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Yamareco

記録ID: 322485
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アルパインクライミング
ヨーロッパ

ガイドなしマッターホルン(Matterhorn4478m)単独ブライトホルン(Breithorn4164m)ヨーロッパアルプス[後編]

2013年07月05日(金) ~ 2013年07月16日(火)
 - 拍手
riC その他1人
GPS
272:00
距離
20.1km
登り
1,905m
下り
0m

コースタイム

7/7(日)メンヒと7/8(月)ユングフラウは別レコ参照
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-322483.html)
7/11(木)
12:30シュバルツゼー - 14:30^15:30ヘルンリ小屋 - 15:30^17:30偵察(第2クーロアールまで)
7/12(金)
4:15ヘルンリ小屋 - 8:15^8:30ソルベイ小屋 - 10:30^10:45肩の雪田 - 12:20^12:30マッターホルン頂上 - 18:00ソルベイ小屋 - 24:30ヘルンリ小屋
7/13(土)
9:30ヘルンリ小屋 - 10:00^12:00大休憩 - 12:30シュバルツゼー
7/14(日)
9:30マッターホルングレッシャーパラダイス - 10:30^11:00ブライトホルン頂上 - 11:00^11:50ハーフトラバース - 12:40マッターホルングレッシャーパラダイス
天候 7/5(金)晴→出国
7/6(土)晴→メンヒ(Monch4107m)
7/7(日)晴→ユングフラウ(Jungfrau4158m)
7/8(月)晴後雨
7/9(火)晴後雨
7/10(水)晴後雨→マッターホルン(Matterhorn4478m)
7/11(木)晴→マッターホルン(Matterhorn4478m)
7/12(金)晴→マッターホルン(Matterhorn4478m)
7/13(土)晴→ブライトホルン(Breithorn4164m)
7/14(日)晴
7/15(月)晴
7/16(火)曇→帰国
過去天気図(気象庁) 2013年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 飛行機
ヘルンリ小屋代80sfr
7月初旬は小屋も余裕有でお勧め
コース状況/
危険箇所等
■危険箇所
今年は異常な積雪量だそうだ。ベビーカーでも可能というふもとのハイキングコースでさえ残雪があったり、
7月中旬なのにミテルレギ小屋がまだ開いていなかったり・・・

マッターホルン下部にも残雪が多く残っており、キックステップでトラバースをこなす。
4000m付近肩の雪田でアイゼン装着。
むしろ雪田までアイゼンを出さないと歩けないようなレベルならマッターホルンは無理でしょう。

踏み後は錯綜しており迷いやすい。(特にソルベイ小屋から下部は初見ではかなり苦労するはず)
出発はヘッドランプを頼りに登るのでルートファイティング能力が試される。
帰りも日が暮れると厳しいルートファイティング。頑張りましょう。

登りはコンテとスタカットを織り交ぜて。
下りは30回程の懸垂下降とコンテで。

私みたいに自力で登るという人で何か知りたい事があればコメントまたはメッセージで。できる限りの事は教えます。
ガイド登山の人は私のような素人の生半可な情報より何百倍も詳しい情報を聞けるので、プロのガイドに聞いてください。
7/11
ツエルマットからマッターホルン
雲で隠れています
4
7/11
ツエルマットからマッターホルン
雲で隠れています
マッターホルン取り付き
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マッターホルン取り付き
この日の夕焼けは綺麗だった
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この日の夕焼けは綺麗だった
燃えるモンテローザ
マッターホルン登頂の前祝か
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燃えるモンテローザ
マッターホルン登頂の前祝か
7/12
ソルベイ小屋の下部で山に朝日が当たる
頂上はまだ見えません
10
7/12
ソルベイ小屋の下部で山に朝日が当たる
頂上はまだ見えません
ソルベイ小屋直下
登ってます
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ソルベイ小屋直下
登ってます
振り返ればずいぶん上がってきた
7
振り返ればずいぶん上がってきた
ソルベイ小屋から相棒のリード
7
ソルベイ小屋から相棒のリード
肩の雪田前でしょうか
登ってます
イイ高度感です
9
肩の雪田前でしょうか
登ってます
イイ高度感です
どんどん高度を上げる
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どんどん高度を上げる
肩の雪田からは自分がリード
6
肩の雪田からは自分がリード
相棒を確保します
頑張れ!
6
相棒を確保します
頑張れ!
頂上直下で相棒を確保してます
4
頂上直下で相棒を確保してます
相棒を確保、最後の登り
この時点でもう叫んでいた気がする(笑
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相棒を確保、最後の登り
この時点でもう叫んでいた気がする(笑
だって頂上はもうすぐだもん
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だって頂上はもうすぐだもん
相棒はホッとした顔
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相棒はホッとした顔
頂上の隣の峰で
イェーイ!
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頂上の隣の峰で
イェーイ!
イェェェース!
イタリア側の十字架が見える
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イェェェース!
イタリア側の十字架が見える
頂上で日の丸!
眼下にはツェルマットの街が
モンテローザ、リンプシュホルンなどなど
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眼下にはツェルマットの街が
モンテローザ、リンプシュホルンなどなど
さぁここから懸垂下降の連続が始まる
気を引き締める
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さぁここから懸垂下降の連続が始まる
気を引き締める
この日最後の写真
懸垂下降ですね
この後24時半まで頑張りました
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この日最後の写真
懸垂下降ですね
この後24時半まで頑張りました
7/13
ヘルンリ小屋から昨夜登ったマッターホルンを見上げる
16
7/13
ヘルンリ小屋から昨夜登ったマッターホルンを見上げる
小屋から先端をズーム
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小屋から先端をズーム
登った後の山はまた異なる趣を感じる
格別ですね・・・
2時間も眺める
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登った後の山はまた異なる趣を感じる
格別ですね・・・
2時間も眺める
ツエルマットの街からマッターホルン
9
ツエルマットの街からマッターホルン
7/14
ロープウェイでここまで来れます
ブライトホルンとポルックス、カストール
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7/14
ロープウェイでここまで来れます
ブライトホルンとポルックス、カストール
ブライトホルン頂上
モンテローザはやはりでかい
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ブライトホルン頂上
モンテローザはやはりでかい
昨日登ったマッターホルン
左はデントヘレン右は・・・
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昨日登ったマッターホルン
左はデントヘレン右は・・・
ブライトホルンのハーフトラバースの先は面白いです。
ブライトホルンで物足りない人はぜひ
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ブライトホルンのハーフトラバースの先は面白いです。
ブライトホルンで物足りない人はぜひ
帰りの飛行機で
シャンパンでお祝い!
8
帰りの飛行機で
シャンパンでお祝い!

