三百名山にも漏れた奥只見の不虞な名峰・荒沢岳
- GPS
- 10:00
- 距離
- 8.8km
- 登り
- 1,199m
- 下り
- 1,199m
コースタイム
天候 | 曇り一時小雨 下界は晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
登山口の駐車場は、車中泊、テント泊禁止です。 銀山湖船着き場に大きな無料駐車場があるのでそちらを利用すると良いでしょう。近くに日帰り温泉もあります。 または、銀山平旅館街のなかにある日帰り温泉「白銀の湯」の駐車場も利用可能です。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
○このコースの問題な箇所は、何と言っても前瑤猟眠瓩任靴腓Α鎖場、梯子場の連続ですが、特に、前後半の柱状節理の鎖場はイヤになるほど長いので気を引き締めて取り付きましょう。単独の初心者は避けた方が賢明でしょう。 ○前瑤鬚垢て山頂までの間も左右が切れ落ちた痩せた尾根もあります。風の強い日は特に気を付けましょう。 ○銀山湖畔と銀山平旅館街に日帰り温泉があります。下山後の利用価値大です。 ○銀山平には、コンビニはもとより、売店、食堂などは一切ありません。入山時に小出で用意しておきましょう。小出には、日帰り温泉、コンビニ、お食事処、道の駅、農協スーパーなどがあります。 |
写真
感想
荒沢岳は日本百名山には入っておらず、かと言って三百名山にも入っていない。
それでも深田クラブが選定した日本二百名山では、奈良県の山上ヶ岳と入れ替わって荒沢岳が選ばれた。
山と渓谷社が発行している「新・分県登山ガイド」では新緑の荒沢岳が表紙を飾っている。
このガイドブックのガイド時間でも往復9時間30分もかかるので相当手強い感じがする。
奥只見の山は平が岳を除いてあまり人気がないようだ。
私が登ったこの日の入山者は5名ですべて60歳以上の男性だった。
丹後山から縦走してきた単独行のおじさん以外はすべて銀山平からの入山者で、うち一人は前瑤虜疹譴任△瓦鮟个薫き返してしまった。
登山口は、すぐ近くの伝之助小屋が地主さんのようで、テント泊、車中泊は禁止である。
駐車場に設けられたトイレは使用料を置いて来たくなる様な素晴らしく綺麗な水洗トイレである。
このトイレで用を済ましていよいよ出発だ。
ブナやトチの樹林帯の急登からはじまるが、昨日、未丈ヶ岳で足慣らしをしたので快調に登って1090mの三角点がある前山に着く。
正面に尖った松の木が生えた前瑤そそり立ち、山頂がその左後ろ見えている。
ここから山頂まで4時間40分もかかるのだからかなり遠い。
前山の先は緩やかにアップダウンを繰り返し、気が付かないうちに最低鞍部を通り過ぎ、前瑤隆箴譴瞭口に着いた。
「これより岩場・注意」の札が木に打ち付けてある。
準備するにも休憩するにも丁度良い場所だ。
ストックを仕舞い、指だし手袋をはめて前瑤膨んだ。
まずは鎖と梯子で交互に出てくる。
意外と足場がしっかりしているので鎖はなくても登れそうな場所だが、梯子場は梯子がないと絶対登れない。
ひやひやしながら20分ほど登るとひと休みできる前直前の尾根にでる。
前自体は直登できないのでその山腹をトラバースして前瑤寮茲糧根に登ろうというのがここのルートだが、最後の長〜い、長〜い柱状節理の岩場に取り付けられた鎖場には閉口した。
足場はしっかりしているものの、当然落ちたら一巻の終わりである。
緊張の連続で喉がからからに乾く。
何度も息をついて呼吸を整える。ガイドブックには40分と書いてあるが、とてもとても40分では越えられそうもない。
荒沢岳一番の難所がこの前越えだが、これは初心者では絶対に登れないし、近づかない方が無難でしょう。
途中撤退した方もこのトラバース道をみて引き返したようだ。
這々の体で前瑤魃曚┐討盪劃困泙任△2時間も登るのだ。
山頂らしき鋭鋒が目の前に見えるがまだまだ厳しそうだ。
荒沢岳は、両翼を広げた鷲のような山容をしているが、この横に長い稜線まで出れば山頂はあとわずかである。
しかし、両側が切れ落ちたような痩せ尾根は緊張する。
ニッコウキスゲがちらほら咲いている。
最後の鎖場を乗り越え、空が大きく見えるようになったら山頂である。
正面にまだ雪が残った丹後山から中ノ岳、越後駒ヶ岳が大きく見える。
枝折峠から駒ヶ岳への稜線がとても長い。
360度の展望と言いたいところだが、平ヶ岳から尾瀬の方面が全く見えない。
北の方にはいく重もの山が折り重なっているが、まだ登っていない山ばかりなので山座同定が全く出来ない。
唯一、昨日登った未丈ヶ岳が綺麗な三角錐の山容を見せていた。
20万の地形図を持ってくれば良かった。
定番のお稲荷さんを食べ下山にかかるのだが、また、あの長〜い鎖場を下りるのかと思うとちょっと気が重い。
下り始めて30分もすると雨がぱらついてきた。振り返ると山頂を雲が覆っている。
今日は、雨衣の上衣に替えてポンチョを持ってきたが、考えたらあの岩場をポンチョで下ったら足下が見えなくて苦労しそうである。
雨が強くならないよう祈りながら前瑤妨かった。
幸い雨は、雨衣が入らない程度にとどまっているので慎重に鎖場を下りる。
足場がしっかりしているのでさほどの苦労はないがやはり緊張する。
登山口に戻ったのが午後3時37分。ちょうど10時間のアルバイトであった。
明日は、天気が良ければ本命の平ヶ岳に登る予定だが、インターネットで天気予報を確認したら、曇り又は雨の予報だった。
平ヶ岳だけは、天気の良い日に登りたいので今回はパス。
銀山平にある日帰り温泉施設「白銀の湯」で汗を流し、小出の手打ち蕎麦屋さん「薬師」で天ざるをを食べ、関越自動車道に乗ったとたん大雨になった。
平日の高速なので渋滞はなかったものの、途中、速度規制がかかるくらいの大雨の地点が何カ所かあった。
「これじゃあ、明日の平ヶ岳は無理だったろう。楽しみは取っておこう」と勝手な解釈で自分を慰め帰路についた。
追伸:そのほかの山の記録は私のHP「蝸牛の足跡」にも色々出ています。
興味ある方は、ちょっとのぞいてみてください。
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