ネパール・エベレスト街道・Lukra→Kalapatar
- GPS
- 272:00
- 距離
- 109km
- 登り
- 4,797m
- 下り
- 4,964m
コースタイム
2/26 PHAKDING 737→906 BENKAR 913→940 MONJO 947→1002 JORSALE 1110→1342 NAMCHEBAZAR
2/27
2/28 NAMCHEBAZAR 843→1357 TENGBOCHE
3/1 TENGBOCHE 823→1400 DINGBOCHE
3/2 DINGBOCHE 848→1349 LOBUCHE
3/3 LOBUCHE 555→913 KALAPATAR 955→1225 LOBUCHE 1353→1610 DINGBOCHE
3/4
3/5 DINGBOCHE 905→1708 NAMCHEBAZAR
3/6
3/7 NAMCHEBAZAR 827→1312 THAME 1330→1612 NAMCHEBAZAR
3/8 NAMCHEBAZAR 808→1516 LUKRA
アクセス |
利用交通機関:
飛行機
|
---|
写真
感想
大学の同じサークルの仲間とガイドのダワさんの5人でカラパタールを目指した。
2/25
宿で最後のシャワーを浴びてから、旅行会社のタシさんの車でカトマンズ空港へ。空港でのチェックインは全部タシさんまかせ。表に出てチャを飲んで時間をつぶす。
飛行機は15人乗り。早めに乗り込んで窓際へ。天気は全体に薄曇りでヒマラヤの眺めもいまいち。途中で気流が悪くなり、気分悪く上下する。なんとかルクラに向けて高度を下げ始める。坂道を上るようなルクラの滑走路に着いたときは安堵する。Kは飛行機酔いで気分悪く死にそうになっている。ガイドをみつけてロッジへ。チャを飲み、昼ご飯を食べてのんびりしてから、なんとなく出発する。太陽は出ているけれど、山の方は曇りがち。
ガイドのダワヌルブさんは素朴な感じの人。略してダワさんと呼ぶ。25歳で自分と同い年だがエベレストに登ったこともあるらしい。すごい。カトマンズに比べると当然空気がよく、畑や花もきれい。正面にいい山が見えたと思っても、標高は5761m程度のKhumbila。このあたりでは小さな山。
途中、Dudh Kosiの支流を渡るつり橋のあたり、雲の切れ間からKusum Kanggur West 5579mがちらっと見える。そこから1時間程度の少しの登りであっさり宿泊地のPhakding 2652mに到着。テラスの部屋でビールを飲んでいると雨。さらにひょうも降り出す。雨の降りはどんどんひどくなっていく・・・。
2/26
やや曇り気味の朝。道はDudh Kosi沿いでいくつかのつり橋を渡りながら進む。Monjoから国立公園に入るのでチェックポストがある。次の村のJorsaleで昼食。負け犬のような目をした犬が物欲しげな顔で見ているので、パンケーキの端をやる。もう少しだけ川沿いを歩き、最後のつり橋を渡るあたりからきつい登りになる。ゆっくりゆっくりと登る。1時間以上体に響かないように登り、ついにNamcheBazzar 3446mが見えてくる。しかしまた雨が降り出す。
Namcheでの宿SAKURA LODGEは町のかなり上の方だった。ダワさんのおじでBの先生の知り合いのラクパさんが経営している宿。宿に着いてビールを飲んで一服。広い部屋に入り、手紙を書いたりして過ごすが、とにかく寒い。雨は雪となってかなり降り出す。鼻水も止まらない。どうにも耐えられなくなって、体を動かしに外に出る。
この日はダワさんのお兄さんの結婚式なので、その行列を見に行く。新郎新婦を先頭に、踊りや引き出物の行列が、宿の隣の新居に向かう。行列が新居に入ったので、宿に戻る。
夜は結婚パーティー。はじめは隣の部屋の隙間から高級なチャンを飲みながら見ていたが、途中でパーティーの部屋に招き入れられ踊るように言われる。みんなで踊ったり、シェルパの歌をえんえんと歌って過ごす。
2/27
この日は高度順応のためにNamcheに1日滞在。
起きると快晴。目の前のKongdeRi 6187mに朝日が当たり始める。風景を見ているとうれしくなって、思わず外に出る。眺めがいいという博物館の裏庭に行く。高度のせいで普通に歩くだけで息が切れてすごくつらい。結局博物館への道はわからず、町の中でアップダウンを繰り返してAmaDablam 6812mがよく見える場所まで行く。Everestはよくわからず、雲の向こうにあるのかなと思う。宿に戻って一服してから、土曜市場へ。チャとモモの朝食。その後みんなで雪合戦をしながら博物館の裏庭に山を見に行く。実は朝見ていた山々がEverestとLhotseだと知らされる。意外と近くに見えていて、気がつかなかったことにガッカリ。軍のヘリが下りるのを見て、私設の博物館に入る。再び市場へ行って写真を撮る。午前中なのに雪がちらつく。市場ではメントス30Rsだけを買う。さらに寒さ対策で手袋とモモヒキを買う。
午後、宿でダワさんと麻雀の話をしていると、ネパール麻雀の牌を持ってきてくれる。みんな麻雀ができると知ってうれしそう。シェルパ式の麻雀でピンズのみ。数字を覚えるのが大変だが、みんな熱心に覚える。結局夕方まで麻雀を打ち続ける。外は雪だから引きこもりになるのも仕方がないか?
