梅雨空の雲の上の青年小屋―八ヶ岳・権現岳〜編笠山〜西岳
- GPS
- --:--
- 距離
- 22.4km
- 登り
- 1,478m
- 下り
- 2,054m
コースタイム
- 山行
- 4:45
- 休憩
- 2:45
- 合計
- 7:30
- 山行
- 3:45
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 4:30
天候 | 曇のち晴/曇のち小雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
八王子06:35(JR中央本線) 小淵沢09:02 小淵沢駅09:10(タクシー)¥3370 観音平09:25 復路: スパティオ小淵沢13:38(北杜市民バス)¥300 小淵沢駅13:55 小淵沢14:07(JR中央本線) 高尾16:31 |
写真
感想
友人の休暇に合わせて昨年の秋に雨で歩けなかった八ヶ岳の権現岳に行くことにした。
今回は「遠い飲み屋」として有名な青年小屋に宿泊しゆっくりとするのも目的のひとつである。
日曜日、月曜日は晴れの予報だったが、直前で月曜日の予報が雨に変わってしまった。
そのため、1日目は小淵沢駅から観音平まで歩き編笠山に登り、翌日に権現岳に登る予定だったが、1日目に権現岳に登ってしまうことにする。
観音平まで歩くと時間が厳しくなりそうだったので観音平まではタクシーを使うことにした。
到着した小淵沢駅は陽は照っているものの、山の上の方は雲に隠れている。
これはずっと雲の中を歩くようになるのかなと思いつつタクシーで観音平へ。
観音平も雲の中でこの季節だし仕方がないなと思いつつ登っていくと、途中からカラマツの新緑の間から陽光が降り注いでくるようになった。
どうやら雲の上に出たようだ。
途中「雲海」というちょっとした樹林帯の中の広場があるのだが、その手前あたりでその名のとおり雲海の上に頭を出す富士山と南アルプスを見ることができた。
まだ雪が残っている南アルプスが青くくっきりと見えていて、これから夏が来るのだと思うとわくわくとする。
1日目は権現岳へ登るのが目的なので編笠山のピークはとりあえず捲いて青年小屋へ。
青年小屋のテラスでゆっくりと昼食を摂っていると風も爽やかで気持ちよく、このままここでゆっくりするのもいいかななんて思ってしまうのだが、明日は天気が崩れる予報なので権現岳へ向かう。
今日は晴れの予報だったが、予報どおり雲がどんどん取れてきて甲府盆地まで見えるようになってきた。
南アルプスはもちろん、遠く北アルプス、乗鞍岳、中央アルプス、そして御嶽山まで見えている。
のろし場まで来ると、目の前に八ヶ岳の核心部が見えた。
位置的に以前登ったことのある編笠山から見たのと同じような八ヶ岳の姿が見えるのかなと思っていたのだが、高さが違うので見え方が全然違う。
しかも赤岳は左右が締まってシュッと尖っているし、その横の阿弥陀岳、その間に見える横岳、硫黄岳まで形良く並んでいて大迫力の八ヶ岳の核心部を見ることができた。
下界では梅雨空が続いているが、稜線上を吹き渡る風は爽やかで高山植物の花も咲き始めていた。
ハクサンイチゲもイワウメもすでに満開だ。
権現岳は岩がごつごつしているところが山頂だった。
その手前のギボシは「擬宝珠」から来ていると思うのだが、擬宝珠というよりは烏帽子(エボシ)のようにきれいに尖っていて存在感があった。
帰りはそのギボシの山頂にも寄り、360°の大展望を満喫。
夏至に近いのでまだまだ太陽高度は高かったが、それでも西に傾き始めた陽を浴びて、赤岳は赤銅色に、阿弥陀岳は緑青色に輝いていた。
青年小屋にもどりチェックインを済ませる。
今日の宿泊者は我々の他には16人の団体さんのみとのことで、ひと部屋を割り当ててももらえ、至極快適である。
夕食まで1時間ほどあり、まだまだ陽は高かったので編笠山を往復することにした。
この時期は行動時間が長く取れるのが嬉しい。
編笠山山頂に至ると、先ほどより遠ざかった八ヶ岳核心部がギボシや権現岳の向こうに見えている。
そして富士山や南アルプスは黄色がかった夕暮れの光に染まった霞の中に沈んでいた。
夕食の後は夕陽を見ようかと思っていたのだが、この後急に霧が立ち込めて明日はやはり天気が悪いのだろうと思う。
青年小屋は談話室も2つあり、こたつに入りながらゆっくりと友人たちをくつろぐことができた。
翌日起きると思っていたよりも天気は悪くなく、権現岳の上に雲は垂れ込めていたが富士山はしっかりと見えていた。
同じ道を戻るのは面白くないので西岳の方から下ったのだが、西岳へ着く頃には南アルプスの下はしっかりとした雲海になっており、下界はもう雨が降っているようだった。
昨日とは違って空気もしっとりとして、ただその分滴るような緑の中を下っていくと、ところどころレンゲツツジの橙色がぱっと目に付く。
たどり着いた不動清水で先週霧ヶ峰でも見たクリンソウをまた楽しむことができた。
富士見高原スキー場からのバスは季節運行で今月は走っていないので、道の駅こぶちざわにあるスパティオ小淵沢の温泉を目指して歩いて行く。
「信玄棒道」という散策路が整備されていたので、途中から雨が降り始めたが至って快適だ。
途中から並行して乗馬の道も整備されていて、なかなか楽しい散策路だった。
友人たちと話に夢中になりすぎて、道の駅こぶちざわに曲がるポイントを見逃して歩きすぎてしまい慌てて戻ったりする。
オリエンテーリングだろうか、地図を持った小学生たちとすれ違う。
大人になった時にあんなに歩いたのはあれが最後だったなと思う人もいれば、こうやって30代になってもオリエンテーリングのようなことを続けている人もいるのだろうなと思った。
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