新田BS→山伏→山伏小屋→青笹山→小笹平→青薙山→畑薙湖
- GPS
- 48:03
- 距離
- 29.9km
- 登り
- 2,992m
- 下り
- 2,745m
コースタイム
- 山行
- 4:31
- 休憩
- 0:09
- 合計
- 4:40
- 山行
- 7:57
- 休憩
- 1:41
- 合計
- 9:38
天候 | 1日目:晴のち曇 2日目:晴 3日目:曇(下山後雨) |
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過去天気図(気象庁) | 2016年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
・静岡駅→新田 8:48 1500円(しずてつジャストライン) 復路 ・白樺荘→横沢BS 14:40発 1150円(井川区自主運行バス) ・横沢BS→新静岡BC行き 17:23発(しずてつジャストライン) |
コース状況/ 危険箇所等 |
・青薙山の下の崩れは信頼できる支点が乏しく、要注意 ・三ノ沢山あたりから先はしばらく踏み跡が不明瞭 ・青薙山からの下山ルートも尾根が広く踏み跡がわかりづらい(テープはそこそこ) |
その他周辺情報 | ・白樺荘 入浴510円(ヌルヌルで気持ち良い) |
写真
装備
備考 | ログは畑薙湖で切れていますが、実際には白樺荘まで移動 |
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感想
今回は会山行企画の山伏〜青薙山の縦走…、登山歴の浅い私は聞いたこともなかったが、南アルプスのどこかということだった。歩いたところがないところを行くというのは望むところと、参加を表明した。ルート上に青薙崩という難所があるというのは出発直前に知ったことだった。
1日目
貧乏登山をモットーとする私は、静岡まで始発電車から乗り継いで移動。ちょこちょこと乗り換えるのでゆっくり眠ることもできず、4時間ほどかかって静岡まで到着。現地で新幹線乗車組と落ち合ってバスで移動するが、これまた2時間ほどの長旅。南アルプス南部のアクセスの悪さを痛感する…と、ここで過去に18切符で上高地に入った記録を見返してみると現地到着は11時近く、さほど違いはない。結局どちらも遠いということだ。
新田BS→山伏小屋
新田バス停に下りてしばらくは車道歩き。バス停前あたりから木々がいい感じで色づいており、目を楽しませてくれる。途中の大谷崩れの分岐をすぎ、1時間近く歩いたところでようやく登山口に到着する。登山口からは中々の急登が続く。途中の駐車場には点々と駐車車両があったので早朝から登っている人がほとんどだろうと思っていた通り、蓬峠の手前あたりから下山者とチラホラすれ違うようになった。途中で赤石岳もきれいに見えたという情報を得て期待が高まる。しかし登るにつれ雲が多くなり、結局山頂ではほとんど眺望なし。翌日の天気に期待をかけて、山頂を軽く散策してから山伏小屋へと向かう。
懸念していた山伏小屋への泊り客は結局おらず、この日の登山者は我々以外日帰りの人のみだったようだ。小屋の中は暗く古い感じではあったが寝るには十分。水場が近いのも嬉しい。今回は冬用シュラフを持ってきたので寒さは全くなかったが、衣類をまとめた枕の具合がイマイチで熟睡できなかった。
2日目
山伏小屋→小笹平
寝たり置きたりを繰り返して予定の3時を過ぎた3時半くらいに起床。テント泊と違い撤収に時間がかからないので、予定の5時前には出発できた。山伏に到着すると、昨日は見えなかった富士山のシルエットがきれいに見えた。しかし暗くてうまく写真を撮れそうになかったので、カメラは出さず。山頂付近で光を発するものがあり、動物の目玉がヘッドライトの明かりを反射しているのかと思いきや、意外にも先客。話を聞くと朝に出たというので二度びっくり。日の出の撮影にでも来ていたのだろうか。