夕方、ダワさんのおじのアンツェリンさんの家に行く。彼は田部井淳子さんとエベレストにも行ったという人。ダワさんの一族は本当にすごい人ばかり。そんな人たちに会えてラッキーだと思う。
夜は宿に戻ってやっぱりまた麻雀。日本のルールも少し入れて、ルピーを賭ける。
2/28
夜中は寒くて目覚めると、あとはあまり眠れない。
朝粥を食べて宿を出発。ゆっくりと歩いてもやはり高度で息が切れる。ダワさんと会話をしながら進む。シエルパ族はアメリカなどで働きやすいとのこと。途中NangpaLaを越えてチベットから来たというチベット人に会う。30kg以上の荷物を背負い、すごい商人だと思う。DudhKosiを下に見下ろす平坦な道をひたすら歩く。やがてDudhKosiまで一気に下り、Phunki 3190mで昼食。そこからは直登になる。高度に慣らすようにゆっくり登るので、体力的にはやっぱり楽。Uは高度障害か、少し体調が悪そう。谷の下の方から雪がちらつき始め、やがてTengboche 3867mに到着。
宿で一服後、高度順応のために4000mぐらいまで登る。振り返るとNamcheから来た道が見える。お経の時間にあわせて、有名なTengbocheのゴンパへ。映画で聞いたことがあるような音色の楽器を吹きながらお経を唱えている。ムダ話をしたり、鼻をほじったりする若い僧。一方で真面目にお経を唱え続ける老僧。この人たちは何を祈ってお経を唱え続けるのかと思う。
宿に帰って暖かい暖炉を囲んで、同宿になった人も一緒になってだらだらとしゃべる。寝る前には月明かりで山がよく見え、荘厳な感じがする。
3/1
朝トイレへ行くと、その窓からEverest、Lhotseが見える。世界の屋根が見えるなんと贅沢なトイレ。外に出て、太陽が当たり始めた山々の写真を撮りまくる。
Tengbocheからは川沿いの平坦な道を行く。宿で出会った日本人女性と追いつ追われつ、ビスターリビスターリ(ゆっくりゆっくり)と進む。右前方にはAmaDablam。正面にはEverest、Lhotse。山の形としてはEverestよりもLhotseの方が格好いい。Shomareで昼食後、平原の道。平坦な場所を選んで歩いていくのに、それでもだんだん高山病で頭が痛くなる。おまけに日が陰り、風も冷たい。予定のPericheではなく、Dingboche 4343mのダワさんの友人のゲストハウスに宿泊。頭が痛いので、日向でボーっとして過ごすが、それでも頭痛はどんどんひどくなる。夜は早めに、19時には毛布に包まれて暖かくして寝る。
3/2
朝、やはり頭は痛いが、それ以外には症状がないので出発。平原の道を左手にTawetse 6501mを見ながら行く。高山病でボーっと歩いているうちにTuklabに到着し、昼食。頭は痛くても食欲はある。パンとガーリックスープ。トイレに行くと、ウンコが凍って積み重なり、ウンコタワーになっている。
Tuklaからは急登。登り詰めると登山者たちの墓のある広場。振り返るとAmaDablamをはじめとした風景が素晴らしい。ゆっくりとすぐ横に凍った川を見ながら歩く。Bは川の上に行って滑って転んでは大はしゃぎしている。自分も氷の上をつるつるすべって遊ぶ。めいめい好きな歌を歌いながら歩いているとLobuche 4930mの宿に到着。やはり頭が痛いので、暖炉のそばでじーっとして過ごす。夕方外に出てみると雲に切れ目に一瞬夕日に染まる山が見えた。晩飯は大量の焼き飯。ダワさんの判断で翌日には早くもKalaPatarに行くことになり、早寝する。夜は高山病対策の利尿剤が効きすぎて、何度もトイレに行く。おまけに翌日のことを考えるとワクワクして眠れない。
3/3
ダワさんに起こされて、まだ暗いうちに出発。体調の悪いKはここまでで断念。残念。しばらくは平坦な道。しかし登るにつれてどんどん息切れがひどくなる。顔と手がピリピリしびれてくる。UとBはとても寒がる。向こうに見える丘がKala Patar 5545mと言われて、目標が割と近くに見えてすごくうれしくなる。Gorakshepからは最後の急登。少し登るだけで息が切れる。30秒続けて歩くのが精一杯。とにかくKala Patarに行きたいという気持ちだけで登る。Kala Patar頂上は見えてもなかなか近づかない。同宿だった日本人も咳込みながらしんどそうに登っている。でもしんどいのは誰も同じ。息をへえへえ言わせながら、どうにかKala Patarに到着。なぜか頭痛もなくなり、ハッピーな気持ちになる。Everest、Nuptse、AmaDablamなど快晴の空の下よく見える。下にはKuumbu氷河。写真を撮りまくる。Kala Patarには40分ほど滞在して下山。しかし下りは再びきつい。特にGorakshepで一服してからは気が抜けてもうダメ。ボロボロの体でタラタラと歩く。歩くのがとにかくつらく、休むと動くのが嫌になる。自分の体が100歳の体になったような気分になる。
Lobucheに戻ると、残っていたKがボーっとしている。みんな疲れて動く気が起きない。やはり高山はしんどい。しかし一休みしてからさらにDingbocheまで下る。この下りは一気に標高を下げているせいか意外と楽。想像していたよりも早い日程でトレッキングが進む。初めて夕方まで天気がずっとよい日だった。夕日に染まるAmaDablamを見て過ごす。AmaDablamもここでは近すぎて、肩のピークが目立って形がよいとは言えない。
3/4
この日はDingboche滞在なので朝寝坊。B、UとChhukungを目指すことにする。しかしすぐにUはダウンして、Bと2人で向かう。息苦しくなかなか前へ進めない。すぐ目の前の丘に登るのさえだるく、丘を巻いてLhotse南壁が見えるカルカまで行って戻ることにする。前日のKalaPatarに行った時と同じぐらいだるい。それでも帰り道は足取りがいくらか軽くなる。
ロッジに帰ってからはけだるい午後を過ごす。AmaDablamを見ながらビール。やることもないので昼寝。
夜はダワさんからKathmanduの遊び場について教えてもらう。実はなかなかの遊び人でカジノの話など。昼寝のせいで眠れず、真っ暗な中ふとんにもぐってだらだらだべる。
3/5
朝は宿の人たちが起きず、なかなか出発できない。高山病で来た時の記憶があまりない道を歩いていく。途中Kがしんどそうで、荷物をヤクに運んでもらう。
TengbocheからPhunkiの下りがきつく靴ずれでつま先が痛く、ヒザもつらくなってくる。ふだんとは逆に登りになるとうれしくなる。だんだん曇ってくる中をえんえんと歩く。Namcheの町が見える角まで来ると、ビールが飲めると思ってウキウキしてくる。ロッジにたどりつき、さっそくビール。
夜はダワさん特製のヤクステーキ。ヤクミンチのステーキだけど、とにかくおいしくて涙が出そう。ようやく町に帰ってきた気分になる。
3/6
朝食は一人でパン屋に行く。KalaPatarで出会った日本人とも再会。Luklaまで行くという。頭を洗うために水場へ行き、冷たい水で久しぶりにシャンプー、石鹸ですっきり。帰りは土曜市。ビール3本で200Rsとウォッカ100Rs。帰って一服後、ウォッカを割るマンゴージュースも買って、部屋で酒盛り。3人で飲み比べながら、ボトルをあける。その反動で当然午後は昼寝。夜はダワさん兄の結婚式のビデオを見る。晩飯はダワさん特製のり巻き。ラクパさんから山の話やチベットの話を聞く。チベット側の定日はNamcheからだと歩いて1週間ぐらいで行けるらしい。
3/7
Thameへダワさん、Bと行く。Namcheの裏山を越すと、Thameへの谷沿いの平坦な道。Thameにある水力発電所からの電線が見える。Thamoでは小さな小学校を訪ねる。平坦で退屈な道を陽気もいいのでボーっと歩く。きつい坂を登りきるとそこがThame。ダム池を見た後、稜線上の道を戻る。Thamserku 6623mを正面に見る道。発電所に着き、中の発電機をのぞかせてもらう。工学部のBは熱心に話を聞いている。さらに下っていくと、人力の渡し箱(?)で川を渡る。これがこの日一番面白かった。10頭以上のヤギの群れや、七色の国鳥ダフェなどを見ながらNamche到着。パン屋で食べてから宿に帰る。
3/8
Namcheからの下り。最後にEverest、Lhotseとお別れ。あとは以前に通った道を戻る。ウダウダと歩いて6時間強でLukraが見えてくる。ついにトレッキングも終わり。ロッジに入るとさっそくビール。さらにロキシー。みんな酔っぱらってベロベロになった。
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