鍋割山・塔ノ岳・三ノ塔(寄BS〜大倉BS)
- GPS
- --:--
- 距離
- 17.7km
- 登り
- 1,676m
- 下り
- 1,684m
過去天気図(気象庁) | 2017年02月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
南岸低気圧が去った翌日になっても南関東に渦巻く雪雲。都内では俄か雪を散らつかせるにとどまったが、レーダを見ると丹沢方面には土曜の未明まで雪雲が残っており、丹沢がおいでおいでしているかのように思えたため、初めて冬の丹沢へ。
小田急線は雪の影響で電車の出庫が滞ったとかで、15分の遅れ。車内の厳冬期対策をアピールする自社広告が空しく見える。新松田駅にはちょうど寄行きのバスの発車時刻に到着。バスも1~2分遅れていたために、運よく待ち時間なく出発できた。
寄集落は茶畑も今が見ごろのロウバイの花もうっすらと雪化粧。花の香りに包まれながら、シカ除けのゲートを越えて辿る山道は一昨年の10月以来二度目。櫟山からは南東方向の眺めがよい。温暖な湘南も雪化粧して白く輝いている。栗ノ木洞から後沢乗越までの急な下りで雪が深くなるが、大倉からの道を合わせて日当たりの良い南稜に入れば薄くなる。急な登りをこなして鍋割山頂に近づくと、再び雪の量が増えてくる。
雪の中で食べる鍋焼きうどんは格別。写真を撮る間もなくつゆまで完食。満腹になったところで山頂からの眺望を楽しむ。富士も相模湾もくっきりと映える。鍋割山稜に入ると更に雪は深まる。新雪のふわふわした感触の味わいは期待どおり。主脈も真っ白に染まっており、積雪の深さが窺える。
登山者に多く踏まれる大倉尾根に合流しても足元は白いまま。登り切った塔ノ岳山頂からはほぼ360度の展望。富士山こそ雪がかかり、西面からは強風が吹き上げるが、山頂の南側は日当たりもよく長閑に眺めを楽しむことができる。
下りのルートとしては、大倉尾根か、表尾根をヤビツ峠に下るかというところだが、バカ尾根さんはできることなら避けたい。また、昨日から路面凍結でバスはヤビツ峠までは入っていないという情報も得ていたので、三ノ塔尾根を大倉に向けて下るルートを選択した。
表尾根は一度下っているが、なかなかハードなコース。日差しをもろに浴びる尾根道では雪解けが進み、泥濘が靴を汚す。行者ヶ岳への鎖場はポールをしまい、手袋を外して、冷え切った鎖に頼りながら雪の岩場を無事に通過したと思ったら手袋が行方不明になっていて、山頂から鎖場を戻り、再び登り、結局手袋は見つからずで、鎖場の練習になってしまった。しかし雪が凍結でもすれば、ここの鎖場はかなり危険そうだ。
山荘が立つ烏尾山からは下ってきた表尾根が一望でき、南面も大きく開ける。下る予定の三ノ塔尾根が長い背中を見せて寝ころんでいる。ここから三ノ塔までは最後の辛い登り返しが待っている。登り切れば、大山や三浦半島方面の大きな眺めが得られる三ノ塔。
三ノ塔尾根への分岐に入ると、これまでの明るい尾根道とは打って変わり、植林の中の道となる。尾根の上部はバカ尾根さんもびっくりの一本気な急降下。これなら大倉尾根を下ったのと大差もないように思え、また、眺めもほとんど得られない長い尾根道で、登山道としての魅力には欠けるように思われるが、いちばんの違いは行き交う人の数。三ノ塔尾根は圧倒的に静かだ。
いったん傾斜が緩めば、林道をまたいでだらだらとした下りが大倉まで続く。吊り橋を渡れば多くの人が下山してくる大倉のバス停に出る。下りはきつかったが、新雪の感触と白い山の世界を楽しめた、期待どおりの雪山ハイクだった。
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