭花は薄紫色・・・(アキノノゲシ属)エゾムラサキニガナ.
2b.本州,四国,九州(種子島辺り)・・・(ムラサキニガナ属)3.
3a.上部の茎に細毛を密に生やさない・・・ムラサキニガナ.
3b.上部の茎に細毛を密に生やす・・・ケムラサキニガナ.
4a.花柱が長く伸びる.葉は楓葉状に全裂する.本州,四国,九州・・・(フクオウソウ属)フクオウソウ.
4b.花柱は長く伸びない・・・5.
5a.舌状花は20個以上.本州,四国,九州・・・(ニガナ属)タカサゴソウ.
5b.舌状花は15個以下・・・6以下参照(周辺で黄花が多い).
6a.上部の葉は線形で全縁・・・7.
6b.線形且つ全縁の葉を持たない・・・11.
7a.舌状花は10個以下・・・(ニガナ属)8.
7b.舌状花は15個以上・・・10.
8a.高地の荒地.舌状花は9-10個.北海道,本州,四国,屋久島・・・タカネニガナ.
8b.低地の湿地・・・9.
9a.舌状花は通常6個.走出枝を出さない.葉は非常に細長い.本州(関東以西),四国,九州・・・ホソバニガナ.
9b.舌状花は5個.走出枝を出す.本州,四国,九州・・・ハイニガナ.
10a.根生葉は線形で全縁.本州(中部以北)・・・(ニガナ属)カワラニガナ.
10b.下部の葉は数本の裂片が伸びる.全国・・・(アキノノゲシ属)アキノノゲシ.
11a.舌状花は6個以下・・・12.
11b.舌状花は8個以上・・・15.
12a.大型の葉は明瞭に全裂する.本州(関東-近畿),四国.(オニタビラコ属)クサノオウバノギク.
12b.大型の葉は裂けず,小さい鋸歯を出す程度・・・13.
13a.葉は柄があり,抱茎しない.本州(岡山,広島県)・・・(オニタビラコ属)ナガバヤクシソウ(イワヤクシソウ).
13b.葉は柄が無く,抱茎する・・・(ニガナ属)14.
14a.舌状花は通常5個.全国・・・ニガナ(白色はシロニガナ).
14b.舌状花は6個.渓流沿い.本州(神奈川県)・・・サガミニガナ.
15a.葉は深裂して円形の3裂片,一見して丸い葉の集合に見える.海浜.全国・・・(ニガナ属)ハマニガナ.
15b.葉は卵形系-楕円形系.内陸・・・16.
16a.葉の基部は独特の形で葉肉で明瞭に抱茎する・・・17.
16b.葉の基部は単純・・・21.
17a.葉の基部は細長い矢尻状に後方へ突出する.本州,四国,九州・・・(ニガナ属)ノニナガ.
17b.葉の基部は後方に突出しても丸い・・・18.
18a.葉は基部の手前で狭まらないかやや拡がる・・・(ニガナ属)19.
18b.葉は基部の手前で明瞭に狭まる・・・20.
19a.丈30cm以下.高山中心.北海道,本州(中部)・・・クモマニガナ(白花はシロバナクモマニガナ).
19b.丈40cm以上.山地中心.全国・・・ハナニガナ(白色はシロバナニガナ).
20a.葉は卵形,基部手前で猪首状に狭まり葉肉が並行して基部に続く.北海道,本州,四国,九州・・・(オニタビラコ属)ヤクシソウ.
20b.葉は広卵形,基部手前で柄状に狭まり葉肉は翼状に基部に続く.北海道,本州(関東,中部)・・・(アキノノゲシ属)ミヤマアキノノゲシ(北海道産はカラフトミヤマアキノノゲシとされ詳細不明).
21a.下部-根生葉は明瞭に裂けず,柄を出す・・・22.
21b.下部-根生葉は裂けるか柄に裂片を出す・・・24.
22a.葉の基部は明瞭な柄となる.全国・・・(ニガナ属)ジシバリ(イワニガナ).
・亜高山帯〜高山帯の砂礫や岩礫地.本州(東北,中部)・・・ミヤマイワニガナ.
22b.葉は長楕円形,柄を作らない・・・23.
23a.紀伊半島,熊野川と古座川の川岸・・・(ニガナ属)ドロニガナ.
23b.本州(中国),九州(北部)・・・(アキノノゲシ属)チョウセンヤマニガナ.
24a.丈は通常40cm以下・・・25.
24b.丈は通常60cm以上,花茎が高く立つ・・・27.
25a.舌状花は9個以下.本州,四国,九州・・・・・・(ヤブタビラコ属)コオニタビラコ.
25b.舌状花は10個以上・・・26.
26a.根生葉は長楕円形,縁は浅裂か歯がある.葉身と柄は区別しにくい.九州(南部),沖縄・・・(ニガナ属)ヤナギニガナ.
26b.根生葉は楕円形,基部にむかって狭まり柄に続き,小さい裂片を出す.全国・・・(ニガナ属)オオジシバリ.
26c.根生葉は卵形,基部は急に柄に続き,小さい裂片を出す.北海道,本州,四国,九州・・・(ヤブタビラコ属)ヤブタビラコ.
27a.葉身の部分は全体として三角形で葉先は鋭角に尖る・・・28.
27b.葉身の部分は全体として卵形・・・(オニタビラコ属)29.
28a.舌状花は20個前後.本州(近畿以北)・・・(フクオウソウ属)オオニガナ.
28b.舌状花は10個前後.全国・・・(アキノノゲシ属)ヤマニガナ.
29a.花茎は紫色を帯びる.花茎は1本.全国・・・アカオニタビラコ.
29b.花茎は紫色を帯びない.花茎は多数出る.全国・・・アオオニタビラコ.
日本産タンポポ属の検索表
1a.総苞外片は反返る・・・2.
1b.総苞外片は斜上する・・・3.
2a.そう果は薄茶色.全国・・・セイヨウタンポポ(外来種).
2b.そう果は赤茶色.全国・・・アカミタンポポ(外来種).
3a.頭花の外周は薄黄色-白色,中央部の黄色とは明瞭に異なる・・・4.
3b.頭花の外周は中央部の黄色と同色・・・6.
4a.総苞片の先端に褐色の突起を欠く.東本州.本州(東北-関東北部)・・・オクウスギタンポポ(ウスギタンポポ,ナンブシロタンポポ).
4b.総苞片の先端に褐色の突起を持つ・・・5.
5a.総苞片はやや開く.本州(新潟県-関東以西),四国,九州・・・シロバナタンポポ.
5b.総苞片は圧着する.本州(中国)・・・キビシロタンポポ.
6a.北海道・・・7.
6b.本州以南・・・10.
7a.総苞片の先端に角状突起がある.北海道(胆振-根室地方の太平洋側)・・・シコタンタンポポ(ネムロタンポポ).
7b.総苞片の先端に突起が無い・・・8.
8a.低地-山地に分布.総苞片は密着する.北海道,本州(福井県-岐阜県-三重県以北)・・・エゾタンポポ.
8b.高山に分布・・・9.
9a.総苞片はやや開出する.北海道(大雪山系,芦別岳,増毛山地)・・・クモマタンポポ(アシベツタンポポ).
9b.大平山固有.総苞片はやや開出する.北海道(島牧村大平山)・・・オオヒラタンポポ.
9c.夕張,日高山脈.総苞片は密着する.北海道(夕張,日高山脈)・・・タカネタンポポ(ユウバリタンポポ).
10a.隠岐島固有.本州(島根県隠岐島)・・・オキタンポポ.
10b.隠岐島以外・・・11.
11a.総苞片に明瞭な突起がある・・・12.
11b.総苞外片に突起が無いか不明瞭・・・13.
12a.総苞外片の長さは内片より短い.本州(新潟県-関東-福井県-滋賀県-三重県)・・・カントウタンポポ.
12b.総苞外片の長さは内片とほぼ同長.本州(千葉県-東海,千葉県-和歌山県潮岬,和歌山県北部・中部や大阪府,兵庫県,岡山県,鳥取県)・・・トウカイタンポポ(ヒロハタンポポ).
13a.総苞は細長く,外片の長さは総苞の半分以下.本州(富山県-長野県-静岡県以西),四国,九州,琉球・・・カンサイタンポポ.
13b.総苞は球形に近く,外片の長さは総苞の半分-以上・・・14.
14a.総苞外片は幅広く,幅と長さがほぼ同じ・・・北海道,本州(福井県-岐阜県-三重県以北)エゾタンポポ;本州(長野,山梨県)シナノタンポポ.
14b.総苞外片はやや幅広いが,明らかに縦長・・・ミヤマタンポポ=シロウマタンポポ(北アルプス白馬岳,南アルプス荒川岳・赤石岳),トガクシタンポポ(戸隠山),ヤツガタケタンポポ(八ヶ岳,南アルプス).
D群(頭花は舌状花と筒状花で構成される)
1a.総苞片は棍棒状に突出し,表面に粘液を出す腺毛が密にある.舌状花は疎らで小さく目立たない・・・(メナモミ属)2.
1b.総苞片は特殊な形状ではなく頭花と一体化する・・・4.
2a.上部の葉は披針形,全縁-鋸歯縁.枝は上部で二分を繰返す.海岸性.本州(関東南部以南),四国,九州,沖縄・・・ツクシメナモミ.
2b.上部の葉は卵形-広卵形,鋸歯縁・・・3.
3a.葉の表面は細毛を密に生やしビロード状.茎に長い毛を密に生やす.全国・・・メナモミ.
3b.葉の表面の細毛は疎らでビロード状にならない.茎に長い毛を生やさない.全国・・・コメナモミ.
4a.葉はシダ葉状に短い裂片を対生で並べ,時に裂片は小さく裂ける(群落になると細かい葉の茂みに見える)・・・5.
4b.葉はシダ葉状ではなく,一般的な葉形で狭くても面がある・・・13.
5a.舌状花は長楕円形(通常の菊型).北海道・・・(シカギク属)シカギク.
5b.舌状花は短楕円形・・・(ノコギリソウ属)6.
6a.葉は全裂,裂片は2-3回裂ける.・・・セイヨウノコギリソウ(外来種).
6b.葉の裂けは浅く,裂片はやや幅があり基部は融合する・・・8.
7a.九州.山地の草原・・・アソノコギリソウ.
7b.本州中部以北・・・8.
8a.総苞はお椀型.葉の各裂片の基部は離れる.北海道,本州(中部以北)・・・エゾノコギリソウ.
8b.総苞は釣鐘-半球型.葉の各裂片の基部は接近する・・・9.
9a.舌状花は小さく(3mm以下),重なりがほとんどない.本州(中部以北)・・・ヤマノコギリソウ.
9b.舌状花は通常の花ほどあり(5mm前後以上),重なる・・・10.
10a.総苞に長い毛を密に生やす.北海道(利尻島など北部)・・・シュムシュノコギリソウ.
10b.総苞に綿毛や疎らに毛を生やす・・・11.
11a.頭花の径は10mm以下.葉の裂片の先端は鋭く尖る.北海道,本州・・・ノコギリソウ.
11b.頭花の径は11mm以上.葉の裂片の先端は鈍く尖る・・・12.
12a.北海道,本州(中部以北)・・・キタノコギリソウ.
12b.両者を識別するのは困難.北海道,本州(青森?)・・・アカバナエゾノコギリソウ.
13a.葉は幅広くて円形に近く,基部は心形・・・14.
13b.柄は無いか,葉の基部端や基部縁の外側に接続する・・・25.
14a.舌状花は白色・・・シオン属の検索表.
14b.舌状花は黄色・・・15.
15a.葉は全裂し,裂片は更に裂ける.本州(静岡県以西),四国,九州・・・(メタカラコウ属)ハンカイソウ.
15b.葉は裂けず,せいぜい鋸歯縁・・・16.
16a.葉は斑紋状に薄緑色に低く隆起する.葉は広卵形で葉先は尖る.海岸に近い林内.屋久島,種子島.・・・(ツワブキ属)カンツワブキ.
16b.葉の表面は平滑・・・17.
17a.葉の裏に綿毛を密に生やさない・・・(メタカラコウ属)18.
17b.葉の裏に綿毛が密に生え,白く見える・・・(ツワブキ属)23.
18a.舌状花は4個以下.葉は盾形,葉先は突出して尖り,基部は深い心形で鋭角に張出す.本州,四国,九州・・・メタカラコウ.
18b.舌状花は5個以上.葉は盾形,基部の張出しは丸い・・・19.
19a.舌状花は5個.頭花は散房状で疎らに付く.本州(東北地方西部-関東地方-中部地方)・・・カイタカラコウ.
19b.舌状花は10個前後・・・21.
20a.頭花は茎の頂点に接して付く(散形花序)・・・21.
20b.頭花は縦の縦に付く(総状花序)・・・22.
21a.舌状花は平開-上向き.総苞は無毛.北海道,本州(月山以北)・・・トウゲブキ(エゾタカラコウ).
21b.舌状花はより長く,下に垂れる.総苞はビロード状に覆われる.本州(東北,関東,中部),四国・・・マルバダケブキ.
22a.頭花は初秋に咲く.葉脈のへこみは弱い.本州(福島県以西),四国,九州・・・オタカラコウ.
22b.頭花は初夏に咲く.葉脈がへこんで目立つ.九州(阿蘇)・・・アソタカラコウ.
23a.丈1m.九州(長崎県男女群島の海岸の岩礫地)・・・オオツワブキ(オオバノツワブキ).
23b.丈80cm以下・・・24.
24a.海岸の岩場.本州(太平洋側では福島県以南,日本海側では石川県以南),四国,九州,琉球諸島・・・ツワブキ(斑入り=ホタルフツワブキ.屋久島と種子島でカンツワブキの雑種=ヤクシマツワブキ).
24b.渓流沿いの岩場.琉球(奄美大島,沖縄本島,西表島)・・・リュウキュウツワブキ(屋久島と種子島でツワブキとカンツワブキの雑種=ヤクシマツワブキ(ヤクシマカンツワブキ)).
25a.舌状花は線形,下に強く垂れる,オレンジ色・・・(コウリンカ属)26.
25b.舌状花は対の条件を満たさない・・・27.
26a.本州・・・コウリンカ.
26b.九州(阿蘇-久住)・・・タカネコウリンギク.
27a.舌状花は黄色(多色の場合は基部の色を見る)・・・28.
27b.舌状花は白色-薄紫色(蛍光色)(多色の場合は基部の色を見る)・・・60.
28a.葉は複葉.花弁は先端で小さく切れ込み,短楕円形で筒状花径と同じか短い・・・(センダングサ属)29.
28b.葉は単葉.花弁は先端が単純,長楕円形で筒状花径と同じか長い・・・30.
29a.葉先は伸びて尖り,鋸歯縁.本州(関東以西),四国,九州・・・センダングサ.
29b.葉先はやや鈍く,縁は1-2個浅裂・・・コバノセンダングサ(外来種).
30a.葉は裂けない・・・31.
30b.葉は裂ける・・・55.
31a.筒状花は舌状花より明瞭に暗色・・・(オオハンゴンソウ属)32.
31b.筒状花は舌状花に近い黄色・・・33.
32a.頭花の径は約5cm,舌状花は楕円形.葉の毛は疎ら・・・ミツバオオハンゴンソウ(外来種).
32b.頭花の径は約7cm,舌状花は巻いて細長く,先端はやや尖る.葉の毛は長く密.全国的の山岳道路沿い等・・・アラゲハンゴンソウ.
33a.舌状花は10個以内(紛らわしい場合は茎や葉にクモ毛がない)・・・34.
33b.舌状花は10個前後以上(紛らわしい場合は茎や葉にクモ毛を生やす)・・・44.
34a.平均的な舌状花の長さは筒状花の径の2倍以下,舟形-長楕円形,・・・(アキノキリンソウ属)35.
34b.平均的な舌状花の長さは筒状花の径の2倍以上・・・41.
35a.葉は全体的に垂れる柳葉状で基部へ徐々に狭まる,全縁.根生葉は長楕円形,縁の鋸歯は目立たない.川岸.本州,四国,九州,沖縄・・・アオヤギバナ.
35b.葉は楕円形-卵形・・・36.
36a.葉は卵形-広卵形,縁は乱れる,基部は裁断され柄に翼が伸びる.北海道,本州(東北)・・・オオアキノキリンソウ.
36b.葉は広線形-楕円形・・・37.
37a.葉は小さく花径に近い.屋久島の標高1200m以上の固有.丈3-10cm.・・・イッスンキンカ.
37b.葉は明瞭に花径より長い.屋久島以外.丈10cm以上.・・・38.
