広堀川橋P⇔阿寺山⇔入道岳
- GPS
- 12:05
- 距離
- 14.4km
- 登り
- 1,606m
- 下り
- 1,585m
コースタイム
天候 | 1日目:曇後晴 2日目:晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
3台ほど先行あり。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
阿寺山までのルートは往路、復路とも急勾配、往路に使った夏道は特に雪崩に注意 五龍岳⇔入道岳取り付きまでは長いトラバース 入道岳取り付きから山頂までクラックが複数あり、ルート注意 |
写真
感想
この日は3月に緊急事態宣言下ということでキャンセルした山の代わりとして会のTさんを誘ってのリベンジ山行。経験豊富なTさんとの山行なので、普段ではなかなかいけないようなところにしようといろいろ模索して阿寺山からの入道岳に決定。面識のない会員間の交流と交通費削減を兼ね(どちらかというと後者のウェイトが大きい…)最近よく一緒に山に行くSさんも誘ってみたところ、やや不安気ながらも同行することに決定。
初日は夏道で阿寺山を経由して神生池で幕営の予定でスタート。久しぶりの雪山テント泊装備がズシリと重く、ペースが上がらない。逆に今回の山行についていけるか不安だったというSさんはすぐ後ろをピタリとついてくる。こんなことならもっと荷物を持ってもらえば良かったと思いつつも沢沿いに登り、1時間ほど歩いた二俣でアイゼンやビーコンを装着、ここから急登が始まる。谷沿いのルートは時折樹林が切れ、雪崩が発生しそうな雰囲気の場所もあったが、できるだけ樹林帯沿いに歩いてやり過ごす。トレースはなく、とにかく安全そうなところを選んで歩く。序盤は高度が上がらずやきもきしたが、急勾配のおかげでグングン高度が上がっていき、ようやく高度が緩み始めたところで右手に巻機山方面が見えた。ここで尾根ルートと合流し、先行者の人影も見える。すぐ上部の阿寺山にアタックするも、この時点ではあいにくの曇りで眺めは今一つ。しかし天候は好転する予報なので、翌日にまた立ち寄るつもりで先へと進む。三ノ池を越え、この日の幕営予定地である神生池を眼下に望んだところで、2名の登山者がいかにも幕営しそうな雰囲気であることに気づいた。邪魔するのも悪いし、翌日テント泊装備で登り返すのも面倒なので予定を変更して三ノ池付近に幕営することにする。時間はたっぷりあるものの酒がそれほどないので、雪洞を掘る練習をして時間を潰し、雪洞堀りの大変さをひとしきり痛感したところで乾杯。日が照っていて暑いくらいだったので、あっという間にビールがなくなり、その後は焼酎やウイスキーを雪割りで楽しむ。そうこうしているうちに天気も良くなり、Tさんに誘われ稜線に上がって上越国境を眺める。残念ながら越後駒、中ノ岳山頂には雲がかかっていてなかなか取れないので時間つぶしのために阿寺山まで散策する。山頂付近をウロウロして夕方付近になったところで雲はすっかり取れ、夕日に染まりゆく山々を楽しむことができた。
二日目はいよいよ入道岳にアタック。予定通り神生池まではすぐ、その後は五龍岳まで雪庇の脇を通って難なく到着した。次の五龍岳から入道岳の基部までは雪庇が発達しているので、その下をトラバースする。これが中々に長く、下は切れ落ちているので緊張を強いられる。入道岳の基部に到着したところでロープを準備し、いよいよ最後の核心部。前方にはテン場からも目視できた大きなクラックが入っており、稜線伝いに直登はできない。先行者のトレースも迂回するようにつけられており、我々もこのルートからアタックする。クラックを回避するために小刻みにトラバースや登高を繰り返すうねったルートはこの山行の総決算といえる難度で緊張する。ようやく山頂に登頂したものの、嬉しさよりも無事に下山することばかりに思いが及ぶ。やばそうだったらロープを使えばいい、というTさんの言葉でやや緊張もほぐれ、ダガーポジションで着実に下る。幸いまだ早い時間なので雪もそこそこ締まっており、ピッケルがいい感じでよく刺さった。入道岳の基部まで下り、五龍岳までのトラバースを越えたところでまずは一安心。テントを撤収して帰路につく。往路は結構な急登だったことと谷筋で雪崩のリスクもあるので、復路は尾根のルートに行ってみようということにして、阿寺山の下部からトレースの多くついた尾根の方のルートに進んだが、こちらもあまり変わらないほどの急斜面。入道岳の登降では弱音を吐かなかったSさんは荷物の重さや疲れが相まってこの下りのほうが怖かったとか。二日目は大分疲れたが、天気も良く、素晴らしい山行だった。
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