おじさんの沢登り・丹沢水無川本谷〜塔ノ岳
- GPS
- --:--
- 距離
- 5.4km
- 登り
- 931m
- 下り
- 914m
コースタイム
天候 | 晴れ 山頂付近は時々霧が出ました |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
戸沢山荘駐車場へは、秦野警察署戸川駐在所の交差点から山に向かって入りますがナビで駐在所を検索していけばあとは一本道です。 林道は、未舗装ですが、セダンタイプの乗用車でもお腹を摺らないゆっくり走れば大丈夫です。 本谷にはいると、主な滝にはF1,F2などと標識が付いていますが、分岐には何の看板、標識もないので、沢の案内図と地図を見ながらロートファンティングする必要があります。 各滝は、鎖やロープがあるところは慎重に登れば危険度は低いです。無理に直登しないようにしましょう。 |
写真
感想
思いがけず梅雨が明け週末の天気も良好との予報が出たので行き先を物色するものの
どこへ行っても混雑は避けられそうもない。
きっと帰りの高速道路も渋滞するに決まっている。
考えに考えた末たどりついた行き先は丹沢になった。
夏の丹沢の尾根は歩きたくないので当然行き先は沢登りになる。
私の沢登りは危ない沢には近づかないし、努めて滝の登攀はしない。
まして高齢者の部類に入ったので沢登りというよりか沢歩きと言った方が良いかも知れない。
まあ、暑い尾根を歩くよりか涼しい沢歩きの方が気持ちよいに決まっているので、十数年ぶりの沢登りとなった。
秦野警察署戸川駐在所横から林道に入り、午前6時には、昔、子どもたちとよくキャンプをした戸沢の河原に到着する。
ここは車のすぐ横にテントが張れるし、すぐ目の前に綺麗な流れがあって子ども水遊びをするのにもってこいである。
ちょっと足を延ばせば冒険気分で本谷のF1まで行ける。
そして何よりこのキャンプ場は無料なのである。
キャンプをしている車やハイカーの車が20台くらいとまっている。
キャンパーは目が覚めたばかりのようだ。
何組かのハイカーが出発準備をしていた。
以前は、地下足袋に草鞋で歩いたが、いまはどちらも手持ちがないので、
バシャバシャ水に入ってもいいような軽ハイキングシューズで登ることにした。
見覚えのある登山道を歩き始めると、まもなく下山路に使う天神尾根を左に分け
さらに源次郎沢を左に分けると大きな堰堤に出る。
以前は、堰堤のすぐ左側を登ったような気がするが、今は左の土手に鎖が取り付けてあり高巻きするようになっていた。
堰堤を過ぎたら沢の中を適当な足場をひろって登っていけばF1に出る。
いま考えるとよくここまで妻や小学生の子どもたちを連れてきたかと思い出される。
子どもたちは元気で、滝壺に入って水遊びをしたり、鎖を伝ってF1を登ったりしたものだ。
F1で私と同じような歳の男性が先に登っていったが、この男性はF1の上でセドノ沢に入っていった。
F1は左の岩場に鎖が付いているし足場もしっかりしているので快適に登れる。
登り切ったところに細めの落ち込みがあるので慎重に向かいの岩に足を運べば問題はない。
F1の上で沢はすぐに二分し、右にセドノ沢を分ける。
このセドノ沢は上流で右又と左又に分かれるがどちらもさして危険な場所はなく、割と容易に表尾根まで登り着ける。
若いときには半日でこの右又と左又を登った覚えがある。
左の本谷にはすぐにF2となる。高さ5mの小さな滝だが右側はちょっと怖い。
途中に残置シュリンゲが2カ所あるが登り切る場所に手がかりがないので落ち込みにたどり着かない。
滝の左側の残置ロープを利用して登れば難なく登れるが、登り始めに右半身にシャワーを浴びることになる。
大きな岩の下を通り抜け、しばらくゴーロの沢を登っていくとF3に出る。
滝の手前が右か壁から崩れてきた土砂に埋まっているので滝の様子はよく見えない。
F3を越えれば続いているF4,F5は難なく越えられるそうだが、このF3がくせ者だというので安全を見て左に高巻く。
適当なところでF3上に戻ろうかと思ったが下りる道が見つからなかった。
しかたなく、そのまま土手を登ったら立派な登山道に出た。
廃道になった書策新道だ。
このまま歩けばF5上に出るはずなのでそのままF4,F5も巻くことにした。
F5上の河原に出たら書策新道を登ってきたという男性が休んでいた。
なんでも沖源次郎に行きたいそうだが取り付きがわからないそうだ。
