裏銀座縦走 烏帽子岳〜野口五郎岳〜水晶岳〜鷲羽岳〜三俣蓮華岳


- GPS
- --:--
- 距離
- 38.5km
- 登り
- 3,295m
- 下り
- 3,494m
コースタイム
- 山行
- 9:40
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 10:40
- 山行
- 7:50
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 8:00
- 山行
- 4:10
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:10
【8/12(土)】烏帽子小屋5:30→野口五郎小屋8:25→野口五郎岳8:55→水晶岳小屋12:00→水晶岳12:45→鷲羽岳15:15→三俣山荘16:30
【8/13(日)】三俣山荘7:20→三俣蓮華岳8:30→双六岳10:15→双六小屋12:00→樅沢岳12:40→鏡平(泊)15:40
【8/14(月)】鏡平山荘6:30→シシウヶ原7:15→小池新道登山口9:00→わさび平小屋9:25→新穂高温泉10:50
天候 | 曇り・晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
靴
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
地図(地形図)
ヘッドランプ
筆記用具
常備薬
日焼け止め
保険証
サングラス
ナイフ
シェラフ
|
---|---|
共同装備 |
ガスカートリッジ
コンロ
テント
テントマット
|
感想
【8/10(木)】三ノ宮の集合場所に設置されていた温度計は夕刻にもかかわらず36℃と表示されていました。数日前まで日本列島に長期滞在していた台風5号の影響でしょうか、山行日の天気予報も二転三転します。
全員がレンタカーに乗り込み目的地へ、道中前が見えなくなる程の豪雨や雷が鳴る悪天候でしたが、安曇野に到着すると雨が降った痕跡もなく雲の間から空も見え雨の心配はなさそう、それだけでテンションが上がります。
【8/11(金)】安曇野からタクシーに乗り換え登山口のある高瀬ダムに向かいます。高瀬ダムは岩石や土砂を積み上げたロックフィルダムで力感あふれています。高瀬ダム堤防をくぐり抜けてしばらく歩くと北アルプス裏銀座登山口の標識が目に飛び込んできました。
いよいよ日本三大急登の一つブナ立尾根にとりつきます。烏帽子小屋まで1400m、いきなりの急登は工事用の足場で建てられた階段もあり幅が狭く、ルート横の斜面は転げ落ちそうな斜面です。風もなくむし暑く急登のため直ぐに大量の汗が噴き出てきます。
100mごとに番号札が表記されておりこれを目安に小休憩、中休憩を取りながら登っていきます。センジュガンピやソバナ、カニコウモリ、ヤマハハコなど沢山の植物を眺めながらひたすら登ります。
森林限界を超えたあたりで景色が広がり稜線が見えるようになりました。見下ろせば七倉ダムや市街が見えます。今日の宿泊地まで後少しと気持ちを奮い立たせ、開始から約5時間後に烏帽子山荘に到着しました。小屋の前はイワイキョウが多く群生し、花と稜線の景色に心癒されます。テント場は既に一杯、なんとか平らな場所を探しテント設営、少し休憩を取り小屋班と合流し空身で烏帽子岳へ向います。
烏帽子岳の前にニセ烏帽子岳があるのですが、そこまで登ると全員の疲労感はMAX、足が思うように上がりません。烏帽子岳が遠くに感じます。裏銀座コースは山のグレーディング・体力度10であり、明日の行程は約15km超ロングコース、体力の心配もあり烏帽子岳踏破は断念しました。ガスが立ち込み烏帽子岳全容が見え隠れしましたがカッコイイ山です。踏破できなかったことに後ろ髪引かれる思いで何度も振り返ってしまいました。
【8/12(土)】夜中に雨が降り天候が気になりましたが、曇り空のスタートとなりました。小屋班と合流し野口五郎岳に向かいます。野口五郎岳までは緩やかなアップダウンを繰り返し、眺めの良い稜線と、綿毛になったチングルマやコマクサなどの高山植物を楽しむことができます。野口五郎小屋に到着、天候が良ければ去年歩いた表銀座の稜線が見えるとのことだが残念ながらガスって見えませんでした。小屋から野口五郎岳山頂までは15分程で360度見渡せる広々とした山頂でした。天気が良ければ圧巻の景色なのでしょうが、今回は早々に山頂を後にしました。
野口五郎岳から真砂岳分岐までは岩がゴロゴロとする稜線道となり足運びも慎重になってきます。そこでマウンテンバイクを押しながら反対側から登ってくる登山者とすれ違いました。色んな山行スタイルがあるのもだと感心しながら先に進みます。真砂岳分分岐を超えるとざれた細い尾根も出てきて地質も変化してきます。途中小雨もあり濡れた岩場歩きは体力を消耗します。
水晶小屋に着き小休憩を取った後荷物をデポし水晶岳に臨みます。水晶岳に向かう稜線歩きでは急に視界が開けるときもあり、雪渓に当たって吹く風を感じながら歩きます。水晶岳はアルプスの主稜線から外れた位置にありなかなか行けないとか、今回の参加メンバーも誰も登ったことがありません。「黒岳」と呼ばれるそうで、開けた稜線歩きから黒っぽい岩塊の岩稜歩きへと変わります。水晶岳山頂は狭く、長らくいることは困難で記念写真を撮り、直ぐに下山しました。
水晶小屋に戻り次は鷲羽岳を目指します。ひたすら歩きます。途中大学生グループと追い越し追い越され、時に声を掛け合いながらの山行となります。また三俣山荘を拠点に空身での登山者もいます。
ワリモ岳を過ぎると鷲羽岳全容が見えてきました。鷲羽の羽は砂と岩のざれた傾斜面で浮石も多く体力を奪われ息も上がります。ひたすら登り詰め山頂に到着、多くの登山客で賑わっていました。山頂からは噴火口の鷲羽池や三俣山荘やテント場が見下ろせます。
山頂から三俣山荘へ一気に下り2日目の山行は終了しました。
【8/13(日)】晴れて山荘から槍ヶ岳も見える3日目のスタートとなりました。1日目、2日目の疲労はありますが、北アルプス屈指のお花畑やアップダウンの少ない山行とのことで足取りも軽いです。
三俣蓮華岳山頂に着くと,遠くには白馬岳、薬師岳や赤岳など山容が大パロラマで見渡せます。前日とは打って変わって本日の山行は時間的に余裕もあるので、頂上では「どこから来たの、今からどこに向かうの」など他者とコミュニケーションする余裕もあります。穂高連峰から立山まで10日間かけ縦走するという大学生グループもいました。
三俣蓮華岳から双六岳へは雪渓で通行できないという話もあり、当初は巻道コースを選択していたのですが、稜線コースから降りてくる登山者もあり、情報から稜線コースに進みます。双六岳までの山腹はお花畑が広がり壮大な眺望です。
双六岳山頂に着くころから雲が広がり槍ヶ岳は見えませんでしたが心地良い山頂です。お菓子をお裾分けした北海道から来ていた登山者からコーヒーをいただき、湯を沸かし全員でコーヒータイムです。非日常の贅沢な時間を過ごすことができました。天気が良ければ槍ヶ岳を眺めながらの稜線歩きですが、残念ながら槍ヶ岳の姿を見ることができません。
双六岳から双六小屋へと下ります。双六小屋にザックを置き、山頂から槍ヶ岳までの西鎌尾根が一望できるという樅沢岳へ空荷で登ります。樅沢岳山頂で雲がはけるのを数分待ちましたが、残念ながら雲がはけることはありませんでした。景色が見えない分想像を掻き立てるのか、来年は西鎌尾根〜槍ヶ岳も良いねなど話で盛り上がります。
双六小屋に戻り、広々としたテント場の横を通り本日の宿泊地である鏡平小屋に向かいます。弓折分岐までの道中、ライチョウ親子が登山道を登っていたため渋滞がおきるという珍場面もありました。
鏡平小屋に着きましたがやはり槍ヶ岳は見えません。名物のカキ氷や生ビールをいただきながら明日は鏡池に映る逆さ槍が見えることを願います。
【8/14(月)】「槍が見えるわよ」の声とともに起床、身支度し鏡池へ。槍ヶ岳と逆さ槍を交互に見ながら景色を楽しみます。山行メンバー全員とこの景色を眺めながら、山行最終日を楽しみます。朝食後にはもう槍ヶ岳は雲に隠れてしましました。
鏡平山荘を後にし、穂高連峰を眺めながら小池新道を下山します。秩父沢で雪解け水を、わさび平小屋では冷えたジュースや果物をいただきます。林道を歩き新穂高温泉へ到着、温泉に入り帰神しました。(MOR)
コメント
この記録に関連する登山ルート

いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する