山頂から大笹峠まで降り口は前日に確認していたのでスムーズに下山。一旦車道を渡って先の山に取り付く。さほど広くない尾根伝いということもあってか、意外なほどに道は明瞭で薄暗くとも問題はない。途中で大無間や冠雪した光岳なども望みながら先へと進む。途中で右手に見えた富士山を撮影しようとしたときに、カメラのファインダーの部品(アイピースカップ)がないのに気づく。この日それまでにそれほど写真は撮っていなかったので、思い当たるところまで空身で引き返して探してみたが、見つからず。ちょっとした部品だが以前になくして1000円くらいしたので落胆しながら登り返す。山と高原地図では途中まで破線ルートということで途中までは道も明瞭だったが三ノ沢山あたりから船窪地形などもあり、道がわかりづらくなり、携帯GPSに入れたルートログなども参考にしながら先に進む。
この日は天気がよく、ところどころ開けた所もあって眺めは悪くないのだが、眺めたい聖岳や赤石岳は目指す青薙山の陰に隠れて山頂付近しか見えないのが残念だった。
富士山や大無間は良く見ることができた。
小笹平に到着後、幕営の準備。最初は稜線から少し下った笹のないところでテントを張ろうと考えたが、結構な斜面であまり快適でなさそうだということで、稜線の樹林帯の中にする。樹林帯とはいえあまり木が生い茂っているわけではなく、風がきつい。風よけ兼荷物置きのためにツェルトも張って水を汲みに出発。沢筋に下っていくと水が湧き出して小川になっているところがあるので、ここで水を汲んでテン場に戻る。3〜4人用テントに4人寝るのはギリギリで、荷物はすべてツェルトで覆った荷物置きに置いて寝た。ぎゅうぎゅうだったこともあり、前夜よりも暖かいと言うかむしろ暑くて寝苦しいほどだった。
3日目
小笹平→白樺荘
この日は予定通り3時に起床、テント撤収も含めて予定の5時よりも早く出発する。真っ暗闇で踏み跡も不明瞭であったが、GPSのルートログを頼りに高度を稼ぐ。山頂まではたかだか500mほどの標高差なので、2時間もあれば十分だろうと思っていたが、そうは問屋が卸さない。青薙崩れの難所が行く手を阻む。地形図ではわからなかった超痩せ尾根で、行ったことはないが大山のラクダの背や戸隠の蟻の塔渡りなどに匹敵するのではないかというものだった。幸い北側に巻道がついていたものの、そこにも雪がついていていやらしい。慎重に進んで、これで一安心と思いきやこれは単なるスタートに過ぎなかった。斜面を登るとそこは幅1mもない切れた稜線。稜線上には小石が転がっていて、躓けば一巻の終わり。たかだか数mほどの距離ではあるが緊張しながら慎重に進む。支えになる樹木がある地点までたどり着き、今度こそ一安心と思いきや次もまた切れた稜線上の段差を登る難所。手がかりは枯れ木しかなく、体重をかけると折れそうだ。木は上下段に一本ずつあるが、上段(奥)のもののほうがやや頑丈そうなのでそちらに手を伸ばして体をゆっくりと引き上げる。ここが一番怖かったが、それ以降も気を抜けない痩せ尾根上の登りが続く。もう数年も経てばこの道を通過するのは無理になるのではなかろうかと思うほどの崩壊っぷりだった。難所に到着した時点では暗かったのでカメラをしまったままで、核心部の写真を取れなかったのが心残りだったが、カメラを出していたとして写真を撮る余裕が果たしてあったのかとも思う。結局予定通り2.5時間かかって青薙山山頂に到着した。
青薙山からの下山も赤テープが点々とあるものの、踏み跡は不明瞭で分かりづらい。ここでもGPSが活躍した。途中の道が分かりづらい池ノ平までたどり着いて後は下るだけ…とはいかず、降り始めは崖横の狭い路肩の道から始まり、途中はザレた急斜面のトラバースを繰り返す難路で最後まで気を抜けなかった。色々と大変だったが、無事に下山できたのはよかった。
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