15年ぶりの至仏山を一気に滑り下り現実離れした大雪原の尾瀬へ
- GPS
- 03:45
- 距離
- 14.9km
- 登り
- 827m
- 下り
- 826m
コースタイム
天候 | 1:晴のち曇一時雨 2:晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
前日片品温泉に泊まり、昨日の日光白根山に引き続き今日は至仏山に登る。
至仏山はこのGWの時期だけ雪融け前に開放されているのだ。
昨日の晴天とは打って変わって今日の天気予報は曇りのち雨なので心配していたが、鳩待峠に着いた時には時折陽も射すほどで一安心した。
尾瀬自体が7年ぶりなので鳩待峠も7年ぶりなのだが、峠手前のところに大きな駐車場ができていた。
鳩待峠の小屋の前までは除雪されていたが、そこから先はこんなにもまだ雪が残っているのかというほど積もっている。
至仏山は実に15年ぶりで、その時は大学のゼミで蛇紋岩地帯の植生、特にホソバヒナウスユキソウを見るために7月上旬に登ったのだった。
なのでその時もそんなに天気は良くなかったように覚えているが、なぜかその時の写真データをほぼ紛失してしまっているので、どのくらいウスユキソウが見られたのかも定かではない。
ただ蛇紋岩の滑りやすい岩が続き、標高差のわりには登り下りし難かった覚えがある。
が、この時期に来ると岩が全て雪に覆われているので徐々に高度を上げることができて登りやすい。
しかも踏圧による植生へのダメージも少ないので、植物を見るためではなく単に登頂を目指す人もこの時期に登るのがいいのではないかと思った。
高度を上げると、尾瀬ヶ原と燧ヶ岳が見えてくる。
7年前には反対側の燧ヶ岳から尾瀬ヶ原と至仏山を眺めたが、
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-175464.html
広大な湿原だけでも貴重なのに、この湿原を挟んで形のいい山が2つ相対しているこの場所は奇跡的だ。
尾瀬がダムに沈まなくて本当に良かった。
尾瀬の7割を所有している東京電力があんなことになってしまったので、尾瀬がどうなってしまうか心配だったが、今のところ今までどおり東京電力がかなり出資しているようだ。
だが、これだけ国民の財産なのだから一企業が所有しているより国で買い取った方がいいのではないかとも思う。
至仏山からの下りでいよいよ持ってきたヒップソリの出番だ。
同行者たちは山頂付近から滑り始めたが、自分は下が見えないところはちょっと怖いので様子見していて、途中から滑り始めた。
やってみると意外と怖くない。
が、どんどんズボンが濡れてきて次第に下着までびしょびしょになった。
今日の行程はこれで終わりなのでいいが、この後も行程があるのならヒップソリは避けた方が良さそうだ。
あと、斜面の途中ではクレバスがあるところもあり、やはり慣れている人と来ないと怖い点もある。
ただ、尾瀬ヶ原に向かって滑り下りていく爽快感はさすがだった。
そんな感じで至仏山の斜面を滑り下りたのであっという間に山ノ鼻までたどり着いた。
山ノ鼻付近まで来た時に雨が本降りになってきたので、タイミング的にもベストだった。
ゆっくり昼食を摂り、その後は今日の宿泊場所である至仏山荘でゆっくりとすごす。
時間的には鳩待峠に戻り、今日中に帰宅できてしまうわけであるが(実際同行者のうち一人は用事があるのでそのようにした。)、こうやって山荘で昼寝をしてゆっくり過ごす休日もいいものだ。
しかも今日の天気予報が悪かったためか、自分たちのグループ以外に宿泊者は2名しかおらず、GWとは思えない静かなゆったりとした時をすごすことができた。
翌日は尾瀬ヶ原を牛首まで散策。
尾瀬ヶ原は大雪原である。
尾瀬は6回目になるがいつも夏の風景だったので、この大雪原は感動的だった。
この尾瀬ヶ原でも自分たちのグループ以外は1人しか会わないほぼ貸し切り状態だった。
そして目の前には燧ヶ岳、振り返ると至仏山という尾瀬ヶ原ならではの光景は何度来ても不思議な感じがして、今日は真っ白な雪景色ということもあり本当に現実なのかなという感覚がする。
牛首までくると標識が頭まで雪をかぶっているくらいの積雪深があり、あと2週間ほどで雪がほぼ消えて水芭蕉の咲く風景になるのか信じられない気もするが、ただところどころ橋のところなど融雪がすすんでいたので、これから一気に融けていくのだろう。
気が付けば上空には巻積雲が広がり、世界全体が薄く白い光に満ちたようになり、ますます現実の光景とは思えなくなってくるのだった。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する