私もよくわからないが手持ちの地図をたよりに歩きながら途中まで同行することにした。
可愛らしい滝を乗り越えて左から水のない大きくガレた沢があった。
どうもこれが沖源次郎だと思われるが、確かに取り付きがわからない。
この上に水の流れがあるとは思われないガレである。
このガレ沢を見送ってちょっと歩いたら沢が二分した。
右の沢は大きく、左の沢は暗く狭い。案内板は全くない。
二人で話し合った結果、この左の沢が沖源次郎ということになり、この男性と別れて私は右の沢に入った。
これが大きな間違いだったことが間もなく判ることになるのだが・・・。
右の沢は明るく気持ちがよい。
振り向けば沖源次郎にはいった男性が左に巻いているのが見えた。
視線をあげると緑の木々の間から秦野から相模湾へ至る街並みが見える。
ところがいくら登っても木ノ又大日沢が入って来ない。
沢は狭まってくるし本谷をたどっているとしてもF6が出てこない。
流れも細くな始め、ちょっと目印になりそうな三角錐の岩があった。
手持ちの地図を確認し解説を読み直したら、どうも登っているのは木ノ又大日沢で、
さっき沖源次郎と思って別れた男性が入った沢が本谷のようだった。
このまま登っても良かったが、今日は、正確に本谷をたどりたかったので分岐まで戻ることにした。
ロスタイムは15分ほどなので時間的にはどうってことはない。
F6の巻き道は左側だというので分岐から直接巻き道を登り始めた。
沢に戻ったのはF6のちょっと上方だったのでF6の写真はない。
F7は崩壊して滝の形相はしていない。
流れが大岩の間をぬっている。左から綺麗な流れを持った金冷シ沢を合わせ、
狭まった沢を登って行くと沢が扇状に開け、正面に本谷の大滝F8 12mが姿を現す。
流れは細いが高さは十分である。途中二段になって落ち込むF8は見応え十分である。
当然直登は無理なので右手のルンゼを登り、フィックスロープが張られた小尾根を登り、
ロープを頼りに赤土ルンゼをよじ登ればF8の上に出られる。
十数年前に巻いたときにはロープはなかったような気がする。
かなりの藪漕ぎを強いられた印象が強く残っている。
F8の上で右手から小沢が入ってくる。
これが本に書いてある分岐がどうか判断に迷うところだが、
本には「塔ノ岳へのルートは通常は右ルートをとる」と書いてあったので右の小沢を登る。
しかしいくら登ってもF9が出てこない。
どうも本当の分岐はもう少し上流にあったのかも知れない。
でもこの先、丹沢の沢はどのルートをとっても流れがなくなるとガレ場になり、
藪をこいでがむしゃらに登れば表尾根の登山道へ飛び出すのだった。
案の定、ガレ場を離れて尾根に取り付くとあちこちにトレースがある。
ウツギの花が最盛期でとても綺麗だ。
みどり豊かな尾根を適当に登り詰めたら、ちゃんと表尾根の立派な登山道へ飛び出した。
塔ノ岳山頂の尊仏山荘が見えている。
十数年ぶりに訪れた塔ノ岳の山頂には、あっとおどろく程、多くの登山者がいた。
広い山頂なので窮屈な感じはしないが、なにしろ人が多い。
ちょうど昼近かったのでお弁当を広げている人が多いところに、後から後から登山者が登ってくる。
100人以上200人以下の人々が、雲間にかいま見える富士山や周囲の山々を眺めては感嘆の声をあげているる。
だが、どこにでもいるように、山の話しとかけ離れた下界の下世話な話に叫声をあげている輩がいる。
山の雰囲気が台無しである。
とうてい景色を眺めながら自然を堪能するような雰囲気ではないので早々に退散することにした。
よほど人の少なそうな作治尾根経由で下ろうかと思ったが、
高速道路が渋滞する前に帰りたかったので時間的に短い天神尾根経由で戸沢に戻ることにした。
この暑い中、大倉尾根を登ってくる人は後を絶たない。
きっと今日一日で数千もの登山者がこの大倉尾根を利用していることだろう。
丹沢でこれだから、自然遺産に登録された今年の富士山はきっと凄い人出だろう。やだやだ。
昨日、同僚と昼から馴染みのお寿司屋さんでたらふく飲んだ上、久しぶりに昼寝をしたため夜寝付かれず、
今日は寝不足状態で登ったのできつかった。
半日で2本も沢を登った若い時とはほど遠く、ちょっと歩けば休んでばかり。
まさに蝸牛のようなのろのろ登山の1日でした。
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