北岳・間ノ岳、三峰岳・仙丈ヶ岳周回
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- GPS
- 46:57
- 距離
- 26.8km
- 登り
- 3,116m
- 下り
- 2,573m
コースタイム
- 山行
- 6:52
- 休憩
- 0:13
- 合計
- 7:05
- 山行
- 11:53
- 休憩
- 0:13
- 合計
- 12:06
- 山行
- 1:21
- 休憩
- 0:03
- 合計
- 1:24
7/25
広河原・吊り橋分岐8:09ー 広河原山荘8:13ー白根御池分岐8:29ー10:28 大樺沢二俣10:40ー
草すべり分岐12:15ー小太郎尾根分岐12:30ー13:12北岳肩ノ小屋13:21ー両俣分岐13:31ー
14:10北岳14:14ー 吊尾根分岐14:27ートラバースルート分岐14:47ー 北岳山荘15:12
7/26
北岳山荘3:39ー4:26中白根山4:30ー5:41間ノ岳5:43ー6:19三峰岳6:23ー8:20野呂川越8:28ー
横川岳8:58ー2499m独標9:40ー高望池10:18ー10:38伊那荒倉岳ー苳ノ平11:13ー13:58大仙丈ヶ岳
14:04ー14:46仙丈ヶ岳14:53ー地蔵尾根合流15:00ー仙丈小屋15:05ー丹渓新道合流15:35ー馬の背ヒュッテ15:39
7/27
馬の背ヒュッテ5:40ー藪沢小屋分岐5:45ー薮沢小屋5:51ー大滝の頭6:08ー北沢峠 7:04
【各種データ】
7/25
活動時間07:05:00
移動距離7.3km
高低差1,672m
累積標高(登り/下り)1,734m / 565m
カロリー3734kcal
7/26
活動時間12:32:00
移動距離15.9km
高低差889m
累積標高(登り/下り)2,135m / 2,413m
カロリー6194kcal
7/27
活動時間01:25:00
移動距離3.2km
高低差577m
累積標高(登り/下り)499m / 1,059m
カロリー753kcal
天候 | 晴れ、曇、雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
予約できる山小屋 |
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
行動食
非常食
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
携帯トイレ
|
---|
感想
まず最初に、よりによって奥深い三峰岳頂上直下付近でモンベルのブラウン色のサコッシュを忘れました(落ちたのかも)。どなたか、ご存知ありませんでしょうか😂。携帯ラジオ、バッテリー、YAMAPの名刺も入っています。
35年ほど前に南アルプス縦走を計画(結局、2回に分けて縦走)した際にも、仙塩尾根北半分はコースタイムが長く、エスケープできないことから除外していた。今回、北岳を登るに当たり、一度は登ってみたい憧れの仙塩尾根の北半分を縦走することにした。このルートを通れば、北沢峠を起点に、北岳から仙丈岳まで一気に周回できる。しかし、仙塩尾根はバカ尾根といわれる、起伏の連続する厳しい尾根、というより山脈である。途中、両俣に下降が唯一のエスケープルートで、その先には逃げ場がない。昨年のTJARのルートでもあった。さて、自分にこのコースが行けるのだろうか。
行程は以下の通りだ。
1日目前夜に仙流荘までマイカーで乗り込み、翌朝の始発のバスで北沢峠、更にバスを乗り換えて広河原に入り、ここから北岳を越えて北岳山荘に宿泊。
