南アルプス・鋸岳(角兵衛沢↑熊ノ穴沢↓)
- GPS
- 34:46
- 距離
- 27.4km
- 登り
- 2,771m
- 下り
- 2,768m
コースタイム
- 山行
- 5:12
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 5:42
天候 | 1日目くもりのち晴れ 2日目快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | 道の駅 南アルプス むら長谷 仙流荘 マクドナルド伊那店 |
写真
感想
カモの会会長のワルさん夫妻、I君、いつものYutaと5人で鋸岳へ。
中崎尾根を狙っていたが、日曜日の悪天候のため連休後半2日間を使って比較的天気の良い鋸岳に変更となった。
今回会う方々は初めて。
いつも話を聞いていたので、山そのものより一緒に山に入れることを楽しみにしていた。
土曜日夕方にI君・Yutaをピックアップして前泊地へ。
日本酒を飲んで楽しく社内宴会にする。
普段の冬期は戸台大橋付近まで入れるが、台風による林道崩壊で仙流荘の先で通行止め。
1時間ほど林道歩きが長くなる。
先に到着していた人は諦めて帰っていた。
6:30すぎに通行止め地点を出発。雪が軽く舞っている。気温が高く牡丹雪。
林道終了後、河原歩き。雪はない。
3時間ほどで角兵衛沢の取り付きへ。
おしゃべりしていたら100mくらい過ぎてしまった。
ピンクテープはあるが、よく見ないと素通りしてしまいそう。
ここまで使ってきたアプローチシューズをデポし、担いだ冬靴に履き替える。しばらく雪が出てきそうにないが、やむを得ない。
ガレガレの角兵衛沢を詰める。
1900mくらいでやっと雪がうっすらついてきた。これは、2000mちょいのテン場に雪があるか不安になってしまうレベル。
この頃から晴れてきて、実に気持ちがいい登山だ。
大岩下の岩小屋はみんなで探して岩壁がハングしている部分を見つけ出した。
そこに到達するには登山道からガレ場をトラバースしていくのだが、ガレにうっすら雪がついて嫌らしい。
まさに11月上旬の雪が降り始めた時期のようだ。
岩小屋は6テンには若干狭いが、寝られそうなのでここでテントを張る。
コルまであと500m上げる選択肢もあったが、風が強かったのでここで止まることにした。
テント設営し、ダラダラ過ごす。
雪はサラサラなものの、水を作るには十分に取れたし、岩壁についたつららを溶かすことで効率的に水作りができた。
最近購入したムカストーブ(ガソリンストーブ)の威力はすごく、あっという間に5人分の水が作れた。
酒好きが集まっていたので、明るい時間から酒を飲んで楽しく過ごす。
ワルさんの生酒がめちゃくちゃ美味しいかった。喉を潤すためのビール担ぎ上げればよかったなあ。
夕食は私が食担の麻婆豆腐。ご飯4.5合を炊飯してどんぶりにしたが、ちょっと水気の多い炊きあがりになってしまい、麻婆豆腐は味が足りなかった感じがする。もっと研究しないと。
Noriko423さんのマッシュドポテトは美味しかった!!ポテトフレークは縦走登山にハマってた頃使っていたが、また使ってみたくなった。
翌朝はCT12時間と長い行程のため、3時起床、5時出発。
朝は晴れている。気温はあまり下がらず快眠だった。
ガレ沢を暗い中歩くのはルーファイが難しかった。
積雪があるところを狙って標高を上げる。標高を上げるにつれてだんだん雪が増えてきて、ラッセルパートもあった。
角兵衛沢のコルは風が抜ける地形のため雪が固く氷化していた。ここまでテン場を上げていたら整地が大変だっただろう。
もう少し標高を上げると鋸岳(第一高点)ピークへ。そこで記念撮影。
鋸岳からは第三高点・第二高点が近く見えるが、ギザギザしていて時間を要しそう。夏のCTでも2時間半だ。
下りの鎖場で7m程の懸垂。
その後鎖場の登りが悪そうだったが、鎖にも助けられて簡単だった。
鎖が出てなかったらロープ出しても良かったかも。
それを登ると第三高点。
第三高点→第二高点間はナイフリッジからルンゼを5m下降し、夏道をトラバース。
すると鹿窓。夏は鹿窓ルンゼをくぐって標高をぐっと下げるようだが、稜線を忠実に詰める。
するとまもなく、大ギャップに降りる第二の懸垂ポイントが見えてくる。
懸垂支点は枯れた木。すっげー嫌らしいw
少し上部の生きた木からロープが下がってバックアップぽくなっているが、気休めでしかない、
この枯れた木はしばらくしたら使えなくなるだろう。
懸垂は50mロープで丁度大ギャップの底に降り立つ。
懸垂終わると、50m程ルンゼを下ってトラバース、第二高点の西側尾根から稜線に復帰。
荷物をデポして第二高点を踏む。
丁度その頃、第一高点に某有名ガイドパーティが上がってくるのが見えた。
そこからはルンゼ上の雪壁を100-150m程下降し、中ノ川乗越へ。
アイゼンを解除して熊の穴沢を下る。
雪の付いたガレが本当に嫌らしい。
ガレ場が終わっても気が抜けない。
凍った登山道の上に薄い雪が乗っていて滑る。悪態をつきながらも標高を下げると、春のような暖かさに。ってか暑い。
出合付近は台風の影響か、大きく崩落していた。絶え間なく落石が落ちていて、現在進行形で崩落が続いている。
河原に降りたら10分ほどでアプローチシューズをデポしている角兵衛沢出合へ。
