鳳凰三山(地蔵岳・観音岳・薬師岳)
- GPS
- 11:45
- 距離
- 15.6km
- 登り
- 2,152m
- 下り
- 2,147m
コースタイム
06:38 南精進滝-06:45
07:20 鳳凰の滝
08:06 白糸滝
08:34 五色滝
10:05 鳳凰小屋-10:15
11:05 地蔵岳(2764m)-11:20
11:40 赤抜沢ノ頭-12:25
13:10 観音岳(2840m)
13:35 薬師岳(2780m)-13:45
16:00 林道
16:25 青木鉱泉
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
02:40 国立府中IC 04:00 韮崎IC 04:40 青木鉱泉 http://www1.odn.ne.jp/aokikosen/ 駐車料金:750円(1台/日) 【復路】 16:45 青木鉱泉 19:00 国立府中IC |
コース状況/ 危険箇所等 |
コース全体に道標が整備されている上、赤テープや赤ペンキが設けてあります。 登山ポストは青木鉱泉にあります。 【青木鉱泉→地蔵岳】 青木鉱泉を出発し、ドンドコ沢の左岸を進んで行きます。 出発して程なく、工事区間になりますが、そこを過ぎると落ち葉の積もった登山道が待っています。 南精進滝までの間に何度か渡渉します。 ドンドコ沢には、南精進滝のほか、鳳凰の滝、白糸の滝、五色滝の四滝が地図に記されていますが、白糸の滝だけは、登山道から離れています。 五色滝を過ぎ、樹林から飛び出すと雪原がひろがり、その後、川のような幅広のカールに様相が変わり、鳳凰小屋に到着します。 鳳凰小屋には、豊富な水量の水場が併設されていて、無料で補給させてもらえます。 地蔵岳へは鳳凰小屋から進路を右にとって向かいます。 森林限界を超えて、山頂直下の急登になると路面に砂礫が現れます。 砂礫の路面は柔らかいため、足を一歩進めるたびに3分の1位ずり落ちます。 賽ノ河原からオベリスクへは、巨岩が積み重なっています。 オベリスク頂点直下からでも八ヶ岳、北アルプス、仙丈ケ岳、白峰三山、塩見岳が望めます。 【地蔵岳→薬師岳】 地蔵岳から鞍部の賽ノ河原を経て赤抜沢ノ頭へ登り返します。 赤抜沢ノ頭から観音岳へは、露岩の稜線歩きになります。 右手には仙丈ケ岳や白峰三山が間近に迫っています。 鳳凰小屋への分岐から登り返し、観音岳に至ります。 観音岳から薬師岳へはゆるい下り坂で、路面は露岩と砂礫の稜線が続き、ハイマツが雪の間から顔をのぞかせています。 薬師岳の山頂は広く平坦で路面は白い砂れきで、日当たりがいいので雪はありません。 また、巨岩がオブジェのように散らばっています。 【薬師岳→青木鉱泉】 巨岩の一つに「青木→」と赤ペンキの指示に従い下ります。 森林限界のハイマツ帯はすぐに終わり、白樺林に突入します。 赤テープ・赤ペンキが木に施されているので、道迷いの心配はありませんが、狭い木と木の間を縫うように進みます。 2000m以下になると、突然路面から雪がなくなり、同時に広大な笹原の樹林帯に様相が変わります。 笹原の穏やかな下りが続き、林道を横切ると笹原がなくなり、倒木が多くなります。 九十九折りの下り道を抜け、廃墟を2箇所通過すると、道幅のある林道に出合います。 小武川沿いの林道を下り、途中に青木鉱泉への近道を記す道標に従って進み、ドンドコ沢を徒渉し対岸に渡ると青木鉱泉に到着します。 |
写真
感想
【計画】
連続して秀麗富嶽十二景をたどり、富士山を愛でた時、北岳など白峰三山も目にすることができます。
この時期の白峰三山はまだ雪に閉ざされ、私ごときが持っている技術や装備ではとても登れないので、少しでも近くから眺めてみることにしました。
昨夏、北岳から鳳凰三山を望んでいるので今度は逆から北岳を見てみよう、そんな気になり計画を立てました。
最も短時間で縦走できるように、青木鉱泉からドンドコ沢を登り、地蔵岳から南下して観音岳、薬師岳を巡り、中道を下る周回ルートにしました。
今回は、早発するため、自動車で出かけることにしました。
【青木鉱泉】
青木鉱泉まで、途中、未舗装の林道を通るので都会っ子の愛車・アルテッツァにとってはちょっと辛いドライブで、慎重に進んだつもりでしたが、凸凹道でお腹をこすってしまいました。
青木鉱泉駐車場には10台ほど車が停まっていました。
青木鉱泉は木造の純和風温泉宿で庭先にはテーブル・ベンチ、自販機などもあり、身支度を整えたり、登山後の一服にちょうどよく、ベースキャンプ的な存在です。
【ドンドコ沢登山道】
登山道の足元にスミレなどの花が可憐な姿を見せてくれました。
見上げると雪をいただいた山が見えますが、麓には春が訪れています。
沢の水音や鳥のさえずりを聞きながら少しずつ高度を上げていきます。
ドンドコ沢の四滝はいずれも素晴らしい景観で、落差が大きく、轟音を立てて流れ落ちています。
中でも、五色滝は圧巻で岩を伝った水が滝の下部に氷柱を立ち上がらせています。
