精進口から富士山 (土砂降りで挫折)
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- GPS
- 32:00
- 距離
- 41.3km
- 登り
- 2,286m
- 下り
- 2,434m
コースタイム
西湖御殿庭13:04→赤池13:32→精進登山口13:38→一合目天神峠15:50→二合目16:25-33
→スバルライン交差17:00→船津口分岐広場17:18-25→五合目19:03-20:55(夕食/時間調整)
→六合目指導センタ21:30→七合目トモエ館前22:36→七合目東洋館23:19(雨宿り→避難・宿泊)
【14日(土)】
七合目東洋館5:48→八合目蓬莱館前6:20→吉田下山道6:30→六合目指導センタ7:44-8:19
→五合目佐藤小屋8:39→馬返し10:27→中の茶屋11:28→富士山駅13:08
天候 | 13日 午後は曇り、夜半から土砂降り 14日 八合目付近、早朝は曇りガスで強風 下は曇り時々晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り 富士山駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【精進口ルート】 怪しい噂の絶えない青木ヶ原樹海のど真ん中を突き抜けるロングルート。 陰鬱な樹海の雰囲気があるのは最初の30分程度、場所によって植生に変化があり楽しい。 全体的に軽自動車が通れるぐらいの広い登山道、非常に緩くスバルラインの手前あたりから傾斜が増してくる。 殆ど森の中で視界が開けるのは船津口の分岐広場ぐらいか、外輪山など展望が開ける所は五合目直前までない。 【吉田口ルート】 他のレコでも詳細が紹介されてるので省略 |
予約できる山小屋 |
里見平★星観荘
|
写真
感想
念願の精進口ルートを歩く、せっかくなので頂上でご来光を迎える計画を立てたが、
七合目で目を疑うような土砂降りに襲われ、完全に折れた。
普通のにわか雨は想定していたが、夜間登山の最中にこんな土砂降りになるとは全く運が悪い。
以下 行程概略
当初は精進口ルートを六合目まで辿り、吉田ルートを富士山駅まで降りる計画だったが、
精進口はバスの便が悪くタイムリーな出発が難しいため、夜間登山で欲張って頂上まで行くパターンにした。
雪の無い時の富士登頂はあまり興味は無いのですが、一度は一合目(麓)から富士山に登ってみたいと思っていました。
雲で見え隠れする富士山を望みながら、お昼過ぎの河口湖駅をレトロバスで西湖を目指します。
普通は富士宮行のバスで精進湖畔の赤池まで行きますが、河口湖山中湖フリー切符を使ったため、
無料クーポンのレトロバスで少し手前の西湖御殿庭まで行きます。
観光客ばかりのバスを降りて139号線を30分ほどで赤池バス停到着、消防署の裏手の鬱蒼とした狭い車道を
登山口まで200mほど歩きます。
登山口付近は道路が広くなり車5,6台は停められるでしょうか。でもあまり長時間車を停めたくない雰囲気です。
しばらくは木の枝や葉っぱが散乱した車道を行きます。いかにも深い樹海の中を歩いてる感じです。
昼なのに薄暗いです。気持ちのせいか森のプレッシャーを感じます。
聞こえるのは鳥の声だけ、獣の気配はありません。鹿さえ見ませんでした。とにかく静かです。
しかし30分も歩くとアスファルトは切れ、赤松林の明るい道になり気分よく歩けるようになりました。
今日はあいにくの曇り空、密度の濃い森は薄暗いですが、
このルートはカンカン照りでも歩きやすく木漏れ日が気持ちが良いと思います。
幾つかの車道を横切り、これでもかこれでもかというぐらい緩い登りは延々と続きます。
ついつい飛ばしたくなりますが、今回の計画は頂上までなのでとにかく押さえて歩きます。
二合目を過ぎると鹿の鳴き声やら騒がしくなり、いつもの山の感じになってきました。
そしてバスでしょうか。車のエンジンの重低音が遠く聞こえてくると、しばらくしてスバルラインの下に出ました。
登山道はバス停の上に登ると、すぐにスバルラインを見下ろし、勾配を高めていきました。
バスの通行が多いですね。今夜も吉田ルートは賑わいそうです。
船津口と奥庭との分岐の広場に着いたのは17:00過ぎですが、陽が長いということはいいことです。
予定通り19:00台には五合目に着きそうです。
途中、3.5合目付近で道がえぐられ迂回路がありました。夜間だと確実に迷いそうです。
まぁ、夜間ここを歩く人は居ないと思いますが。
四合目付近になるとは石畳が出てきます。勾配も増してクネクネと道は曲りはじめ高度を上げていきます。
だんだん樹木の背も低くなり、暮れなずむ空の下に外輪山も見えてきました。
ツガ?のような低い針葉樹が多くなりました。五合目は近いようです。
ほぼ日没と同時に五合目到着、暗い樹林帯でもライトは使わず済みました。
ここまで長い距離歩きましたが、結局、誰一人とも会いませんでした。ホントにここを歩く人は少ないようですね。
五合目広場からは富士本峰がくっきりと見え、好天が約束されたかの気配でした。
五合目に予定より早く着きましたので、のんびり食事と時間調整をします。
頂上へ早く着きすぎると、日の出までの待機時間が寒くてつらいですから…
富士急の雲上閣はレストランも遅くまで営業しているようです。他のレストランは閉店してました。
混んでいたレストランも20:00頃にはガラガラになりました。
名物の噴火カレーを食べたかったのですが、ここは普通のカレーでした。残念。
連休前日ですのでそれほどの混雑ではありませんが、ボチボチ出発する登山者もいました。
レストランでノンビリしていると、あぁ今日はもうお終いにしようか?
