記録ID: 178709
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積雪期ピークハント/縦走
道東・知床
斜里岳北稜
2012年03月21日(水) ~
2012年03月22日(木)
- GPS
- 32:00
- 距離
- 11.5km
- 登り
- 1,315m
- 下り
- 1,222m
コースタイム
一日目:田村家(8:50)北西稜Co1000=C1(13:00)
二日目:C1(5:00)小槍基部(6:30-45)peak(9:15-35)C1(10:35-11:00)田村家(12:40)
二日目:C1(5:00)小槍基部(6:30-45)peak(9:15-35)C1(10:35-11:00)田村家(12:40)
天候 | 一日目:晴れのち高曇り 二日目:晴れのちくもり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
3/21-22(2-0) 斜里岳北稜 【時間とルート】 一日目:田村家(8:50)北西稜Co1000=C1(13:00) 一日目:晴れのち高曇り:出発の朝、山スキーOBの田村さんという人に偶然出会う。話をすると車を家の隣に置かせてもらうことになった。ここから、鹿追いのゲートを乗り越えて、北西稜までスキーで行く。ラッセルはくるぶしからすね。北西稜は800すぎからカンバがまばらで硬くなってくる。Co1000より上はテンバに適したところなく、カンバがまだある程度密な国境線上付近の広いところで泊まることにする。稜上からは、里から見るよりもはるかに大きな斜里岳北壁と北稜が間近に見えた。思った以上にキレた北壁と険しい北稜はわれわれの鳥肌を立たせるには十分であった. 二日目:C1(5:00)小槍基部(6:30-45)peak(9:15-35)C1(10:35-11:00)田村家(12:40) 二日目:晴れのちくもり:気にならない風:早朝に出発。稜上をCo1200手前までスノーシューで行き、斜面を玉石沢に下りて、比較的緩やかな尾根を登る。斜面の状態は、硬い雪の上に柔らかい雪の層が乗った感じ。疎らなブッシュをつないで、各人離れながら降りた。 北稜の登攀部分自体はCo1220の小槍から始まる。だが小槍はなんでもなく、下りはちょっとした段差があり、ジャンプして降りる。また大槍の登りも大したことはない。この頃から南側より黒い雲が接近してくる。ルートの問題となる箇所は、大槍の下りで、続くナイフリッジとの間に25m程度のgapを形成している。大槍のてっぺんから少し降りてやや広いテラスに出るが、ここから急なルンゼが5mほど続いており、落ちれば玉石沢側に滑落する。しかも結構岩が出ていたので、ザイルをだしてgapの底まで行くことにする。ザイルスケールは1p25m。ALを確保しながら、先に行ってもらい、最後にLが降りた。gapの底からは、見た目八剣ばりのナイフリッジが待ち構えているのが見える。しかし、ザイルは最初のリッジの登り25mだけ出すに留まった。この部分はブッシュは掘れば豊富にあり、見た目以上に怖くはない。そこからは一瞬細い雪稜が続くが、あとは簡単なのでノーザイルで通り過ぎた後で、ザイルをしまって、リッジを捲くことにする。リッジは上を行くとどれも難しそうであった。捲き自体は、傾斜もある程度緩やかで、ブッシュもあったのでそこまで難しくはない。3回ぐらいリッジを捲いたが、2か所ぐらい急で、バイルを駆使する所もあり、パーティによってはザイルを出すことも大いに考えられる。これが終わると広い頂上稜線が出てくる。この稜線を行くとまさにピークに乗り上げる。頂上に着くとパーティ一同で硬い握手。しばらく余韻に浸り、北西稜を下る。下りには、稜上に所々玉石沢側に50cmから1m程度のセッピ。稜上自体は北稜に比べれば広く難しくなかった。ガマ岩はワイヤーを掴んで通過。Co1220下の広くなったところでスノーシューに履き替えてテンバまで。C1からはスキーでちゃっちゃっと下って田村家まで。 田村さんには温泉の回数券を頂いた。そして夜には田村さんの家族と共に、自家製のサラミ、ハムと始まり、豚肩ロースの焼き肉を囲んだ。焼き肉のお供はなんと「久保田」。田村さん一家のご好意には感激しっぱなしだった。田村さんどうもありがとうございました。L現役最後の山行は豚を囲みながらこうして盛大に幕を閉じたのである。 【北稜について】 アプローチ:状態にもよるだろうが、北西稜から玉石沢に下りる斜面は雪崩の危険がある。今後行く人は、全装でのっこすか、高度を下げて比較的ブッシュの濃い斜面を下った方がいいかも。 ルート:八剣のもっとスケールが大きくなった感じ。技術的にはそれほどだが、もし引き返しとう考えるとabもする必要はあるところ。ルームとして行くならMにはある程度の登攀経験をしたやつでないと、今回よりザイルをもっと出すことになりそう。八剣では足りない。定天くらい行っといた方がいい。またある程度スケールのある山での緊張するところの経験も必要かと思われる。そうすれば余裕をもって登れるだろう。以上を踏まえると、本ルートののっこし成功はこれまでの2年班山行のまいた種の果実であった。北稜総括以上。 北大山岳部HP版 http://aach.ees.hokudai.ac.jp/gen/archives/2045 |
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