霧雨に煙る二子山中央稜(穂高事前トレーニング)
- GPS
- --:--
- 距離
- 1.3km
- 登り
- 279m
- 下り
- 279m
コースタイム
- 山行
- 4:30
- 休憩
- 2:00
- 合計
- 6:30
天候 | 霧雨、小雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2018年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
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写真
装備
共同装備 |
9.4mm50m 9.5mm60m ザイル
|
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感想
朝起きると 晴れているはずなのに、 霧雨!!山の天気予報では 二つのサイトとも二子山の晴天を約束していた。これは私の日頃の・・・と思いながら、フト!お館様に山行日の変更を知らせてなかったことに気付き しまった !! 後の祭りでした!!結局 下山するまで一度も太陽を見ることはありませんでした。(皮肉にも塩山あたりまで降りてきたら青空になりました) 登山口までの林道も 霧で徐行運転!! カメラで撮影するとストロボが霧に反射して 最初の写真のようになってしまいました。 でもT先輩なら 出発するだろうということで 6時過ぎ出発 祠エリアで登攀装備装着、他パーティーも来るが 壁がヌレヌレなんで やめて引き返していきました。その後 2パーティーほど声がしてましたが あきらめて帰ったようです。 我が隊は T先輩なら!!という 想定でさしあたり 鬼軍曹が登ってみた様子で決めましょうと1ピッチ目を登り始めました。予想はしていましたが 岩はヌルヌル、ベシャベシャ フリクションはアウトです。1ピッチ目は T先輩が苦労した ツルツル岩があります。当然フリクションが効かないととてつもなく難しくなります。少し岩角がとがった所を一生懸命探し足を掛け、アップルさんに「たのむぞ!!」と一言掛け何回か躊躇した後 飛び出しました。何とか足が残ってますがギリギリでした。その後も「頼むぞ!!」コールを何回お願いしたことでしょう!!それだけ厳しい登攀だったです。ただ 一度もスリップせず A0も使わず登れたことは 大きな自信になりました。
後続のアップルさんも必死でついてきます。荷物を背負ってる分私より、腕力に負担がかかります。まして濡れ濡れ壁では ことさらに負担増です。(帰りのお風呂で手が攣ってしまいこまったようですwww)2ピッチ目も 「頼むぞ!!」のオンパレードながら無事通過、ここで核心部の3ピッチ目 降りるか登るか(私のザックは取り付き点にデポしてあります)??
撤退するように ザイルは2本持ってます(9.4mm×50mと9.5mm×60m)ので、イザが効きます!! 躊躇することなく、核心部を攻めてみることにしました。相変わらず霧雨でしたが 心なしか明るくなったように感じました(その後小雨になり、鬼軍曹の天気判断がいいかげんだったことが判明www)核心部はレイバックまたはジャミングで突破できます。クラックの中も濡れてジャミングもやりにくく 結局レイバックで頑張ることとして、濡れた岩角に指を掛けます。体重を支えるだけの感覚はあるんですが、なかなかヌレヌレの感覚が気持ち悪く飛び出す踏ん切りがつきません。足も濡れ壁のわずかな突起に祈るように押し付けて 何度も叫んだ「頼むぞ!!」コールを掛け飛び出していきます。一手、二手と慎重に且つ迅速に進めます。やっと上部のガバを掴み やった!!三度目ですが こんな緊張感そして充実感は初めてです。通常5.8難度なんですが 5.10くらいの感覚でした。アップルさんからお借りした、カムも使う余裕がなく (その後上部で使ってみました。)腰にブラブラwww。アップルさんも 悪戦苦闘ながらも フウフウいいながら突破してきました。思った以上に力を付けているようですww。このあたりの経緯はアップルさんの報告をお待ちしてます。この時点で 上部まで抜ける決断を下し、3ピッチをシングルで懸垂下降し鬼軍曹の荷物を回収 登り直しました。(鬼軍曹のみ)上からザイルが来ているとは言え、濡れ壁の登り直しは、体力勝負となり握力パンパン、息切れゼイゼイ 3ピッチ終了点の大テラスに息も絶え絶えでたどり着きました。
上部は当初の予定である アップルさんのリード訓練として最終ピッチをお願いすることにしました。かなりプレッシャーがかかったようですが、鈍感な鬼軍曹はそんなことは全く気付かず、それいけ!!やれいけ!!と送り出します。でもプレッシャーに負けず しっかり登り切りました、立派!!カラビナの通らないハーケンにはシュリンゲで処理もできていましたしランニングビレーも適正な間隔で取られていました。確保点の処理もOKで 合格点でした。本人は緊張して何にも覚えていないとのことでしたがwww。これで当初の目的も不十分ながら、なんとか達成できたのでは、と思っています。
その後 西岳に登頂するも、残念ながら景色は見られませんでした。お菓子を食べ 下山へ!! 下山の楽しみ アップルさんのスッテンコロリン を期待しつつ後ろに目を付けて下りました。さすがアップルさん 鬼軍曹の期待どうり ズルッという効果音と共に スッテンコロリン それも二回もサービスしてくれましたwww。鬼軍曹は大いに喜び、満面の笑顔でwelcome!!今回はすべて期待どうりのアップルちゃんでした。その後、両神薬師の湯で汗を流し 塩山の元気寿司でご苦労様会をして解散となりました。今回は、まる一日ご一緒して、ヘンテコアップルちゃんの超天然ぶりを目の当たりにして鬼軍曹はあっけにとられたのでした!!