念願の精進口ルート歩いたしなぁ。 足も疲れたし。
外はパラパラと雨、急に弱気になります。20:00のバスに乗れば、東京方面の最終電車に間に合う。
土砂降りにならないかなぁ。そうなればすぐ決断するのだが…
残念ながらパラパラ雨はすぐ止み、ちょっと早めの21:00前に頂上へ向けて出発となりました。
まさか、この数時間後、嵐のような雨になるとは誰も予想しなかったでしょう。
真っ暗闇の中を歩く、昔から何回も歩き慣れた道なので心配はありません。
前後振り返ると、ほぼ50m間隔でライトの灯り、かなりの人が歩いてますね。
24時間営業の六合目指導センターから見上げる山小屋の灯りは見事です。
まるで小さなホテルが連なっているようです。
うまく4:00頃に頂上に着くようにゆっくりと着実に疲労しないように歩く。
六合目からはかなり登山者が増えました。頂上手前で渋滞しないといいけどなぁ。
呑気なこと考えてました。
七合目手前から小雨が降ってきたが、すぐ止む。 岩稜の登りはじめあたりから、また雨が降り始める。
少々の小雨なら気持ち良いのだが、今度は雨具を上だけ着る。
少し雨脚も強めになり、ちょっと嫌な感じ。しかし、にわか雨は想定内で全く問題なし。
とは言いながら、雨脚が強いと急な岩場は登りにくい。
小屋ごとに休憩、そしてちょっとだけ雨宿り、下の雨具も履く。
吉田ルートは小屋が多く、いつもは多すぎると思いながら、こういう時ありがたい。
にわか雨と思いながらも、一時間経っても止まない。雨の勢いは強まるばかり。
とうとう七合目最後の東洋館で立ち往生、屋根の小さなひさしを借りて雨宿りとなった。土砂降り!
まぁ悪くとも、あと一時間もすれば止むだろう。時間は十分ある。余裕の気持ちでした。
次々と登って来る人が雨宿りする。みんな雨具の中もずぶ濡れだろうに。勇敢にもさらに登って行く人も多い。
この大雨ではどこの山小屋の前も同じ状態になっていたことでしょう。
さらに雨脚は強まり、建物の壁にへばりついてもずぶ濡れ、小屋の雨どいが壊れた消火栓のように噴水状態になっている。
雨は強弱を繰り返しながら強くなっていく。 こりゃ、にわか雨じゃないぞ!
