野反湖から奥志賀まで静かな県境縦走
- GPS
- 56:00
- 距離
- 34.7km
- 登り
- 2,456m
- 下り
- 3,085m
コースタイム
- 山行
- 4:44
- 休憩
- 0:36
- 合計
- 5:20
- 山行
- 10:29
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 10:29
- 山行
- 6:17
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 6:17
・カモシカ平−水場案内あり。水場の確認はしなかった。
・五三郎小屋−小屋のすぐそばにあり確かに水はきちんと出ていたが、ポタポタ水滴が横並びに垂れている状態で汲むのにはとても時間がかかりそうで水汲み断念。少し下れば汲めるようになると思うが不明。
・オッタテ峠−2013年当時水場の案内はなかった。魚野川支流の小ゼン沢の窪はガレ沢となってからもどんどん下ると十分に汲める水量となった。水汲み時間含めて往復30分弱程度かかった。少し遠いが、この先しばらく水場がないので貴重な場所。
・烏帽子岳と笠帽子山との間の水場−水場の沢の沢筋ははっきりしているが、傾斜がゆるい区間が長い。ようやく傾斜が出てきても涸れ沢の状態が続く。
水を汲める状態になったのは、水がやっと染み出てきてから数m下った所だった。テント場からここまでは、7分程だった。距離はあるが標高差はさほどないので、いい水場だと思う。
・笠法師山北の水場−気がつかずに通過してしまったため、水場案内があるか不明。水場確認なし。
天候 | 10/13 くもりときどき晴れ 強風 10/14 晴れ 10/15 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
帰り 切明から和山へ歩いている途中で拾ってもらった-和山バス停-役場前バス停(乗り換え)-越後湯沢駅−最寄り駅 2020年現在、切明からバスに乗車できるようだが、秋山郷への路線バスは廃止されてしまい、前日17:00までに要予約のデマンド交通になってしまった模様。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
全行程刈り払いされた直後だったので、歩きやすかった。 植生が笹の場合が多いので、刈り払いの間があくと笹が伸びてかなり歩きにくくなると思われる。 水場までの往復に結構時間がかかるので、多めに持つことを推奨。 |
その他周辺情報 | 2013年当時は、和山まで歩かなくてはいけなかったため、入浴は叶わなかったが切明温泉はなかなかいいらしい。 男性ならば天気がいいときに、河原湯(その名の通り、河原にお湯が湧いている)に浸かるのも楽しそうだ。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
タイツ
ズボン
靴下
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
サンダル
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
飲料
ライター
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
ナイフ
シュラフ
シュラフカバー
個人マット
|
---|---|
共同装備 |
調味料
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
ライター
地図(地形図)
ファーストエイドキット
日焼け止め
ロールペーパー
カメラ
ポール
テント
テントマット
|
感想
10月13日
(野反湖からオッタテ峠の先)
野反湖は、キャンプや釣りのために整備されていて、きれいなトイレもあるので準備するのにも勝手が良い。
最初はバンガローサイトの中に付けられた道を行き、案内板に従っていくとやがて登山道となった。
登りを続けていくと、やがて針葉樹林の中の道となっていき、しばらくで三壁山(みつかべやま)に着いた。
下り始めるとすぐに笹原を切り開いた道となってトラバースを始めるようになった。
トラバースが終わると間もなくまた樹林帯の道となった。ここで男女2組、更に軽快な足取りのトレランの男性1人とすれ違った。
高沢山分岐を過ぎるとぐっと人気がなくなった。
カモシカ平への下りはきれいに刈り払いされており、水場の標識が建つ鞍部に着いた。
大高山へは、急な登りが続くかと思うと緩くなりもうすぐかと思うとまた急な登りとなる、といったことが長く続く結構な登りだった。
この山頂にも立派な道標が建っており、現在地をはっきりと確認できた。
山頂から下ると立派な道標が現れた。五三郎小屋分岐だった。
小屋を見に行ってみると、分岐から小屋までは5分程で着いた。
分岐に戻って出発。
次のピークの小高山を越えて一下りすると、少し尾根が広がったオッタテ峠に到着。ここも立派な道標が建っていたので見逃すことはなかった。