もっと寒い時期なら別な情景を楽しませてくれる、そんな期待が膨らむ景色でした。
【鳳凰小屋】
小屋前にスタッフさんらが6人ほどいらっしゃいました。
シカよけのロケット花火を試射したり、世界地図を見ながらインド山行に花を咲かせていて実に楽しそうで、女性スタッフさんは元気いっぱいです。
小屋の御主人から「中道は人通りが少なく雪に足が埋まるから気を付けて」とアドバイスされたり、「水がおいしいから詰め替えていきなよ」と勧められました。
皆さんの人柄があまりにもいいので、もう少し居たかったのですが、ここまで来るのに遅れ気味だったので、後ろ髪をひかれる思いで発ちました。
いつか泊ってみたい山小屋です。
【地蔵岳】
オベリスクは北岳に登頂した際もよく見え、山頂直下から見上げるとその存在感に圧倒されます。
白い砂れきを土台に、山頂だけ美しい二等辺三角形のフォルムで岩が組みあがっていて、先端は尖った岩で構成されています。
登攀できるようですが、単独山行の上、技術も装備もなく、他の登山者もいないことから、行けるところまで這い上がって登り、頂点は諦めました。
【稜線歩き】
森林限界を超えた稜線歩きはテンションが上がります。
さらに今回は雪道でしたので、なおさらです。
特に観音岳から薬師岳に向かう稜線は、ゆるい下りで、どんどん進めます。
視界の左右とも景色がよく、あこがれの北岳がまだ冬の装いをまとっています。
稜線ですれ違う人はピッケルをお持ちの方が大勢いらっしゃいました。
ピッケル・・・持っていません。
今回は滑落するような雪面や凍結箇所はありませんでしたが、雪に似合うというか、絵になるというか・・・羨ましいというか・・・
もちろんピッケルは装飾品として持つものではなく実用的なものなので、本格的な雪山に行かない(行けない)私としては無用の長物なのです。
アイゼンを装着してピッケルをお持ちの方は5割り増しでかっこよく見えました。
【中道】
中道には難儀をしました。
その一つは鳳凰小屋の御主人がおっしゃっていた雪に足がハマることです。
突然のことでビックリしますし、引き抜くのに体力を使います。
引き抜いた靴の中には雪が入り込んでいて、払い出すのに時間がかかります。
しばらくズボズボしていましたが、靴跡に足を乗せて歩くことや日陰は比較的埋まらないことが徐々にわかってきました。
コツを覚えたころ、雪道が終わっていました。
また、狭い木の幹の間に登山道が築かれている上、雪上の踏み跡や赤テープ・赤ペンキが頼りです。
さらに木の枝が登山道に伸び、油断をすると枝の鞭が容赦なく顔に当たります。
枝に気を取られていると、足が雪にハマり、雪にはまらないように注意していると道を逸れている・・・
途中から慎重に進んだため、幸い時間をロスする道迷いや怪我がなく下山することができました。
【暦】
東京(東京都)
2013年5月3日(金)
日の出 4:47
日南中時 11:38
日の入り 18:29
月の出 0:36
月南中時 6:12
月の入り 11:55
今回も思い出に残る山歩きを楽しむことができました。
こんばんは。
LArcさん、もう完全な健脚派ですね。
このコースを残雪期に日帰りで歩くのは
かなりのパワーですよ。
お中道は無雪期でもキツイコースですよね。
踏み跡はありましたか。
yamaheroさん、いつもコメントをお寄せいただきありがとうございます。
また、健脚とお褒めいただき光栄です。
中道は下りだったので何とか降りてこられましたが、登りは相当タフな方でないと登り切れないのではないかと思われます。
踏み跡はあるのでそれを頼りに進めます。
しかし、途中何ヵ所か誤ったルートをたどったものを進んだり、踏み跡を見失ったり。。。
まだまだ修練が足りません。
山歩きはパワーだけでは通用しないと痛感しています。
LArcさん、おじゃまします。
残雪の鳳凰三山、いいですね〜。
私は夏と秋にしか行ったことがないので、
今度は春の残雪期に行ってみたいな〜と思ってました。
今年はちょっと無理そうですが…。
それと今回LArcさんの歩かれた、
青木鉱泉からのドンドコ沢コースからも登った事ないんです。
日帰りだときつくないっすか?
LArcさんだから可能なのでしょうか?
写真目的で山歩きしている私からすると、
鳳凰はある意味、白根三山よりも好きなんです。
山頂からの絶景レコ、堪能させていただきました!
ごちそうさまですw
gaiaさん、いつもコメントをいただきありがとうございます。
鳳凰三山、最高でした。
腕が悪いので、本当はもっと迫力のある鮮やかな写真を載せられるといいのですが・・・
日の出とともに出発できたので、何とか日帰りで行けました。
地蔵岳から観音岳、薬師岳まで右を見れば白峰三山の雄姿が目に飛び込んでくるので贅沢な山行でした。
何せ、いつもは奥多摩山域から遠く眺めているだけでしたから。
たまには足を伸ばすのもいいな、また行きたいなと思いました。
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