気象庁の天気予報でも、自分の天気予報でも、こんな状態は予想していなかった。
たまらず、小屋に飛び込む登山者が増える。
止むだろうと期待をして外で雨宿りしたが、もう限界、良くなる見込みもない。
東洋館に素泊まりすることにした。5000円也。
結局、泊まって良かったが、2時間以上も雨宿りせず、もっと早く泊まれば良かった。
小屋に入ると同時に今回の計画はパーとなった。
特段、夏富士の登頂には思い入れは無かったので、苦行になることはやめ、ここで終了となりました。
一番奥の二段ベットの一室は最初はガラガラでしたが、2:00頃には60%の入り、一人布団一つなので快適でした。
小屋に叩きつける雨の轟音でウトウトしているうちに外が白んでくると、4時間以上降り続いた雨は止み、
今度は小屋を揺するような強風が吹いてしました。
小屋では下山者には、希望者に安全ルートで下山できるよう途中まで案内する旨、声をかけていました。
七合目は吉田下山道合流点(本八合目)まで遠いので、岩場の登山ルートを避けて(ブル道利用?)降ろしてくれるようでした。
私もそれに付いて行こうかと思いましたが、時間が早いので八合目まで強風の中、散歩に行きました。
中高年になって登山再開してからは、バランスも悪く踏ん張りも利かなくなっているので、
強風の中の岩登り、鎖を握らないと大変な状態になっていました。
冬富士の強風に比べれば大した風ではありませんが、私の場合は鎖から手を離すと
殆ど「阿波踊り状態」になってました。
阿波踊りしながら、ガスと突風の頂上目指しても苦行以外の何物でもないので、
ほんのちょっとの色気も封印し、八合目蓬莱館の前からブル道を通り、吉田下山道に合流しました。
頂上に登った根性マンも居たようですが、大部分の登山者は下山したようでした。
天気は回復傾向で朝陽に光る山中湖から河口湖まで外輪山も良く見えます。
中途半端な富士登山になりましたが、膝の痛みも少なく楽しみながら下山できました。
帰りは時間も早いので、いつも通り吉田下山道を富士山駅まで歩くことができました。
六合目から富士山駅まで、間近に迫った富士登山競争の練習ランナーと100人以上はすれ違いました。
大盛況の吉田口ルートですね。精進口ルートも走って欲しいと思います。
富士吉田の街から振り返ると、雲の取れた富士山が大きいです。
今日登る登山者は良かったでしょうね。
麓からの富士山は当分ダメかな。
今回は思わぬ豪雨で、初めて富士山の山小屋に泊まる(素泊まりですが)ことができました。
昔からテント派で、富士山は日帰り専門だったので、富士山の山小屋を体験できたのは良かったです。
次は船津口ルートを歩きたいと思います。
頂上は混むので当分パスです。
yamaheroさん、こんにちは。
精進口、やはり誰にも合いませんでしたか。
いい路だと思うのですが。
夕暮れの5合目からの山頂、アレを見ていて
土砂降りは予想できないですよね。
でも、それも富士山なんでしょうね。
大渋滞だけは勘弁ですが。
夜間に5合目から登る。またヒントを頂きました。
膝のほうは大丈夫だったようで何よりです。
こんばんは。
ほんとにそうですね。
登山口までのアプローチが悪いですけど
もっと多くの人に歩いて欲しいですね。
いいルートなのにと思います。
お陰様で、膝はゆっくり歩けば大丈夫みたいです。
でも、下りは六合目指導センターから富士山駅まで
4時間30以上かかっしまいました。
以前は3時間で降りれたんですが。
仕方がないので、これからはゆっくり降りたいと思います。
yamaheroさん、はじめまして。
精進口の登山道、昨日歩いてきました。私も登山者には1人も会わず、富士山の喧噪から離れて、静かに歩けました。
しかし、精進口〜山頂〜富士山駅という計画は、私には考え付きませんでした。距離が長過ぎて、無理そうです。6/30には、私も小富士に登っていましたが、その日も、私より長い距離を歩いていますね。
昨日は雨はそれほどではなかったのですが、風が強くて、大変でした。私は阿波踊り状態で、なんとか淵まで登ったものの剣ケ峰は断念しました。
johndoeさん、コメントありがとうございます。
須山〜精進ルート踏破お疲れ様でした。
15日も悪天強風だったんですね。
濃いガスはヘッドランプ利かないので恐ろしいですよね。
でも悪条件の中、阿波踊りしながらの登頂はすごいですよ。
私はすぐメゲました。
精進湖からのスタートはバスの便が悪く、出発のタイミングがとても難しいです。
麓からの登頂は日付が変わるのと同時に出発がいいみたいですね。
やはり、一番確実なのは終電で富士山駅スタートでしょうか。
恐怖の樹海ルートと言われてますが、思っていたよりずと良かったですね。
私も気に入りました。次は冬に歩きたいです。
それにしても、歩いてる人少なすぎですね。
あの小富士のレコ覚えていますよ。
あそこを通過するとはかなり個性的なルートですね。
自衛隊に逮捕されなくて何よりです。
あの辺りは常に自衛隊がパトロールしてますので無理と思っていました。
また、個性的なコースのレコ楽しみにしています。
yamaheroさんらしい、壮大で個性的なルート。
なんやら怖い樹海を通るこのコースも、
わくわくしますね。
一合目から登る富士の頂上。
あの感動のゴール、今も忘れられません。
この連休はどこも天気が良くなかったんですね。
いつか、またリベンジされることを楽しみにしています。今度は晴れますように。
本当に長距離、お疲れさまでした。
コメントありがとうございます。
夜の樹海が怖いがために中途半端な時間の出発に始まり、
終わりも中途半端なになってしまいました。
まぁ、これが実力です。
下から登る富士山ってホントにいいですよね。
かなり疲れますけど…
チャンスがあれば、今度は富士山駅から登ってみたいと思います。
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