冬枯れの西上州・三ッ岩岳は好展望の山です
- GPS
- --:--
- 距離
- 2.5km
- 登り
- 392m
- 下り
- 389m
コースタイム
天候 | 晴れ時々曇りのち快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
○登山口は大仁田ダム下。駐車場、水洗トイレあり |
コース状況/ 危険箇所等 |
道標もしっかりあり危険箇所はない |
写真
感想
先月、前日光に行った翌日から原因不明の腰痛が再発した。1ヶ月近く湿布とストレッチを続けた結果、ようやく痛みをなくすことが出来たので足慣らしに軽い山へ行ってみることにした。
榛名山あたりもいいが、あそこはひと山の登りが1時間程度なのでちょっと物足りない。登りたい山リストとにらめっこした結果、西上州の三ッ岩岳と烏帽子岳に行くことにした。
この二つの山は、大仁田ダムの北側と南側に位置し、どちらも3時間弱の行程だ。調子がよければ両方登ればいいし、腰痛が出るようだったら一つだけ登ってくればいいのだから、足慣らしにはもってこいの山なのだ。
16日の金曜日あたりから晴天が続く予報だったが色々予定が入っていたので20日の火曜日に出かけることにした。ドピーカンの晴天は望めないものの雨の心配はなさそうだった。
下仁田インターでおり、見慣れた田舎道を大仁田ダムを目指して走った。気温は一番低い場所で1度。日陰の路面は凍結一歩手前で真っ白だった。
三ッ岩岳の登山口は大仁田ダムサイトの真下だった。駐車場はあるし綺麗な水洗トイレもあった。花のない時期外れの平日なので登山者はいなかった。このあともいそうもない。
静かな登山が楽しめそうだった。
ここから三ッ岩岳山頂へは二ルートあるので周回コースで歩くことにした。
しばらく杉の植林地の中をジグザグに登るとやがて尾根に出た。尾根に出ると葉の落ちた梢越しに西上州北側の山々が見えてきた。大きな岩を左に巻いて岩の上に出ると山頂は近い。
苦しくはないが一月ほど運動らしいことをしていないのでいまひとつ調子が出ない。まあ、急ぐこともないし相棒がいるわけでもないのでマイペースでのんびり歩いた。
竜王大権現コースと合流すると山頂がすぐそこに見えた。ツツジの季節はさぞ綺麗だろうと思えるやせ尾根をたどると三角点があるさほど広くもない山頂に出た。正面に妙義山が見える。その後ろには白く輝く浅間山やはるか遠くには真っ白な谷川連峰の山々が顔を覗かせていた。
空にはどんよりとした灰色の雲がびっしり出ているので清々しい冬空とはいかないが風もなく、この季節にしてはほんわかとした暖かい山頂だった。
今年登った四ツ又山から鹿岳あたりは指呼できたが、どうも西上州の山はわかりずらい。本には、荒船山から立岩などが見えると書いてあるが見る角度が違うせいか航空母艦のような荒船山はわからなかった。
山というのは横から見ると一発でわかる山でも縦に見るとわかりづらい山がある。富士山のようにどこから見ても同じ形の山ならすぐにわかるのだが・・・。
双眼鏡を取り出して山座同定しているときが山に登って一番楽しいときだ。いまはスマホをかざせば画面に山の名前が出るという便利な時代になったが、山座同定はやっぱり地図と双眼鏡に限る。双眼鏡で見えた山々にはそれぞれ思い出があるのだ。山が特定できると思い出がふつふつと湧き出てくるから楽しいのだ。
誰もいない山頂というのは実に居心地がいい。誰に気兼ねするわけでもないし、好きな場所で好きなだけ山を楽しめる。
この山は、アカヤシオが綺麗だというのでその季節には平日であってもさぞ賑わうことだろう。しかし、木々の葉が落ち、空気が澄んで遠望が利くこの季節も捨てたものではない。展望の利く低い山から雪の積もった遠くの山を見るのもいいものだ。冬がすぐそこまできていのがひしひしと肌で感じられるのだ。
登りにはちょっと時間を要したが下りは早い。大きな岩がご神体の竜王大権現コースをたどって車に戻ったら11時を過ぎていた。ちょうどお昼によい時間だ。
車をダムサイトまで移動させ、ダムサイトの東屋でお湯を沸かしてカップ麺を食べた。この季節は暖かいものが美味しい。次回の山行にはぜひ鍋焼きうどんを持ってこよう。寒い山頂でふうふう言いながら熱いうどんを食べるのも楽しそうだ。
今日予定している烏帽子岳の登山口は大仁田ダムから目と鼻の先だった。特に体調に変化はなかったので予定通り登ることにした。
ところが、靴が見えなくなるほど深く積もった落ち葉の道を30分も登った頃から足に違和感を感じた。左膝の靱帯あたりがピンピンしてきた。ちょっと休むとすぐに違和感も消えるし痛いと言うほどのことでもないので再び歩き出すとほどなくまたピンピンとしてくる。最初は左足だけだったがまもなく右足にも異常が出てきた。見上げると烏帽子岳と思われる岩峰が頭上に見えている。
休んでは歩き休んでは歩きを繰り返していたが徐々に痛みが出てくる時間が早くなってきた。ここを登り切れば今年予定していた山のほとんどの登頂が達成したことになる。
たぶん登って登れないこともないだろうが、誰もいない山で動けなくなったら人に多大な迷惑をかけることになるし、今後の山行にも支障が出てくるだろう。撤退はすごく残念だがここは大事をとって山を下りることにした。
山を下り始めた頃、それまで曇っていた雲がどんどん消えていき、真っ青な空が広がってきた。残念な気持ちがますます膨らんできたがここは性がないだろう、山は逃げないから体調を整えてまたくればいいだろう、と自分に言い聞かせながら帰途についた。
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