前線の 合間を縫って ヒメサユリ―守門岳はニッコウキスゲが盛り
- GPS
- 06:25
- 距離
- 12.0km
- 登り
- 1,224m
- 下り
- 1,239m
コースタイム
天候 | 雨ときどき曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
高尾05:09(京王高尾線) 北野05:19/05:22(京王線) 分倍河原05:38/05:44(JR南武線) 府中本町05:47/05:59(JR武蔵野線) 北朝霞06:23 朝霞台06:32(東武東上線) 川越06:45 (レンタカー) 川越IC→小出IC(関越自動車道) 保久礼駐車場(二分駐車場)10:30/17:30 小出IC→川越IC(関越自動車道) ※川越市内打上げ 復路: 本川越22:55(西武新宿線) 東村山23:19/23:22(西武国分寺線) 国分寺23:35/23:41(JR中央線) 西八王子0:02 |
写真
感想
週半ばに台風7号が日本海側を通過し温帯低気圧に変わったと思ったら、その後北上していた梅雨前線が南下してきて停滞、九州から中国四国、近畿、中部地方と広範囲に豪雨災害が発生してしまった。
昨年の九州北部豪雨の記憶も新しい中、毎年豪雨災害が発生するような気候に変わってきてしまったかと思うと暗澹たる思いだ。
ヒメサユリを見ようと、先週末に計画していた守門岳への山行だったが、体調を崩してしまい1週間延期。
先週末には関東甲信地方に梅雨明け発表があり、このまま太平洋高気圧の張り出しが維持されるかと思っていたのだが、梅雨前線の南下に伴い関東地方も「戻り梅雨」状態になり、守門岳のある中越地方も降ったり止んだりの天気が続いていた。
西日本では豪雨になっているし、梅雨前線の動きも不確定な中、計画は中止した方がいいのか悩んだのだが、天気予報と天気図を見てなんとか行けるかなと思い、途中激しい雨になったら即引き返そうということで決行することにした。
守門岳の登山口へは公共交通機関で行こうとするととても不便だ。
小出駅から貫木(つなぎ)バス停までバスがあることが分かったが二口登山口から6kmも手前だし土日は運行されていない。
長岡駅から栃尾車庫バス停へ行きバスを乗り換え栃堀バス停へ行くという手段もあるようなのだが、これまた保久礼登山口まで10勸幣紊△襪世韻任覆バスの時刻表もはっきりしない。
結局守門岳へは車を使うしかなさそうだ。
ただ東京都内から車で行くと渋滞に巻き込まれて時間が読めなくなるのが嫌なので関越自動車道沿いの街で車を借りることにした。
最初は高崎で借りようと思ったのだがレンタカー店の終了時刻が20時〜21時のところしかなく、一応その時間には返せそうなのだがやはり終了時刻があると精神的に落ち着かないので24時間営業の店舗を探すと、大宮と川越で発見。
そこで、より関越自動車道に近い川越で車を借りることにした。
友人と川越駅で待ち合わせて、レンタカー店から出発。
終始小雨のぱらつく関越自動車道を走り、心配していた花園IC〜藤岡JCT付近での渋滞もなくスムーズに進んだのだが、これは天気が悪いからかもしれない。
予報に拠ればだんだん止んでくるかと思っていたのだが、小出の市街地を走るころには本降りの雨になってきた。
ただ、雨が降っているわりには八海山も越後駒ヶ岳も山頂までよく見えていて今日の雲はかなり高度が高いようだ。
これなら山頂で雲に巻かれてしまうということはないかもしれないなあと思いつつ車を進める。
結局、保久礼登山口に到着しても雨は降りやまなかった。
一人だったら雨の中歩き始めるのは躊躇してしまうのだが、自分の体調のせいで1週間延期してもらった友人に悪いし、その友人はレインウェアを着て歩く気満々だし、確かにここまできて引き返すという手もないので気合を入れてレインウェアを着る。
