果無山脈から大峰奥駈道を経て熊野本宮へ
- GPS
- 22:11
- 距離
- 54.2km
- 登り
- 3,726m
- 下り
- 4,123m
コースタイム
- 山行
- 3:46
- 休憩
- 0:07
- 合計
- 3:53
- 山行
- 9:26
- 休憩
- 3:09
- 合計
- 12:35
- 山行
- 7:29
- 休憩
- 0:21
- 合計
- 7:50
過去天気図(気象庁) | 2020年07月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
田辺市民バスに乗り換えてヤマセミ温泉へ (月・火・木のみの運行) 下山後は渡瀬温泉に寄り道した後、バスで紀伊田辺へ |
コース状況/ 危険箇所等 |
果無山脈は尾根上の踏み跡は非常に薄く、随所で不明瞭ではあるが、基本的には尾根芯を辿るので道迷いの心配は少ない 十津川〜玉置山;道が消失している箇所あり 玉置山〜本宮;大峰奥駆道は明瞭な登山道 |
写真
感想
今年はなかなか梅雨が明けないが、さすがに七月の下旬ともなれば梅雨が明けるだろうと踏んで、この週は木曜日から休暇を取得し、長男と共に南アルプスの縦走を予定していた。しかし、直前の予報では梅雨が明けるどころか南アルプス方面は天気が悪そうである。急遽、予定を変更して北アルプスや白山を候補に考えてはみるものの、日が近づくにつれてこれらの山域も天気予報がかんばしくない。好天が約束されそうなのがなぜか十津川や南紀の方面である。
奥深い奈良の南は様々な縦走の可能性が考えられるのだが、以前より訪れてみたいと思っていた果無山脈のことが頭に浮かぶ。この奈良県の南部と和歌山県の県境を東西に走る長い山脈である。この山脈の東端にある果無峠は小辺路として知られる熊野古道が越えるところであり、果無越とも呼ばれる人気のコースではあるが、ここを訪れるならばこの山脈を縦走してみたいものだと思っていた。
地図を開いてこの山脈の場所を探すとその両端には和歌山の龍神村と奈良の十津川村があり、いずれもそれぞれの県の最奥部として知られる。地図から滲み出る秘境感が半端ではない。そして、さらにその果無という名前が想起させる山深さがこの山脈にファンタジー的な憧憬を抱かせる。
しかし縦走となるとアプローチのハードルが高く、容易には実現しない。というのも車二台を使うのでもなければ公共交通機関を使わねばならないのだが、この山脈の西側の登山口となるのヤマセミ温泉へのバスは週三日のみ、しかもそれは月火木の平日に限られる。このバスの運行日を考えると今回はこの山脈を訪れる格好の機会に思えてくるのだった。
この果無山脈はおよそ1000mから1200mのピークがなだらかに連なっており、標高を考えるとこの季節は登山には好適とは言い難いのだが、まだ梅雨が明けたばかりである。暑さは我慢できるのではないだろうか。
【一日目】
特急くろしお号が和歌山に入ると蒼空が大きく広がるようになる。予報通りのようだ。紀伊田辺から龍神バスに乗り込んだのは我々の他には初老のご婦人一人のみであった。龍神村の西でバスを乗り換えることになる。バスが停まったのはスーパーに隣接した駐車場のようなところであるが、他には車は見当たらない。駐車場にはヤマセミ温泉行きの田辺市民バスが既に発車を待っていた。
運転手によるとこの西からヤマセミ温泉までは14kmの距離があるらしい。少なくとも縦走を考えるのであれば、歩ける距離ではないだろう。バスとはいえミニバンなのだが、車内で流れているラジオからはコロナの新規感染者が4人も出たといって放送している。よくよく聞いてみると徳島放送だった。この和歌山の山奥にも徳島からの電波が届くのは意外と言わざるを得ない。
バスは定刻通り、30分でヤマセミ温泉に到着する。温泉とはいえ、看板も何もなく、そうと知らなければ小学校の廃校跡と思っただろう。実際、かつての校舎の中に温泉があるらしい。温泉の奥にはキャンプ場があり、コテージが整然と並んでいるのだが、勿論、人の気配は一切ない。蝉の音だけが静寂を支配している。