水場を示すものは見当たらなかった。
水汲みのために魚野川側(小ゼン沢)への窪へと入った。
窪はガレ沢となってどんどん下るようになった。
途中古い虎ロープが残っていたが、標識がなかったし降りて降りても水が出てこないので不安になってきた頃、ようやく少し湿り気が出てきた。
そこから数m下ると水が染み出てきた。あまりにも水量が少ないのでさらに数m下ると十分に汲める水量となった。
オッタテ峰を越えた先で日没を迎えてしまい、なんとかテントが張れそうなところを探して幕営地とした。
10月14日
(ダン沢ノ頭手前から烏帽子岳と笠帽子山との鞍部まで)
ダン沢ノ頭の登りから始まった。ダン沢ノ頭は刈り払われていたのでここでも幕営可能。
ダン沢ノ頭の下りは急だった。
一下りすると、尾根が広がり笹原の中に切り開かれた道となった。
ここまでくれば、稜線上で幕営可能なところがでてくる。
特に湯ノ沢ノ頭手前は、刈り払い隊の基地となるらしく絶好の幕営適地だった。ただし水場なし。
この辺りからは平坦な部分が多く、ぬかっていたり登山道上に沼になりかけた水たまりがあって迂回するように道が付け替えられていたりした。
湯ノ沢ノ頭はそれらの延長のような感じで、気が付くと辿り着いていた。
湯ノ沢ノ頭からは、今回刈り払いの対象区間から外れたのか、幅広く刈り払われていたこれまでとは一変して、登山道に笹が生え始めている状態になった。
仙人池までは出発してから一番急な登りになった。
登りきると、一気に傾斜が緩くなった。
もう少しで仙人池というところで単独の男性が現れた。
仙人池は鳥の声しかしない静かな所だった。
池から10分程で赤石山に着いた。
山頂には小さなかわいい祠が祀ってあった。
赤石山からはまたきれいに刈られた道になった。
樹林は濃くないが、背丈以上の笹藪がやたらに濃い中に切り開かれた登山道だった。
小さなピークをいくつか越えていくと金山沢ノ頭に着いた。山頂にはベンチがあった。この山頂は、ロープウエイを使って稜線に上ると最初に踏むピークである。
金山沢ノ頭からは、主に魚野川側の視界が開けた。
この辺りから登山道も良く踏まれており、人の気配が濃くなってきた。
小さなピークがいくつも続き、意外とうねっていて距離も長いが見晴らしがいい。
ノッキリは岩菅山への最短コースの分岐点になっているだけあって多くの人が休んでいた。
ノッキリから、だんだんガレてくる急登をこなして山頂に着くと、さすがに山頂は沢山の人が休憩をしていた。
山頂にあるという避難小屋は本当に直下にあった。
石積みのしっかりした小屋で、中を覗いてみると結構綺麗だった。
裏岩菅山方面へと歩みを進めた。
裏岩菅山までは岩菅山から足を延ばしてくる人も多いのか、よく踏まれていて登山道はとても歩きやすかった。
裏岩菅山山頂を境に一気に人気がなくなり、登山道から踏まれている感がなくなった。
山頂からの下りで標高差約50m程は急な下りがあった。
下りきると登山道は、樹林帯と背丈以上の笹藪を切り開いた状態に戻った。珍しく地塘(涸れていた)のある湿原も見られた。
裏岩菅山と中岳の中間辺りにあるピークでほぼ直角にコースは曲がる。
中岳手前の小ピーク(ここではニョッキリピークとします)は、見た目通りの急な登りだったが、しっかりした土の足場があり藪も補助として使えたので全く問題なく登れた。
ニョッキリピークの下りはさほど大きくなく、すぐに中岳への登り口になった。中岳の基部は立った岩場となっていて、登山道は正面の立った岩場をかわすように回り込んで、登りやすい岩場になっている部分へ導いてくれた。
岩場は短く、足場はしっかりして重荷でも簡単に登れるが、結構立っているので両手をフリーにしておくのが正解だと思う。
ここは鎖等は一切ないので、下りもときや濡れているときは転滑落に注意だ。
岩場を越えると、すぐにしっかりとした普通の登山道となった。
尾根は一段とヤセて切れ落ちているが、低いながらも両側に灌木があるので安定感があった。それなりに登るとひょこっと三角点のあるピークに着いた。
中岳のピークには、烏帽子岳とかすれた文字でかかれたものと、烏帽子岳はこの先を示すようなものとの二つの案内板があった。
烏帽子岳へはゆるい登りだ。登山道は右側に傾いているので少々歩きにくいが、きれいに刈り払いされていた。
烏帽子岳の三角点は、裏岩菅山が良く見える位置ではなく、少し奥へ入った刈り払われた広場のような所にあった。
山頂を示すような大きな道標もないので、刈り払われていなければうっかり通り過ぎてしまうかもしれない。
最初は広く刈り払われた気持ちのいい道を下った。
すぐに傾斜が急な樹林帯の中の下りとなった。
この下りは直下降という言葉がぴったりの怒涛の下り坂だった。また、滑りやすく、歩く人が少ないためか足場もあまりしっかりできていなかった。
笹原の道となると一気に緩やかになった。笹原を進むと樹林帯となり、すぐにきれいに刈り払われた場所に着いた。今日の幕営地だ。