車から出ると、駐車場にただ1台止まっていた車から人が出てきて話しかけられる。
なんでも渓流釣りに来たのだが、雨が激しくなってきたので増水を警戒して待機中とのこと。
こちらも豪雨になったら引き返してきますと話して出発した。
雨の中歩き始めたが、いつも思うのだが土砂降りでない限り山では一度レインウェアを着て歩き始めてしまうとあまり雨は気にならないものだ。
保久礼登山口から保久礼小屋までの間はあまり通られていないのか時折草をかき分けて進むようなところもある。
そして保久礼小屋からはいよいよ本格的な登り。
気持ちのいいブナ林の中なのだが、雨の中気温も高く、水蒸気は飽和しているためにものすごく蒸し暑い。
サウナスーツを着ているのかというほどの汗をかきつつ登る。
2箇所ほど展望台を過ぎるといよいよ高山帯らしい景観になり、この標高でこの景観になるなんてやはり雪が多いんだなあと思っているとすぐに大岳に着いた。
大岳から青雲岳(あおくもだけ)へ向かい始めるといよいよ目的のヒメサユリが姿を現す。
今までの蒸し暑さが嘘のように稜線を吹き渡る風が雨の中でも気持ちがいい。
花は終わっているものも多かったが、それでも雨を滴らせて生き生きと咲いているものが残っていた。
ニッコウキスゲもちょうど咲き始めていて、桃色と橙色に彩られた稜線はとても気持ちがいい。
大岳からは一度鞍部に大きく高度を下げるのだが、ここがヒメサユリとニッコウキスゲの群生地だったので、気分よく歩くことができた。
ニッコウキスゲというと湿原のイメージがあるのだが、これがこんなにも稜線に群生しているなんてやはり雪融け水が多いのと、水の通りにくい粘土質な土壌に由るものなのだろうか。
鞍部からひと登りで青雲岳に到着するとそこは山上の草原となっている。
池塘もあって山上にこういう湿原ができるなんて流石は豪雪地帯だ。
湿原ではトキソウの群落も見ることができた。
雨は止んでいないものの、上越国境の山々も見渡すこともでき、爽快な場所だった。
守門岳最高峰の袴岳へ行き二口登山口に戻るとなると、この青雲岳から袴岳を往復することになるのだが、かえって往復するのが楽しみになるくらいに気持ちのいい場所である。
袴岳に至ると予報どおり雨も止んできて、隣の浅草岳や越後駒ヶ岳がはっきりと見える。
そして雲が流れるとときおり燧ヶ岳の双耳峰が意外と近くに見えた。
不思議だったのは大岳周辺にはあんなに多かったヒメサユリが、青雲岳から袴岳にかけてはまったくなかったことだ。
二口登山道から登ってきた団体さんは袴岳から大岳方面に戻らなかったが、ヒメサユリは見られたのだろうか。
下りは大岳の分岐から二口登山口に下りていく。
登りと違って下りは勢いがつくので同じ粘土質の登山道でもより滑りやすい。
しかも履いてきたのがソールのすり減った登山靴だったのでよけいに滑り、この登山靴はいよいよだめなので買い替えようと決心がついた。
レインウェアは新しいものではなく、汚れるかもしれないと思い古いものを持ってきたのだが、それは正解だった。
二口登山口に着き、そこから車道を車を止めた保久礼登山口に戻っていると朝出会った渓流釣りの方と再会。
雨も弱まったのであの後渓流を遡上しながら渓流釣りを楽しめたとのことで、お互いに無事も確認でき、お互いの充実した休日を讃えあい嬉しい気持ちになった。
帰りは川越でレンタカーを返却後、打上げ。
川越までなら車の運転もそんなに苦にならず、川越で打上げもできるし、上越方面の公共交通機関が不便な山の場合この方法は今後もありだなと思った。
今回は前線の動きが怪しく全国的に豪雨が続く中迷いつつ決行した山行だったが、結果的には目的のヒメサユリにも出会え、思った以上に展望もよく大満足だった。
ここ2週間は山に行けなかったが、やはり山に行けた週末はその満足度が全然違う。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する