感想

本当はアイガーに登りたかった。しかし今年は雪が多く、ガイドでさえ登っていない・・・
残念ながらマッターホルンへ転戦となった。こちらはギリギリ大丈夫かなという小屋番さんの回答。
マッターホルンも登ってみたい山だった。さぁっ!

7/11(木)
ロープウェイでシュバルツゼーの駅で下車。モンテローザ、リスカム、ブライトホルンを眺めながら一歩一歩踏みしめてヘルンリ小屋へ。
マッターホルンは雲に覆われその全貌を見せない。下部を見る限り雪はアイガーほどは付いていないようだ。
これは登れるかな・・・?
小屋に入ってチェックイン。小屋番のお姉さん曰く雪はあるけど大丈夫と言われる。Yessss!!
休憩する間もなく偵察へ2時間ほど登る。目印のケルンを積み上げたりして地形を頭に叩き込む。
食事はマッシュポテトとシチュー。おかわりも可能で元気百倍!
この日の夕焼けはとても綺麗でガイドの人も写真を撮るくらいだった。

7/12(金)
朝3時起床。3時半から食事。スイスの山小屋は朝食を早く用意してくれるから本当に嬉しい。
日本の山小屋と全然違う。小屋もとても綺麗だし、これならお金を出そうという気になる。
4時出発。今日はガイドパーティ3組と他2組だけ。静かな登攀が期待できる。
暗闇の中ヘッドランプを付けてトップで登攀開始。前日に下見していたこともあって迷わずにぐんぐん行ける。
1箇所ざれたクーロアールに入り込むも、そこを突破すると踏み後にのっかる。
コンテでぐんぐん標高を稼ぐ。稜線上で日の出を迎える。予報通り最高の天気だ!
ソルベイ小屋直下の嫌なところでスタカットに切り替えトップ交替。ソルベイ小屋でこの日の唯一の座っての休憩。
ちなみにヘルンリ稜を登る人は小屋の使用は禁止。北壁登攀または怪我した時のみ可能。
ソルベイ小屋から上は稜線上を気持ちよく登る。肩の雪田でアイゼンを履く。
ここからまたトップでガンガン行く。雪は事前情報より大量にある。やはり今年は多い。
北壁側は凍り付いているので、こちらの側を通過するときはスリップ注意。
頂上のすぐ側に抜け、頂上が見えたとき・・・思わず絶叫!YooooooHooooooo!!
パートナーを確保しつつ興奮が収まらない。頂上の1歩はパートナーに譲る。
頂上でお互いにしっかりと抱き合う。相棒とマッターホルンありがとう。
お互いに写真を撮り、一息ついて下山開始。ここはユングフラウみたいに1時間ものんびりできない。
最後に頂上をポンポンと叩いて下山。また来るよー!
下りは登りより大変。懸垂下降の連続。またひょいひょい登れた箇所も下りは慎重を要する。
前のパーティーの懸垂下降待ちなどをしていると時間はあっという間に過ぎていった。
ソルベイ小屋を過ぎたところで日は沈み始める。
夜中のヘッドランプでの懸垂下降は慎重を要する。下降地点は合っているか何度も確かめて懸垂を行う。
最後の踏み後も無いざれざれのクーロアールの下降は本当に参った。
本当に合っているか登り返して確認するもやっぱり合ってそうかな・・・
迷っていると下から懸垂下降ポイント見つけたとの相棒の声が。そこにはナッツとピトンで作った残置支点が・・・
これを補強して下降すると、さら下降地点の先に踏み後らしきものが。
そこに降りると朝登った道である事を確信する。やったーこれで無事帰れる。
そこからは迷うことなく1時間程で下山。行動時間20時間半お疲れ様でした。
小屋についても目が冴えていてすぐには寝れなかった。