ガイドパーティのテントがあり、靴を履き替えていたら丁度彼らも下山してきた。
あとはダラダラスタート地点まで歩く。
久しぶりに12時間行動の一日で疲れた。
仙流荘で入浴し、伊那で食事を取る。
出発が20時頃で、その時間にまだ伊那にいることに一同絶望(笑)。
中央道は冬にしては混んでいた。
22-23時に都内で解散。
おつかれさまでした。
今回は個人的にはカモの方々とお会いし、一緒に過ごすことに重きを置いていて、皆さんと楽しい時間を過ごせたことが本当によかった。
特に、会長ワルさんはいつも計画を受理してくださるので、Yutaだけでなく他のカモの方々と今後ご一緒するためにも、僕の人となりをを知って頂きたかったという気持ちもある。
ワルさん、ノリさん、I君、またご一緒できたら嬉しいです。ありがとうございました。
あと、先日八ヶ岳で落ちたのがトラウマになっていて、アルパインはまだ怖いなとも正直感じた。心の整理に時間が必要です。
これから何をしていきたいのか、ゆっくり考えて行こう。
怖い山(冬壁)にはハマらない気がしている。
いつもの相方、会の先輩後輩と冬山へ。
ことの始まりとしては、いつもの相方といーだくんの3人でどこか冬山に行こうと思っていて、そこにワルさん夫妻も入ることとなり、面白い5人パーティになった。
メイン計画としては厳冬期の槍ヶ岳に行ってみたいということで、メイン槍ヶ岳中崎尾根にして、代替を鋸岳とする。
天気予報としては、中日がかなり大荒れ予報となり、中日が大切な中崎尾根の場合はどうしても難しそうだなということで代替の鋸岳を後半2日間で行くことに。
仙流荘近くで前泊。
5人で軽く飲み会して、次の日に備える。
5時起床、6時発。予定より手前で通行止めとなり、そこから歩くことにする。7時登山開始。
最初はひたすら林道・河原歩き。
角兵衛沢出会いまで。
今回はピストンでは無いが帰りに角兵衛沢出会いを通る予定だったので、ここまではアプローチシューズで歩き、ここでシューズをデポする。
ここからはひたすら登り。
最初はまったく雪なし。だんだんと雪がうっすら出てくる。
そして、幕営予定の岩小屋下につく。
最初は場所がよく分からなかったが、皆で探してうまく見つけられて良かった。水も確保できそうだし、コルまで行ってしまうと風が強そうなのでその日はそこで行動終了。
その後はゆっくり宴会する。
水作りや煮炊きには相方のガソリンストーブが大活躍。やはり4テンや6テンで行くような冬山だととても心強い!
2日目
3時起き、5時出発。
まずはコルまであげる。コルにも雪がうっすらついているのみなのでとても歩きにくい。夏道を辿りつつ、コルに到着。稜線歩き開始。
まずは第1高点までの登り。
すこし痩せた尾根を歩くと到着。特に問題ない。
そこからは尾根を忠実に辿っていくと小ギャップへの下降点に着く。
ここからは懸垂下降で下降。ここは鎖を使った支店があったのでそれを使用。
そこからは鎖を使いつつの登り。見た目いやらしそうだったので一応自分がロープ持って登って、問題なさそうだったのでそのままフリーで登ってきてもらう。
そこからは鹿窓を横目に見つつの第3高点への登り。そこからは稜線通しで歩いて、大ギャップへの下降点へ。
ここからは頼りない潅木で大ギャップへ懸垂下降。ひとつ上の潅木だと50mロープでは下まで届かなそうなので注意。
大ギャップからはしばらくルンゼを下降してから、右側のリッジに乗り、第2高点へ登っていく。
そこからは中の川乗越に下降していき、そこから熊の穴沢を下降する。これが雪の付き方がとても悪く嫌らしかった。みんなで萎え萎えになりながら下降して、河原におりて、そこからひたすらまた林道・河原歩きをこなす。
なんだかんだ12.5時間行動となった。
お疲れ様でしたー。
無雪期にとりこぼしていた鋸岳だが、厳冬期に初めて登れて嬉しかった。第1高点〜第2高点間はなかなか概念が分かりにくく、ルート経験のあるいーだくんにかなり助けられた。
そして、本来のメイン計画でなかったとはいえ、楽しいメンバーで笑いの絶えない山行となりとても楽しかった。なんだかんだワルさんノリさんとも山に行けたのは久しぶりだったですしね。いーだくんも体力あり、お喋りなで面白かった。
次はみんなで泊まり沢かな〜。
みなさん、ありがとうございました!
また山にいきましょう!
鋸岳は第一高点、第二高点、第三高点から構成される岩山である。
標高順に名前がついてるので、甲斐駒側から第二高点→第三高点→第一高点となり、順番がずれてるのでかなり紛らわしい。
個人的には二回目。昨年の8月に甲斐駒側から縦走している。その時は冬に行くと思っていなかったが、記憶があるうちに行けて良かった。
岩壁が多い山で、岩小屋の上には古いピトンやボルトが散見された。家に帰って登山大系を見てみると、当該ルートを発見。45年前のルート。300mもあるロングルートで控蕁A2のグレードがついていた。他にも色々ルートがあるようだ。
冬の南アに行き初めて4シーズン。同じ山域に繰り返し入るとなんとなく気象特性が分かってきて面白い。南アルプスは味わい深い。まだまだ興味のあるルートは沢山あるので、楽しみは続きそうだ。
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