水場の沢へは笹をきれいに刈ってあるのでヤブ漕ぎすることなく沢の窪へと入ることができた。
水を汲める状態になったのは、テント場から7分程だった。距離はあるが標高差はさほどないと思うので、いい水場だと思った。
10月15日
(幕営地から和山温泉バス停まで)
台風が近づいており、早いとお昼頃から雨が降り始めると天気予報で告げていた。
幕営地は最低鞍部ではないので、最初は下りから始まる。
登山道はこれまでと同様に広くきれいに刈り払いされていた。
最低鞍部に下り切り、笠法師山への登り返しにかかる。
この登りは登山地図にヤセ尾根と書かれているところだ。
このヤセ尾根のルートは、普通の尾根道から始まったが、尾根がどんどん痩せていくと、尾根横の斜面をトラバース→攀じ登って尾根上に戻る→トラバース・・・を何度も繰り返してどんどん高度を上げていった。
空が開けてくると再び笹を切り開いた尾根道となった。
再びヤセ尾根となりどーんと大岩が行く手に立ちはだかった。
大岩は少し回り込んで越えていくようにルートが着けられていた。ここはロープが張られているが、足場がシッカリしていてホールドもあり、登りそのものが短いのでロープを使わなくても全く問題なかった。
本縦走通して岩場はこれで終了だった。
あとはひたすら、刈り払いされて間もない右下がりの登山道で笠法師山の山腹を延々とトラバースしていく。
笠法師山を背後に見るようになって登山道が直線状に着けられるようになってしばらくで、切り開かれた広場に出た。水場がここまでの間にあるらしいのだが、探すのを忘れてしまった。
広場はテントが張れる程広く刈り払いされているが、水場はない。
ここからの下りは滑りやすく急。
ブナ林となって傾斜がゆるむと間もなく、突然発電所の施設に出た。
ここからは、保守点検用に使われているだけあって、よく整備されていた。
先へ進むとまた発電所の設備(建物)があった。
建物の中へ入り、導水管へと繋がる水槽上を横切るとまた普通の保守点検用の山道となった。
ここからは導水管沿いに付けられたジグザグの山道を下るようになった。
下りていくと、発電所敷地に降り立ち、目の前にかかる吊り橋を渡れば切明温泉だ。
この吊り橋の下を流れる川は、少し上流へ行くと、河原湯があるらしい。
思ったよりも規模の大きい雄川閣の脇を通って、これまた思ったよりも観光客がいる駐車場入り口に着いた。
ここには案内板があった。
あと車道を1時間歩けばいいだけだからと思っていたが、いきなりの上り坂。
汗をかかされてしまった。
分岐がでてきて、どちらへ行けばいいか地図を開いて見ていると、一台の車がやってきて我々のそばに停まり、なんと「ちょうどバス停まで行くから乗っていく?」とありがたいお言葉が。
躊躇することなくお願いしてしまった。
我々を拾ってくださった車は、切明温泉の宿「雪あかり」のご主人で、なんと、たまたま宿泊客の方をバス停まで送る途中だったとのことだ。
本当にありがたいことで、乗りたかったが到底無理とあきらめていた時刻のバスに余裕で間に合ってしまった。
バス停までの道すがら伺った話では、和山より奥には集落がないため補助金等が出ないので、3軒しかない切明の宿でお金を出し合って5年前までは切明までバスに入ってもらっていたとのことだ。しかし、あまりにも利用者が少ないので各宿で送迎するのが良いだろうということになり、和山でバスは終点となって現在に至るとのことだ。
驚いたのが、これほど山深くすれ違うのがやっとというほど細い道であるが、除雪はしっかりとされて冬期も営業しているとのことだった。
バス停は単なる広場といった具合だが、簡素ながらトイレがあった。トイレの建屋外にある蛇口からはちゃんと水が出て手が洗えた。
宿泊者の方が、とてもいい宿だったとおっしゃって宿のパンフレットを見せて下さった。また、携帯電話は通話不能(2013年の時点)とのこと。
観光客は多くいたが、今なお秘湯であるようだ。時間とお金に余裕があったら下山後に是非泊まってみたいものだ。
懸念の雨にも降られずに、無事津南(下車したバス停は「役場前」ここから接続する越後湯沢行のバスに乗ることが出来る)に到着した。
本当に我々は運が良かった。
歩いてみた感想
とても地味で、特に野反湖〜赤石山の間はこれといった特徴もない感じだが、意外にアップダウンが多く歩きごたえがあった。
岩菅山からは、視界が開けアップダウンもさほどなくなるので距離の割にどんどん進めた感じ。
全体を通して、岩菅山周辺を除けば、とても静かな歩きができるいい所だ。
魚野川を挟んで、群馬・長野の県境の野反湖〜赤石山は群馬県の要素が、岩菅山〜切明は新潟の要素が出てくるようになり、全く趣が違って面白い。
中間地点辺りで分けて、軽い荷物で早朝から歩けばどちらも日帰りも可能かと思うが、繋げて一気に歩いた方が一層良さが分かると思った。
我々もあと天気がいい日を一日もらえたら、更に切明から野反湖まで繋げたかった。
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