早速にも強い日差しの中、アスファルトからの輻射熱を感じながら車道を歩く。まもなく山あいに忽然と集落が現れる。小森と呼ばれる集落らしい。集落の中では赤橙色のオニユリやノウゼンカズラの花が多く咲いている。石垣の上で咲いているオレンジ色の花は遠目にはオニユリかと思ったが、近づいてみるとオオキツネノカミソリの花であった。こんなところで出遭うのは意外な花だ。
集落を奥まで進むと真新しい登山口の案内板がある。それによるとこの果無山脈は・・・
獣避けのネットの扉を開けて、植林地の中へ入ると木陰に入ることが出来て一安心である。明瞭な道が続いている。急登は最初のみで、徐々に傾斜は緩やかになってゆく。ca850mで、南の林道から登ってくる尾根と合流すると、尾根の北側からは涼しい風が吹くようになる。
眺望は全く期待していなかったが、尾根の南側からは最近作られたと思われる林道が上がってくる。林道越しに好展望が広がる。南の彼方には大塔山、百間山といった紀伊山地南部の山々だろう。
和田ノ森が近づくとなだらかな尾根が続く。和田ノ森は山名標がなければそれと気がつかずに通り過ぎてしまいそうなところだ。ピークを過ぎるとナラの樹が自然林が広がるようになるが、まもなく尾根の上を走る林道に出る。
林道が尾根上のピークを巻くために大きく北側に曲がるところで樹林の中に入り、ピークに登ると北側には広い伐採斜面が現れ、大きく展望が開ける。尾根上には立派な山毛欅の樹が目立つようになる。
次の安堵山(あんどさん)が近づくと終始、北側から涼しい風が吹いているので、暑さを感じずに済む。尾根上にはママコナの花が数多く咲いている。ミヤマママコナかと思っていたが、あとで調べるとシコクママコナらしい。
安堵山とは変わった名前であるが、この果無山脈はかつて護良(もりなが)親王が十津川に逃れる際に通ったところとされ、ここまで来れば追手の心配はないだろうと安堵したことに山名が由来するという。
安堵山の東で南の山腹を走る林道に一瞬合流する。林道は綺麗に舗装されており、一般車でも走ることが出来そうな雰囲気だ。林道龍神本宮線と記されているが、うねうねと山中を蛇行しながら熊野の発心門王子まで続いているらしい。
林道の法面を階段で上がると、山毛欅の広々とした樹林に入る。黒尾山の山頂には特徴的な三裂葉のタカノツメの樹が目立つ。今の時期は注意深く葉を観察しないと気がつかない樹であるが、秋の紅葉の季節はこのあたりは美しそうだ。
黒尾山からは冷水山にかけては小さな鞍部を挟んであとわずかな距離だ。緩やかに尾根を登ると忽然と冷水山の三角点の柱石のある山頂広場に飛びだす。ここは北側にも南側にも眺望が広がり、ゆっくりと傾いてゆく太陽を眺めながら夜の時間を迎えるのには素晴らしい場所だ。
西の空にある太陽が沈むまではまだ時間がありそうだ。まずはビールを一杯。下から担ぎ上げてきた牛肉や野菜類の蒸し焼きを料理をする。
しかし、この山頂は眺望は良いものの、全く別の問題が待ち受けていた。ブヨが多いのである。刺された経験のある方はご存知だろうが、ブヨは刺された時はほとんど感じないが、後から猛烈な痒みと局所の腫れに見舞われる。
料理をしているうちに南東の方から雲が沸き起こり、南の眺望は次々と雲に呑み込まれてゆく。もうすぐ山頂も雲に覆われることになるだろう。西の空に陽が沈む頃、山の彼方で夕陽を反射して紅く輝く海が見える。紀伊水道の海だろう。
陽が沈むと、途端にブヨはほとんどいなくなる。西の空の残照がゆっくりと色褪せていく頃、南の雲がこの冷水山にも来たようだ。ブヨがいなくなったと思ってテントの中で靴下を脱ぐと早速にも足を数ヶ所、ブヨに刺されたようだ。
【二日目】
朝、出発をする頃になると空が明るくなり始め、山頂の北にも南にも雲海が広がっている。薄暗がりの樹林のアーケードを歩き始める。ブヨにまぶたを刺されたようであり、翌日にはかなりひどく腫れ上がっている。
冷水山からカヤノダンにかけての尾根はこの果無山脈の中のハイライトの一つといえるだろう。自然林の広々とした樹林が続き、随所に山毛欅の大樹が現れる。やがて尾根にはうっすらと靄がかかるようになり、幻想的な景色の中を黙々と歩む。
カヤノダン、公門崩(くもんつえ)の頭と次々とピークを越えてゆくが、いずれもなだらかなピーク。筑前タワは次のp1117との間の最低鞍部になるが、尾根がなだらかなので、道標がなければそこがタワであることに気がつかずに通過してしまうだろう。筑前タワを過ぎると樹林の中にようやく朝陽が差し込むようになり、朝靄の中にいく筋もの薄明光線を落とすと、光のシャワーの中を進んでゆくような錯覚を覚える。
p1117の登りでも立派なブナの樹が次々と現れ、広々とした山毛欅の美林の中を歩く悦びに浸りながら先へ進む。ミョウガタワを過ぎて、山毛欅の根元に苔むした岩の集簇が目を惹く。ここまで尾根上には大きな岩があまりなかったことに今更ながらに思い当たる。
尾根の北側の展望地からは眼下の尾根上に集落が目に入り、その集落の高さに驚く。地図で上湯川沿いの小原の集落に思われる。
ブナの平にたどり着くと、名前からしてさぞかしブナが多いところかと期待していたが、南斜面はすでに植林となっている。南には本宮の方向に展望が開けており、熊野川の流れが目に入る。熊野川は十津川の下流であるが、奈良県から和歌山県に入った途端に名称が変わる。
石地力山の北側では伐採斜面が大きく広がり、彼方の冷水山から縦走してきた尾根を俯瞰することが出来る。尾根のアップダウンが少ないために短い時間の間にかなりの距離を歩行することが出来るのではあるが、それにしても冷水山から歩いてきた尾根が長く感じられる。同時に間も無くこの果無山脈の縦走が終わってしまうことが残念にも思えるのだった。北の方角にはかなり下の尾根上にこれから訪れる果無集落が見える。
果無山は峠の手前の小さなピークp1114である。この山脈の由来となっている山にしてはあまりにも地味なピークであった。果無山からは植林地の中をわずかに下って果無峠にたどり着くと、峠には観音様の石仏がある。
峠からは熊野古道の小辺路となり、これまでとは一転、極めて明瞭な道が続いている。この小辺路は熊野古道の中でも最もマイナーで訪れる人が少ないと聞くが、それでもこれだか道が良好なのは古来より多くの人が往来してきた道だからなのだろう。
ほぼ一定間隔で観音様の石仏が現れる。西国三十三霊場の寺名が記されている。石仏に刻まれたその数字が丁石としての役割を果たしているようだ。
観音堂に降りると、お堂の前の水場ではホースから水が噴き出している。まずはマグカップに水を汲むと立て続けに数杯、喉に水を流し込む。観音堂では大学生と思われる若い男性を連れた家族と思われる3人の方が休憩されておられた。ホテル昴の郷から熊野本宮を目指すとのこと。
豊富に水があるので観音堂の下でお湯を沸かし、ほうじ茶を入れる。有難いことにブヨなどの虫の類に煩わされることはなかった。そろそろ出発しようかという頃、下から単独行の男性の方が来られる。平日ではあるが、やはりこの小辺路を歩かれる方がそれなりにおられるようだ。
観音堂を後にし、かつての茶屋の跡を過ぎると古い石畳が現れる。残念ながら道の歴史を感じるなどと悠長なことを言ってはいられないのは、苔むして角の取れた石は滑りやすく、非常に歩きにくい。晴天でもこれだけ滑るのであれば、雨の日は大変なことになるだろう。
高度が下がるにつれて急に暑さが感じられるようになる。先ほどまでは谷から吹き上がってきていた風がほとんどなくなったせいもあるだろう。
果無集落は尾根上の好展望の、人の気配が感じられないが、別世界の感がある。集落の上にはバス停があり、世界遺産碑前という名称のバス停があるが、ここまでバスが登ってくるのは週に一度、月曜日のみの運行らしい。
果無集落を過ぎると十津川までは地図上はわずかな距離ではあるが、暑さがますます厳しく感じられ、石畳の急坂が長く感じられる。
十津川に降り立つと標高は?m、登り始めた龍神村のヤマセミ温泉が標高が500m近くあったので、少なくとも標高は300mほどはあるものかと期待していたが、とんだ誤算である。道理で谷が深いというか、周囲の山々の標高が高く感じられるわけだ。
まずは十津川温泉を訪ねる。川べりの公衆浴場、庵の湯に入ることにする。コロナ感染対策のために入場は5人までの制限が設けられている。我々が訪れた時に一人の男性が出てこられたところであったが、浴場には誰もいなかった。温泉の湯は濃厚な硫黄の香りがするが、水の感触が非常に柔らかく、かなり良好な泉質に思われる。
ここから玉置山への登りが800m以上ある計算となる。十津川にかかる?橋を渡って、玉置山までの車道を歩き始める。玉置山に向かうと思われる車が頻繁に通るが、どうやら途中で工事をしている箇所があるらしく、道には大型のダンプカーが数多く行き交い、秘境感は台無しである。やがて大掛かりな工事現場が現れる。何を作っているのかと思えば、土砂の廃棄場を作っているらしい。
折立からの道と合流したところで、ようやく登山道に入る。かつては玉置神社への参拝道だったのだろう、広い掘割の道が現れるが、道はすでにかなり荒廃している。再び車道に出ると、次のヘアピンカーブから地図では斜面をトラバースする道が続いている。薄い踏み跡を辿ってトラバース道に入る。すぐにもコンクリートの石垣が現れ、石垣の下に踏み跡が続いているが、その向こうで道は完全に消失している。
その先は急斜面と藪が続いているようであり、この道を辿るのは断念する。丁度、小さな尾根に上に立っており、上の方に車道のガードレールが見えたので斜面を這い上がって車道に復帰する。
車道は日向なので、暑さが心配されたが、さすがに高度があるせいだろうか、ようやく谷から涼しい風が吹いてくる。十津川の流れの先に折立の集落が見える。
林道からはP817から南西に伸びる尾根に乗ることが出来る。すぐにも地図上の破線のある位置に到達すると、山腹の南側に薄い踏み跡のトラバース道が続いている。こちらも所々で藪化してはいるがなんとか、p817から玉置山へと続く主尾根にたどり着くことが出来る。
尾根上の道がここまでのような半ば藪化した道が続くようであれば大変だと思っていたが、意外なことに尾根には幅の広い林道が現れた。後は車道と交差するp900まで林道を歩いて一気に辿り着くことが出来る。
p900の車道の反対側には近畿自然歩道の道標が目に入る。ここからはさすがに良好に整備された登山道となる。なだらかな尾根を歩くと突然、広い山頂駐車場の一角に飛び出した。西側には大きく展望が開け、正面には午前中に辿ってきた冷水山からの果無山脈を一望する。
駐車場には売店もあり、ビールも売っている。自動販売機の飲料がなくなり、下から業者が運んで来るのを待っているというので、リュックをデポして玉置山の山頂と玉置神社を巡ってくることにする。
夕方の黄金色の光が差し込む自然林の中を歩いて、玉置山の山頂を目指す。山頂は意外とこじんまりした小さな広場であり、わずかに東の展望が開ける。玉置山まで車で訪れる人は神社が目的であり、この山頂は訪れる人はあまり多くないのだろう。
玉置神社への下りに入ると圧倒されそうな杉の大木が数多く現れ、林相がガラリと変わる。普段、植林地は嫌気がさしながら歩くことが多いが、杉の大木が立ち並ぶ様は圧巻である。世界遺産として認定されている玉置神社の本殿はさすがに立派であり、周囲の大杉の森と相俟って荘厳な雰囲気が漂う。
駐車場に戻ると先ほどの売店でビールを求めると、まずは一気に喉に流し込む。昨日と同様、西の空の夕陽と紀州の山々の壮大な景色を眺めながら駐車場の片隅で料理をする。駐車場にたどり着いた時にはブヨがほとんどいないものかと思われたが、残念ながらここでもかなりの数のブヨが襲ってくる。
深夜、星が目当てなのだろうか、駐車場を訪れる車が何台かいる。空を見上げると幾つもの流れ星が落ちていった。
【三日目】
いよいよ最終日である。熊野本宮まではおよそ20kmほどの距離があるが、昨日と違い、この日はそれなりのアップダウンが待っている。薄明の玉置神社からいよいよ大峰奥駈道を下る。本宮辻に辿り着くと空はすっかり明るくなっている。
大森山にかけて林道に沿った山道を進む。大森山の手前の伐採斜面からは重畳とした山並みの上を登ってゆく朝陽を拝む。西側の谷からは終始涼しい風が吹いて来て快適だ。
幾度かの小さなアップダウンを経て五大尊山に辿り着く。山名標があるのはp825の北側のピークであった。ここから小さなキレットを経てp825の急峻な尾根を登る。p825は山名標も何もなく、地味なピークであった。
次の六道の辻を目指し尾根を緩やかに下降して行くと、先ほどまでは間断なく西側から吹き上がっていた風が徐々に弱くなり、いよいよ暑さが感じられるようなってきた。
大黒天神山にかけての登り返しはあくまでも坂は緩やかで、大した登りではないにも関わらず急にきつく感じられるのは風がないせいだろう。標高が下がるにつれ気温はますます上昇していき、想像していたよりも遥かに厳しい暑さが
吹越宿跡からは次の吹越峠に向かって緩やかな登りがなかなか下降に転じない。わずかな登りでもきつく感じられる。最も辛く思われたのは後はわずかと思っていた七越峰からの下りで最後にp156への登り返しが目に入った時である。忠実に最後まで奥駈道を辿ることを断念して南側の車道に降った方が良かったかもしれない。
熊野川の河岸にたどり着いた時にはようやく下山した安堵よりも樹林から出て炎天下のアスファルトの上を歩く憂鬱を感じるのだった。このあたりは標高はわずかに50mほどしかない。
備崎橋を渡ってR168に出る。山あいだからそれなりに涼しいだろうと思っていたが、とんでもない。盆地特有のこもるような暑さが充満している。最初の自動販売機を見つけると私も長男も炭酸飲料のペットボトルを一気に飲み干してしまう。
長い山旅の最終地点、熊野大社本宮は大勢の人が訪れているが、やはり壮麗な大社である。長い階段を登り、お参りを済ませると、さすがに三日間の長い山旅の充足感を感じる。
門前の茶屋で葛饅頭の上に盛られた抹茶のかき氷を頂く。かき氷の冷たい食感がなんとも心地よく感じられるのは言うまでもない。それにしても、今回の山旅はやはり夏の暑い時期には適さない山行であった。
最近、レコが上がっていないと思っていたら、ちょい遠征だったのですね。
アルプス方面の天候がよくない予報で、紀伊方面に変更されたとのこと、
さすがに読みが的中のようで、夕日や朝日が望めるなどいい天気だったようですね。
昨年、中辺路を歩いていて、遠くに果無山脈が望め、そこにある果無集落には
一度訪れてみたいと思っていました。天空の集落やはり良さそうなところです。
蒸し暑さとブヨに悩まされない時期に行ってみたいと思います。
ブヨはほんと厄介ですね。噛まれた時はほぼわからず、かゆみもしばらく出てこないので、気がつかないことが多くて、翌日から始まるかゆみでやられたとわかりますもんね。
わたしも日曜日に鈴鹿に行った時に、どうも5箇所噛まれたようで、月曜日からひどいかゆみが出て、いまも悩まされています。
虫除けのパッチはつけていったのですが、そんなものでは効果なく、
これからはザックの中に荷物ではあるのですが、虫除けスプレーを携帯しようと思っています。
晴天が的中したのは良いのですが、想定外だったのが、十津川や熊野の標高の低さでした、山の上との温度差があまりににも高く、山の上はいいのですが、標高の低いところは既に酷暑でした。今年の厚い夏が思いやられますね。
逆に私も中辺路を是非、歩いてみたいと思いましたが、さすがに夏の季節は避けたいところです。
虫よけスプレーはもちろん、持参していたのですが、効果があるのはスプレーを吹きかけた一瞬のみ。今回は二日間にわたり顔面、両手、両足と相当数、ブヨに刺されることになりました。鈴鹿の釈迦ヶ岳でもブヨがいるとは驚きです。
そういえば不思議とヒルは一匹も見かけなかったのですが、この翌日は京都の松尾谷でヒルの猛攻に出会います。後ほどレコをアップする予定ですので、またご来訪宜しくお願いします。
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