2日目は、北岳山荘から中白根、間ノ岳へと南下、ここから西に折れて2999mの三峰岳、そこから北上して仙塩尾根を仙丈ヶ岳まで一気に登る。コースタイムは11時間超え。
3日目は北沢峠に下降するのみ。逆コースだと仙塩尾根は楽だが、3日目が長くなり、夜に予定されている所用に間に合わない。
このコースの関門は2箇所。
1つ目は、1日目に北岳山荘着が必須であること。35年ほど前は北沢峠に泊まり、バスでは広河原出発が遅くなるので、北沢峠を早朝に発って林道を2時間20分、徒歩で下って広河原まで進み、八本歯から北岳に達した。今回はバスで広河原に入るのでスタートが遅い。落石の危険のある上部左俣を避けて右俣から肩の小屋、北岳を越える。二日目の行動を実行するには北岳山荘まで進まないと計画は達成できない。
2つ目は2日目のコースタイムが11時間超えの仙塩尾根。一旦、間ノ岳まで南下してから仙丈まで北上する。途中、両俣小屋への下降点を過ぎるとエスケープ不能。何時間かかっても最後まで行くしかない。
昨年夏の北アルプス五色ヶ原ー薬師山荘もロングで12時間超えの活動時間であったが、今回は距離、高低差とも昨年をかなり上回る。エクセルで行程表を作成すると、実現は可能だが、前日も高低差1700m近い高低差の登高になる。それによるダメージがどの程度あるか、さらに自分の持久力、気力が持つかどうか。さらに、気候も影響するだろう。考えただけで緊張する。周回できる確証はあるとはいえ、よくまあ、このルートを実行する気になったもんだ。
2日目の宿泊地である仙丈岳馬の背ヒュッテには、申込み時に北岳山荘から行く旨伝えると、その心づもりしておきます、とのこと。さすがわかってらっしゃるが、あまり遅くなり迷惑をかけてはいけない。まして、途中で行動不能に陥ってはならない。これなら、行く資格がない。
ロングな行程のトレーニングを事前に鈴鹿でしたかったが、あいにくの天気が続き、ヒルさんの活躍する時期、しかも、土曜日曜のたびに所用があり、トレーニング不足は否めない。これをどのようにカバーするか。スピードを抑えて、亀さんの歩みで長丁場に備えることにしよう。
仕事を定時で終えて帰宅、支度して20時に出発。途中のPAで肉うどんを食べて24時前に仙流荘に到着。ルートは初めてだけど、グーグルマップのストリートビューで予習しておいたので、ほとんど迷うことなく来れた。仙流荘は三十数年ぶり。以前は夜行バスで来れたのだが、今は関西からの便はない。以前より不便になったな。
手前の駐車場がまだ、空いていたのでそこで仮眠を取る。途中、寒くて長袖のTシャツを着込んだ。4時過ぎになると皆さん、動き出した。天気がよく、鋸岳が空高く奇異な山容を見せている。もう、手前の駐車場は満車で、第二駐車場にかなりの数の自動車。乗車口のベンチにザックを置いて順番を確保し、きっぷ売り場の列に並ぶ。往復キップを買った。往き帰りの区別のないキップ2枚つづり。
始発のバスは6:05発だが、1台目は5:55に出ることになった。結局、始発バスは3台体制となった。バスの左側の席に座った。鋸岳の姿を見るためだ。スタートして、運転手さんの話を聞きながら、50分の登り。この南アルプススーパー林道の工事は自然保護の問題で一時中断になった。その後、一般車を入れないことで工事の続行が許可されたようだ。現在も長野県側の戸台から山梨県側の広河原までは登山者用のマイクロバスと工事、事業などの関係者車両のみ通行が許可されている。
ずいぶんと高くまで登ってくると、左側に横岳、そこから右に鋸岳への急斜面、鋸岳の大ギャップ、小ギャップ、角兵衛沢、熊ノ穴沢のガレが恐ろしく見える。来月にここに来るつもりなのだが・・・本当に行けるのか、見ただけでビビってしまうが、それ以上考えないで、今は今回の山行に集中することにしよう。
北沢峠に到着。眼の前に、広河原行きのバス乗り場がある。長椅子に番号が付けられているので順番に座って並ぶ。北沢峠は電波状態が悪く電話もネットもつながらない。麓で登山届をコンパスで出しておいて正解だった。バスは定時の7:25出発だった。広河原は7:50到着。吊橋を渡ると、いよいよだと気が引き締まる。渡った先の広河原山荘で準備している人達もいる。沢伝いに登っていく。高校生くらいの女子の一団がベラベラ喋りながら、登ってくる人のことも考えずにダラダラ降りてくる。部活動ならもう少し教育してほしいものだ。指導の先生が最後尾に居るだけで何も指導していない。それはアカンで。特に登り始めにペースを作ることが大切で、降りてくる人はよく考えて行動すべきだと考えるが、素人の指導者には配慮できないのかもしれないな。
沢の水の流れはそこそこあって、その音が心地よいなか、少しずつ高度を上げる。昨晩、水や飲料も含めすべてをザックに入れたところ、相当重くなった。これは腰に痛みが出そうなので、水を4.4Lから2,9Lに減らし、二人用ツエルトを緊急用ツエルトに変更した。それでも、まだ重い。でも、今日は後続に抜かれることもなく、休憩しているみなさんを少しずつ追い抜いていく。今日は先が長いので、足を止めて呼吸を整えるが、ザックを降ろさずに休憩も最小限にしている。雪渓歩きも少しあって楽しい。眼の前に八本歯のコルに続く雪渓が見える。この時期は落石の心配があるので肩の小屋方面から登るように、小屋からの案内がネットに出されていたので、今回はこの雪渓は行かないが、結構な数の登山者が見える。大樺沢二俣にはバイオトイレ2つがある。ここで休憩されている方も多い。ここから右俣を登る。何人かとお話したが、みんな肩の小屋まで。肩の小屋から北岳、北岳山荘まで、1:50余分にかかるので、みなさんと同じペースでのんびりしていてはダメだ。明日は北岳から仙丈ヶ岳に行くと話すと、ポカン?😲、「そんなルートありましたっけ」と聞かれる。実は間ノ岳まで南下して仙塩尾根を北上すると話と、呆れられた。ちょっとうれしい😁。←バカかお前は😅。
小太郎山尾根に出ると、岩稜帯になる。稜線から明日に行く仙丈ヶ岳、そこへ続く長大な山々が連なる仙塩尾根の全貌が見える。あれだけの稜線を登りきれるんだろうか。また、不安に陥る。
イカンイカン、今は目の前の目標を着実にこなそう。肩の小屋でパンを食べる。すでに宿泊受付した人たちが小屋前で休んでおられる。親切そうなスタッフさんたち。さて、私は小屋の左側を通って北岳を目指す。岩稜帯はなかなか厳しい。南アルプスは北に比べて穏やかな印象だが、このあたりは北アと変わりない。両俣への下降路は通行禁止の札。Kei_207さんのレポの通りだった。ここからほぼコースタイムの通りで北岳山頂。しかし、すでにガスがかかっており、景色は残念。台湾からの団体さんが居られた。あちこちで、海外から来られる登山客を見るが、どのようなキャッチフレーズで紹介されているのだろう。日本第二位の高峰・・・なのかなあ😲。台湾の玉山のほうが富士山より標高は高いのだけどな。台湾の女性がお地蔵さんに手を合わせておられるのを見て高感度アップ😃。親近感が湧くなあ。
まだ、1時間かかる岩場の下降が待っているので、あっさりと下降を開始した。このあたりで、ようやく余裕ができて花の写真を撮った。
下降だけになり、ちょっと気が抜け気味だったが、雨粒がポツリ、途端にスピードアップ😁。ここで合羽は出したくないので真剣に降りて先行者に迫る。ほぼ同じくらいで小屋に到着。
受付は先行した台湾の方と会話が難しく難航している。後ろで待っていた私も台湾の一行と思われたらしいので、「あのーすみませんが」、「あっ、失礼しました。一行の方かと思いました」。わたし、ちゃんと日本語話せますよ😅。
受付を済まし、明日の話をする。
「明日、仙丈ヶ岳に行くんですけど、そんな方いらっしゃいますか。」
「昨日も一組、居られましたよ。」
「おおっ、そうですか。いらっしゃるんですね😍」喜んだのですが、すぐに
「少ないですよ」
「そうでしょうねえ😅」3時は真っ暗だけど4時位からであれば行動できるだろう。一本道だし、暗くても迷わずに間ノ岳まで行けるとのこと。
部屋は2回の屋根裏部分。天井は近く、暗い部屋だけど早朝出立するので出やすいところにしてもらえた。ポカリ、サイダー、水は500mL1本600円。水は小屋の中の流しで飲用にもらえる。食事はサバの味噌煮。美味しかった。ザックの荷物をほとんど出すことなく、寝ることにした。いざ、寝ると隣の隣からイビキ、歯ぎしり、反対の方の方はプーッ。やめてくれー😂。
ちょっと時間がかかったけれど、少し眠れました。1時間毎に目が覚めて、結局、3時前に起き出して出発の準備。靴紐をしっかり締めて、玄関受付に置いていただいた温かい麦茶を頂いて3時40分にいよいよ出発。外は満天の星空。お月さまも半月ながらとてもきれい。願ってもない好天。ヘッデン点けて歩きだす。中白根稜線にヘッデンが2つ見える。それを目標に、ゆっくり歩き出す。体が慣れてくるまで、まずはゆっくり、ゆっくり😃。それでも3000mの稜線。呼吸が荒くなりがち。深く息をして呼吸を静める。日の出前の天空の稜線を満喫する。後ろから軽い荷物で登って来られた方に先行されたが、その後に中白根ピークに到着。日の出は間ノ岳への登りで。でも、今後の行程を考えるとまったりしてられない。暑くならないうちにできるだけ歩を進めなければ😆。
間ノ岳までしっかり見渡せていたので、山頂手前のピークに騙されることなく、頂上に到達。ここから、東南の農鳥へは大きく下って大きく登り返すことになる。かつて行ったはずなのだが結構なアルバイトだ。今回は、西に折れて三峰岳に下降する。岩稜帯で多少気をつけたいところもあるが、間ノ岳までの稜線より意外に歩きやすかった。
ここから誰にも会わないかと思ったがだけど、三峰岳から登ってくる方が居られた。話をすると熊ノ平からピストンで北岳を目指すという。更に下降して三峰岳の基部にやってきた。かつて登った塩見岳までの仙塩尾根南半分が見渡せる。懐かしいなあ。年月は過ぎ、人は変わっても山は変わらない。ここから見ると三峰岳の岩峰はジャンダルムに似ている。荷物をおいて山頂まで登るとお一人。熊ノ平から北岳に向かわれるそうだ。そのうちに、後ろから登られてきた方。荷物は小さく、写真を取るとそそくさと下り始められた。この方は仙丈ヶ岳に向かうとのこと。「私もあとから行きます!」といったが、返事は・・・なかった😂。相手にされなかったかな😅。あとで出会った人からの会話から農鳥小屋から来られたようだ。
基部まで降りてパンを食べていよいよ仙塩尾根を北上する。ここで痛恨の忘れ物。サコッシュ😂 地図(コピー)や行程計画表、アミノバイタル、漢方68番、ユンケル錠剤、ラジオ、ビデオバッテリーなどいろいろ詰め込んだのに・・・気づいたのは1時間ほど下ってから。その先の行程を考えるととても戻れない。泣く泣く諦めることにした。ただ、仙丈から来られる方たちが何人もいらっしゃったので、お願いした方もいらっしゃいましたし、見つけて拾っていただければ幸いです。どうか、お願いします。
三峰岳から急降下して2300mくらいまで下降。今後のことを考えると、下がらないでくれ〜!と叫びたいくらいに下る。多少登りもあってもう大丈夫かと思ったが、更に下る。サコッシュを忘れたことで心理的にも動揺。辛い下りとなった。野呂川越は両俣小屋への下降点。ここを越えるともう逃げ道はない。不思議と迷いはなかった。三峰岳で予定より15分遅れだが、実質はコースタイムと通りでそんなに悪くない。このあと、足が止まらなければ大丈夫と考えた。
野呂川越えから横川岳までは25分ながら急な登り。しかも倒木ありでアスレチックな上りになる。呼吸が荒れて何度も立ち止まる。荷物は直前に絞ったが、まだ、結構多すぎて失敗だった。これじゃあ、テン泊の鋸岳は無理だなあ。とりあえず、先の計画はチャラにして少しでもプレッシャーから自分を開放する。このルートを北上する人は、先に行かれた方以外は誰もなかったようだが、南下される人はトレランの方を含め10名くらいは出会った。やはり南下のほうが、仙丈への大上りが無い分、有利な気がする。出会ったトレランの方々はもちろんだが、そうでない登山者もソロの女性も含め比較的大柄で、かつ引き締まっていて、いかにも体力がありそうな方たちばかりであった。自分はこのコースにふさわしい人間なのだろうか。大柄ではないし、引き締まってもいない。ソロだし、アラ還のオジサン😂。
樹林帯を抜けて景色の良い独標で、まだ遠い仙丈ヶ岳を見る。また、樹林帯に潜り、アップダウンを繰り返す。倒木は相変わらず続く。乗り越え、這いつくばってやり過ごす。次に現れた高望池は十分な水を満たしていて、清涼な気分になる。トレランのお兄さんが一人、佇んでいた。ここをひと登りすると伊那荒倉岳。登山道に三角点があり唐突感があるような記載もあるが、南から登るとピークの頂上であり明確な山頂と感じられた。次に現れた苳(ふき)ノ平は、名前のとおり、フキが群生しており、コバイケイソウの群生もある、このルートでは特徴的な花畑であった。ここを過ぎると明確な上りになってくる。樹林帯を抜けて低いハイマツ帯になると間もなくP2676。しかし、この頃にはガスがかかってきており、仙丈ヶ岳はもちろん、大仙丈岳も見えない。ハイマツの背が高くなり蒸し暑い中、P2755を目指す。ハイマツが行く手を邪魔し、体に当たってボディーブローのようにジワリと効いてくるし、折れた枝は足に当たって痛い。我慢してじわりじわりと見えない目標に進む。ガスで見えなくても照準を定め、残りの水分量を考えて、飲む量を調整する。時折陽射しが差し込むが少ないので水分の消費量を抑えられて助かる。炎天下だったら、更にキツかっただろう。
P2755から少し距離があって大仙丈岳のはずだが見えない。再び低くなったハイマツ帯を登り、やがて二重稜線に東から入り込んで西側の稜線を上り詰めると大仙丈岳。仙丈ヶ岳などの絶景のポイントらしいのだが、あいにくガスの中。到達したことだけに意義があるのみ。人も居ない。
ここから仙丈ヶ岳までの岩稜帯は結構悪い。慣れない人は仙丈ヶ岳までにしたほうが良さそうだ。時々、雨粒が落ち始めたが、すぐに消えて晴れ間が覗いたりする複雑な天気。台風の影響はまだ少なくて今晩に雨になるとの予報だったが、少し早まるかもしれない。眼の前にあるはずの仙丈ヶ岳も見えないが、時々GPSで確認して自分を励ます。振り返れば、ガスの中に登ってきたP2676などの稜線がかろうじて見える。あれ程遠かった仙丈ヶ岳が目前だ。憧れの仙塩尾根の終点まで来たのだ。若かりし三十数年前から避けてきた道をいま完踏しようとしている。正直、このルートを登り通せた自分を褒めたくなった。仙丈ヶ岳が見えると男1女2のパーティーが写真を撮っている。おおっ人が居た😍! ←仙丈だもの、当たり前だわなあ。 小仙丈の方から若者4名も登ってきた。朝から11時間かけてようやく到着😂。お互いに写真を取り合った。どちらもパーティーも気さくで明るくいい感じ。3人組は仙丈小屋泊らしい。2ヶ月前予約で、その時点でもかなり混んでいたらしい。若者4名は京都から来たのだが、仙丈小屋が取れなくて、馬の背ヒュッテ泊まり。私と一緒。
