ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 330226
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲信越

三百名山にも漏れた奥只見の不虞な名峰・荒沢岳

2013年08月05日(月) [日帰り]
 - 拍手
GPS
10:00
距離
8.8km
登り
1,199m
下り
1,199m

コースタイム

起床(4:30)→登山口出発(5:37)→前山三角点(6:20〜6:30)→前取付き(8:10〜8:20)→前山頂(9:10〜9:20)→荒沢岳山頂(11:22〜11:42)→前堯13:00)→前取付き(13:50〜14:00)→前山三角点(15:00)→登山口(15:37)
天候 曇り一時小雨 下界は晴れ
過去天気図(気象庁) 2013年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
関越自動車道小出ICから奥只見シルバーラインを通って1時間弱で銀山平にでます。銀山平の伝之助小屋の手前左側に登山口、駐車場、トイレ、登山ポストがあります。
登山口の駐車場は、車中泊、テント泊禁止です。
銀山湖船着き場に大きな無料駐車場があるのでそちらを利用すると良いでしょう。近くに日帰り温泉もあります。
または、銀山平旅館街のなかにある日帰り温泉「白銀の湯」の駐車場も利用可能です。
コース状況/
危険箇所等
○このコースの問題な箇所は、何と言っても前瑤猟眠瓩任靴腓Α鎖場、梯子場の連続ですが、特に、前後半の柱状節理の鎖場はイヤになるほど長いので気を引き締めて取り付きましょう。単独の初心者は避けた方が賢明でしょう。
○前瑤鬚垢て山頂までの間も左右が切れ落ちた痩せた尾根もあります。風の強い日は特に気を付けましょう。
○銀山湖畔と銀山平旅館街に日帰り温泉があります。下山後の利用価値大です。
○銀山平には、コンビニはもとより、売店、食堂などは一切ありません。入山時に小出で用意しておきましょう。小出には、日帰り温泉、コンビニ、お食事処、道の駅、農協スーパーなどがあります。
山と渓谷社発行の分県別ガイドブックの表紙にもなっている立派な山です。
2013年08月07日 15:17撮影 by  Canon IXY 430F, Canon
1
8/7 15:17
山と渓谷社発行の分県別ガイドブックの表紙にもなっている立派な山です。
登山口からしばらくはブナやナラの樹林帯の急登です。
2013年08月07日 15:22撮影
8/7 15:22
登山口からしばらくはブナやナラの樹林帯の急登です。
これは何でしょう。トマトのように真っ赤なキノコ?。帰りには誰かが採ってしまいありませんでした。
3
これは何でしょう。トマトのように真っ赤なキノコ?。帰りには誰かが採ってしまいありませんでした。
と思えば、こんなに鮮やかな青色のヤマガクアジサイが咲いていました。
2
と思えば、こんなに鮮やかな青色のヤマガクアジサイが咲いていました。
1時間弱で1090mの三角点がある前山に着きます。休憩するのにちょうどよい場所です。
1
1時間弱で1090mの三角点がある前山に着きます。休憩するのにちょうどよい場所です。
前山からは、はるか遠くに荒沢岳の山頂が見えます。
2013年08月07日 15:05撮影
3
8/7 15:05
前山からは、はるか遠くに荒沢岳の山頂が見えます。
小さなアップダウンを繰り返すと前瑤ぐっと近づきます。
2013年08月07日 15:04撮影
3
8/7 15:04
小さなアップダウンを繰り返すと前瑤ぐっと近づきます。
最低鞍部を過ぎてちょっと登ると前瑤隆箴譴亮萇嫖世肪紊ます。ここでストックなどは仕舞いましょう。
最低鞍部を過ぎてちょっと登ると前瑤隆箴譴亮萇嫖世肪紊ます。ここでストックなどは仕舞いましょう。
早速鎖が出てきますが、これはまだまだ序の口です。
早速鎖が出てきますが、これはまだまだ序の口です。
長い梯子も出てきます。
1
長い梯子も出てきます。
鎖場と梯子場が順番のように出てきますが慎重に歩けば大丈夫です。
2013年08月07日 15:04撮影
8/7 15:04
鎖場と梯子場が順番のように出てきますが慎重に歩けば大丈夫です。
振り返ると奥只見のダムや山並みが墨絵のように望めます。
振り返ると奥只見のダムや山並みが墨絵のように望めます。
一旦前手前の稜線に出ます。ここで前半終了ですが、ここからが問題の前岸壁のトラバースが始まります。
2013年08月07日 15:30撮影
3
8/7 15:30
一旦前手前の稜線に出ます。ここで前半終了ですが、ここからが問題の前岸壁のトラバースが始まります。
フィックスロープをたどって柱状節理の長〜い鎖場に向かいます。
2013年08月07日 15:30撮影
1
8/7 15:30
フィックスロープをたどって柱状節理の長〜い鎖場に向かいます。
垂直に近い柱状節理の岩場を鎖を頼りに登ります。これは超望遠で対岸から撮影したものです。
4
垂直に近い柱状節理の岩場を鎖を頼りに登ります。これは超望遠で対岸から撮影したものです。
前瑤鯆眠瓩垢襪醗戝覆隼劃困間近に見えます。でもここからまだ2時間はかかります。
2
前瑤鯆眠瓩垢襪醗戝覆隼劃困間近に見えます。でもここからまだ2時間はかかります。
山頂間近の鎖場。最後まで緊張します。
2013年08月07日 15:03撮影
2
8/7 15:03
山頂間近の鎖場。最後まで緊張します。
狭いながらも展望抜群の山頂です。達成感が十分味わえる山頂です。
2013年08月07日 15:03撮影
7
8/7 15:03
狭いながらも展望抜群の山頂です。達成感が十分味わえる山頂です。
向かい側に越後三山が雲間に見えたり隠れたり。残念ながら平ヶ岳や尾瀬の山々は見えませんでした。
2013年08月07日 15:06撮影
1
8/7 15:06
向かい側に越後三山が雲間に見えたり隠れたり。残念ながら平ヶ岳や尾瀬の山々は見えませんでした。
キンコウカがとても綺麗でした。
2
キンコウカがとても綺麗でした。
行きには気が付かなかったタケシマランが真っ赤な実をつけていました。
1
行きには気が付かなかったタケシマランが真っ赤な実をつけていました。
登山口に近い場所に取水場があります。ここの冷たい水で汗を拭きました。
登山口に近い場所に取水場があります。ここの冷たい水で汗を拭きました。
銀山平には、木の香りがする日帰り温泉「白銀の湯」があります。食堂はありませんが、広い休憩室でゆっくり休めます。
3
銀山平には、木の香りがする日帰り温泉「白銀の湯」があります。食堂はありませんが、広い休憩室でゆっくり休めます。
天然温泉の内風呂と露天風呂があります。料金は650円でした。
3
天然温泉の内風呂と露天風呂があります。料金は650円でした。
撮影機器:

感想

荒沢岳は日本百名山には入っておらず、かと言って三百名山にも入っていない。
それでも深田クラブが選定した日本二百名山では、奈良県の山上ヶ岳と入れ替わって荒沢岳が選ばれた。
 
山と渓谷社が発行している「新・分県登山ガイド」では新緑の荒沢岳が表紙を飾っている。
このガイドブックのガイド時間でも往復9時間30分もかかるので相当手強い感じがする。

奥只見の山は平が岳を除いてあまり人気がないようだ。
私が登ったこの日の入山者は5名ですべて60歳以上の男性だった。
丹後山から縦走してきた単独行のおじさん以外はすべて銀山平からの入山者で、うち一人は前瑤虜疹譴任△瓦鮟个薫き返してしまった。

登山口は、すぐ近くの伝之助小屋が地主さんのようで、テント泊、車中泊は禁止である。
駐車場に設けられたトイレは使用料を置いて来たくなる様な素晴らしく綺麗な水洗トイレである。
このトイレで用を済ましていよいよ出発だ。
 
ブナやトチの樹林帯の急登からはじまるが、昨日、未丈ヶ岳で足慣らしをしたので快調に登って1090mの三角点がある前山に着く。
正面に尖った松の木が生えた前瑤そそり立ち、山頂がその左後ろ見えている。
ここから山頂まで4時間40分もかかるのだからかなり遠い。
 