38a.葉先は鈍く,鈍い鋸歯縁か全縁.海岸.本州(伊豆半島-総総半島)・・・ハマアキノキリンソウ(丈がやや高く,葉の鋸歯が10-22個と多く,葉先が鋭い.伊豆諸島=ハチジョウアキノキリンソウ).
38b.葉先は尖る.海岸以外・・・39.
39a.葉は長楕円形-広線形.高層湿原.本州(長野県)・・・キリガミネアキノキリンソウ.
39b.葉は楕円形・・・40.
40a.総苞片は4列,総苞片の先端は太い.総状花序.北海道,本州,四国,九州・・・アキノキリンソウ.
40b.総苞片は3列.総苞片の先端は尖る.散房花序.北海道,本州(中部以北)・・・ミヤマアキノキリンソウ.
41a.頭花は大きく,総状花序につく.葉は大きく,明瞭に抱茎する・・・(メタカラコウ属)42.
41b.頭花は散房状につく.葉は抱茎しない・・・(キオン属)43.
42a.総苞片は筒状に合着する.本州(群馬,長野県.神奈川,静岡,東京,愛知県は絶滅または現状不明)・・・ヤマタバコ.
42b.総苞片は互いに離れる.本州(茨城,栃木県以北)・・・ミチノクヤマタバコ.
43a.葉は緑色.北海道,本州,四国・・・キオン(高山で丈が低い=ミヤマキオン).
43b.葉は紫色を帯びる.谷川連峰固有・・・ジョウシュウキオン.
44a.花弁は長楕円形,数えられる程度・・・45.
44b.花弁は線形,数えられない程密・・・49.
45a.総苞片は椀型で3列.丈1m以上・・・(ヒマワリ属外来種) キクイモ,イヌキクイモ(両種の地上部における形質での識別は難しく地下部での検討が必要であるとされ、同種であるとする見解もある).
45b.総苞片は筒型で1列.丈は1m以下・・・(キオン属)46.
45c.総苞片は皿型で2列.丈は1m以下・・・(ウサギギク属)48.
46a.北海道(高山)・・・(コウリンカ属)ミヤマオグルマ.
46b.本州以南・・・(キオン属)47.
47a.草体のくも毛は薄い.湿地.本州,四国,九州,沖縄・・・サワオグルマ.
47b.草体にくも毛が多く、全体白っぽく見える.乾地.本州,四国,九州・・・オカオグルマ.
48a.北海道(礼文島のみ)・・・オオウサギギク.
48b.礼文島以外・・・北海道,本州(中部の高山)・・・ウサギギク(キングルマ).
北海道(北見山系,大雪山系,日高山地,増毛山,樽前山地,狩場山),本州(焼石岳,鳥海山,月山,上越山地,日光,尾瀬,白山)・・・エゾウサギギク.→両者を外観で識別する事は困難.
49a.茎は分枝せず,茎の頂点に1-3(分枝した場合)個の頭花を付ける.茎は一部でも赤くなる・・・(オグルマ属)50.
49b.茎は分枝,5個程度の頭花を付ける・・・51.
50a.北海道,本州(近畿以東),九州(宮崎県)・・・ミズギク(青森県八甲田山産はオクノミズギク).
50b.本州(尾瀬・日光周辺地域と東北南部).茎の中間以上につく葉の裏に黄色い腺点(白い微細点)が多少ともある・・・オゼミズギク.
51a.総苞に明瞭な苞葉がある.北海道,本州,四国,九州・・・(オグルマ属)カセンソウ.
51b.総苞に苞葉がない(極細い苞葉がある場合がある)・・・52.
52a.葉は長楕円形・・・53.
52b.葉は広線形・・・54.
53a.北海道,本州,四国,九州.頭花の径は30-40mm・・・オグルマ.
53b.本州(千葉県佐倉市).頭花の径は26-36mm・・・(オグルマ属)サクラオグルマ(オグルマとホソバオグルマの自然交雑種).
54a.頭花の径は35mm前後.本州(鳥取県),四国,九州・・・エダウチオグルマ.
54b.頭花の径は10-28mm.本州,四国,九州・・・(オグルマ属)ホソバオグルマ.
55a.頭花の径は5cm以上,筒状花は緑色で半球形に突出する,下部の葉は明瞭に3裂片に裂ける.全国・・・(オオハンゴウソウ属)オオハンゴンソウ.
55b.頭花の径は3cm以下,筒状花は黄色・・・56.
56a.葉は大型で掌大,1回全裂,裂片は,ほぼ全縁.北海道,本州(中部以北)・・・(キオン属)ハンゴンソウ.
56b.葉は特に大きくなく,2回以上裂けるか,裂片は卵形-舟形,鋸歯縁(一般的な菊葉)・・・57.
57a.総苞片は1列・・・58.
57b.総苞片は3列以上・・・59.
58a.総苞と頭花の間に黄色の総があり,総苞の基部に複数の細片を持つ.山地の湿った草原.九州(熊本,大分県)・・・(ヤコバエア属)コウリンギク.
58b.総苞の上部に黄色の総が無く,総苞の基部に細片を持たない.全国・・・(サワギク属)サワギク.
59a.葉の柄に沿って翼があり,数対の小葉が出る・・・(シュンギク属)シュンギク(栽培種).
59b.葉の柄は明瞭で単純・・・キク属の検索表.
60a.複葉・・・(センダングサ属)61.
60b.単葉・・・64.
61a.複葉は3枚1組・・・62.
61b.複葉は5枚1組・・・63.
62a.舌状花は筒状花の径より明らかに短く,疎らに付く・・・アイノコセンダングサ(コシロノセンダングサとコセンダングサの雑種).
62b.舌状花は筒状花の径より明らかに長く,密に付く.九州以南に外来・・・(ハイ)アワユキセンダングサ(外来種).
63a.頭花の径は25mm以下.本州中部以西・・・コシロノセンダングサ(外来種).
63d.頭花の径は30mm.九州南部以南・・・タチアワユキセンダングサ(外来種).
64a.葉は裂けない,線形-長楕円形で全縁-鋸歯縁・65.
64b.葉は裂ける,または前方で楔形に浅裂する,または銀杏葉に似る・・・81.
65a.頭花は小さく低く,花弁の長さは総苞の高さより短い・・・66.
65b.頭花は一般的な花で,花弁の長さは総苞の高さより長い・・・70.
66a.総苞は鐘型,総苞片の先端は頭花の面より突出する.・・・(タカサブロウ属)67.
66b.総苞は筒型,総苞片の先端は頭花の面より突出しない・・・(ムカシヨモギ属)68.
67a.総苞片は卵形.本州,四国,九州,沖縄・・・タカサブロウ(モトタカサブロウ).
67b.総苞片は細長い(タカサブロウとの交雑があり,注意を要する)・・・アメリカタカサブロウ(外来種).
68a.総苞に細毛がなく,各片の先端に斑点がある・・・ケナシヒメムカシヨモギ(外来種).
68b.総苞に細毛を生やす・・・69.
69a.頭花の径は15mm.北海道,本州(東北,静岡・愛知・岐阜を除く中部)・・・エゾムカシヨモギ.
69b.頭花の径は3mm・・・ヒメムカシヨモギ(メイジソウ,テツドウグサ)(外来種).
70a.花弁は線形,密に付き数えるのが困難・・・71.
70b.花弁は長楕円形,ほぼに1列に付き30片以下・・・79.
71a.舌状花は赤紫色掛かる・・・72.
71b.舌状花は白色・・・76.
72a.通常の丈1m前後.茎はよく分枝する・・・シオン属の検索表.
72b.通常の丈40cm以下.茎は分枝せず頂点に頭花を付ける・・・(ムカシヨモギ属)73.
73a.山地や海岸近くの乾いた草地.北海道,本州(中部以北)・・・アズマギク.
73b.高山の礫地や礫交じりの草地・・・74.
74a.広域分布.区別点は下記参照.北海道,本州(中部以北)・・・ミヤマアズマギク.
74b.狭域分布・・・75.
75a.北海道中央部夕張山地.ミヤマに似るが葉が細い.夕張岳の蛇紋岩地帯に固有・・・ユウバリアズマギク.
75b.北海道中央部夕張山地.ミヤマに似るが葉が細く,縁に毛がある.崕山固有・・・キリギシアズマギク.
75c.北海道日高山脈.ミヤマに似るが茎が暗紫色.アポイ岳の橄欖岩地帯・・・アポイアズマギク.
75d.北海道日高十勝.ミヤマに似るが根生葉に長い柄がある.宗谷地方のポロヌプリ山,日高地方,十勝地方・・・ミヤマノギク.
75e.本州.ミヤマに似るが葉は細く,ほぼ無毛.至仏山と谷川岳の蛇紋岩崩壊地・・・ジョウシュウアズマギク.
76a.舌状花は糸状に近く,極めて密に重なって付く・・・ハルジオン(外来種).
76b.舌状花は線形で,部分的に重なって付く・・・77.
77a.総苞は椀型.茎の稜は弱い・・・(ムカシヨモギ属)ペラペラヨメナ(外来種,舌状花は白色から薄紅色に変化する).
77b.総苞は皿型.茎の稜は明瞭・・・78.
78a.下部の葉の鋸歯は強い・・・ヒメジョオン(ヤナギバヒメギク)(外来種).
78b.下部の葉の鋸歯は弱い・・・(ムカシヨモギ属)ヘラバヒメジョオン(外来種).
79a.総苞片は縁まで草質(膜質でない)・・・シオン属の検索表.
79b.総苞片の縁は広い膜質で半透明-白色.葉はへら状,葉先は丸く鋸歯縁.本州(青森県-茨城県の太平洋岸)・・・(ハマギク属)ハマギク.
79c.総苞片の縁は細く膜質で褐色-暗色・・・80.
80a.上部の葉は広線形で全縁.本州(関東以西),九州・・・(ミコシギク属)ミコシギク.
80b.葉は長楕円形,粗い鋸歯縁・・・81.
81a.総苞は皿型・・・(フランスギク属)フランスギク(外来種).
81b.総苞は半球形,総苞外-中片は長三角形,内片は先端が鈍く縁に膜質がある・・・(フランスギク属)カンシロギク(ノースポール).
82a.葉は全裂,葉の裂片は浅裂する.総苞片の先端は鈍い・・・(モクシュンギク属)マーガレット(モクシュンギク)(外来種).
82b,葉は菊葉-前方で楔形に浅裂または銀杏葉に似る.総苞片の先端は多少とも角張る・・・キク属の検索表.
シオン属の検索表(葉とは中間以下の大型の葉を指す)
1a.花は長い茎全体に総状花序(縦の房状)・・・2.
1b.花は茎の頂点に数個-散形花序・・・3.
2a.茎は斜面から垂れ下がる.本州(三重県境の和歌山県内)・・・クルマギク.
2b.草体は地面から立つ.沖縄以外で外来,北海道では少ない・・・キダチコンギク(外来種,似た園芸品種にクジャクソウまたはシロクジャクまたはシュッコンアスターがある).
3a.頭花の径は1.5cm以上・・・4.
3b.頭花の径は1.5cm以下・・・41.
4a.花弁は細長く,多数が重なって密に付き,赤紫色・5.
4b.花弁は長楕円形,密に重ならない・・・6.
5a.葉の基部は抱茎しない.総苞片は太短く密着する.山地.九州(阿蘇)・・・ヒゴシオン.
5b.葉の基部は葉身が広がり抱茎する.総苞片は糸状で開出する.自然状態ではほぼ北海道・・・ネバリノギク(外来種).
6a.葉は全縁の短いへら形,海岸や島嶼・・・7.
6b.葉はへら状ではなく一般的な葉・・・10.
7a.九州以北(島嶼含む)・・・8.
7b.奄美諸島以南・・・9.
8a.本州(隠岐,山口県),九州(西海岸,対馬,壱岐,五島列島).茎が短く背が低い・・・ダルマギク.
8b.本州(富山県以西),九州(日本海側).茎は地を這う・・・ハマベノギク.
8c.鹿児島県宇治群島.花茎は立つ・・・オオイソノギク.
9a.琉球(奄美諸島,沖縄本島).立茎は地面に這う蔓でつながる.葉は基部に集中する・・・オキナワギク.
9b.奄美大島,沖縄本島.低く茎を伸ばす・・・イソノギク.
9c.与那国島・・・ヨナクニイソノギク(イソノギクの変種).
10a.葉は心形,深裂する場合がある・・・11.
10b.葉は心形でなく,柄の接点は葉身の後縁より外側に付く・・・13.
11a.葉先は尖るが伸びない.上部の葉はに楕円形になる.総苞片は太短い.北海道,本州,四国,九州・・・シラヤマギク.
11b.葉先は伸びて尖る.総苞片は細長い.・・・12.
12a.本州(関東西部).葉は心形と深裂-全裂の2タイプ・・・タテヤマギク.
12b.四国,九州.葉は心形のみで裂けない・・・オオバヨメナ.
13a.葉は中間部で細かく密に鋸歯縁.本州(中国),九州(阿蘇)・・・シオン.
13b.葉は対とは異なり,全体で大きな鋸歯縁-全縁・・・14.
14a.総苞外片は内片とほぼ同長(総苞が1列に見える)・・・本州,四国,九州・・・ミヤマヨメナ.
・本州(愛知県,三重県),四国(高知県).葉の光沢が強く,鋸歯が強い・・・シュンジュギク(ミヤマヨメナの変種).
14b.総苞外片は短く,2列以上見える・・・15.
15a.屋久島.葉に光沢がある.九州(屋久島)・・・ヤクシマノギク.
15b.九州本土以北・・・16.
16a.葉の基部は翼状に広がり,明瞭に全体を抱茎する.四国・・・シコクシロギク.
16b.葉の基部は全体で抱茎しない・・・17.
17a.葉は基部半でほぼ平行し,茎に広く接続する.総苞片は短卵形.本州(三重県,和歌山県),四国(徳島県,愛媛県)・・・コモノギク.
17b.葉は基部手前でほぼ平行し,僅かに抱茎する.本州(関東以西),四国,九州(北部)・・・イナカギク.
17c.葉は基部手前で括れ,茎手前まで葉身が伸びる.九州(南部)・・・サツマシロギク.
17d.葉の基部は独特な形状ではなく,柄状か点で接続する・・・18.
18a.総苞片は卵形-長形,開出が鈍い.総苞片の長さは総苞の半分以下・・・19.
18b.総苞片は線形,開出しやすい.葉は長舟形-線形,ほぼ全縁・・・36.
19a.総苞はよく粘り,総苞片は短卵形・・・20a.
19b.総苞は特別に粘らない・・・21.
20a.山地-亜高山帯.本州(関東,中部)・・・ハコネギク(ミヤマコンギク).
20b.亜高山帯以上.本州(北,中央,南アルプス)・・・タカネコンギク.
21a.茎に立毛が密に生える・・・22.
21b.茎に顕著な立毛は無く,短い伏毛がある程度・・・23(以下は個体変異や地方変異が大きく,ここでは基本型を述べた).
22a.本州(静岡県,神奈川県金時山や神山周辺)・・・キントキシロヨメナ(シロヨメナの変種で特徴は連続する).
22b.鹿児島県甑島・・・コシキギク(ダルマギクとノコンギクの雑種).
23a.葉は幅広く楕円形-広卵形・・・24.
23b.葉は幅狭く長楕円形-広線形・・・28.
24a.葉の最大幅は基部寄りにある(柄を除く)・・・25.
24b.葉の最大幅は中央にある(柄を除く)・・・27.
25a.葉の基部は緩く狭まり,非常に短い柄で茎に接続する.本州(日本海側)・・・タマバシロヨメナ(シロヨメナの変種で特徴は連続する).
25b.葉の基部は狭まって明瞭な柄となり,葉身から翼が伸びやすい・・・26.
26a.葉の基部は急に狭まる(基部の葉身角度は直角以上).本州(関東と中部の太平洋側)・・・アキハギク.
26b.葉の基部は緩やかに狭まる(基部の葉身角度は直角以下).本州,四国,九州・・・シロヨメナ.
27a.大型の葉の柄は非常に短い.北海道,本州,四国,九州・・・ノコンギク((海岸型変種=ハマコンギク本州(関東沿岸,伊豆諸島),園芸品種=コンギク)).
27b.大型の葉の柄は明瞭・・・ヨメナ,オオユウガギク,カントウヨメナ,コヨメナ,ユウガギク(これらを明確に識別するのは困難).
28a.葉の基部は狭まり,柄状となって茎に接続する・・・29.
28b.葉の基部は狭まらず,葉身で茎に接続する・・・30.
29a.茎に毛が無い.本州(紀伊半島)・・・ホソバノギク(キシュウギク).
29b.茎に伏した柔毛がある.本州,四国,九州・・・センボンギク.
30a.葉は線形で全縁.河口.北海道,本州,四国,九州・・・ウラギク.
30b.葉は広線形-長楕円形・・・31.
31a.葉はほぼ全縁か鈍い鋸縁・・・32.
31b.葉は明瞭な鋸歯縁・・・33.
32a.舌状花は赤紫色.北海道に多い・・・ユウゼンギク(外来種).
32a.舌状花は白色で後に薄紅色に変化する.北海道,本州,四国,九州・・・サワシロギク(シラヤマギクとの雑種=ナガバシラヤマギク).
33a.葉は非常に長く(長さは幅の7倍以上),垂れ下がる.本州(中部以西),四国,九州・・・ナガバシロヨメナ.
33b.葉は長楕円形でも(長さは幅の6倍以下),垂れ下がる程ではない・・・34.
34a.総苞片の先端は紫褐色.本州(箱根-丹沢周辺)・・・サガミギク(シロヨメナの変種で特徴は連続する).
34b.総苞片の先端は緑色・・・35.
35a.茎や総苞の短毛が顕著.葉の鋸歯は単純.本州(中部以西),四国,九州・・・ケシロヨメナ(シロヨメナの変種で特徴は連続する).
35b.茎や総苞の短毛は不明瞭.葉は波打つ様な鋸歯縁.本州(浜松市北区渋川付近)・・・シブカワシロギク.
36a.総苞片はやや太い.葉は長楕円形で特に基部で細まらない.北海道に多い・・・ユウゼンギク(外来種).
36b.総苞片は広線形-線形.葉は基部で細まる・・・37.
37a.舌状花の一部は筒状に変形したり切込んだりする.本州(長野県)・・・ツツザキヤマジノギク.
37b.舌状花は一般的なへら形で変形しない・・・38.
38a.草体は基本的に短い主茎から長い枝を岩場から垂らす.九州(大分県,福岡県)・・・ブゼンノギク.
38b.草体は直立する・・・39.
39a.葉は広線形.本州(静岡県以西),四国,九州・・・ヤマジノギク(海岸性で茎が無毛=ソナレノギク).
39b.葉は線形・・・40.
40a.頭花の径は4cm.中流域の河原.本州(関東)・・・カワラノギク.
40b.頭花の径は3cm.蛇紋岩地.本州(愛知県と静岡県の県境部),四国(高知県)・・・ヤナギノギク.
41a.葉は楕円形・・・42.
41b.葉は線形・・・44.
42a.総苞片の先端は尖る.北海道,本州(近畿以北)・・・ゴマナ.
42b.総苞片の先端は鈍い・・・43.
43a.本州(東海),九州(阿蘇).葉は広線形・ヒメシオン.
43b.沖縄(八重山).葉は楕円形・・・テリハノギク.
44a.頭花の径は10〜11mm.本州,四国,九州・・・オオホウキギク(外来種).
44b.頭花の径は8mm以下・・・45.
45a.枝は茎から45度以下の角度で付く.冠毛が筒状花の上に飛び出す.本州,四国,九州,沖縄・・・ホウキギク(外来種).
45b.枝は茎から45度以上の角度で付く.冠毛は筒状花に隠れる.本州(関東以西),四国,九州,沖縄・・・ヒロハホウキギク(外来種).
キク属の検索表(一部はB群検索表に組込んだ)
1a.葉は基部に向かって徐々に狭まり,葉身と柄は区分出来ない.白花.四国(徳島県那賀川水系)・・・ナカガワノギク(同所でシマカンギクとの雑種=ワジキギク).
1b.葉は葉身と柄が区分出来る・・・2.
2a.屋久島以南・・・3.
2b.種子島以北・・・4.
3a.屋久島,口永良部島,トカラ列島.白花・・・トカラノギク.
3b.奄美大島以南.白花・・・オオシマノジギク.
4a.頭花は白色・・・5.
4b.頭花は黄色・・・12.
5a.葉の裏は微毛が密で銀色に輝く.九州(鹿児島県東シナ海沿岸地域と沖合の諸島,熊本県)・・・サツマノギク.
5b.葉の裏は微毛が密だが銀色に輝く程ではなく白濁する.本州(瀬戸内海),四国,九州・・・ノジギク(セトノジギク).
・四国(足摺半島より西),九州(大分県)では葉は白く縁取られる・・・アシズリノジギク.
5c.葉の裏は無毛か,有毛であっても白濁しない・・・6.
6a.葉の柄は葉身と同長か長い・・・7.
6b.葉の柄は葉身より明瞭に短い・・・11.
7a.葉は浅裂-大きな鋸歯,全体に円形・・・8.
7b.葉は中裂-深裂,全体に広卵形・・・9.
8a.裂片の葉先は突出しな
ご指摘頂ければ幸いです。更に精度を上げたいと思います。
続けて日本産アザミ類植物検索表(改定版)を予定しています。
日本産キク科検索表
本検索表は日本の野外で見られるキク科植物を網羅し,園芸や農作は除外した.種類数が少ない属は検索表内に組み込んだが,種類数の多い属は別途検索表を作成した.近年記載されたタクサを検索表に取り入れたが,植物の分類は日進月歩であり,更に分類が進展する可能性が高く、最新の情報をもって判断されたい.逆に,固有群を除く細分類(亜種以下)に関しては,特に考慮する必要性を感じない.記述は標準的な特徴を示しており,例外も少なくない.また,時間を掛けずに見た目で同定出来るよう根・果実・時期的に変化する根生葉など短時間でその場では観察しにくい特徴は少なくした.よって決定的な同定手段ではなく,あくまでも正確な同定への手引きと考えて頂きたい.言い換えれば,植物研究用ではなく,植物愛好者用の同定というべき内容である.使用については,1株だけの観察ではなく,複数株の観察による平均的な特徴を踏まえるのが望ましい.記述に関しては,ネット上の様々な情報や原記載やレビジョンを参照した.
<用語>
主にいがりまさし(2007)及び増村征夫(2006)を参照した.
草体=株全体.頭花=小花が集合した花序を含む.葉=主に大きな茎葉を指す.浅裂=深い鋸歯縁.中裂=葉の片幅の1/2裂ける.深裂=葉の片幅の2/3裂ける.全裂=主脈まで裂ける(葉の裂け状態の境界は明瞭ではない).楓葉状に裂ける=全体的に半円形-広楕円形で掌状に深裂-全裂.菊葉状に裂ける=全体的に長楕円形-広卵形で縁が中裂-深裂.シダ葉状=主脈に対して左右対称に深裂-全裂.花冠=頭花の上面.花序=頭花の集まり.走出枝=地に這う枝.
<総苞片の数え方>
キク科の特にアザミ属は総苞片の数が決め手になる場合がある.只、総苞片の数え方は慣れが必要であり,数個の誤差が出るように思われる.一般には、見た目で分かるくらいの明確な数の差がなければ参考程度にした方がいいだろう.
群分け
1a.頭花や果実が緑色の球型で目立つ,または総苞片のみが目立つ・・・A群.
1b.一般的な花.時に総苞片が発達して頭花を囲む・・・2.
2a.頭花は筒状花で構成される・・・B群.
2b.頭花は舌状花だけで構成される・・・C群.
2c.頭花は舌状花と筒状花で構成される・・・D群.
A群(頭花や果実が緑色の球形で目立つ,または総苞片のみが目立つ)
1a.1回裂けた根生葉から花茎を伸ばし,頂点に1輪総苞片に囲まれた頭花を付ける.渓流脇に生えてコケ類に似る.九州,沖縄・・・(コケタンポポ属)コケタンポポ.
1b.球形の頭花を付ける.草体は茎を横に延ばして地面に伏し,小さい葉で芝状に広がる・・・2.
1c.球形の頭花を付ける.草体は地面から立ち,一見木本に見える.楕円形でイガ状の果実が目立つ・・・(オナモミ属)4.
2a.頭花は総苞片で囲まれない.葉は数か所で浅裂する.全国・・・(トキンソウ属)トキンソウ.
2b.頭花は総苞片で囲まれる.葉は全裂する(黄色の筒状花は咲くがイガ状の果実が目立つ事でここに含めた)・・・(タカサゴトキンソウ属)3.
3a.頭花は1列の短い総苞片に囲まれる.開花は夏.本州(近畿以西),四国,九州,琉球・・・タカサゴトキンソウ(シマトキンソウ,イガトキンソウ).
3b.頭花は立った2列の総苞片で囲まれる.開花は春.本州(近畿以西),四国,九州・・・メリケントキンソウ.
4a.葉は長楕円形で中裂する.北海道(苫小牧),本州・・・トゲオナモミ(外来種).
4b.葉は心形・・・5.
5a.果実は楕円形,先端の棘は短い(長さは基部幅の倍).全国・・・オナモミ.
5b.果実は長楕円形-楕円形,先端の棘は長い(長さは基部幅の3倍以上)・・・6.
6a.果実の棘が少なく,棘の基部に細かい毛が無いか少ない.葉の基部は心形・・・オオオナモミ(外来種).
6b.果実の棘は密で,棘の基部に細かい毛が密にある.葉の基部は切形・・・イガオナモミ(外来種)(オオとは中間型が多く,明瞭な区別は困難).
B群(頭花は筒状花で構成される)
1a.太い茎を短く伸ばし,頂点に黄色の小頭花を密に付ける.いわゆる蕗の薹.北海道,本州,四国,九州,沖縄・・・(フキ属)フキ(北海道と本州北部は花後の葉が大型=変種アキタブキ,花後の葉に斑が入る=園芸種フイリブキ).
1b.一般的な草本の姿,時に背が低く葉が目立たなくなる・・・2.
2a.頭花は葉腋にも付く・・・3.
2b.頭花は葉腋に付かない(時に極少数が葉腋に付く)・・・7.
3a.草体は大きく,一見木本に見える.全国・・・(ガンクビソウ属)ヤブタバコ.
3b.草体は一見して単純な草に見える・・・4.
4a.総苞は紅色・・・(ウスベニチチコグサ属)ウスベニチチコグサ(外来種).
4b.総苞は緑色・・・5.
5a.葉の表面は綿毛が薄く,光沢がある・・・(ウスベニチチコグサ属)ウラジロチチコグサ(外来種).
5b.葉の表面に綿毛を持ち,光沢がない・・・6.
6a.上部の葉は線形・・・(チチコグサモドキ属)ホソバノチチコグサモドキ(タチチチコグサ)(外来種).
6b.上部の葉はへら形・・・(チチコグサモドキ属)チチコグサモドキ(外来種)..
7a.総苞に当たる部分は見えない.頭花は完全な球型で琉璃色.本州(愛知県,岐阜県,広島県),九州・・・(ヒゴタイ属)ヒゴタイ(花序の基に苞葉が展開しているものはセリ科ヒゴタイサイコ属マルバノヒゴタイサイコ).
7b.総苞は顕著.頭花は完全な球形にならない.・・・8.
8a.総苞は球型で緑色,総苞片は長く鋭い棘となり均一の長さで四方へ開出する(似ているが基部の棘は短く平開か上方に向き,葉に顕著な棘がある=アザミ属)・・・(ゴボウ属)ゴボウ.
8b.ゴボウに似るが,総苞は赤紫色・・・ヤマボクチ属の検索表(別シート).
8c.総苞の棘は魚の骨のような形状・・・(オケラ属)9.
8d.総苞片は通常の形状(瓦状,鱗状,伸長あるいは拡張して花弁状)・・・10.
9a.葉は楕円形.本州,四国,九州・・・オケラ.
9b.葉は広線形.本州(佐渡の栽培種)・・・ホソバオケラ.
10a.花茎は葉腋から長く伸び,小さな頭花を総状に付ける・・・(ブタクサ属)11.
10b.花茎は茎の途中からも分かれる(一般的な草体)・・・13.
11a.葉は大型で広楕円形,裂けない-楓葉状に裂ける.北海道,本州,四国,九州・・・オオブタクサ(外来種).
11b.葉は菊葉状に裂ける・・・12.
12a.葉は1回裂ける・・・ブタクサモドキ(外来種).
12b.葉は2回裂ける.全国・・・ブタクサ(外来種).
13a.頭花は花柄が明瞭で単体で付く・・・14.
13b.頭花は花柄が不明瞭で小花が集合して付く・・・34.
14a.葉に鋭い棘があり,通常は葉が裂ける・・・アザミ属の検索表(別シート).
14b.葉に鋭い棘を持たない・・・15.
15a.総苞は顕著な筒型で長さは幅の約2倍・・・16.
15b.総苞は球型-短筒型-椀型-鐘型・・・25.
16a.総苞片は縦長に並ぶ・・・17.
16b.総苞片は瓦状に重なる・・・24.
17a.総苞片は非常に細く,横面で見た場合10片前後数える・・・18.
17b.総苞片は太く,横面で見た場合2-4片数える・・・19.
18a.頭花は黄色.葉は深裂する.全国・・・(キオン属)ノボロギク.
18b.頭花は赤色.上部の葉は広がり鋸歯縁,下部の葉は基部両側で深裂する.本州(関東以西),四国,九州,沖縄・・・(ベニバナボロギク属)ベニバナボロギク(外来種).
18c.頭花は白色.全国・・・(タケダグサ属)ダンドボロギク(外来種).
19a.葉は六角形-心形,裂ける場合は基部を中心に前方-側方に裂ける・・・コウモリソウ属の検索表.
19b.葉は円形,中心から放射状に裂ける・・・(ヤブレガサ属)20.
20a.頭花は円錐花序に付く.葉に光沢がない・・・21.
20b.頭花は散総状花序に付く.葉に光沢があり,ヤブレカサより裂片が狭い・・・22.
21a.総苞は薄緑色を帯びる.葉の裏側は黄緑色.本州・四国・九州・・・ヤブレガサ.
21b.総苞は灰褐色〜淡紫褐色を帯びる.葉の下面は薄緑色で細脈が隆起してよく目立つ.九州(大分,宮崎,熊本県)・・・ヒュウガヤブレガサ.
22a.大陸産母種の葉は均等に3回裂ける.本州(京都府南丹市日吉町胡麻郷産,現在は絶滅)・・・タンバヤブレガサ.
22b.葉は均等に2回裂ける・・・23.
23a.葉の縁は疎らに大きな鋸歯を持つ.本州(兵庫県),四国(愛媛県,高知県)・・・ヤブレガサモドキ.
23b.花柄は広角度に広がる.葉の裂片の縁は不規則に鋸歯を持つ.四国(愛媛県,高知県)・・・ヒロハヤブレガサモドキ.
24a.頭花の長い線形の裂片(各筒状花の花冠が5裂したもの)は不規則に巻く・・・コウヤボウキ属の検索表.
24b.頭花の糸形の片(花柱)は先端で巻かない・・・ヒヨドリバナ属(旧分類による)の検索表.
25a.頭花は白色,総苞は短筒型・・・26.
25b.頭花は黄色・・・27.
25c.頭花は淡赤紫色-赤紫色・・・32.
26a.葉は裂けるか鋸歯縁・・・ヨモギ属の検索表.
26b.葉は全縁,縁に短毛を密布して長毛を疎らに生やす.頭花は刈込んだように短く均一に整う・・・(イズハハコ属)27.
27a.丈は50cm以下.葉は捻じれる・・・アレチノギク(外来種).
27b.丈は1m以上.葉は捻じれない・・・オオアレチノギク(外来種).
28a.花柄は白い微毛で覆われる.本州(日本海側),四国(剣山)・・・(ウサギギク属)チョウジギク(クマギク).
28b.花柄は白い微毛で覆われず,ほぼ無毛の緑色・・・29.
29a.総苞片は開出して反返る.本州(関東以西の河原や荒地)・・・(センダングサ属)コセンダングサ(外来種)
29b.総苞片は開出して側方に伸びる・・・30.
30a.中間以上の葉は柄がなく,ほぼ全縁・・・ガンクビソウ属の検索表.
30b.中間以上の葉は柄があり,明瞭な鋸歯縁・・・(センダングサ属)31.
31a.伸びた総苞片は広線形.全国・・・アメリカセンダングサ.
31b.伸びた総苞片はへら形.全国・・・タウコギ.
32a.総苞の基部にとさか状の突起を持つ.花柱の先端は顕著に巻かない(弱く巻く事がある).葉に顕著な棘がなく,全裂する.本州,四国,九州,沖縄・・・(キツネノアザミ属)キツネノアザミ.
32b.総苞は単純か全体に突起を持つか紅色の付属片を持つ.花柱は先端で一対に顕著に巻く・・・33.
33a.中部以下の大型の葉の前方部は三又槍状に裂ける・・・タムラソウ属の検索表(別シート).
33b.葉の前方部は単純な裂片,対のような形状をしない・・・トウヒレン属の検索表.
34a.葉は裂ける・・・(キク属)35.
34b.葉は裂けない・・・36.
35a.葉の主脈部は面がない.頭花の径3-4mm.本州(東北南部-北・南アルプス)・・・イワインチン(小さく白い舌状花を付けたのもリュウノウギクとの雑種=リュウノウイワインチンで長野県に稀).
35b.葉の主脈部は面がある.頭花の径5-6mm.本州(妙義山・荒船山・戸隠山・黒部渓谷)・・・オオイワインチン(リュウノウギクとの雑種はトガクシギクで長野県戸隠山).
36a.花序の周囲に大きく白い舌状花状に目立った苞葉が開く・・・ウスユキソウ属の検索表.
36b.花序の周囲に対のような目立った苞葉は開かない・・・37.
37a.頭花は総苞から上部へ筒型に細まり,花冠は蕾状で開かない・・・38.
37b.頭花は総苞から多少とも広がり,花冠は多少とも目立つ.時に総苞片が花冠を囲む・・・39.
38a.花序の周囲に広がる苞葉は縁が巻かない.全国・・・(チチコグサ属)チチコグサ.
38b.花序の周囲に広がる葉は縁が狭く裏側に巻き込む・・・(キヌゲチチコグサ属)キヌゲチチコグサ(外来種).
39a.総苞片は開出して花冠を囲んで目立ち,白色-淡色・・・(ヤマハハコ属)40.
39b.総苞片は開出せず目立たず,緑色-淡色・・・44.
40a.総苞片は薄紅色.北海道(高山帯),本州(中部以北)・・・タカネヤハズハハコ(タカネウスユキソウ)
40b.総苞片は白色・・・41.
41a.葉はへら形-広線形.本州(関東,中部,近畿,中国),四国,九州・・・ヤハズハハコ.
41b.葉は線形・・・42.
42a.葉の幅は2mm以下.河原性.北海道,本州,四国,九州・・・カワラハハコ.
42b.葉の幅は2mm以上.草原性・・・43.
43a.北海道,本州(長野県-石川県以北).葉の幅は6-15mm・・・ヤマハハコ.
43b.本州(福井県-愛知県以西),四国,九州.葉の幅は2-6?・・・ホソバノヤマハハコ.
44a.頭花は白色・・・(エゾチチコグサ属)オオバコチチコグサ(外来種).
44b.頭花は紅色・・・45.
44c.頭花は黄色・・・46.
45a.葉はほぼ無毛で明瞭な鋸歯縁.本州(関東以西),四国,九州,琉球列島・・・(イズハハコ属)イズハハコ.
45b.葉は柔毛で覆われ全縁.北海道(大雪,阿寒,知床,北見周辺)の高山の砂礫地・・・(エゾチチコグサ属)エゾチチコグサ.
46a.葉は長いへら形で全縁.総苞片は小さく目立たない・・・(ハハコグサ属)47.
46b.葉はへら型で先半で丸い鋸歯縁となる.総苞片は大きい・・・(キク属)48.
47a.葉の表面は毛が密集して白く見える.茎は上部でほとんど分枝しない.全国・・・ハハコグサ.
47b.葉の表面は毛が薄く緑色.茎の上部でもよく分枝する.本州,四国,九州・・・アキノハハコグサ.
48a.本州(千葉県-愛知県)・・・イソギク(千葉から静岡の太平洋岸で園芸種イエギクとの雑種=ハナイソギク).
48b.本州(紀伊半島)・・・キイシオギク(和歌山県の海岸でシマカンギクとの雑種をヒノミサキギクという).
48c.四国(高知県)・・・シオギク.
日本産コウモリソウ属の検索表
1a.葉は全体的に円形,明瞭に中裂-深裂する・・・2.
1b.葉は全体的に角形,時に浅裂する程度・・・6.
2a.葉の1回目の深裂は6裂以上,裂片は更に1回中裂する.総苞片は5個・・・3.
2b.葉の1回目の中裂は6裂以下・・・5.
3a.葉の裂片の長さは均等,柄は葉の中心から出る.小頭花は6個.本州(新潟県-兵庫県の日本海側)・・・タイミンガサ.
3b.葉の裂片の長さは不均一,柄は茎側に偏って出る・・・4.
4a.小頭花は5-6個.本州(岩手県-岐阜県,愛知県,紀伊山地,中国),四国(徳島県,高知県)・・・ヤマタイミンガサ.
4b.小頭花は2-4個.本州(岐阜県,愛知県,紀伊山地,中国),四国,九州・・・ニシノヤマタイミンガサ.
5a.葉に光沢があり,葉脈が濃く見える.北海道,本州,四国,九州・・・モミジガサ(モミジソウ,シドケ,シトギ).
5b.葉の光沢が鈍く,葉脈が薄く見える.本州(関東-近畿の太平洋側),四国,九州・・・テバコモミジガサ.
6a.葉腋にむかごがある・・・7.
6b.葉腋にむかごがない・・・9.
7a.葉は浅裂する,葉柄や葉裏に粗い毛がある.本州(中部南部,近畿),四国,九州・・・ミヤマコウモリソウ(モミジタマブキ).
7b.葉は浅裂せず,小さい突起が出る程度・・・8.
8a.北海道(大雪山系,日高山脈,夕張山地,増毛山地,樺戸山地).葉の裏は葉脈以外に毛がない.・・・コモチミミコウモリ.
8b.北海道(西南部),本州(中部以北).葉の裏のクモ毛は密・・・タマブキ.
8c.本州(関東以西),四国,九州.葉の裏のクモ毛は薄い・・・ウスゲタマブキ.
9a.全体的な葉先は鈍角・・・10.
9b.全体的な葉先は鋭角で突出して尖る・・・16.
10a.明瞭な五角形で角角は突出して尖る.総苞片は5個・・・11.
10b.角張りは鈍く,全体的に丸みを帯びる・・・12.
11a.頭花は穂状花序または総状花序,斜め下に向く.佐渡島・・・サドカニコウモリ.
11b.頭花は散房花序,斜め上に向く.裏面の葉脈上に軟毛が生える.本州(東北から中国の日本海側に偏る)・・・オオカニコウモリ.
12a.総苞片は3個.柄に翼はない.本州(紀伊山地以北),四国・・・カニコウモリ.
12b.総苞片は5-6個・・・13.
12c.総苞片は7個以上・・・15.
13a.本州(伊豆半島と箱根)・・・イズカニコウモリ.
13b.北海道,本州(東北)・・・14.
14a.葉の先端は急に短く尖る.北海道,本州(青森県,秋田県)・・・ミミコウモリ.
14b.葉の先端は緩やかに尖る.本州(秋田県男鹿山地)・・・オガコウモリ.
15a.本州(東北の日本海側山地=鳥海山,和賀山地,月山,朝日山地,飯豊山地)・・・コバナノコウモリソウ.
15b.本州(東北白神山地とその周辺地域)・・・ツガルコウモリ.
16a.九州以南・・・17.
16b.本州-四国以北・・・19.
17a.屋久島.総苞片は7-8個・・・ヤクシマコウモリ.
17b.九州本土・・・18.
18a.総苞片は5個.葉に鈍い光沢がある.九州(熊本県,宮崎県,鹿児島県)・・・モミジコウモリ.
18b.総苞片は7-8個.葉に光沢が無い.九州・・・ツクシコウモリ.
19a.北海道.葉は単純な三角状・・・ヨブスマソウ(ワッカクド).
19b.本州本土,四国・・・20.
20a.花柄基部に長舟形で長さ2cmになる大型の苞葉がある.本州(関東北部=日光山地,谷川連峰など)・・・ニッコウコウモリ.
20b.花柄基部に苞葉が無いか稀に小さな苞葉がある・・・21.
21a.柄は一部に狭い翼を持つ程度・・・22.
21b.柄は全体に明瞭な広い翼を持つ・・・24.
22a.葉は大きな角突起と小さな突起を幾つか出す.本州(紀伊半島と四国)・・・ヒメコウモリ.
22b.葉は大きな角突起のみ・・・23.
23a.本州(山形県庄内地方).葉先は伸長しない.葉の裏面葉脈上に軟毛が生える・・・ショウナイオオカニコウモリ.
23a.本州(関東から紀伊山地の太平洋側山地).葉先は伸長して鋭く尖る・・・コウモリソウ.
24a.葉の基部側の歯は伸長して鋭く尖る・・・25.
24b.葉の基部側の歯は伸長せず短く尖る・・・26.
25a.本州(中部の太平洋側)・・・オクヤマコウモリ.
25b.本州(東北南部,関東北部,中部の日本海側に偏る)・・・オオバコウモリ.
26a.本州(関東北部から東北)・・・イヌドウナ.
26b.本州(青森県・岩手県の太平洋側に偏る)・・・ハヤチネコウモリ.
日本産コウヤボウキ属の検索表
1a.茎は草質.頭花は総状-穂状に付く・・・2.
1b.茎は木質.頭花は枝先に1個付く・・・4.
2a.葉は3裂片状裂ける.本州(東北中南部-関東東北部)・・・オヤリハグマ.
2b.葉は裂けない・・・3.
3a.葉は輪生せず,楕円形-卵形で厚みと光沢があり,粗い鋸歯縁.本州(宮城県以南の主に太平洋側),四国,九州・・・カシワバハグマ.
3b.葉は輪生,太いへら形,薄く光沢が鈍く,全縁・・・クルマバハグマ.
4a.一年目の枝に花を付ける.本州(関東以西),四国,九州・・・コウヤボウキ.
4b.二年目の枝に花を付け,基部に輪生状に葉を付ける.本州(東北南部以南),四国,九州,対馬・・・ナガバノコウヤボウキ.
4c.ナガバに似るが花の基部にある葉が多い.屋久島固有・・・シマコウヤボウキ.
日本産ヒヨドリバナ属(旧分類による)の検索表
1a.葉は4枚前後が輪生する・・・2.
1b.葉は2枚が対生する・・・4.
2a.頭花は一様に紅紫色.本州・・・ムラサキヒヨドリバナ.
2b.頭花は薄紫色や白色が混じる・・・3.
3a.葉は長楕円形-楕円形.北海道,本州(中国以北)・・・ヨツバヒヨドリ.
3b.葉は広線形-長楕円形.本州(神奈川県(丹沢、箱根))・・・ハコネヒヨドリ(ホソバヨツバヒヨドリ).
4a.葉は基部で3深裂する・・・5.
4b.葉は裂けない(基部で極小さい裂片を出す場合がある)・・・8.
5a.屋久島固有・・・ヤクシマヒヨドリ.
5b.九州以北・・・6.
6a.葉の裂片は鋸歯縁,腺点が無い.本州(関東以西),四国,九州・・・フジバカマ.
6b.葉の裂片は浅裂-深裂する・・・7.
7a.葉裏に腺点が無い.本州(関東地方南部以西),四国,九州・・・サケバヒヨドリ.
7b.葉裏に腺点がある.本州(静岡県以西の太平洋側),四国,九州・・・キクバヒヨドリ.
8a.葉は三出複葉状に付く.沖縄・・・タイワンヒヨドリ.
8b.葉は単独で付く・・・9.
9a.葉は長楕円形,葉先は伸長しない,明瞭な3行脈がある,柄は無い.全国・・・サワヒヨドリ.
9b.葉は長楕円形-楕円形,葉先は伸長する,葉脈は複数が浮かぶ・・・10.
10a.花期は1-7月,屋久島以南・・・11.
10b.花期は8-11月、奄美諸島以北・・・12.
11a.琉球(屋久島-八重山諸島)・・・シマフジバカマ.
11b.シマフジバカマと比較して葉は細く葉先が細長く伸びて尖る,柄が短い.琉球(八重山諸島)・・・キールンフジバカマ.
12a.葉は楕円形-広楕円形,柄は細長く葉幅の半長.北海道,本州(近畿以北)・・・マルバフジバカマ(ボタンザキフジバカマ)(外来種).
12b.葉は長楕円形-楕円形,柄は太短く葉幅の半長以下・・・13.
13a.葉の両面に縮毛があり、葉裏には腺点が密にある.花期は8-10月.北海道,本州,四国,九州・・・ヒヨドリバナ=オオヒヨドリバナ.
・葉脈が黄色に変色したもの=キンモンヒヨドリ.
・葉の裏の腺点がないもの=ホシナシヒヨドリバナ.
13b.葉の両面は無毛、葉裏に腺点は無い.花期はヒヨドリバナより遅く,10月中旬〜11月上旬.四国,九州,奄美諸島・・・ヤマヒヨドリバナ.
ヨモギ属の検索表
1a.頭花は複散形花序に付く.高山性で丈10cm前後.全体が白い絹毛に覆われる.葉は下部に集まり,1-2回裂け,裂片は1?程度と細く裂ける.本州(中央アルプス木曽駒ヶ岳,南アルプス北岳と仙丈ヶ岳の固有種)・・・ハハコヨモギ.
1b.草体は伸び,頭花は草体の上部に穂状花序-円錐花序に付く・・・2.
2a.一般に丈が高く,葉は草体の上部にも付いて花茎だけが目立つ事はない・・・3.
2b.一般に丈は低く,葉は草体の下部に集中して花茎が伸びて目立つ・・・26.
3a.葉は糸形-線形・・・4.
3b.葉は線形-面がある・・・8.
4a.亜高山帯-高山帯の岩場や岩礫地に生え,丈30cm前後.頭花は2mm以上.北海道,本州(中部以北の日本海側)・・・アサギリソウ.
4b.低地で河原-河口-海岸・・・5.
5a.頭花は先端へ広がり,花冠は開く・・・6.
5b.頭花は先端へ蕾状に狭まり,花冠はほとんど目立たない・・・7.
6a.葉先は鈍い.頭花は鐘型.本州(愛知県以西),四国,九州・・・ハマヨモギ(フクド).
6b.葉先は尖る.頭花は半円型.本州,四国,九州・・・カワラニンジン.
7a.葉は長い糸形が混じる.頭花は多数が密に付く,光沢がある.本州,四国,九州,沖縄・・・カワラヨモギ.
7b.葉は短い線形のみ.頭花はやや疎らに付く,光沢は鈍い.ほぼ園芸のみ.全国・・・ミブヨモギ(外来種).
8a.葉は全体的に丸みがあり,浅裂の鋸歯縁.本州(中国),九州・・・ヒロハヤマヨモギ(ヒロハノヒトツバヨモギ,アソヨモギ).
8b.葉は全体的に長形・・・9.
9a.葉は裂けない・・・10.
9b.葉は裂ける・・・11.
10a.葉先は伸長して尖り,鋸歯縁.本州(日本海側)・・・ヒトツバヨモギ(ヤナギヨモギ).
10b.葉は広線形で全縁,通常は1回深裂する・・・・・・本州,四国,九州・・・ヒメヨモギ.
11a.葉は1回裂ける(鋸歯縁を除く)・・・12.
11b.葉は2回以上裂ける・・・16.
12a.葉は基部両側で深裂し3片状鉾型・・・セイタカヨモギ(タカヨモギ)(外来種).
12b.葉は数か所で裂け数片を出す・・・13.
13a.葉は先半で不規則に裂ける.全国・・・オトコヨモギ.
13b.葉は全体で裂ける・・・14.
14a.葉の裂片は広線形.本州,四国,九州・・・ヒメヨモギ.
14b.葉の裂片は長楕円形・・・15.
15a.北海道,本州(近畿以北).葉の裂けは乱れ,基本1回であるが時に2回裂ける箇所もある・・・オオヨモギ(エゾヨモギ,ヤマヨモギ).
15a.四国,沖縄.葉の表面に細かい白点を散らす・・・ワタヨモギ.
15c.北海道・・・ヒロハウラジロヨモギ(オオワタヨモギ).
16a.葉はシダ葉状に2回裂ける・・・全国・・・イワヨモギ.
16b.葉は菊葉状に多少とも乱れて裂ける・・・17.
17a.頭花は平たい椀型・・・18.
17b.頭花は粒型・・・19.
18a.葉の表面は薄く白い微毛で覆われ白っぽく見える.頭花は花柄が短く密集する,花期は7〜9月・・・ニガヨモギ(外来種).
18b.葉の表面は無毛.頭花は花柄が長くやや疎ら,花期は9〜10月・・・ハイイロヨモギ(外来種).
19a.葉の1回目の裂片は長楕円形で狭く感じる・・・20.
19b.葉の1回目の裂片は楕円形で広く感じる・・・22.
20a.葉の表面に細かい白点を散らす.九州(熊本県,大分県)・・・ケショウヨモギ.
20b.葉の表面は特に白点を散らさない・・・21.
21a.頭花は赤色.北海道,本州(北ア,八ヶ岳,南ア)・・・チシマヨモギ(エゾオオヨモギ).
21b.頭花は薄黄色.本州以南・・・クソニンジン(外来種).
22a.葉に微毛を密に生やし,白く見える・・・23.
22b.葉に微毛を密に生やさず,緑色・・・24.
23a.北海道(道南地域),本州(青森県大間町、佐井村).海岸の岩石.・・・オニオトコヨモギ.
23b.本州(神奈川県,伊豆半島,伊豆七島).海岸-草地・・・ユキヨモギ.
24a.葉先は尖って小棘が突出する.托葉は特に裂ける.九州・・・ヤブヨモギ.
24b.葉先は小棘が突出しない.托葉は裂けない・・・25
25a.頭花は幅2mm以下.北海道,本州,四国,九州・・・ヨモギ(カズザキヨモギ,ニシと合わせて極めて似た外来種チョウセンヨモギがある).
25b.頭花は幅2.5-3mm.本州(関東以西),九州,沖縄・・・ニシヨモギ.
26a.葉は楕円形で不規則に浅裂か鋸歯縁・・・27.
26b.葉は長楕円形-線形・・・29.
27a.草体は微毛で覆われ,全体白く見える.海岸の砂地性.北海道,本州(茨城県-新潟県以北)・・・シロヨモギ.
27b.草体は微毛で覆われず,緑色・・・28.
28a.裂片の先端は鈍い.低地.北海道,本州,四国,九州・・・イヌヨモギ.
28b.裂片の先端は明瞭に尖る.本州(中部高山帯)・・・ミヤマオトコヨモギ.
29a.葉は短く,下部に密集し,白い微毛に覆われる.北海道(大雪山系固有種)・・・エゾハハコヨモギ.
29b.葉は長く,下部で広がる・・・30.
30a.葉はシダ葉状に規則的に深く裂ける.北海道(礼文島と根室半島)・・・シコタンヨモギ.
30b.葉はシダ葉状に規則正しく裂けない・・・31.
31a.葉は菊葉状.北海道,本州(早池峰山,八幡平茶臼岳・八幡平源太ヶ岳など高山帯)・・・サマニヨモギ.
31b.葉は線形・・・32.
32a.葉の裂片は葉先へ一様に狭まり,葉先は尖る.本州(中部高山帯)・・・タカネヨモギ.
32b.葉の裂片は葉先手前まで平行か僅かに広がり,葉先は鈍い・・・33.
33a.北海道(択捉島)・・・アライトヨモギ(エトロフヨモギ).
33b.本州(南アルプスの北岳,仙丈ケ岳,千枚岳)・・・キタダケヨモギ.
日本産ガンクビソウ属の検索表
1a.頭花は柄が無く,葉腋に付く.苞葉は小さい.全国・・・ヤブタバコ.
1b.頭花に柄があり,枝先に付く(葉腋にも付く場合がある).苞葉は目立つ・・・2.
2a.総苞は椀型か先へ広がる・・・3.
2b.総苞は筒型か先へ狭まる・・・5.
3a.頭花の径2cm以上.通常は総苞片は大きく,開出して頭花を囲む.北海道,本州(中部以北)・・・オオガンクビソウ.
3b.総苞片は大きくならず,頭花を囲まない.頭花の径は1cm以下・・・4.
4a.頭花の径1cm.葉は楕円形.全国・・・コヤブタバコ.
4b.頭花の径は1cm前後.葉は広線形-長楕円形.本州,四国,九州,沖縄・・・サジガンクビソウ.
4c.頭花の径は8mm以下.中間以上の葉は長楕円形-楕円形.北海道,本州(近畿以北)・・・ノッポロガンクビソウ.
5a.総苞は筒型.茎葉は下部に集中する.本州,四国,九州・・・ヒメガンクビソウ.
5b.総苞は短い筒型-鐘型.茎葉は多数付く・・・6.
6a.苞葉と総苞片は線形-広線形・・・7.
6b.苞葉は長楕円形・・・8.
7a.根生葉の柄に葉身が伸びない.本州,四国,九州・・・ホソバガンクビソウ.
7b.根生葉の柄に細く葉身が伸びる.北海道,本州,四国,九州・・・ミヤマヤブタバコ.
8a.頭花の径は6mm以上.本州,四国,九州・・・ガンクビソウ.
8b.頭花の径は5mm以下.本州(近畿以西),四国,九州・・・コバナガンクビソウ.
日本産トウヒレン属の検索表
1a.総苞片の先に花弁状の淡紅色の付属物がある・・・2.
1b.総苞片に花弁状の付属物がない・・・4.
2a.総苞片は11-12列,総苞基部に5列の苞葉がある.佐渡島固有(海岸に近い草原).・・・サドヒゴタイ.
2b.総苞片は8-9列,基部に1列の苞葉がある・・・3.
3a.総苞は広鐘形,総苞の付帯物は開出する.北海道,本州,四国,九州・・・ヒメヒゴタイ.
3b.総苞は筒形,総苞の付帯物は瓦状に重なる.九州・・・ヒナヒゴタイ.
4a.茎は立たず,葉は地面に伏して密着する.北海道(夕張岳,日高山脈北部)・・・ユキバヒゴタイ.
4b.茎は立上がり,葉は離れて付く(一般的な草体)・・・5.
5a.北海道・・・6.
5b.本州以南・・・15.
6a.海岸草原や低地の湿地帯・・・7.
6b.山麓以上・・・9.
7a.総苞片は5列.北海道(釧路,根室,湿原と周辺の水湿地)・・・コンセントウヒレン.
7b.総苞片は6列以上.海岸草原・・・8.
8a.総苞片は6列,外片は円頭で小さな突出で終わる.茎は緑色.葉身の基部は茎に伸びて翼になる.北海道(北見,利尻島,礼文島,石狩,後志)・・・フォーリーアザミ.
8b.総苞片は7-8列,先端は糸状に短く伸びてゆるやかに半曲する.北海道(オホーツク海沿岸を除く)・・・エゾトウヒレン.
8c.総苞片は8列.北海道(宗谷地方から知床半島までのオホーツク海沿岸)・・・カラフトアザミ(ナガバキタアザミという意見あり).
9a.北海道広域の亜高山-高山.草丈が大きくても50cm以内が多い.10個前後の頭花を密に付ける.総苞は上部が黒紫色,総苞片は6-7列,外片のみ開出,先端は尾状に伸びる.葉は三角状卵形〜広卵形,大きさが上部でも同じくらい,鋭い鋸歯縁・・・ナガバキタアザミ.
9b.北海道の局所・・・10.
10a.総苞片は4列,丈約20cm・・・11.
10b.総苞片は6列以上,丈約1m・・・12.
11a.葉裏にクモ毛はあるが綿毛は無く緑色.総苞片は直立-斜上する.北海道(大雪山系,富良野岳,芦別岳,羊蹄山)・・・ウスユキトウヒレン.
11b.葉裏の綿毛は密で雪白色になる.北海道(大雪山系,トムラウシ山,芦別岳,奥十勝岳,幌尻岳,羊蹄山)・・・ユキバトウヒレン.
12a.総苞片は7列,外片は先端が丸い.茎は紫色を帯びる.北海道(上川地方の幌内山地カムイ山の固有)・・・カムイトウヒレン.
12b.総苞片は8列,外片は先端が丸くない・・・13.
13a.葉は暗褐緑色,鈍い光沢がある.総苞片は中間まで黒紫色.総苞片は8列,尾状突起がある.北海道(アポイ岳とその周辺)・・・ヒダカトウヒレン.
13b.葉は黄緑色,光沢が無い・・・14.
14a.総苞外片と中片の先端が長く伸びる.北海道(上川地方,空知地方)・・・ウリュウトウヒレン.
14b.総苞片の先端が短く尖る.北海道(夕張岳山麓部や勇払郡むかわ町穂別の坊主山)・・・ユウバリトウヒレン.
15a.中間以下の大型の葉は菊葉状に中裂-深裂する・・・16.
15b.中間以下の大型の葉は裂けない・・・17.
16a.総苞片は先端が鋭く尖った長三角形,5-7列.本州(宮城県以南),九州・・・キクアザミ.
16b.総苞片は楕円形に近い三角形で先端は突起状に尖る,8列.本州(福島県以南),四国,九州・・・ミヤコアザミ.
17a.東北・・・18.
17b.関東-中部以西・・・29.
17c.四国・・・53.
17d.九州・・・58.
18a.総苞は筒型-狭筒型・・・19.
18b.総苞は鐘型-椀型,総苞片は多数が重なって開出する・・・22.
19a.頭花は茎の頂点に多数を付け,上部の葉腋にも付ける.山形県の庄内地方と秋田県南部にまたがる鳥海山山麓の日本海沿岸地域・・・ショウナイトウヒレン.
19b.頭花は茎の頂点に密に付く・・・20.
19c.頭花は密に付かない・・・21.
20a.早池峰山.総苞片は6-7列,外片のみ開出する・・・ナガバキタアザミ.
20b.東北北部の焼石岳,和賀山塊の羽後朝日岳,鳥海山.総苞片は外片-内片の先端が開出する・・・オクキタアザミ.
21a.総苞片の先端は尖って反返る.宮城県南部,福島県の阿武隈山地・・・アブクマトウヒレン.
21b.総苞片の先端は鋭三角形状に尖って斜上する.岩手山固有・・・イワテヤマトウヒレン.
21c.総苞片の先端は急に棘状に尖って斜上する.葉は長三角状で両側はほぼ直線.岩手山,早池峰山,乳頭山,真昼山地,吾妻連峰,戸隠連山,頚城山塊・・・ヤハズトウヒレン.
21d.総苞片は細長く,基部から平開-開出する.山形県の村山地方(村山市,山形市,上山市)・・・ヤマガタトウヒレン.
21e.高山帯の崖に懸垂して生える.越後山脈の荒沢岳・・・アラサワトウヒレン.
22a.総苞片は細長い線形で総苞の半長以上・・・23.
22b.総苞片は三角形で短く,重なる・・・24.
23a.総苞片は平開-斜上する.奥羽山脈南部の船形山から蔵王連峰・フボウトウヒレン.
23b.総苞片の1列目の尾状突起は頭花の基部近くまで届く.岩手県の岩手山と早池峰山・・・イワテヒゴタイ.
23c.総苞片の1列目の尾状突起は総苞の中央に届き,斜上する.青森県南部,岩手県および宮城県北部の太平洋側地域に偏る・・・ナンブトウヒレン.
24a.山地・・・25.
24b.海岸・・・28.
25a.通常,茎の頂点に花茎の短い数個の頭花を房状に付ける・・・26.
25b.通常,花茎は長めで集中せず個々に花を付ける・・・27.
26a.焼石岳,秋田駒ヶ岳,真昼山地,鳥海山,丁山地・・・ウゴトウヒレン.
26b.月山,朝日山地,飯豊山地・・・ミヤマキタアザミ.
26c.青森県西部,秋田県,岩手県西部および山形県の日本海側に偏った区域・・・トガヒゴタイ.
27a.東北の主に太平洋側・・・センダイトウヒレン.
27b.東北南部・・・アサマヒゴタイ.
27c.丁山地,神室山・炭倉山・・・カムロトウヒレン.
28a.山形県飛島固有・・・トビシマトウヒレン.
28b.青森県八戸市固有,海岸草原・・・ハチノヘトウヒレン.
28c.青森県深浦町固有,海岸の風当たりの強いクロマツ林・・・フカウラトウヒレン.
28d.青森県六ヶ所村固有,海岸の風当たりの強いクロマツ林・・・ムツトウヒレン.
29a.東北を除いた桑名市−大垣市−彦根市−敦賀市を結んだ線より北東(東本州)・・・30.
29b.桑名市−大垣市−彦根市−敦賀市を結んだ線より南西(西本州)・・・50.
30a.中間以下の大型の葉は裂けるか粗い鋸歯縁(時に葉は裂けない)・・・31.
30b.中間以下の大型の葉は裂けない・・・34.
31a.総苞片の先端は明瞭に開出する・・・32.
31b.総苞片の先端は弱く開出して斜上する・・・33.
32a.総苞片は長三角形.東京都,神奈川県,山梨県・・・タカオヒゴタイ.
32b.総苞片は卵形.神奈川県,静岡県・・・キントキヒゴタイ(タカオの変種).
33a.福井県の大島半島固有で海岸の波打ち際に近い草地.葉は3対前後に浅裂するか粗い鋸歯.総苞片の先端は短く尖り,斜上する・・・ワカサトウヒレン.
33b.浅間山地固有.総苞片は全長が伸びて斜上する.葉の基部半は中裂する・・・トウミトウヒレン.
33c.富士山,天子山地.総苞片の先端は斜上し,中片-内片は伸長して尖る.葉は不安定で裂ける場合がある・・・ヤハズヒゴタイ.
34a.総苞は筒形-狭筒形・・・35.
34b.総苞は鐘形-椀形・・・45.
35a.中間の葉は線形・・・36.
35b.中間の葉は心形-長三角状-披針形・・・37.
36a.長野県伊那市と下伊那郡大鹿村.総苞片は幅広い三角形,先端は短く尖る・・・イナトウヒレン.
36b.長野県の霧ヶ峰とその周辺.総苞外片と中片の先端は急に細く突出して尖る・・・キリガミネトウヒレン(ネコヤマヒゴタイ).
37a.伊豆諸島の御蔵島・・・ミクラシマトウヒレン.
37b.本土・・・38.
38a.総苞片の先端は明瞭に開出しない(斜め上に開く時がある)・・・40.
38b.総苞片の先端は明瞭に開出か反転する・・・42.
39a.総苞片の先端は伸長して尖る.葉は不安定で裂ける場合がある.富士山,天子山地・・・ヤハズヒゴタイ.
39b.総苞片の先端は短く針状に尖り,ほぼ密着する・・・41.
40a.長野県-愛知県以西.総苞片は11列以上・・・ホクチアザミ.
40b.戸隠連山,頚城山塊.総苞片は6列・・・ヤハズトウヒレン.
40c.中部の奥秩父,御坂山地.総苞外片は内片の1/4しかない.総苞片は8列・・・キンブヒゴタイ.
41a.総苞片は緑色.総苞片は線形で開出する.東北南部,関東および東海東部の太平洋側地域・・・アサマヒゴタイ(静岡県の安倍峠-八紘嶺-山伏岳-井川峠,白峰南嶺に分布するアベトウヒレンを含める).
41b.総苞片は暗色に縁取られる・・・43.
42a.総苞片は単純な長三角形,先端は尖って斜上する.丹沢山地,金時山,愛鷹山・・・タンザワヒゴタイ.
42b.総苞片は短卵形で先端がやや細まって尖り,開出し反曲する・・・44.
43a.栃木県,山梨県,長野県,岐阜県.山地の湿り気のある岩壁に垂れ下がる・・・コウシンヒゴタイ.
43b.神奈川県,静岡県・・・キントキヒゴタイ.
43c.東北南部・・・アサマヒゴタイ.
44a.総苞片の先端は伸長せず,開出しない.関東,中部・・・セイタカトウヒレン.
44b.総苞片の先端は伸長し,上斜めに弱く開く・・・46.
44c.総苞片の先端は短く伸長し,開出して反曲する・・・47.
45a.南アルプス,八ヶ岳,富士山.丈25cm以上・・・タカネヒゴタイ.
45b.南アルプス,八ヶ岳.丈25cm以下.タカネとは明瞭に区別出来ない・・・シラネヒゴタイ.
45c.中部の霧ヶ峰から美ヶ原高原・・・シナノトウヒレン.
46a.茎に翼を持たない.群馬県,埼玉県,東京都,山梨県・・・コウシュウヒゴタイ(時に下部の葉は菊葉状に裂ける=キクバコウシュウヒゴタイ).
46b.茎に翼を持つ・・・48.
47a.総苞にクモ毛を持ち,緑色が強い,反曲部分は互いに重ならない.新潟県,富山県,石川県の能登半島の西側海岸・・・ホクロクトウヒレン.
47b.総苞にクモ毛はなく,暗赤紫色掛かる,反曲部は互いに重なる・・・49.
48a.越後山脈,頸城山塊,戸隠山,北アルプス,白山,乗鞍岳,御嶽山,中央アルプス・・・クロトウヒレン.
48b.吾妻連峰,磐梯山,那須連山,日光連山,苗場山・・・シラネアザミ.
49a.総苞片の先端は伸長し,上斜めに弱く開く.茎に翼や稜がない.葉は長楕円形.本州(中国地方)・・・ネコヤマヒゴタイ.
49b.総苞片はほぼ圧着し,先端は短く尖って開出しない・・・50.
49c.総苞片の先端は短く突出,開出して反曲する・・・52.
50a.茎に翼は無き,稜を持つ.本州(長野県-愛知県以西)・・・ホクチアザミ.
50b.茎に明瞭な翼を持つ・・・51.
51a.総苞は壺型で暗色.本州(岡山県,広島県)・・・セイタカトウヒレン.
51b.総苞はより細長く,緑色気味.本州(広島県庄原市の帝釈台固有)・・・タイシャクトウヒレン.
52a.中間以下の大きい葉の縁は丸みがあり鋸歯が細かい傾向がある.総苞の先端はミヤマより短い.本州(近畿,中国)・・・オオダイトウヒレン.
52b.中間以下の大きい葉の縁は直線的で鋸歯が粗い傾向がある.総苞の先端はオオダイより長い.本州(大峰山系)・・・ミヤマトウヒレン.
53a.総苞片は圧着し,先端が上向きに弱く開く程度・・・54.
53b.総苞片は平開し,通常反返る・・・55.
54a.総苞片は6列,先端は短く尖ってやや開く.中間の葉は長楕円形.四国(高知県),九州・・・キリシマヒゴタイ.
54b.総苞片は11-12列,先端は極小さく尖って開かない.本州,四国,九州・・・ホクチアザミ.
55a.総苞片の開出部分は下から上へと小さくなり,片の半長以上.茎の翼は狭い.四国,九州(北部)・・・オオダイトウヒレン.
55b.総苞片の開出部分は均一,片の半長以下・・・56.
56a.総苞片は6列,先端は幅広く開出する.茎の翼は幅広い.剣山,石鎚山・・・オオトウヒレン.
56b.総苞片は8列以上,先端は細い.茎の翼は狭い・・・57.
57a.総苞片の先端は糸状に開出する.愛媛県,高知県・・・ミヤマトウヒレン.
57b.総苞片の先端は平たく開出する.徳島県,愛媛県,高知県・・・トサトウヒレン.
58a.総苞片は圧着し,先端が上向きに弱く開く程度・・・59.
58b.総苞片は平開し,通常反返る・・・61.
59a.総苞片は6列,先端は短く尖ってやや開く.中間の葉は長楕円形.四国(高知県),九州・・・キリシマヒゴタイ.
59b.総苞片は11-12列,先端は極小さく尖って開かない・・・60.
60a.総苞は紫色気味.本州,四国,九州・・・ホクチアザミ.
60b.総苞は緑色気味.九州(長崎県対馬の白岳固有)・・・シマトウヒレン.
61a.総苞片は6列,九州(屋久島固有)・・・ヤクシマヒゴタイ(ヤクシマトウヒレン).
61b.総苞片は8列以上・・・62.
62a.茎の翼は茎幅以下.九州(福岡県,佐賀県,長崎県,熊本県,大分県)・・・オオダイトウヒレン.
62b.茎の翼は茎幅と同等か以上.葉はオオダイより幅広い.九州・・・ツクシトウヒレン.
日本産ウスユキソウ属の検索表
1a.花柄は明瞭.頭花は5-6個.低山地-亜高山.北海道,本州,四国,九州・・・ウスユキソウ.
1b.花柄はほとんど無い.亜高山-高山・・・2.
2a.北海道・・・3.
2b.本州・・・4.
3a.後志総合振興局管内の大平山と夕張山地の崕山固有.総苞片の綿毛は厚みがあり,頭花に繋がる場合もある・・・オオヒラウスユキソウ.
3b.礼文島,藻琴山,ニペソツ山,釧路町昆布森.総苞片の綿毛は薄く,頭花に繋がらない・・・エゾウスユキソウ(レブンウスユキソウ).
4a.岩手県早池峰山固有・・・ハヤチネウスユキソウ.
4b.東北の日本海よりの秋田駒ヶ岳,鳥海山,月山,飯豊山,朝日連峰などの高山.葉の幅は2-4mm・・・ミヤマウスユキソウ(ヒナウスユキソウ).
4c.至仏山と谷川岳固有.葉の幅は1-2.5mm・・・ホソバヒナウスユキソウ.
4d.木曽駒ヶ岳山頂付近固有.頭花は2-3個・・・ヒメウスユキソウ(コマウスユキソウ).
4e.本州中部(上越地方,北・中央・南アルプス,八ヶ岳)の高山・・・ミネウスユキソウ.
4f.白馬岳八方尾根固有.葉は斜上する・・・ハッポウウスユキソウ.
C群(頭花は舌状花だけで構成される)
1a.主幹茎は上部で止まり,数本の細い枝を横四方に伸ばす.頭花は葉腋に付き,白い小さな舌状花がある.一見木本の印象・・・本州(宮城県以南),四国,九州,琉球・・・(シオン属)シュウブンソウ.
1b.一般的な草本で,主幹茎が伸びて頂点に頭花を付ける・・・2.
2a.頭花は小さく目立たず,舌状花は三角形-楕円形.棍棒状の集合果が目印.全国・・・(ノブキ属)ノブキ.
2b.舌状花は線形で目立つ・・・3.
3a.舌状花は糸状に近い線形,捻じれるか巻く.総苞は通常筒型で明らかに縦長・・・4.
3b.舌状花は幅のある線形,変形しない・・・5.
4a.舌状花は内側に巻き,中心から長い花柱が伸びる,紫色.本州(神奈川県-近畿の太平洋側),四国,九州・・・(クサヤツデ属)クサヤツデ.
4b.舌状花は捻じれ,花柱は短く目立たない・・・モミジハグマ属の検索表.
5a.舌状花は中心へ小さくなりながら重なる・・・6.
5b.舌状花はほぼ一列,時に重なる・・・アキノノゲシ属,ムラサキニガナ属,ニガナ属,オニタビラコ属,ヤブタビラコ属,フクオウソウ属の検索表.
6a.葉は根生葉のみ,深裂-全裂する.花茎は分枝せず,頂点に1個の頭花を付ける・・・タンポポ属の検索表.
6b.通常は茎葉がある.通常は花茎の頂点に複数の頭花を付ける・・・7.
7a.丈は足元程度に低い.花茎はやや太く,分枝しない・・・8.
7b.丈は膝近く-以上に立ち上がる.花茎はやや細い・・・9.
8a.北海道(礼文島固有).葉の縁は全縁.・・・(フタナミソウ属)フタナミソウ.
8b.本州(千葉県-愛知県の海岸近く).海岸の砂地や草地に生える.秋に開花・・・(コウゾリナ属)ハマコウゾリナ.
9a.頭花は紅色.北海道,本州(新潟県-関東以北)・・・(ヤナギタンポポ属)コウリンタンポポ(外来種).
9b.外周の舌状花の裏側は紅紫色.総苞や茎に紅紫色の剛毛を生やす.日本各地・・・(ノゲシ属)タイワンハチジョウナ(外来種).
9c.頭花は黄色・・・10.
10a.花茎は分枝せず,総苞の手前で太まる.総苞に黒い剛毛を持つ.タンポポ属に似るが葉は深裂しない.北海道(アポイ岳周辺固有)・・・(エゾコウゾリナ属)エゾコウゾリナ.
10b.花茎は分枝し,総苞手前でもほぼ均一な太さ・・・11.
11a.羽状に全裂した大型の葉を持つ・・・(ノゲシ属)12.
11b.基部の大型の葉でも全裂せず,全縁近く-粗く大きな鋸歯を持つ・・・13.
12a.全裂した葉の縁は弱い棘を持ち,基部は抱茎して翼状に突出する.全国・・・ノゲシ(ハルノノゲシ,頭花が薄黄色はウスジロノゲシ).
12b.全裂した葉の縁に荒い棘を持ち,基部は茎の半径ほど抱く.全国・・・オニノゲシ.
13a.総苞に剛毛を持つ・・・14.
13b.総苞に剛毛を待たない・・・19.
14a.葉は大きな中裂の鋸歯縁.総苞の剛毛は白い・・・(エゾコウゾリナ属)ブタナ.
14b.葉は中裂せず,せいぜい鋸歯縁.総苞の剛毛は黒色・・・15.
15a.九州,年末に開花・・・(コウゾリナ属)ヒゴコウゾリナ.
15b.花期は夏-秋・・・16.
16a.総苞は黒い剛毛が密で全体黒く見える.亜高山帯-高山帯・・・17.
16b.総苞は黒い剛毛が密でなく全体緑色に見える.山地・・・18.
17a.葉先が鈍く,縁は波打ち鋸歯が無い.本州(中部以北),四国(剣山)・・・(ヤナギタンポポ属)ミヤマコウゾリナ.
17b.葉先が尖り,明瞭な鋸歯縁.北海道,本州(中部以北)・・・(コウゾリナ属)カンチコウゾリナ.
18a.葉は長楕円形,乱れた波状-鋸歯縁.北海道,本州,四国,九州・・・(コウゾリナ属)コウゾリナ(ホソバコウゾリナ(亜種以下,北海道)があり,情報が少ない).
18b.葉は広線形,均一の鋸歯縁.本州(南アルプス山麓)・・・(コウゾリナ属)アカイシコウゾリナ.
19a.葉の縁は中裂,表面の光沢が強い・・・(エゾコウゾリナ属)ヒメブタナ.
19b.葉は全縁-疎らな鋸歯-時に中裂,強い光沢を持たない・・・20.
20a.葉は長楕円形,縁は細かな鋸歯-時に中裂,基部は抱茎する.海浜や低地.北海道,本州,四国,九州・・・(ノゲシ属)ハチジョウナ.
20b.葉は広線形,縁は疎らに鋸歯を持つか全縁,基部で抱茎しない.北海道,本州,四国・・・(ヤナギタンポポ属)ヤナギタンポポ.
日本産モミジハグマ属の検索表
1a.九州以北・・・2.
1b.屋久島以南・・・8.
2a.葉は裂ける・・・3.
2b.葉は裂けないか大きな鋸歯状・・・5.
3a.葉は3-5全裂,各裂片は鋸歯縁の卵形で一枚の葉に見える.本州(静岡県-愛知県)・・・エンシュウハグマ.
3b.楓葉状に浅裂-深裂・・・4.
4a.葉は中裂-深裂,葉先の裂片の長さは柄までの長さと同じ.本州(関東以西の太平洋側),四国,九州・・・モミジハグマ.
4b.葉は浅裂,葉先の裂片の長さは柄までの長さより短い.本州(中部から西側では日本海側),九州(北部)・・・オクモミジハグマ.
5a.舌状花は先端が同じ向きにカールし,整然とする・・・6.
5b.舌状花は中央-全体が不規則にカールする・・・7.
6a.葉は基部に集中,卵形.茎に茶色の細毛を密に生やす.四国と九州(南部)・・・マルバテイショウソウ.
6b.葉は基部に集中,円形-広卵形,葉身の約2倍の長さになる葉柄がある.北海道(南部),本州,四国,九州・・・キッコウハグマ.
7a.葉に斑が入る.本州(千葉県-近畿南部の太平洋側),四国・・・テイショウソウ.
7b.葉に斑が入らない.本州(静岡県西部以西),四国・・・ヒロハテイショウソウ.
8a.屋久島固有・・・9.
8b.琉球・・・11.
9a.葉は両側で裂けて3裂片の鉾形・・・リュウキュウハグマ.
9b.葉は裂けない・・・10.
10a.葉は卵形・・・タマゴバキッコウハグマ.
10b.葉は長楕円形・・・ホソバハグマ.
11a.葉は心形.琉球(トカラ列島,奄美大島以南-沖縄)・・・オキナワハグマ.
11b.葉は卵形.琉球(沖縄島北部,西表島)・・・ナガバハグマ.
日本産アキノノゲシ属,ムラサキニガナ属,ニガナ属,オニタビラコ属,ヤブタビラコ属,フクオウソウ属の検索表
1a.頭花は紫色-赤紫色・・・2.
1b.頭花は白色・・・4.
1c.頭花は黄色・・・6.
2a.北海道.頭花は薄紫色・・・(アキノノゲシ属)エゾムラサキニガナ.
2b.本州,四国,九州(種子島辺り)・・・(ムラサキニガナ属)3.
3a.上部の茎に細毛を密に生やさない・・・ムラサキニガナ.
3b.上部の茎に細毛を密に生やす・・・ケムラサキニガナ.
4a.花柱が長く伸びる.葉は楓葉状に全裂する.本州,四国,九州・・・(フクオウソウ属)フクオウソウ.
4b.花柱は長く伸びない・・・5.
5a.舌状花は20個以上.本州,四国,九州・・・(ニガナ属)タカサゴソウ.
5b.舌状花は15個以下・・・6以下参照(周辺で黄花が多い).
6a.上部の葉は線形で全縁・・・7.
6b.線形且つ全縁の葉を持たない・・・11.
7a.舌状花は10個以下・・・(ニガナ属)8.
7b.舌状花は15個以上・・・10.
8a.高地の荒地.舌状花は9-10個.北海道,本州,四国,屋久島・・・タカネニガナ.
8b.低地の湿地・・・9.
9a.舌状花は通常6個.走出枝を出さない.葉は非常に細長い.本州(関東以西),四国,九州・・・ホソバニガナ.
9b.舌状花は5個.走出枝を出す.本州,四国,九州・・・ハイニガナ.
10a.根生葉は線形で全縁.本州(中部以北)・・・(ニガナ属)カワラニガナ.
10b.下部の葉は数本の裂片が伸びる.全国・・・(アキノノゲシ属)アキノノゲシ.
11a.舌状花は6個以下・・・12.
11b.舌状花は8個以上・・・15.
12a.大型の葉は明瞭に全裂する.本州(関東-近畿),四国.(オニタビラコ属)クサノオウバノギク.
12b.大型の葉は裂けず,小さい鋸歯を出す程度・・・13.
13a.葉は柄があり,抱茎しない.本州(岡山,広島県)・・・(オニタビラコ属)ナガバヤクシソウ(イワヤクシソウ).
13b.葉は柄が無く,抱茎する・・・(ニガナ属)14.
14a.舌状花は通常5個.全国・・・ニガナ(白色はシロニガナ).
14b.舌状花は6個.渓流沿い.本州(神奈川県)・・・サガミニガナ.
15a.葉は深裂して円形の3裂片,一見して丸い葉の集合に見える.海浜.全国・・・(ニガナ属)ハマニガナ.
15b.葉は卵形系-楕円形系.内陸・・・16.
16a.葉の基部は独特の形で葉肉で明瞭に抱茎する・・・17.
16b.葉の基部は単純・・・21.
17a.葉の基部は細長い矢尻状に後方へ突出する.本州,四国,九州・・・(ニガナ属)ノニナガ.
17b.葉の基部は後方に突出しても丸い・・・18.
18a.葉は基部の手前で狭まらないかやや拡がる・・・(ニガナ属)19.
18b.葉は基部の手前で明瞭に狭まる・・・20.
19a.丈30cm以下.高山中心.北海道,本州(中部)・・・クモマニガナ(白花はシロバナクモマニガナ).
19b.丈40cm以上.山地中心.全国・・・ハナニガナ(白色はシロバナニガナ).
20a.葉は卵形,基部手前で猪首状に狭まり葉肉が並行して基部に続く.北海道,本州,四国,九州・・・(オニタビラコ属)ヤクシソウ.
20b.葉は広卵形,基部手前で柄状に狭まり葉肉は翼状に基部に続く.北海道,本州(関東,中部)・・・(アキノノゲシ属)ミヤマアキノノゲシ(北海道産はカラフトミヤマアキノノゲシとされ詳細不明).
21a.下部-根生葉は明瞭に裂けず,柄を出す・・・22.
21b.下部-根生葉は裂けるか柄に裂片を出す・・・24.
22a.葉の基部は明瞭な柄となる.全国・・・(ニガナ属)ジシバリ(イワニガナ).
・亜高山帯〜高山帯の砂礫や岩礫地.本州(東北,中部)・・・ミヤマイワニガナ.
22b.葉は長楕円形,柄を作らない・・・23.
23a.紀伊半島,熊野川と古座川の川岸・・・(ニガナ属)ドロニガナ.
23b.本州(中国),九州(北部)・・・(アキノノゲシ属)チョウセンヤマニガナ.
24a.丈は通常40cm以下・・・25.
24b.丈は通常60cm以上,花茎が高く立つ・・・27.
25a.舌状花は9個以下.本州,四国,九州・・・・・・(ヤブタビラコ属)コオニタビラコ.
25b.舌状花は10個以上・・・26.
26a.根生葉は長楕円形,縁は浅裂か歯がある.葉身と柄は区別しにくい.九州(南部),沖縄・・・(ニガナ属)ヤナギニガナ.
26b.根生葉は楕円形,基部にむかって狭まり柄に続き,小さい裂片を出す.全国・・・(ニガナ属)オオジシバリ.
26c.根生葉は卵形,基部は急に柄に続き,小さい裂片を出す.北海道,本州,四国,九州・・・(ヤブタビラコ属)ヤブタビラコ.
27a.葉身の部分は全体として三角形で葉先は鋭角に尖る・・・28.
27b.葉身の部分は全体として卵形・・・(オニタビラコ属)29.
28a.舌状花は20個前後.本州(近畿以北)・・・(フクオウソウ属)オオニガナ.
28b.舌状花は10個前後.全国・・・(アキノノゲシ属)ヤマニガナ.
29a.花茎は紫色を帯びる.花茎は1本.全国・・・アカオニタビラコ.
29b.花茎は紫色を帯びない.花茎は多数出る.全国・・・アオオニタビラコ.
日本産タンポポ属の検索表
1a.総苞外片は反返る・・・2.
1b.総苞外片は斜上する・・・3.
2a.そう果は薄茶色.全国・・・セイヨウタンポポ(外来種).
2b.そう果は赤茶色.全国・・・アカミタンポポ(外来種).
3a.頭花の外周は薄黄色-白色,中央部の黄色とは明瞭に異なる・・・4.
3b.頭花の外周は中央部の黄色と同色・・・6.
4a.総苞片の先端に褐色の突起を欠く.東本州.本州(東北-関東北部)・・・オクウスギタンポポ(ウスギタンポポ,ナンブシロタンポポ).
4b.総苞片の先端に褐色の突起を持つ・・・5.
5a.総苞片はやや開く.本州(新潟県-関東以西),四国,九州・・・シロバナタンポポ.
5b.総苞片は圧着する.本州(中国)・・・キビシロタンポポ.
6a.北海道・・・7.
6b.本州以南・・・10.
7a.総苞片の先端に角状突起がある.北海道(胆振-根室地方の太平洋側)・・・シコタンタンポポ(ネムロタンポポ).
7b.総苞片の先端に突起が無い・・・8.
8a.低地-山地に分布.総苞片は密着する.北海道,本州(福井県-岐阜県-三重県以北)・・・エゾタンポポ.
8b.高山に分布・・・9.
9a.総苞片はやや開出する.北海道(大雪山系,芦別岳,増毛山地)・・・クモマタンポポ(アシベツタンポポ).
9b.大平山固有.総苞片はやや開出する.北海道(島牧村大平山)・・・オオヒラタンポポ.
9c.夕張,日高山脈.総苞片は密着する.北海道(夕張,日高山脈)・・・タカネタンポポ(ユウバリタンポポ).
10a.隠岐島固有.本州(島根県隠岐島)・・・オキタンポポ.
10b.隠岐島以外・・・11.
11a.総苞片に明瞭な突起がある・・・12.
11b.総苞外片に突起が無いか不明瞭・・・13.
12a.総苞外片の長さは内片より短い.本州(新潟県-関東-福井県-滋賀県-三重県)・・・カントウタンポポ.
12b.総苞外片の長さは内片とほぼ同長.本州(千葉県-東海,千葉県-和歌山県潮岬,和歌山県北部・中部や大阪府,兵庫県,岡山県,鳥取県)・・・トウカイタンポポ(ヒロハタンポポ).
13a.総苞は細長く,外片の長さは総苞の半分以下.本州(富山県-長野県-静岡県以西),四国,九州,琉球・・・カンサイタンポポ.
13b.総苞は球形に近く,外片の長さは総苞の半分-以上・・・14.
14a.総苞外片は幅広く,幅と長さがほぼ同じ・・・北海道,本州(福井県-岐阜県-三重県以北)エゾタンポポ;本州(長野,山梨県)シナノタンポポ.
14b.総苞外片はやや幅広いが,明らかに縦長・・・ミヤマタンポポ=シロウマタンポポ(北アルプス白馬岳,南アルプス荒川岳・赤石岳),トガクシタンポポ(戸隠山),ヤツガタケタンポポ(八ヶ岳,南アルプス).
D群(頭花は舌状花と筒状花で構成される)
1a.総苞片は棍棒状に突出し,表面に粘液を出す腺毛が密にある.舌状花は疎らで小さく目立たない・・・(メナモミ属)2.
1b.総苞片は特殊な形状ではなく頭花と一体化する・・・4.
2a.上部の葉は披針形,全縁-鋸歯縁.枝は上部で二分を繰返す.海岸性.本州(関東南部以南),四国,九州,沖縄・・・ツクシメナモミ.
2b.上部の葉は卵形-広卵形,鋸歯縁・・・3.
3a.葉の表面は細毛を密に生やしビロード状.茎に長い毛を密に生やす.全国・・・メナモミ.
3b.葉の表面の細毛は疎らでビロード状にならない.茎に長い毛を生やさない.全国・・・コメナモミ.
4a.葉はシダ葉状に短い裂片を対生で並べ,時に裂片は小さく裂ける(群落になると細かい葉の茂みに見える)・・・5.
4b.葉はシダ葉状ではなく,一般的な葉形で狭くても面がある・・・13.
5a.舌状花は長楕円形(通常の菊型).北海道・・・(シカギク属)シカギク.
5b.舌状花は短楕円形・・・(ノコギリソウ属)6.
6a.葉は全裂,裂片は2-3回裂ける.・・・セイヨウノコギリソウ(外来種).
6b.葉の裂けは浅く,裂片はやや幅があり基部は融合する・・・8.
7a.九州.山地の草原・・・アソノコギリソウ.
7b.本州中部以北・・・8.
8a.総苞はお椀型.葉の各裂片の基部は離れる.北海道,本州(中部以北)・・・エゾノコギリソウ.
8b.総苞は釣鐘-半球型.葉の各裂片の基部は接近する・・・9.
9a.舌状花は小さく(3mm以下),重なりがほとんどない.本州(中部以北)・・・ヤマノコギリソウ.
9b.舌状花は通常の花ほどあり(5mm前後以上),重なる・・・10.
10a.総苞に長い毛を密に生やす.北海道(利尻島など北部)・・・シュムシュノコギリソウ.
10b.総苞に綿毛や疎らに毛を生やす・・・11.
11a.頭花の径は10mm以下.葉の裂片の先端は鋭く尖る.北海道,本州・・・ノコギリソウ.
11b.頭花の径は11mm以上.葉の裂片の先端は鈍く尖る・・・12.
12a.北海道,本州(中部以北)・・・キタノコギリソウ.
12b.両者を識別するのは困難.北海道,本州(青森?)・・・アカバナエゾノコギリソウ.
13a.葉は幅広くて円形に近く,基部は心形・・・14.
13b.柄は無いか,葉の基部端や基部縁の外側に接続する・・・25.
14a.舌状花は白色・・・シオン属の検索表.
14b.舌状花は黄色・・・15.
15a.葉は全裂し,裂片は更に裂ける.本州(静岡県以西),四国,九州・・・(メタカラコウ属)ハンカイソウ.
15b.葉は裂けず,せいぜい鋸歯縁・・・16.
16a.葉は斑紋状に薄緑色に低く隆起する.葉は広卵形で葉先は尖る.海岸に近い林内.屋久島,種子島.・・・(ツワブキ属)カンツワブキ.
16b.葉の表面は平滑・・・17.
17a.葉の裏に綿毛を密に生やさない・・・(メタカラコウ属)18.
17b.葉の裏に綿毛が密に生え,白く見える・・・(ツワブキ属)23.
18a.舌状花は4個以下.葉は盾形,葉先は突出して尖り,基部は深い心形で鋭角に張出す.本州,四国,九州・・・メタカラコウ.
18b.舌状花は5個以上.葉は盾形,基部の張出しは丸い・・・19.
19a.舌状花は5個.頭花は散房状で疎らに付く.本州(東北地方西部-関東地方-中部地方)・・・カイタカラコウ.
19b.舌状花は10個前後・・・21.
20a.頭花は茎の頂点に接して付く(散形花序)・・・21.
20b.頭花は縦の縦に付く(総状花序)・・・22.
21a.舌状花は平開-上向き.総苞は無毛.北海道,本州(月山以北)・・・トウゲブキ(エゾタカラコウ).
21b.舌状花はより長く,下に垂れる.総苞はビロード状に覆われる.本州(東北,関東,中部),四国・・・マルバダケブキ.
22a.頭花は初秋に咲く.葉脈のへこみは弱い.本州(福島県以西),四国,九州・・・オタカラコウ.
22b.頭花は初夏に咲く.葉脈がへこんで目立つ.九州(阿蘇)・・・アソタカラコウ.
23a.丈1m.九州(長崎県男女群島の海岸の岩礫地)・・・オオツワブキ(オオバノツワブキ).
23b.丈80cm以下・・・24.
24a.海岸の岩場.本州(太平洋側では福島県以南,日本海側では石川県以南),四国,九州,琉球諸島・・・ツワブキ(斑入り=ホタルフツワブキ.屋久島と種子島でカンツワブキの雑種=ヤクシマツワブキ).
24b.渓流沿いの岩場.琉球(奄美大島,沖縄本島,西表島)・・・リュウキュウツワブキ(屋久島と種子島でツワブキとカンツワブキの雑種=ヤクシマツワブキ(ヤクシマカンツワブキ)).
25a.舌状花は線形,下に強く垂れる,オレンジ色・・・(コウリンカ属)26.
25b.舌状花は対の条件を満たさない・・・27.
26a.本州・・・コウリンカ.
26b.九州(阿蘇-久住)・・・タカネコウリンギク.
27a.舌状花は黄色(多色の場合は基部の色を見る)・・・28.
27b.舌状花は白色-薄紫色(蛍光色)(多色の場合は基部の色を見る)・・・60.
28a.葉は複葉.花弁は先端で小さく切れ込み,短楕円形で筒状花径と同じか短い・・・(センダングサ属)29.
28b.葉は単葉.花弁は先端が単純,長楕円形で筒状花径と同じか長い・・・30.
29a.葉先は伸びて尖り,鋸歯縁.本州(関東以西),四国,九州・・・センダングサ.
29b.葉先はやや鈍く,縁は1-2個浅裂・・・コバノセンダングサ(外来種).
30a.葉は裂けない・・・31.
30b.葉は裂ける・・・55.
31a.筒状花は舌状花より明瞭に暗色・・・(オオハンゴンソウ属)32.
31b.筒状花は舌状花に近い黄色・・・33.
32a.頭花の径は約5cm,舌状花は楕円形.葉の毛は疎ら・・・ミツバオオハンゴンソウ(外来種).
32b.頭花の径は約7cm,舌状花は巻いて細長く,先端はやや尖る.葉の毛は長く密.全国的の山岳道路沿い等・・・アラゲハンゴンソウ.
33a.舌状花は10個以内(紛らわしい場合は茎や葉にクモ毛がない)・・・34.
33b.舌状花は10個前後以上(紛らわしい場合は茎や葉にクモ毛を生やす)・・・44.
34a.平均的な舌状花の長さは筒状花の径の2倍以下,舟形-長楕円形,・・・(アキノキリンソウ属)35.
34b.平均的な舌状花の長さは筒状花の径の2倍以上・・・41.
35a.葉は全体的に垂れる柳葉状で基部へ徐々に狭まる,全縁.根生葉は長楕円形,縁の鋸歯は目立たない.川岸.本州,四国,九州,沖縄・・・アオヤギバナ.
35b.葉は楕円形-卵形・・・36.
36a.葉は卵形-広卵形,縁は乱れる,基部は裁断され柄に翼が伸びる.北海道,本州(東北)・・・オオアキノキリンソウ.
36b.葉は広線形-楕円形・・・37.
37a.葉は小さく花径に近い.屋久島の標高1200m以上の固有.丈3-10cm.・・・イッスンキンカ.
37b.葉は明瞭に花径より長い.屋久島以外.丈10cm以上.・・・38.
38a.葉先は鈍く,鈍い鋸歯縁か全縁.海岸.本州(伊豆半島-総総半島)・・・ハマアキノキリンソウ(丈がやや高く,葉の鋸歯が10-22個と多く,葉先が鋭い.伊豆諸島=ハチジョウアキノキリンソウ).
38b.葉先は尖る.海岸以外・・・39.
39a.葉は長楕円形-広線形.高層湿原.本州(長野県)・・・キリガミネアキノキリンソウ.
39b.葉は楕円形・・・40.
40a.総苞片は4列,総苞片の先端は太い.総状花序.北海道,本州,四国,九州・・・アキノキリンソウ.
40b.総苞片は3列.総苞片の先端は尖る.散房花序.北海道,本州(中部以北)・・・ミヤマアキノキリンソウ.
41a.頭花は大きく,総状花序につく.葉は大きく,明瞭に抱茎する・・・(メタカラコウ属)42.
41b.頭花は散房状につく.葉は抱茎しない・・・(キオン属)43.
42a.総苞片は筒状に合着する.本州(群馬,長野県.神奈川,静岡,東京,愛知県は絶滅または現状不明)・・・ヤマタバコ.
42b.総苞片は互いに離れる.本州(茨城,栃木県以北)・・・ミチノクヤマタバコ.
43a.葉は緑色.北海道,本州,四国・・・キオン(高山で丈が低い=ミヤマキオン).
43b.葉は紫色を帯びる.谷川連峰固有・・・ジョウシュウキオン.
44a.花弁は長楕円形,数えられる程度・・・45.
44b.花弁は線形,数えられない程密・・・49.
45a.総苞片は椀型で3列.丈1m以上・・・(ヒマワリ属外来種) キクイモ,イヌキクイモ(両種の地上部における形質での識別は難しく地下部での検討が必要であるとされ、同種であるとする見解もある).
45b.総苞片は筒型で1列.丈は1m以下・・・(キオン属)46.
45c.総苞片は皿型で2列.丈は1m以下・・・(ウサギギク属)48.
46a.北海道(高山)・・・(コウリンカ属)ミヤマオグルマ.
46b.本州以南・・・(キオン属)47.
47a.草体のくも毛は薄い.湿地.本州,四国,九州,沖縄・・・サワオグルマ.
47b.草体にくも毛が多く、全体白っぽく見える.乾地.本州,四国,九州・・・オカオグルマ.
48a.北海道(礼文島のみ)・・・オオウサギギク.
48b.礼文島以外・・・北海道,本州(中部の高山)・・・ウサギギク(キングルマ).
北海道(北見山系,大雪山系,日高山地,増毛山,樽前山地,狩場山),本州(焼石岳,鳥海山,月山,上越山地,日光,尾瀬,白山)・・・エゾウサギギク.→両者を外観で識別する事は困難.
49a.茎は分枝せず,茎の頂点に1-3(分枝した場合)個の頭花を付ける.茎は一部でも赤くなる・・・(オグルマ属)50.
49b.茎は分枝,5個程度の頭花を付ける・・・51.
50a.北海道,本州(近畿以東),九州(宮崎県)・・・ミズギク(青森県八甲田山産はオクノミズギク).
50b.本州(尾瀬・日光周辺地域と東北南部).茎の中間以上につく葉の裏に黄色い腺点(白い微細点)が多少ともある・・・オゼミズギク.
51a.総苞に明瞭な苞葉がある.北海道,本州,四国,九州・・・(オグルマ属)カセンソウ.
51b.総苞に苞葉がない(極細い苞葉がある場合がある)・・・52.
52a.葉は長楕円形・・・53.
52b.葉は広線形・・・54.
53a.北海道,本州,四国,九州.頭花の径は30-40mm・・・オグルマ.
53b.本州(千葉県佐倉市).頭花の径は26-36mm・・・(オグルマ属)サクラオグルマ(オグルマとホソバオグルマの自然交雑種).
54a.頭花の径は35mm前後.本州(鳥取県),四国,九州・・・エダウチオグルマ.
54b.頭花の径は10-28mm.本州,四国,九州・・・(オグルマ属)ホソバオグルマ.
55a.頭花の径は5cm以上,筒状花は緑色で半球形に突出する,下部の葉は明瞭に3裂片に裂ける.全国・・・(オオハンゴウソウ属)オオハンゴンソウ.
55b.頭花の径は3cm以下,筒状花は黄色・・・56.
56a.葉は大型で掌大,1回全裂,裂片は,ほぼ全縁.北海道,本州(中部以北)・・・(キオン属)ハンゴンソウ.
56b.葉は特に大きくなく,2回以上裂けるか,裂片は卵形-舟形,鋸歯縁(一般的な菊葉)・・・57.
57a.総苞片は1列・・・58.
57b.総苞片は3列以上・・・59.
58a.総苞と頭花の間に黄色の総があり,総苞の基部に複数の細片を持つ.山地の湿った草原.九州(熊本,大分県)・・・(ヤコバエア属)コウリンギク.
58b.総苞の上部に黄色の総が無く,総苞の基部に細片を持たない.全国・・・(サワギク属)サワギク.
59a.葉の柄に沿って翼があり,数対の小葉が出る・・・(シュンギク属)シュンギク(栽培種).
59b.葉の柄は明瞭で単純・・・キク属の検索表.
60a.複葉・・・(センダングサ属)61.
60b.単葉・・・64.
61a.複葉は3枚1組・・・62.
61b.複葉は5枚1組・・・63.
62a.舌状花は筒状花の径より明らかに短く,疎らに付く・・・アイノコセンダングサ(コシロノセンダングサとコセンダングサの雑種).
62b.舌状花は筒状花の径より明らかに長く,密に付く.九州以南に外来・・・(ハイ)アワユキセンダングサ(外来種).
63a.頭花の径は25mm以下.本州中部以西・・・コシロノセンダングサ(外来種).
63d.頭花の径は30mm.九州南部以南・・・タチアワユキセンダングサ(外来種).
64a.葉は裂けない,線形-長楕円形で全縁-鋸歯縁・65.
64b.葉は裂ける,または前方で楔形に浅裂する,または銀杏葉に似る・・・81.
65a.頭花は小さく低く,花弁の長さは総苞の高さより短い・・・66.
65b.頭花は一般的な花で,花弁の長さは総苞の高さより長い・・・70.
66a.総苞は鐘型,総苞片の先端は頭花の面より突出する.・・・(タカサブロウ属)67.
66b.総苞は筒型,総苞片の先端は頭花の面より突出しない・・・(ムカシヨモギ属)68.
67a.総苞片は卵形.本州,四国,九州,沖縄・・・タカサブロウ(モトタカサブロウ).
67b.総苞片は細長い(タカサブロウとの交雑があり,注意を要する)・・・アメリカタカサブロウ(外来種).
68a.総苞に細毛がなく,各片の先端に斑点がある・・・ケナシヒメムカシヨモギ(外来種).
68b.総苞に細毛を生やす・・・69.
69a.頭花の径は15mm.北海道,本州(東北,静岡・愛知・岐阜を除く中部)・・・エゾムカシヨモギ.
69b.頭花の径は3mm・・・ヒメムカシヨモギ(メイジソウ,テツドウグサ)(外来種).
70a.花弁は線形,密に付き数えるのが困難・・・71.
70b.花弁は長楕円形,ほぼに1列に付き30片以下・・・79.
71a.舌状花は赤紫色掛かる・・・72.
71b.舌状花は白色・・・76.
72a.通常の丈1m前後.茎はよく分枝する・・・シオン属の検索表.
72b.通常の丈40cm以下.茎は分枝せず頂点に頭花を付ける・・・(ムカシヨモギ属)73.
73a.山地や海岸近くの乾いた草地.北海道,本州(中部以北)・・・アズマギク.
73b.高山の礫地や礫交じりの草地・・・74.
74a.広域分布.区別点は下記参照.北海道,本州(中部以北)・・・ミヤマアズマギク.
74b.狭域分布・・・75.
75a.北海道中央部夕張山地.ミヤマに似るが葉が細い.夕張岳の蛇紋岩地帯に固有・・・ユウバリアズマギク.
75b.北海道中央部夕張山地.ミヤマに似るが葉が細く,縁に毛がある.崕山固有・・・キリギシアズマギク.
75c.北海道日高山脈.ミヤマに似るが茎が暗紫色.アポイ岳の橄欖岩地帯・・・アポイアズマギク.
75d.北海道日高十勝.ミヤマに似るが根生葉に長い柄がある.宗谷地方のポロヌプリ山,日高地方,十勝地方・・・ミヤマノギク.
75e.本州.ミヤマに似るが葉は細く,ほぼ無毛.至仏山と谷川岳の蛇紋岩崩壊地・・・ジョウシュウアズマギク.
76a.舌状花は糸状に近く,極めて密に重なって付く・・・ハルジオン(外来種).
76b.舌状花は線形で,部分的に重なって付く・・・77.
77a.総苞は椀型.茎の稜は弱い・・・(ムカシヨモギ属)ペラペラヨメナ(外来種,舌状花は白色から薄紅色に変化する).
77b.総苞は皿型.茎の稜は明瞭・・・78.
78a.下部の葉の鋸歯は強い・・・ヒメジョオン(ヤナギバヒメギク)(外来種).
78b.下部の葉の鋸歯は弱い・・・(ムカシヨモギ属)ヘラバヒメジョオン(外来種).
79a.総苞片は縁まで草質(膜質でない)・・・シオン属の検索表.
79b.総苞片の縁は広い膜質で半透明-白色.葉はへら状,葉先は丸く鋸歯縁.本州(青森県-茨城県の太平洋岸)・・・(ハマギク属)ハマギク.
79c.総苞片の縁は細く膜質で褐色-暗色・・・80.
80a.上部の葉は広線形で全縁.本州(関東以西),九州・・・(ミコシギク属)ミコシギク.
80b.葉は長楕円形,粗い鋸歯縁・・・81.
81a.総苞は皿型・・・(フランスギク属)フランスギク(外来種).
81b.総苞は半球形,総苞外-中片は長三角形,内片は先端が鈍く縁に膜質がある・・・(フランスギク属)カンシロギク(ノースポール).
82a.葉は全裂,葉の裂片は浅裂する.総苞片の先端は鈍い・・・(モクシュンギク属)マーガレット(モクシュンギク)(外来種).
82b,葉は菊葉-前方で楔形に浅裂または銀杏葉に似る.総苞片の先端は多少とも角張る・・・キク属の検索表.
シオン属の検索表(葉とは中間以下の大型の葉を指す)
1a.花は長い茎全体に総状花序(縦の房状)・・・2.
1b.花は茎の頂点に数個-散形花序・・・3.
2a.茎は斜面から垂れ下がる.本州(三重県境の和歌山県内)・・・クルマギク.
2b.草体は地面から立つ.沖縄以外で外来,北海道では少ない・・・キダチコンギク(外来種,似た園芸品種にクジャクソウまたはシロクジャクまたはシュッコンアスターがある).
3a.頭花の径は1.5cm以上・・・4.
3b.頭花の径は1.5cm以下・・・41.
4a.花弁は細長く,多数が重なって密に付き,赤紫色・5.
4b.花弁は長楕円形,密に重ならない・・・6.
5a.葉の基部は抱茎しない.総苞片は太短く密着する.山地.九州(阿蘇)・・・ヒゴシオン.
5b.葉の基部は葉身が広がり抱茎する.総苞片は糸状で開出する.自然状態ではほぼ北海道・・・ネバリノギク(外来種).
6a.葉は全縁の短いへら形,海岸や島嶼・・・7.
6b.葉はへら状ではなく一般的な葉・・・10.
7a.九州以北(島嶼含む)・・・8.
7b.奄美諸島以南・・・9.
8a.本州(隠岐,山口県),九州(西海岸,対馬,壱岐,五島列島).茎が短く背が低い・・・ダルマギク.
8b.本州(富山県以西),九州(日本海側).茎は地を這う・・・ハマベノギク.
8c.鹿児島県宇治群島.花茎は立つ・・・オオイソノギク.
9a.琉球(奄美諸島,沖縄本島).立茎は地面に這う蔓でつながる.葉は基部に集中する・・・オキナワギク.
9b.奄美大島,沖縄本島.低く茎を伸ばす・・・イソノギク.
9c.与那国島・・・ヨナクニイソノギク(イソノギクの変種).
10a.葉は心形,深裂する場合がある・・・11.
10b.葉は心形でなく,柄の接点は葉身の後縁より外側に付く・・・13.
11a.葉先は尖るが伸びない.上部の葉はに楕円形になる.総苞片は太短い.北海道,本州,四国,九州・・・シラヤマギク.
11b.葉先は伸びて尖る.総苞片は細長い.・・・12.
12a.本州(関東西部).葉は心形と深裂-全裂の2タイプ・・・タテヤマギク.
12b.四国,九州.葉は心形のみで裂けない・・・オオバヨメナ.
13a.葉は中間部で細かく密に鋸歯縁.本州(中国),九州(阿蘇)・・・シオン.
13b.葉は対とは異なり,全体で大きな鋸歯縁-全縁・・・14.
14a.総苞外片は内片とほぼ同長(総苞が1列に見える)・・・本州,四国,九州・・・ミヤマヨメナ.
・本州(愛知県,三重県),四国(高知県).葉の光沢が強く,鋸歯が強い・・・シュンジュギク(ミヤマヨメナの変種).
14b.総苞外片は短く,2列以上見える・・・15.
15a.屋久島.葉に光沢がある.九州(屋久島)・・・ヤクシマノギク.
15b.九州本土以北・・・16.
16a.葉の基部は翼状に広がり,明瞭に全体を抱茎する.四国・・・シコクシロギク.
16b.葉の基部は全体で抱茎しない・・・17.
17a.葉は基部半でほぼ平行し,茎に広く接続する.総苞片は短卵形.本州(三重県,和歌山県),四国(徳島県,愛媛県)・・・コモノギク.
17b.葉は基部手前でほぼ平行し,僅かに抱茎する.本州(関東以西),四国,九州(北部)・・・イナカギク.
17c.葉は基部手前で括れ,茎手前まで葉身が伸びる.九州(南部)・・・サツマシロギク.
17d.葉の基部は独特な形状ではなく,柄状か点で接続する・・・18.
18a.総苞片は卵形-長形,開出が鈍い.総苞片の長さは総苞の半分以下・・・19.
18b.総苞片は線形,開出しやすい.葉は長舟形-線形,ほぼ全縁・・・36.
19a.総苞はよく粘り,総苞片は短卵形・・・20a.
19b.総苞は特別に粘らない・・・21.
20a.山地-亜高山帯.本州(関東,中部)・・・ハコネギク(ミヤマコンギク).
20b.亜高山帯以上.本州(北,中央,南アルプス)・・・タカネコンギク.
21a.茎に立毛が密に生える・・・22.
21b.茎に顕著な立毛は無く,短い伏毛がある程度・・・23(以下は個体変異や地方変異が大きく,ここでは基本型を述べた).
22a.本州(静岡県,神奈川県金時山や神山周辺)・・・キントキシロヨメナ(シロヨメナの変種で特徴は連続する).
22b.鹿児島県甑島・・・コシキギク(ダルマギクとノコンギクの雑種).
23a.葉は幅広く楕円形-広卵形・・・24.
23b.葉は幅狭く長楕円形-広線形・・・28.
24a.葉の最大幅は基部寄りにある(柄を除く)・・・25.
24b.葉の最大幅は中央にある(柄を除く)・・・27.
25a.葉の基部は緩く狭まり,非常に短い柄で茎に接続する.本州(日本海側)・・・タマバシロヨメナ(シロヨメナの変種で特徴は連続する).
25b.葉の基部は狭まって明瞭な柄となり,葉身から翼が伸びやすい・・・26.
26a.葉の基部は急に狭まる(基部の葉身角度は直角以上).本州(関東と中部の太平洋側)・・・アキハギク.
26b.葉の基部は緩やかに狭まる(基部の葉身角度は直角以下).本州,四国,九州・・・シロヨメナ.
27a.大型の葉の柄は非常に短い.北海道,本州,四国,九州・・・ノコンギク((海岸型変種=ハマコンギク本州(関東沿岸,伊豆諸島),園芸品種=コンギク)).
27b.大型の葉の柄は明瞭・・・ヨメナ,オオユウガギク,カントウヨメナ,コヨメナ,ユウガギク(これらを明確に識別するのは困難).
28a.葉の基部は狭まり,柄状となって茎に接続する・・・29.
28b.葉の基部は狭まらず,葉身で茎に接続する・・・30.
29a.茎に毛が無い.本州(紀伊半島)・・・ホソバノギク(キシュウギク).
29b.茎に伏した柔毛がある.本州,四国,九州・・・センボンギク.
30a.葉は線形で全縁.河口.北海道,本州,四国,九州・・・ウラギク.
30b.葉は広線形-長楕円形・・・31.
31a.葉はほぼ全縁か鈍い鋸縁・・・32.
31b.葉は明瞭な鋸歯縁・・・33.
32a.舌状花は赤紫色.北海道に多い・・・ユウゼンギク(外来種).
32a.舌状花は白色で後に薄紅色に変化する.北海道,本州,四国,九州・・・サワシロギク(シラヤマギクとの雑種=ナガバシラヤマギク).
33a.葉は非常に長く(長さは幅の7倍以上),垂れ下がる.本州(中部以西),四国,九州・・・ナガバシロヨメナ.
33b.葉は長楕円形でも(長さは幅の6倍以下),垂れ下がる程ではない・・・34.
34a.総苞片の先端は紫褐色.本州(箱根-丹沢周辺)・・・サガミギク(シロヨメナの変種で特徴は連続する).
34b.総苞片の先端は緑色・・・35.
35a.茎や総苞の短毛が顕著.葉の鋸歯は単純.本州(中部以西),四国,九州・・・ケシロヨメナ(シロヨメナの変種で特徴は連続する).
35b.茎や総苞の短毛は不明瞭.葉は波打つ様な鋸歯縁.本州(浜松市北区渋川付近)・・・シブカワシロギク.
36a.総苞片はやや太い.葉は長楕円形で特に基部で細まらない.北海道に多い・・・ユウゼンギク(外来種).
36b.総苞片は広線形-線形.葉は基部で細まる・・・37.
37a.舌状花の一部は筒状に変形したり切込んだりする.本州(長野県)・・・ツツザキヤマジノギク.
37b.舌状花は一般的なへら形で変形しない・・・38.
38a.草体は基本的に短い主茎から長い枝を岩場から垂らす.九州(大分県,福岡県)・・・ブゼンノギク.
38b.草体は直立する・・・39.
39a.葉は広線形.本州(静岡県以西),四国,九州・・・ヤマジノギク(海岸性で茎が無毛=ソナレノギク).
39b.葉は線形・・・40.
40a.頭花の径は4cm.中流域の河原.本州(関東)・・・カワラノギク.
40b.頭花の径は3cm.蛇紋岩地.本州(愛知県と静岡県の県境部),四国(高知県)・・・ヤナギノギク.
41a.葉は楕円形・・・42.
41b.葉は線形・・・44.
42a.総苞片の先端は尖る.北海道,本州(近畿以北)・・・ゴマナ.
42b.総苞片の先端は鈍い・・・43.
43a.本州(東海),九州(阿蘇).葉は広線形・ヒメシオン.
43b.沖縄(八重山).葉は楕円形・・・テリハノギク.
44a.頭花の径は10〜11mm.本州,四国,九州・・・オオホウキギク(外来種).
44b.頭花の径は8mm以下・・・45.
45a.枝は茎から45度以下の角度で付く.冠毛が筒状花の上に飛び出す.本州,四国,九州,沖縄・・・ホウキギク(外来種).
45b.枝は茎から45度以上の角度で付く.冠毛は筒状花に隠れる.本州(関東以西),四国,九州,沖縄・・・ヒロハホウキギク(外来種).
キク属の検索表(一部はB群検索表に組込んだ)
1a.葉は基部に向かって徐々に狭まり,葉身と柄は区分出来ない.白花.四国(徳島県那賀川水系)・・・ナカガワノギク(同所でシマカンギクとの雑種=ワジキギク).
1b.葉は葉身と柄が区分出来る・・・2.
2a.屋久島以南・・・3.
2b.種子島以北・・・4.
3a.屋久島,口永良部島,トカラ列島.白花・・・トカラノギク.
3b.奄美大島以南.白花・・・オオシマノジギク.
4a.頭花は白色・・・5.
4b.頭花は黄色・・・12.
5a.葉の裏は微毛が密で銀色に輝く.九州(鹿児島県東シナ海沿岸地域と沖合の諸島,熊本県)・・・サツマノギク.
5b.葉の裏は微毛が密だが銀色に輝く程ではなく白濁する.本州(瀬戸内海),四国,九州・・・ノジギク(セトノジギク).
・四国(足摺半島より西),九州(大分県)では葉は白く縁取られる・・・アシズリノジギク.
5c.葉の裏は無毛か,有毛であっても白濁しない・・・6.
6a.葉の柄は葉身と同長か長い・・・7.
6b.葉の柄は葉身より明瞭に短い・・・11.
7a.葉は浅裂-大きな鋸歯,全体に円形・・・8.
7b.葉は中裂-深裂,全体に広卵形・・・9.
8a.裂片の葉先は突出しな
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