今回 この条件で中央稜を登攀したのは 我々パーティーのみでした。無謀な挑戦なのではとの ご批判もあるのかな?と思いましたので・・ 確かに天気はいいとは言えませんが、じゃ素直にやめましょうという天気でもありません。実際2〜3パーティーが取り付きまで見に来てます。壁は ビシャウエット状態でした。しかし、私は勝算ありと判断、試登をし、アップルさんの様子を見ながら、最終的にGOサインを出しました。3ピッチ目まではいつでも下降できるように、ザイル2本持ち、下降用の捨て縄も携行しております。(今回の判断は、T先輩ならどうするかな?という基準で成り立っています。いまさら 私に「そんなこと教えた覚えはない」などと言わないように、過去土砂降りの北岳バットレスを登ったのをよもや忘れてはいないでしょうねwwwww)以上です。この厳しい登攀がアップルさんにとって良い経験。思い出になりますよう!!
霧雨でウエットなコンディションに戸惑うが、日曜日ながら岩場は貸切となった。先行パーティの待ち時間も無いし落石も落とされないし、後続パーティのプレッシャーも無かったので、自分たちのペースを守りながら集中を切らすことなく登れたのは良かった。
お陰で、じっくりホールドを探すことに集中できた。ドライでコンディションが良く、フリクションが効くと、まだまだ自分は足の先、指1本1本まで神経が行き届かない。今回は疎かになりがちな動作も1つ1つ慎重になり、手は滑らないか足は滑らないか確かめながら丁寧に取り組めたので、とても良い経験となった。終始、鬼軍曹先生から「滑っても大丈夫だぞ!」「滑っても良いよ、頑張って登ってこい!」と何度も声をかけてくれたのが心強かったです。滑っていいよと言われたけど実際のところ滑るくらいのチャレンジというか攻めた登りは小心者のため出来ずじまいでしたが、、、。
今回は最終ピッチ以外は全てフォローで登った。
1P 滑りやすい岩に慣れず苦労する。有名なツルツル岩はツルツルだけにスタンス見つからず足が滑りまくりなので、何か方法はないか考える。ツルツル岩はフレーク状のため内部に隙間がある。足がかからないかフットジャムでもがく。なんとか入り込め体を引き上げることは出来たものの右足がガッツリハマって抜けなくなり、脱出に苦労した。
2P
左のスラブ?へ身を乗り出すので怖いが、霧が周囲の様子を優しく包んで隠してくれたので勇気100倍♪滑るが探せば足場あり。手も探せばガバあり。スラブ上部はツルツルなので右へ逃げてから登り終了。
3P
逆Y字クラックの右を使いレイバックで登る。腕がパンパンだが、もし落ちてまたレイバックするのは懲り懲りなので1回で済ませようとかなり必死で逆Y字の中間まで登る。さて、ここから困った。色々、足をかけてみるがツルツルです。目の前には立派なハンガーが2個も縦に並んでいます。しばらく考え、悔しいけれど下のハンガー1個だけ拝借することに。A0宣言して右足をかけ、よっこいしょと体を引き上げる。すると残りは何とかよじ登ることができました。
大テラスでホッと一息。悩んでいた鬼軍曹先生は完登を決意。基部に置いて来たザック回収のため、サササッとシングルロープ1本での下降準備。ATCとシャントを組み合わせ、効き具合を、確認し、あまり効いてないなと呟きカラビナを足して何やら調整。興味深々で観察していたが「じゃ、行ってくるで」と言ってあっという間に霧の中に消えていった。
おやつ食べて待っていたが暇になり下を覗きにいく。危ないので自己確保を長くして歩き回る。(なんだか鎖で繋がれたワンちゃんの気分)
しばらくして人の声がかすかに聞こえた。もしかして他のパーティ?いやローソク岩の方から?と悩んでいたら、しばらくしてまた声が。よくよく聴いたら先生が「確保して」と叫んでたっ!!わーっ、気づくの遅くてごめんなさい!と慌ててビレイセットしてロープをたぐった。雨で重たくなったバックロープ引っ張りあげながらザックも担いで単独登攀で登り返してきたので疲労も相当なはずですが、大テラスに到着した姿に疲労は見えましたが、なんだかんだで嬉しそう。メンタル強いなぁーと尊敬するばかりでした。
4+5P
右からまわりこんで登り始める。その後、記憶が曖昧だけど、フレークを掴んだ手を効かせるため左に身を投げ出して登るところが難しかった。後はよく覚えてないけど、鬼軍曹先生の元まで無事辿り着く。
