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無雪期ピークハント/縦走
谷川・武尊

巻機山【清水〜天狗尾根〜山頂〜井戸尾根〜桜坂P】

2012年10月13日(土) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
14.3km
登り
1,648m
下り
1,511m

コースタイム

7:40 清水バス停
8:10 桜坂P(登山届提出)
8:25 巻道分岐
9:20 ヌクビ沢出合 9:30
10:20 天狗尾根取付
11:30 池塘
12:05 割引岳
(裏巻幡縦走路方面に1:10道迷い)
13:15 割引岳に戻る
13:35 巻機山(御機屋)→山頂目指すが、霧で場所が分からず往復20分以上
14:00 巻機山(御機屋)出発。井戸尾根
15:45 桜坂P 16:00
→清水方面に10分歩いたところで通りがかりの地元ハイカーの方に拾っていただき、沢口バス停まで乗せていただく。


天候 曇り時々雨
過去天気図(気象庁) 2012年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
新宿23:00発新潟行きのバスで、2:40頃六日町インター下車。
下車地から徒歩5分にある24時間ネットカフェで仮眠。
6:55六日町駅発清水行きバスで終点清水まで行きました。
コース状況/
危険箇所等
割引沢〜天狗尾根の稜線に出るまでは、全てが「危険箇所」です。
当日は雨上がりで増水しており、岩場も土箇所も非常に滑りやすく、非常に神経を使いました。

個人的な感想ですが、体力や技術力に自信がないなら経験者同伴でも沢コースは避けるべきです。自信があっても、荒天時や残雪時には要注意です。
下山禁止の意味を、実際に歩いて理解できました。もし途中で怪我をした場合、登ることも下山することも困難でエスケープもできません。沢コースは入山者もそれほど多くないと思われるので、慎重さが求められます。

感想

紅葉を満喫しようと思っていた巻機山は、ほろ苦い登山となりました。

1週間前まで、巻機山の事は名前すら知りませんでした。
紅葉を見に行こうと調べていたところ、巻機山の沢コースの紅葉が美しいとありました。調べたところ、コースの難易度は高いけど深夜バスを使えば日帰りは可能とわかり、チャレンジしてみることにしました。

六日町から清水までのバス停は貸切。清水バス停から桜坂Pまでも誰にも会いませんでしたが、桜坂Pの駐車場はソコソコ埋まっていました。
桜坂Pまではしとしとと雨が降っていましたが、巻道分岐に到着する頃には雨は上がっていました。
巻道分岐から割引沢に降りると、何やら人が大勢います。休憩にしてはおかしいな〜と思っていたら、彼らは山岳救助隊の方々。お聞きところ、前日に85歳男性が沢コースで遭難したとの事。無事発見されたのでしょうか。心配です。

割引沢からは沢沿いを進みますが、山岳救助隊の方から「今日はいつもより増水してるし、足元も不安定だから気をつけて」と言われた事をすぐに実感しました。何しろ雨上がりだけあって、足元が非常に滑りやすいのです。土はドロドロで滑り、ただでさえ不安定な岩はツルツルです。一歩一歩足元を確かめながらゆっくりと進みますが、渡渉する際にはジャンプする箇所もあります。多少滑ることも水に入ってしまうことも止むを得ない、転ぶにしても尻餅をつくより前に倒れこんだ方が滑落する可能性は低いと考えながら、慎重に進みました。実際、何回も足を滑らせましたが、幸い危険な事はありませんでした。

割引沢巻道分岐からヌクビ沢出合を経て天狗沢の取り付きまでは、赤ペンキが至るところにあるので、足元さえ気をつければ道に迷うこともなく、考えようによっては大自然相手のアスレチックのようです。勿論、濃霧時や残雪時はペンキが見えなくなると思うので要注意ですが、沢登りの雰囲気が楽しめるこのコースを楽しみながら登って行きました。

ちなみに肝心の紅葉は、まだイマイチでした。見頃にはあと1週間〜10日はかかるのではないでしょうか。

割引沢から天狗尾根に取り付くと、いきなりの急斜面です。地図上では単に「急坂」とありますが、二足歩行が可能なレベルではなく、両手両足をフル活用しなければ登れないレベルです。クサリやロープも所々ありますが、なぜココには何もないのか?という箇所が殆どです。もしかしたら、道が乾燥していれば足がかかるのかもしれませんが、とにかく足元が滑ってしまい、うまく足がかからないのです。ここで足を滑らせたら、間違いなく滑落してしまいます。手をかけられる場所がない時は、足元の草を掴みながら登って行きました。
ちなみに2回ほど足を滑らせてしまい、両手だけで身体を支えて滑落を間逃れた場面がありました。

稜線に出るとようやく二足歩行が可能な道になり一息つけますが、それでも一般コースの急坂レベルの道が沢山あります。道は相変わらず滑りやすく、気は抜けません。
天狗の池の池塘でほっとしたあと、もう一登りで割引岳山頂に着きました。ちなみに、山岳救助隊以外の方とは誰も会いませんでしたし、山頂はガスで何も見えませんでした。

割引岳で一休みしたあと、巻機山に向けて出発です。が、、、、ココで、登山を始めて最大の失敗をしました。
巻機山についての事前下調べが不十分で、勝手に「割引岳から巻機山までは一本道で、他に道はない」と思い込んでいたんです。勿論、割引岳山頂でも地図で確認したんですが、裏巻機山縦走路は全く目に入っていませんでした。完全に思い込みです。
もし晴れていれば、巻機山も見えていたはずですが、残念ながら濃霧で何も見えなかった事も災いしました。目に入った登山道に足を踏み入れました。

すぐに「裏巻幡縦走路は健脚向きです」という看板がありましたが、巻機山〜割引岳をそう呼ぶのかと思ってしまいました。また、天狗尾根コースがハードだったので、全然普通の登山道に思えてしまったんです。

そのまま進むと、草紅葉している先の踏み跡が直進と右手に曲がる道の二手に別れています。これが更なる判断ミスを生みました。右手はヌクビ沢コースからの登山道だと思ってしまったんです。実は直進は道迷いの踏み跡で、右が裏巻幡縦走路です。ココは直進して、小ピークにでました。
この小ピークから先、尾根は見えますが腰より高い笹が生い茂っています。それでも、割引岳までの道がハードだったせいで、直進してしまいました。しかし、いくらなんでも一般道で藪漕ぎとはおかしいと思い、先ほどの分岐まで戻ることにしました。

分岐に戻ると、裏巻幡縦走路を歩き始めました。落ち着いて地図を見れば良かったのですが、割引岳から巻機山は一本道だと思い込んでいます。道も急坂ではあるもののよく刈り払いされています。しかし、10分歩いても15分歩いても誰にも会いません。さすがにおかしいと思い始めました。地図をじっくりと見返すと、ようやく割引岳からの道は巻機山以外にもう一つあることに気づきました。この時点で、割引岳出発から45分が経過していました。
このまま進んで下山すると、コースタイムはあと7時間強。割引岳まで戻るのに30分と考えれば桜坂まで4時間強。井戸尾根なら他の登山者もいるし、避難小屋もあります。割引岳まで戻る事を選択しました。

焦りもあったので必死で割引岳に戻り、13:15に到着した時はやっと少し安心しました。よく見れば巻機山までの道は、天狗尾根からの道の隣にありました。
すぐに巻機山に向かうと、今日初めて登山者に会いました。この時は本当に安心して、「巻機山はコッチですよね?」とお聞きしました。少しお話ししたところ、その方は沢コースに危険を感じ、途中で井戸尾根に抜ける道を見つけて井戸尾根を上がってきたとの事。自分は天狗尾根コースを無事クリアしたのに基本的なところで大ミス。登山の難しさを実感しました。

巻機山(御機屋)には食事中の人がいて、今日中に下山できる事をようやく確信しました。やっとベンチで休憩です。ここから巻機山山頂を目指したのですが、霧が濃くてどこが巻機山山頂か全くわからず、10分進んだところで引き返しました。
道迷いがなければ、牛ヶ岳まで行く予定だったんですが…。

下山は井戸尾根です。同じ山でここまで歩きやすさが違うのか、と思うほど歩きやすい道です。丹沢の大倉尾根のような道を、一気に下山しました。
紅葉は、井戸尾根の方が進んでいる気がしました。

桜坂P到着は15:45。下山は2時間もかかりませんでしたが、予定していた16:30沢口のバスには間に合いそうもありません。その次のバスは清水18:40。暗い中3時間も待っているのは辛い思い、沢口まで歩いてからタクシーを呼ぼうと思って歩き始めたら、地元の登山者に声をかけていただき、沢口まで乗せていただくことに。お陰で16:30のバスに乗ることができました。
少しお話させていただいたところ、初めての人で沢コースは難しい事や、自分と同じように割引岳から裏巻機縦走路に入ってしまう人がいる事をお聞きしました。やはり気をつけないといけないですね。
お名前を聞きそびれてしまいましたが、この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。

巻機山は本来、割引岳〜御機屋〜牛ヶ岳の総称のようですね。今回はほろ苦い登山でしたが、次回はヌクビ沢コースから牛ヶ岳まで行きたいと思います。
でも、1年後かな〜(笑)




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