7/13(土)
この日はチェックアウトの時間まで小屋でのんびりする。
帰りものんびり歩いて帰る。
途中振り返るとマッターホルンの素晴らしい雄姿が・・・
登った後に見るとまた違った気分で見る事になる。2時間近く座り込んで眺める。
この時初めて、ああぁ・・・登ったんだという実感が湧いた。

7/14(日)
ツェルマットで汗を流した後、この日はブライトホルンに。相棒は仕事の関係上1日早く帰国。
ブライトホルンはロープウェイのおかげで1時間ちょっとで頂上へ。
クレバスさえ注意すれば問題なし。ハーフトラバースに行くと少し楽しめる。

楽しいスイス旅行はこれで終わり。
また来年もスイス行きたいですねー:)

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コメント

ゲスト
ricさん
はじめまして

すごい!!それ以上に言葉がでないです。
朝ちょっとだけレコを拝見したので仕事終わったらゆっくり拝見させてもらいますが、サブイボがでるくらいすごい!!

世界の山に現実味を感じなかったのが興味わきまくりです。アコンカグアの時もそうですがすごいっす。

2013/7/18 7:45
自力
マッターホルンPHおめでとうございます。

ヘルンリ稜、てっきりガイド付きでないと
入山できないものと勘違いしていましたが、
そんなわけないですね。

しかし、20時間行動、30回懸垂、
おつかれさまでした!!

アイガーも落してくださいね
2013/7/18 8:24
riC君、おはようございます。
お元気でなによりですって、マッターホルンにガイドなしで行かれたんですねヽ(;^o^ヽ))) (((/^o^;)/ナントー
毎回ビックな山行記録で、ワクワクしながら読んでいます

登頂、本当におめでとうございます(^-^)//""パチパチ

それにしても、行動時間20時間半は、”おばさん”には到底無理です
2013/7/18 12:19
>meta_bomanさん
こんばんわー

>すごい!!それ以上に言葉がでないです。
ありがとうございます:)

>世界の山に現実味を感じなかったのが興味わきまくりです。
ヨーロッパアルプスは思ったより近いですよー
飛行機で15時間くらいです。
奥の山に登らなければ、登山鉄道が発達しているので取り付きも苦労しません。
meta_bomanさんもいかがですか?
本当に感動しますよ!
2013/7/19 3:07
>tyakuさん
こんばんわー
ありがとうございます。

>ヘルンリ稜、てっきりガイド付きでないと入山できないものと勘違いしていましたが、
そんなことないですよ。私達以外にもう1パーティもガイドなしでした。
ただ、圧倒的に少ないです。
苦労も多いですが登れたときの気分は最高です。

>アイガーも落してくださいね
いつかは登りたいです!
それまで国内で精進あるのみです。
2013/7/19 3:13
>stefanieさん
こんばんわ!

>お元気でなによりですって、マッターホルンにガイドなしで行かれたんですね
この為に少し縦走はお休みしてました。
パートナーの足を引っ張らないように練習あるのみでした。

>登頂、本当におめでとうございます
ありがとうございます:)
山頂で吼えたのは厳冬期の北岳以来かな。

>行動時間20時間半
まだまだ歩けますよー:>
でも判断力の方が先に鈍りそう><

それにしても南アルプス南部縦走してるじゃないですか!
羨ましい〜
自分も夏歩いてみたいですー
最高でした!
2013/7/19 3:21
登頂おめでとうございます!
riCさん、こんばんは。

やりましたね ガイドなしでマッターホルン!!!

いやあ、驚きました いつも驚かされますが、
今回もまたまたレコ楽しませていただきました。
これからも最新のレコを早く拝見したいので、
ついでにフォローに登録させていただきました。

今年は雪が多いのですね。
私は妻とともに今週の木曜日出発し、日曜日からモンブランへ登頂してきます。もちろん天気次第ですが。
そしてriCさんとはちがってガイド登山ですが。
雪が多い方が歩きやすいかもしれないと期待しています
2013/7/21 18:19
>shigetoshiさん
こんばんわー

>やりましたね
ありがとうございます。

>ついでにフォローに登録させていただきました。
いつのまにこんな機能が・・・ヤマレコ日々進化していますね。

>日曜日からモンブランへ登頂してきます
おおぉぉぉ!頑張ってください!
ガイドいるなら安全ですね:)
スイスのガイドの実力は相当なもんです。客を懸垂下降させ、自分はだだっと降りていくあの姿は驚かされます!シャモニーの街も楽しんできてくださいね!
レコ楽しみにしています:)
2013/7/23 0:39
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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