北穂高岳〜大キレット〜槍ヶ岳
- GPS
- 55:00
- 距離
- 41.7km
- 登り
- 2,450m
- 下り
- 2,440m
コースタイム
- 山行
- 7:40
- 休憩
- 1:53
- 合計
- 9:33
- 山行
- 5:37
- 休憩
- 2:32
- 合計
- 8:09
天候 | 1日目…雨のち曇り 2日目…晴れ 3日目…曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・上高地〜横尾 雨で丸太の箇所は泥沼化。 帰りには乾いていた。 紅葉は若干。 新村橋からのパノラマコースは通行可。 ・横尾〜涸沢 本谷橋から先は標高を上げるごとに登山道付近に紅葉。 涸沢は紅葉が8割くらい? テントはお昼ごろは少なかったが夕方北穂から見ると何倍にも増えていた。 ・涸沢〜北穂高岳 こちらも紅葉が奇麗な登山道。 梯子一箇所。鎖二箇所。岩場は三点支持で。 ・北穂高岳〜南岳(大キレット) 出だしから急な下りで浮石も多いので慎重に下る。 危険個所にはステップや杭や鎖があり問題なく通過できた。 無風だったり突風が吹いたりで服の着回しが難しい。 南岳への登りは鎖や梯子があって高度感があるが、慎重にいけば問題なかった。 ・南岳〜槍ヶ岳山荘 ボーナスステージ。開けていて気持ちの良い稜線。 中岳への緩やかな登りが結構長く大変。中岳からの下りは梯子などがある。 ・槍ヶ岳山荘〜槍ヶ岳 これまでより急な登りになるので、足や手の置き方は慎重に。 あまり下は見ない方がよいと思う。 ・槍ヶ岳山荘〜槍沢大曲 ゴロゴロした石がたくさんのジグザグルート。 特に危険な箇所はないが、つまずいたり足をひねる可能性があるので注意。 ・槍沢大曲〜横尾 平坦に近い沢沿いのルート。 ババ平のテント場、槍沢ロッヂがあり休憩ができる。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
ヘッドランプ
GPS
常備薬
日焼け止め
携帯
時計
サングラス
タオル
カメラ
|
---|---|
共同装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
ヘッドランプ
GPS
常備薬
日焼け止め
携帯
時計
サングラス
タオル
カメラ
|
感想
※長いので注意
お盆の北穂リベンジ。
前回は1日目北穂テント泊、2日目槍ヶ岳テント泊、3日目上高地の予定が、涸沢で力尽きて槍ヶ岳に行けずだったので、今回は小屋泊でそのルートを行く事にしました。
お財布には厳しいが、紅葉時期の平日というまたとないチャンスなので、人生をここにかけるくらいの意気込みでした。ハイ。
この日のために腕立て、腹筋、ジョギング、ランジ、表情筋や滑舌などの登山に関係ないものに至るまで鍛え上げたほどです。
これで登れなかったら山のせいにするしかない。
天気予報は1日目雨、2,3日目は晴れでした。
メインは2日目なので1日目は最悪涸沢カールの紅葉が見れれば良いかなと思ってました。
〜1日目(10/1(木))〜
バスが上高地に到着すると案の定雨。
幸い小降りだったので泥だらけにはならずに済みました。
(増水時はやばそうなところもあるので)
気温は8°Cで雨具を着込むと少し暑いくらいでした。
バスはほぼ満席でしたが、登山客はお盆の半分以下だった気がします。
横尾に着くと、雨も上がり少しですが青空も見えるようになりました。
紅葉はだいぶ進んでいて、本谷橋からは標高を上げるにつれて見事に色づいているため、過去二回来ているのに全く違った印象で、赤や黄色に色づいた木々がずっと続いていて周りの登山者も嬉しそうに語らってましたね。
涸沢カールばかりが注目されてますが、その下もかなりおすすめです。
涸沢からの景色は稜線こそガスがかかってましたが、紅葉を見る分には申し分ない状態でした。
死ぬ前に一度は見たい絶景を目の当たりにした気分です。
見た時点でテントは50張くらいだったでしょうか。
本当に少なかったです。時間帯が早かったのもありますが
やはり平日は狙い目みたいですね。
お盆に比べ若い人が少ない感じでした。
(夕方には結構増えてましたけど)
北穂への南陵ルート。
前回は2日目で体力が有り余ってる上にテントを置いて軽量化した上での登頂だったので今回はいくらトレーニングをしたと言ってもかなり辛かった。
空気の薄さを感じるし、足が痛くてとにかく上がらなかった。
健脚者のトレーニング方法を知りたいところです。
やはり頻繁に登るしかないのかな。
北穂の山頂はまたしてもガスのみでした。
嫌われてるのでしょうか。
なんでも朝方雪が降ったらしく。
テラスには可愛い雪だるまが飾られてました。
(北穂高小屋スタッフさんの遊び心ですね)
風はほぼ無風ながら昼でも肌寒いくらいで夜は氷点下だったと思います。
フリース+ダウンでも厳しいくらいの寒さです。これから登られる方は防寒対策にご注意を。
今回初めて泊まった北穂高小屋はこじんまりとした作りながら居心地がとても良かったです。
二畳分のスペースを仕切りありで貸し切り、清潔な布団、徹底した消毒、携帯の充電もし放題だし電波もかろうじて届く。
そして何よりスタッフの方が気さくで優しい。
また来たくなりました。
夕方ガスが引いて、奥穂前穂や槍、常念など見えます。やっぱりここの景色は凄いですね。
さすが北穂!悪そうな岩場大体友達と言った感じです。
疲労度がマックスだったので早めに就寝です。
頭痛もありましたがロキソニンのおかげで回復しました。
〜2日目(10/2(金))〜
日の出を見に山頂へ。
5時過ぎからすでにたくさんの人がカメラを構えていました。
前日が中秋の名月ということもあって太陽の反対側には満月が綺麗で360°行ったり来たりしてました。昨日見えなかった山々も完全に見えました。最高すぎた。
すっかり満足したところで
6時18分、槍へと向かいました。
ここのルートは最初から核心みたいな感じで飛騨泣きの下りが終わるA沢のコルまでは終始緊張を強いられました。
この後、滑って落ちる夢を何度見たことか。
難易度的には涸沢岳からの北穂とほぼ変わらないと思いますが、未踏のルートであることとネームバリューのせいか恐怖感があるんですよね。
段差がある部分はザックが岩に当たらないように後ろ向きで下りるよう注意が必要でした。また落石も注意なルートでした。
飛騨泣きの手前には展望台があり、
前を見るとキレットの紅葉
後ろを見ると滝谷の断崖絶壁
両手に花とはこの事ですね(違う)
A沢のコルから長谷川ピークまでは多少登りますがすぐ着きます。危険箇所には鉄のステップや杭が打ってあるので、高度感さえ気にしなければ難なく行けると思います。
この辺では南岳からの人とのすれ違いが少しありましたが同じ方向には誰もいないので景色は独り占め同然です。周囲の山も紅葉が綺麗でしたね。
長谷川ピークから下った後はガレ場の傾斜の少ない道が多く、もう難所は終わってしまったのかという感じでした。
よく飛騨泣きを下りで使うのは怖いから槍方面から南下する方がいいと聞いたことがありますが、自分としてはあの大変な登りを疲れのピークに通過することの方が大変な気がしました。
さて南岳への登り。
終わったと思っていた難所が再び現れます。
27段くらいの長い梯子だったり鎖だったり結構な急傾斜。
どっちから行っても大変さは結局同じなのかもしれません。
南岳の手前には獅子鼻という大キレットの絶景スポットがあり、ここは必ず寄っていきたいところです。
美しい稜線と難攻不落の巨城のような岩壁の上に立つ北穂高山荘。
これだけで白米3杯はいけます。
これから北穂へ向かうお兄さんと写真を取り合い、ちょっとした会話の後握手して別れました。
なんだか粋なコミュニケーションだったなぁ。
場所が場所なだけにこのルートですれ違う方々とはちょっとした絆を感じる部分があり、お互い情報交換をするのが楽しかったです。
南岳小屋は槍ヶ岳山荘までのルートの中で唯一の小屋でベンチもあり休憩にもってこいの場所でした。
ここですらテーブル独り占めです。
そこからは気持ちの良い天空の散歩道。
景色が良いし紅葉も綺麗。
下界なら通行料を取られてもおかしくない所ただで通って申し訳なさすら感じてしまいました。
中岳へはまたガレ場を登ることになります。今までは梯子や鎖で一気に登れたから、この緩やかな長い登りは地味にしんどい。
ご褒美は辛さとセットなのが世の常だということがよくわかります。
でも景色がいいので8:2で幸せの勝ち。
中岳からは梯子などの急な下り。
大喰岳へ登り返し、飛騨乗越に下り、槍ヶ岳山荘まで登るという縦走にありがちな試練をクリアしようやく槍ヶ岳山荘についた頃にはお昼になっていました。
槍ヶ岳のガス大丈夫かな?
渋滞してないかな?
なんて心配してましたが全くの無用で、貸切とは言わないまでもこのコンディションでは考えられないほど空いてました。
登りは空身です。
でもこれまでの疲労が蓄積し、息切れしまくる。
高度感があって特に取り付きから梯子までは下を見るのが怖かったです。登りと下りはルートが分かれているのですが、登りのルートを下れる自信はなかったです。
(下りルートにはそんな恐怖を感じませんでした)
怖がりながら登った槍ヶ岳山頂は絶景でした。
今まで何度も動画や写真を見て来た場所に自分が立ってるんだという不思議な感じでした。
中学生の頃に蝶ヶ岳に登った時、そこから槍ヶ岳の頂上にいる人を見て、こんな恐ろしい所によく登れるなぁと思ったものです。
まさかそれから何十年後に自分が登ることになるなんて、当時の自分が聞いたらびっくりすることでしょう。
そこからの眺めは、東は常念岳から大天井岳、燕岳。
西は西鎌尾根から続く裏銀座の山々。
北は剱岳や立山、白馬岳の方まで。
南は富士山や穂高連峰、乗鞍御嶽。
まるで世界の中心にいる様な気待ちでした。
元々高所恐怖症だから落ち着かなかったけど、そんな自分が1時間もとどまるくらい素敵な場所でした。
もう一生味わえないかもと思って。
そして登山者同士に一体感が生まれるところでもあって、見ず知らずの人からお疲れ様と言ってもらえたり、頼まずとも写真を撮ってもらえたり、山の名前を快く教えてもらえたり、訪れるのが大変であればあるほどこういう光景が生まれるので好きです。お金と時間が許せば何度でも行きたいものです。
槍ヶ岳山荘はやっぱり北アルプスを代表する山小屋だけあって広かったし、館内放送まであってびっくりでした。
寝室に仕切りはなかったのが残念ですが、それは流石に贅沢か。
食事は美味しかったし、夕日や雲海は綺麗だったし、この日は最高の1日でした。
〜3日目(10/3(土))〜
この日は下山するだけなのでサラッと(笑)
思いの外、雲が多かったですが朝日はバッチリ見えました。
高曇りというやつでしょうか。
青空ではないが視界は開けている感じ。
もう一回槍ヶ岳に登ろうか迷った末、下山することにしました。
槍沢の下りは結構地味。
ずっと石がゴロゴロしたところをジグザグに降りていきます。
傾斜は緩めで、鎖場などは一切ありません。
今日の様な曇りなら登りやすいかもしれませんが、かんかん照りや雨の時はキツいだろうと思われます。
紅葉は綺麗で、天狗原の登山道とか気持ちよさそうでした。
槍沢大曲まで下るとそこからは平坦に近い様な道でババ平まで。
そこからは沢沿いの樹林帯をこれまた緩い傾斜でずっと横尾まで続きます。
上高地からの人とのすれ違いが多く、中にはトレランの人もいました。
横尾には思った通り物凄い数の人がいました。
何度か来てますがこんな多いのは初めてでした。
多分大多数が涸沢に向かうのでしょう。
9月の4連休みたいな事になるんじゃないかと予感しています。もはや他人事(笑)
温泉に入りたくてノンストップで上高地に着きました。
やはり高曇りで穂高の稜線は全部見えるのだけどどうもパッとしない。
贅沢なもんです。
しかし数時間経つと晴れ間も出て岳沢の紅葉がパッと鮮やかになりました。
唐松岳の時にも思いましたが、絶景スポットでは可能な限り待つ。これ重要です←ただ温泉に入ってだだけのやつ
雨に始まった登山でしたが本当に素晴らしい経験ができ満足な山旅となりました。
コメントありがとうございます。
参考にしていただけて幸いです。
高所に対する感覚は人それぞれ異なるかもしれませんが、今回のルートは落ち着いて慎重にいけば自分は平気でした。
また、10日程前の状況となりますので、寒さはまた一段と増しているかと思います。
くれぐれもお気をつけて。
よい山行になるよう願ってます
自分は来年挑戦しようと思ってました!
記録参考にさせて頂きます🤩
はい!もう最高すぎる場所でした。
来年は是非!
自分も参考にしてます。来年はもっと色んな所に行ってみたい
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する