もう降りるのみだ。もう少しゆっくりしたいがガスの中であるし、まだ、1時間位かかるので、下山に取り掛かる。仙丈小屋を過ぎて足元の悪い馬の背を降りる。途中からポツリポツリ、あっという間に雨になった。雨に捕まってしまったが、仙丈ヶ岳を越えてからでよかった。ここからは折りたたみ傘を指して下山した。途中で若者4名に抜かれたがほぼ同時に小屋に到着した。
馬の背ヒュッテはこぢんまりした山小屋。宿泊の受付をすると「北岳山荘からですね。お疲れ様!」 そう言われて嬉しかった😂。 大きくはない食堂兼談話室の横が乾燥室兼荷物置き場。その上に宿泊の部屋がある。一人ひとり、布団を準備いただいて名前まで書いてある。心遣いが嬉しい。食事は大型ソーセージ+カレー。飲水は有料。外に沢水は手洗いなどに使える。おトイレも外。雨が強いと少々つらいかな😅
食事時に台風の話があり、山梨県側に帰る方は北沢峠11時発が最終となり、それ以降は林道が通行止めになるとのことであった。私の帰る長野県側は特に情報はないようであった。ここは通信可能なため、SCWで調べてみると翌日は10時頃までは晴れており、その後に雨が振りそうだ。北沢峠7:20か10:00のバスで帰るつもりだが、早めのほうが良さそうだ。夕方には雨がやんで甲斐駒が小屋から見えていたが、夜にはかなりの風が吹き、ひどい雨になった。行動不能になってビバークしていたらひどいことになっていただろう。それより、忘れたサコッシュはどうなっているだろうか😪。
でも、朝には雨がやみ、ガスは出ているものの、天気は回復基調だ。朝食は2回め5:30だったので、すぐに出立できるように準備して朝食をいただき、小屋の外に居られた女性のご主人(きれいな方でした)に、お礼を申して北沢峠7:20のバスを目指してスピードアップ。昨日までの疲れは不思議と無い😍。
沢の渡渉(石を渡る)や沢の横断が何箇所かあったが上部の沢が大きくないために、水量は多くないと小屋の方が言われていたがその通りであった。下りだし、持っている水分も1L程度になったのでザックが軽い。気分が軽いのも影響しているかな😅。空は晴れており、樹林帯に差し込む陽射しが美しい。苔むした樹林帯はもののけ姫の世界。木霊(こだま)が出てきそうだ😁 今日は土曜日なので、大滝の頭から下部では、登ってくる方が多数おられた。なんとか天気が持ちこたえると良いのだが。
1時間20分あまりで北沢峠に着いた。まだ、晴れている。2台目のバスで仙流荘に向かった。途中、再び鋸岳の稜線を目の当たりにする。向うの釜無川からガスが流れ込んできており、地元の方によると天候が荒れる兆しだと運転手の説明。
仙流荘に着くと山々にガスがかかってきた。残念ながら天気は悪化しそうだ。まだ、8時過ぎで仙流荘のお風呂に入れないし、高遠の温泉もまだ、開店してないのでお風呂は諦めて帰宅することにした。内津峠PAでソースかつ丼を食べて外に出ると雨が降っていた。それから雨の中の高速を走り13時過ぎには自宅に着いた。
心配した腰は悪化せずに無事に目標を着実にこなせたことは自信になったが、これに奢ることなく、これからの山行の糧にしたい。それにしても、サコッシュ😫。どうなっただろう。
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