6P
リードにトライする。出だして悩むところがあったが後は登るというより歩いて登った感じ。途中、残置ハーケンにランニング取りながらいくが、めり込んでるハーケンもあった。カラビナが通らないがスリングだけ通して使うようにアドバイスしてくれたので理解した。終了点に近づくほどロープかまるで綱引きしてるように重くて苦労した。斜度が緩く地面との摩擦も大きいためだろうか。リードはそのようなこともあると覚悟して登ること!とあとから教わる。終了点は二子山独特のボルトが打ってあると聞いていたが、発見してなるほど!初めて見る形状だった。即座に自己確保し、支点構築しロープたぐってビレイ準備OKの声をかけるが、返答が無い。もう一回大声でコールしてみた。何か聞こえたが何と言ったのか聞き取れない。とりあえずロープも引いてみた。ロープの重みなのかセカンドが登り始めてるのか感覚が分からない。でも引っ張ったら少し引けたので登ってると判断し、ビレイ開始。鬼軍曹先生の姿が見えた頃にはロープがダルダルなのを確認!急いで手繰るが先生のスピード早すぎて追いつきません(笑)あっという間に到着。登頂の握手を交わしました。
下山路は赤土がツルツルで、ツルツル岩に始まりツルツル坂で締めくくりました。
疲れましたが充実感がある登攀でした。
この日の東京は晴れて暑かったと思います。
不安定なお天気が続いていて、現地に行ってみないと分からない「所により雷雨」予報です。先日登った丹沢の檜洞丸でも下界は良い天気でしたが800m位から上部は一日中濃い雲に覆われ雷はありませんでしたが濃いガスと小雨でグショグショになりました。私は濡れた岩場には登りたくありません、鬼軍曹のリードとはいえTeruteruさんもよく登りましたね、良い経験になります、お疲れ様。飛騨尾根・ジャンは好天気を祈っております。
いつもご心配ばかり掛け申し訳ありません!!今回も取り付き点にて 迷いましたが、途中撤退を考え準備はしておりましたのと、3回目ということもあり、ビレーピン等の状態を把握しておりましたので、登ることにしました。もう少しヨボヨボになるまでは 少々ご心配をおかけしますが よろしくお願いします。
また 富士山のマニアックなルート天気が少々心配ですが、Aさん コナーさんとも気を付けて行ってきてください。
m3612さん、心配おかけして申し訳ありませんでした。
好天予報で出かけたもので、そのまま撤退するのが惜しく欲が出てしまいました。
1Pだけ、1Pだけと試登のつもりが頂上へ。
貴重な経験がてきたものの私の技術では無謀な範疇だったかなと反省しています。
とにかく完登おめでとうございます!!
お二人のファインティングスピリッツに只々敬服です。
アップルさん、まだお会いしたことないですが、いつか一緒に
連れて行ってくださいませ。
飛騨尾根の報告もとっても楽しみにしております
コメントありがとうございます。乾いた状態でしたら、全ピッチアップルさんリードでと考えておりました。残念ながら、最終ピッチのみになりましたが、ヌレットな岩の経験値は 貴重な経験になったと思います。T先輩へのコメントにも書いた通りで 一応考えられる万全の態勢で臨んでますので、このくらいの状況ならさしあたり GOですよね!!途中で逃げ帰ればいいじゃん!!の世界でした。
またお館様とは スーパータジアンをすっきり登りに行きましょぞ!!よろしくお願いいたします。ありがとうございました!!
はじめまして。お館様の話題はいつも出るので、すでに他人じゃないみたいに親近感が湧いています。そして、すてきな女性クライマーさんだなと憧れています。今度、登ってるお姿をLIVEで見てみたいです 今後ともどうぞよろしくお願いします。
Teruteruboz様
鬼軍曹の口車に乗せられてなんやかんやと頑張っておりますww
毎週月曜日はどこかで岩や山や沢と遊んでおりますので是非お声をかけて
くださいませ。
ただし、憧れとは程遠いヘタレですよ〜〜
ライブを一緒に奏でましょう!!
若手女性クライマ−がどんどん育っていく様はとても応援したくなります
Teruteruboz 様も期待の星となって素敵なクライマ−になってくださいネ
お手伝いできたら光栄です!!
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