塩見岳 ドカ雪の塩見新道ラッセル!
- GPS
- 25:03
- 距離
- 24.5km
- 登り
- 2,402m
- 下り
- 2,404m
コースタイム
10日 幕営点5:40-7:18塩見小屋7:46-9:29塩見岳9:50-11:18塩見小屋11:40-権右衛門山12:57-13:05幕営点
撤収13:51-2000m付近16:10-流木止め18:15-大曲ゲート20:37-駐車場所21:00
11日 長谷杉島ゲート2:30
天候 | 9日 小雪 10日 小雪〜雲 11日 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2012年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
大黒沢登山口から大黒沢を渡らず、大黒橋を渡り流木止めを渡る。 塩見新道取付から急登で、急斜面のトラバースあり。 積雪がある場合は、アイゼン装着しないと怖い。 |
写真
感想
3日間の天気は、1日目が日中雨か雪。2日目以降は、曇り予報。
通常この天気予報なら中止にしたが、リーダー判断で決行となる。
1日目
大曲ゲート手前1キロ付近に土砂崩れがあり、なんとジムニーで乗り越えようと試みたが、あえなく敗退。
しかたなく路肩に車を駐車して小雪の中、歩き始める。
大曲ゲートを過ぎ、約50分で大黒沢登山口に到着。
本来の登山道は、大黒沢を渡り取り付きまでトラバースするのだが、アップダウンがあるので、
大黒橋を渡り流木止めを渡るルートで、塩見新道の取り付きに着く。
登り始めから急登。しかも急斜面のトラバースがあり、しっかりステップを切らないと滑り落ちそう。まだ雪が無くて良かった。
徐々に積雪が増えてきて、ラッセルとなるがこのルートは、まず人が入らないので、トレースなし。
基本尾根通しだがピンクテープが多数あるので、ありがたい。
2200m付近で踏み抜きが多くなってきたので、ワカンを付けてラッセルする。
取り付から6時間半、権右衛門山手前200m付近で幕営とする。
梅酒、焼酎を飲み、夕飯は、マーボー春雨。お腹一杯で8時に就寝。
2日目
起床3時半。ラーメン食べて準備し、テントを潰しデポして出発。
権右衛門山の稜線を外しトラバースしながら、ワカンでラッセル。
1時間半で塩見小屋到着。小屋は、すっかり雪の中。
ここでワカンをデポし、アイゼンに履き替えてアタック。山頂は、ガスの中。
天狗岩を通過すると、岩稜のミックスの登り。切れ落ちている所があるが、ザイル無しで登る。
1時間45分で塩見岳西峰登頂。東峰までは、2分ほどで登頂。
小雪が降る中、風もあるが終始穏やか。太陽も見えるがガスの中。
当然、展望なし。道標のみ撮影しサクッと下山。
天狗岩通過後、ホワイトアウト寸前になり、左側の尾根を下ってしまうが、
たまたまGPSでルート確認したら登って来たログと違うところを歩いているのに気付き、トップに声をかけてルート修正。
ちょっと雪崩が怖かったが、トラバースして登ってきた尾根に取り付く。
塩見小屋に着き、ワカンに履き替える。ここでガスが晴れて塩見岳の全景が拝めた。
ふかふかの雪の下りは、気持ちいい。なんて下っていると、またルートを外れてGPSで軌道修正。
帰りは、権右衛門山の山頂を通過して、13時に幕営点に帰還。
この時間ならぎりぎり日が暮れるまでに取り付きまで下れると判断し下山。
テント撤収、パッキングして2時前に下山開始。昨日降った雪の積雪が多く、トレースが消え気味。
しかも、標高を下げていくと元々雪が無かった所に降雪なので、トレースなんてありゃしない。
必死にピンクテープを追って下山するも、1箇所ルート外れてGPSで修正。
取り付き近くまで下ると、しっかり雪が積もっていて、トラバースが危険な状態に。
ワカンでしっかり蹴りこむが腐った雪なので、食い込まずずり落ちたりで冷や冷や。
ワカンでの限界を感じ、アイゼン、ピッケルに装備変更。日が下り暗くなり始めてきた所で、荒川に付く。
渡った流木止めは、雪で覆われているため、危険と判断して渡渉することに。
アイゼンを履いたまま、駆けるように渡渉したらなんとか靴の中がが濡れずに渡れた。
林道の積雪は、多いところで30cm。すでに本日の行動時間が12時間オーバー。
必死にラッセルしながら2時間半で車に到着。(往路の2倍)
林道の帰り道、積雪が深くて車が動くか心配したが、ジムニーの四駆で難なく進めた。
しかし、20箇所以上の倒木、落石があり、処理しながら進んでいったが、1ヶ所2本の倒木があり、人力で動かすのは見た目でも無理。
ここで断念し翌日ゲートまで歩き、鋸持って出直そうかと諦めムードだったが、
とりあえず手前の倒木を切ってどかせば乗り越えられそうなので、切断してみることに。
しかし鋸なんて無いので、ピッケルのブレードで丸太の周りを堀り、ピックで中心部を削り取ること1時間半。なんと切断出来た。
切った倒木を手前に動かして、残った丸太を乗り越えて、クリア。
この後も倒木、落石があったが簡単に処理し最終ゲートまで辿り着けた。
林道通過に5時間もかかり、夜中の2時半過ぎの1泊3日となった。
予想以上の春先のドカ雪は、湿った重い雪で倒木多数。
しかも人が入らない林道は、何があるか分からないので、やっぱり入るべきではなかったのか?
強烈に記憶に残る山行となりました。
あと、今回ほどGPSが役に立った山行は、初めて! 持って行って良かった。
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