秋の大台ヶ原山 散策
- GPS
- 32:00
- 距離
- 7.1km
- 登り
- 375m
- 下り
- 360m
天候 | 晴れ |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
今年は、ビッグな山にたくさん登ったので満足感があり、二年前によく出かけた奈良の山々が懐かしくて大台ヶ原に行くことにした。朝6時出発。平日とあって快調にドライブウェーを走る。大台ガ原ドライブウェイは、紅葉が美しい。駐車場に着くとピシッと冷たい空気が今日の快晴を約束している。後からバスが二台入って来て駐車場周辺は一気に大都会となった。いつもの装備で歩くのが不自然な気がする。日本有数の多雨地帯、樹海の苔むす大台ヶ原と言うよりも明るい高原の散歩道でベンチや木の階段も整備されている。十五分程で大台最高峰日出ガ岳に着いた。周囲の山々は紅葉し、展望は素晴らしい。南西に奥駆道の稜線である大峰の山々が並び、北に明神岳、曽爾、大洞と四季の移ろいを二人で感じた山々が、その時の思い出と共に、手にとるようにわかる。そして背面には遠く伊勢湾、尾鷲湾が秋の陽光を受けキラリと輝いている。山頂にて小一時間休憩をし、正木ガ原、牛石ガ原へと歩く。途中鹿の親子がのんびりと笹を食べているのに出会った。近づいても逃げる気配さえない。国見・明神岳で出会った野生鹿とは違い、人馴れたものだ。牛石ガ原には、神武天皇像があり手を翳して遠くを眺めている。同じポーズで写真を撮ってもらい、明るい丘陵の笹藪の上で焼肉と昼寝を楽しんだ。それぞれに楽しむ人の声を遠くに聞きながら、ゆっくりとした時の流れを過ごした。心地良いビールの酔いも手伝ってなんだか予定していた三津河落山まで足をのばす計画は、どうでもよく思えてきた。どうも最近軟弱登山の傾向にある。大蛇瑤隆箴譴睚慎い琶發、証拠写真を撮ってもらい元の登山道からシオカラ谷へ向かう。ここでまた、コーヒータイム。駐車場に戻ったのは、まだ早い時間ではあったが、「三津河落山」より「温泉に浸かってゆっくりビール」という響きに惹かれ、小処温泉山乃ホテル「バンビ」へと車を走らせた。
温泉では、定年後キャンピングカーで旅をされているご夫婦に出会った。定年後の人生をご主人の写真好きに付き合って旅をされているらしい。あとでわかったが、それぞれ別々の湯船でもこの話が盛り上がっていたとのこと。山乃ホテルバンビのご主人に平成九年にお世話になったと話をしたら、「まだ、人と話す余裕がなかったので」と今回はシカの刺身をサービスして下さった。臭味もなく信州馬刺とはまた違った美味しい刺身だった。いろんな山の幸が味わえて、これも登山の楽しみの一つとしてすっかり馴染んできた。アマゴの唐揚げ、猪鍋など夏と違ったご馳走で、一流フランス料理や高級懐石料理なんかよりずっと味わいがある。
明朝、クラガリ谷へ行くと昨日出会ったキャンピングカーのご夫婦が写真を撮っておられ、気が合ってコーヒーや昼食(豪快鍋)をご馳走になった。退職金で車やカメラなどを購入し、自分の為に第二の人生を楽しんでいるとのこと。羨ましい限りである。まったく気が抜けてしまい三時頃まですっかりお世話になってしまった。楽しい一日を過ごせた出会いだった。時間に余裕があるといろんな人との出会いがあり楽しいものだ。これも山の楽しみと思う。しかし、楽しければ楽しい程、せつなさと空しさが心の片隅の一番痛い所をチクリと刺し心が痛い…。明日はお天気も悪そうだし、今回はこれで…と大台を後にした。
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