前山の先は緩やかにアップダウンを繰り返し、気が付かないうちに最低鞍部を通り過ぎ、前瑤隆箴譴瞭口に着いた。
「これより岩場・注意」の札が木に打ち付けてある。
準備するにも休憩するにも丁度良い場所だ。

ストックを仕舞い、指だし手袋をはめて前瑤膨んだ。
まずは鎖と梯子で交互に出てくる。
意外と足場がしっかりしているので鎖はなくても登れそうな場所だが、梯子場は梯子がないと絶対登れない。
ひやひやしながら20分ほど登るとひと休みできる前直前の尾根にでる。

前自体は直登できないのでその山腹をトラバースして前瑤寮茲糧根に登ろうというのがここのルートだが、最後の長〜い、長〜い柱状節理の岩場に取り付けられた鎖場には閉口した。
足場はしっかりしているものの、当然落ちたら一巻の終わりである。
緊張の連続で喉がからからに乾く。
何度も息をついて呼吸を整える。ガイドブックには40分と書いてあるが、とてもとても40分では越えられそうもない。
 
荒沢岳一番の難所がこの前越えだが、これは初心者では絶対に登れないし、近づかない方が無難でしょう。
途中撤退した方もこのトラバース道をみて引き返したようだ。
 
這々の体で前瑤魃曚┐討盪劃困泙任△2時間も登るのだ。
山頂らしき鋭鋒が目の前に見えるがまだまだ厳しそうだ。
 
荒沢岳は、両翼を広げた鷲のような山容をしているが、この横に長い稜線まで出れば山頂はあとわずかである。
しかし、両側が切れ落ちたような痩せ尾根は緊張する。
ニッコウキスゲがちらほら咲いている。
 
最後の鎖場を乗り越え、空が大きく見えるようになったら山頂である。
正面にまだ雪が残った丹後山から中ノ岳、越後駒ヶ岳が大きく見える。
枝折峠から駒ヶ岳への稜線がとても長い。

360度の展望と言いたいところだが、平ヶ岳から尾瀬の方面が全く見えない。
北の方にはいく重もの山が折り重なっているが、まだ登っていない山ばかりなので山座同定が全く出来ない。
唯一、昨日登った未丈ヶ岳が綺麗な三角錐の山容を見せていた。
20万の地形図を持ってくれば良かった。
 
定番のお稲荷さんを食べ下山にかかるのだが、また、あの長〜い鎖場を下りるのかと思うとちょっと気が重い。

下り始めて30分もすると雨がぱらついてきた。振り返ると山頂を雲が覆っている。
今日は、雨衣の上衣に替えてポンチョを持ってきたが、考えたらあの岩場をポンチョで下ったら足下が見えなくて苦労しそうである。
雨が強くならないよう祈りながら前瑤妨かった。
 
幸い雨は、雨衣が入らない程度にとどまっているので慎重に鎖場を下りる。
足場がしっかりしているのでさほどの苦労はないがやはり緊張する。

登山口に戻ったのが午後3時37分。ちょうど10時間のアルバイトであった。
明日は、天気が良ければ本命の平ヶ岳に登る予定だが、インターネットで天気予報を確認したら、曇り又は雨の予報だった。
平ヶ岳だけは、天気の良い日に登りたいので今回はパス。

銀山平にある日帰り温泉施設「白銀の湯」で汗を流し、小出の手打ち蕎麦屋さん「薬師」で天ざるをを食べ、関越自動車道に乗ったとたん大雨になった。

平日の高速なので渋滞はなかったものの、途中、速度規制がかかるくらいの大雨の地点が何カ所かあった。
 
「これじゃあ、明日の平ヶ岳は無理だったろう。楽しみは取っておこう」と勝手な解釈で自分を慰め帰路についた。

追伸:そのほかの山の記録は私のHP「蝸牛の足跡」にも色々出ています。
   興味ある方は、ちょっとのぞいてみてください。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:3667人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら