折立〜雲ノ平〜祖父岳〜水晶岳〜赤牛岳(富山百山74〜76座目)
- GPS
- 80:00
- 距離
- 51.5km
- 登り
- 3,640m
- 下り
- 3,627m
コースタイム
- 山行
- 5:06
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 5:31
- 山行
- 6:32
- 休憩
- 0:41
- 合計
- 7:13
- 山行
- 11:41
- 休憩
- 1:42
- 合計
- 13:23
- 山行
- 9:30
- 休憩
- 0:49
- 合計
- 10:19
天候 | 1日目 晴れ、夜半から翌日にかけて雨 2日目 小雨後曇り時々晴 3日目 晴れ 4日目 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
当日の状況です。 1日目 登山口から三角点までは樹林帯です。三角点から先は石がごろごろした状態で多少歩きにくいです(きれいな石畳の区間もありますが僅かです)。基本的にだらだら登っていくのですがそこそこ長い降りが2回ほどあります。太郎平小屋前広場にたどり着いたら左に進路をとり薬師峠まで降ります。 2日目 太郎平小屋まで戻り薬師沢方面へ進路をとります。木道が一旦途切れて小さい沢を横断のため降って登り、また木道になります。木道が途切れるときつい降りなのですが、ステップが整備されています(ただし、下部に行くにつれて壊れている個所が多くなります)。薬師沢小屋までは3回の渡渉がありますがすべて橋がかかっていて問題ありません。最初の渡渉が終わってから笹原の中に木道が通っている登山道に変化します。木道が終わり、左右から沢の音が近づいてきたら薬師沢出合が近い徴になります。薬事沢小屋からはつり橋を渡り、ハシゴを降りて河原に出ます(増水時は高巻道へ)。高天原方面(大東新道)と雲ノ平方面の分岐では右側の道を行きます「雲の平 直登」の標識あります。苔むした大石がごろごろした登山道を標識のとおり「直登」します。木道にたどり着いてしばらくしたら木道が途切れ、再び石ゴロゴロの道になりますが直登部分よりはましです。ただし、ルートを間違えやすいかもです。その後緩い登りの木道になり雲ノ平山荘を経由してテント場に至ります。 3日目 雲ノ平テント場から祖父岳を目指しますが直行ルートは通行禁止なので少し雲ノ平山荘側に戻ってから目指します。一旦左側(水晶岳が見える側)の斜面に降りてトラバースする個所は迷いやすいのでマーキングをよく探す必要ありです。特に正面に見える旧道の残骸部分に気を取られていると稜線に戻る右側の道を見落とす可能性があります。稜線に戻った後はハイマツを切り開いた道を経由して岩ゴロの祖父岳斜面にでてジグザグに祖父岳を目指します。祖父岳頂上はだだっ広く、ケルンが立ち並んでいます。迷った場合は、地面に緑色のロープが張ってあるのでロープを目印にして進行すれば降り口にたどり着きます。頂上から一旦降りたあと小ピークをこなすのですがここは道なりに行けば大丈夫と思います(視認では小ピークは3つあったと思います。道は複雑に巻いています。逆方向からのほうが小ピークの取りつき地点で迷うかもです)。降りきれば岩苔乗越です。直進して10分ほど登れば北ワリモ分岐で、ここで左折です。道なりに行けば水晶小屋を経て水晶岳に至ります。水晶岳直前はちょっとした岩場や梯子があります。水晶岳から先は稜線に出たり左側(薬師岳の側)に行ったり、右側(野口五郎岳の側)に行ったりで結構目まぐるしいです。道も岩場のトラバースが多く黄色いペンキマーキングやミニケルンをたよりにルートをしっかり見極める必要があります。温泉沢の頭を経て赤牛岳まで到達したら往路をそのまま雲の平テント場まで戻ります。 4日目 折立まで往路をそのまま帰ります。 |
その他周辺情報 | 立ち寄り湯は亀谷温泉でしょうか(利用せず)。 |
写真
装備
備考 | ・サングラスは思い切って装備からカットしました。最終日に少しまぶしく感じた程度だったのでまあ良かったのかと思います。 ・真水(沢水)を入れておくペットボトルはカットしてプラティパス水筒を持参しました。水の随時補給は面倒なので頑張って多めの水を担いました。 ・行動中のレイヤリングは半袖、長袖、フリース、雨具の4層にしました。これは大当たりでした。半袖一枚で済む時間帯もあればフル装備の時間帯もありました(最終日の早朝はテント撤収作業中にダウンも加えたくなるほどでした。というかそうすべきだったです。凍えそうでした)。テント泊防寒装備については最初の2泊は「過剰だったか?」と思いましたが先ほども書いた通り最終日の早朝がおそらく放射冷却で冷え込んだので過剰に用意するぐらいでちょうだったのだろうと思います。 ・メインの登山靴はソールの張替えに出しているため、サブの登山靴で臨みましたが最終日に右足のソールがかかと部分で剥がれました(場所は悪評高いあの「直登」道の降り)。完全な剥離でなかったのでそれ以降は右足を引きずらないよう気を付けて歩きました。なんとか下山までもってくれたので助かりました。今までよく頑張ってくれた登山靴だったので残念ですが、今後はメイン一足にするかまたサブを買うか検討中です。 ・今までテント泊で「夜は必ずラーメン」でしたが、3泊になると舌が荒れます。なので2日目の夕食はα米にレトルトカレーにしました。これは良かったと思います(それでも少し舌は荒れました)。 ・解熱鎮痛剤と整腸剤のお世話になりました。整腸剤はおなかが張ってしまう副作用があるので使いたくないのですがそこは気合で頑張りました。 |
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感想
黒部川源流界隈で富山百山に選ばれている山々(まあ、ほとんどの山が選ばれていますが)を登る場合、どのようにコース取りをするのかがとても悩ましくなります。自分の場合、北ノ俣岳と黒部五郎岳はすでに登っているのでそこをカットして計画を立てるかどうか、というところも考慮対象になります。
自分の体力では1回の山行で黒部川源流界隈の未踏全山を登るのは無理なので今年と来年(あるいは再来年)の2回に分けることにし、今年は水晶岳・赤牛岳優先としました。
そうすると「アプローチとしては水晶小屋方向からの一択だろう。問題は赤牛岳から読売新道を降るか、往復でこなすか、ちょっとひねって高天原から帰るか」の検討になります。ガイド本では水晶小屋泊りで赤牛岳を経て読売新道を降っています。自分は経済的な理由と、混みあうのが嫌という理由で山小屋泊りを敬遠しています。さらに登山口と下山口が違うというのも移動が不経済で避けたいところです。というわけで核心となる日は雲ノ平からの往復を選択しました。コースタイムでは12〜13時間ですがなんとかなると踏みました(最低点の雲ノ平テン場と最高点の水晶岳は単純標高差500m以下であることが決め手になりました・・・・、が)。
実際に歩いてみて感じたのは「やっぱり遠くて、登り降りの連続する往復は大変」でした。しかし天候に恵まれたのでとても充実した山旅になりました。
以下はちょっと細かいところを備忘録的に記します。。
・初日、有峰林道のゲート前にオープン10分ほど前に到着しましたが既に10台ほど車が並んでいました。
・折立の駐車場は空きがあって助かりました。お花と紅葉の狭間期間だからでしょうか。
・三角点までは思ったより時間がかかりました。もともと体力温存の構えでいたのですが想定よりかかっています。
・太郎平小屋で幕営料を支払いましたがあちこちの情報(700円)と違って千円でした。
・初日の夜から雨が降り始め「雨の中で撤収作業は嫌だなあ」と思っていましたが、二日目早朝、雨が途切れたところで撤収作業ができてラッキーでした。
・二日目はお昼ごろまで小雨模様でしたが優しい雨だったのが不幸中の幸いでした。
・悪評高い薬師沢出合から雲ノ平までの直登ですが行きの登りより帰りの降りが恐怖を感じました。あそこはなるべく行きたくないですが、かといってわざわざ大東新道から行くというのもしんどそうです。
・雲ノ平へ出て視界が開けた時の感動はものすごいです。まだ行ったことのない方はぜひ。
・雲ノ平のテン場はいまいちです。トイレがちょっと汚くて水場が遠いです。自分は快適性を優先して真っ平な用地をゲットしましたが水場からは遠かったです。そのため水汲みは3回(本来は4回したいところ)で済ませました。最終日の飲料水は前日汲んだ水を使うというギャンブルでしたがなんとかなりました。
・下見偵察はしておいてよかったです。これからもこういうことがあれば習慣づけしたいです。
・二日目夜はなかなか眠れなかったです。遠足前の小学生のようでした。
・三日目の行程はきつかったですが登頂できた喜びで何とかなりました。
・写真の項でも書きましたが最終日早朝、霜の降りた木道で転倒し、尻もちというか腰を打ちました。幸い、歩行に支障はありませんでした。歩幅を狭くして気を付けていたのですがやられてしまいました。また出発直後に他の方が転倒するのも見ました。霜の降りた木道は凶器です(核心部といっても差し支えないくらいです)。
・次(来年か再来年)の予定
1日目 折立から薬師峠キャンプ場へ
2日目 三俣山荘キャンプ場へ(雲ノ平経由、祖父岳分岐から巻き道利用)
3日目 鷲羽岳往復後、黒部五郎小屋キャンプ場へ
4日目 黒部五郎岳、北ノ俣岳経由で折立下山
・富山百山を目指している方が赤牛岳を狙う場合、コースタイムで歩ける程度の体力の方はガイド本の通りのコースが一番合理的かと思います。
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