57/100 雨飾山(2021-05-22)

2021年05月22日(土) [日帰り]

• GPS: 03:39
• 距離: 6.0km
• 登り: 1,095m
• 下り: 1,096m

コースタイム

日帰り

• 山行: 3:27
• 休憩: 0:13
• 合計: 3:40

12:48 雨飾山荘
13:08 神難所はしご
13:29 13:30 一ぷく処
13:50 13:51 中の池 木はしご
14:07 中の池
14:48 薬師尾根分岐
15:05 15:14 雨飾山
15:24 薬師尾根分岐
15:35 中の池
15:45 中の池 木はしご
15:54 15:55 一ぷく処
16:09 16:10 神難所はしご
16:28 雨飾山荘

天候

雨

アクセス

利用交通機関：

自家用車

写真

5/22 12:17

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5/22 16:44

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5/22 18:25

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撮影機器：

iPhone SE (2nd generation) Apple

感想

都まんじゅう

高妻山を後にして向かったのが雨飾山であり、妙高戸隠連山国立公園の日本百名山最後の山でもある。
こちらも歴史古い山で日本百名山でも幾つか登山道が紹介されている。

当初は南から山頂を目指す雨飾高原キャンプ場に向かった。
ところが手前の温泉に着くとそこからキャンプ場への道は通行止になっていた。
調べてみると6月にならないと通れないらしい。これは迂闊だった。
なぜなら温泉からキャンプ場までは片道1時間も余計にかかるからである。

どうしたものか。登れる登山道を探すと北から山頂を目指す道、すなわち新潟県側の雨飾温泉からなら
登れるらしい。車で42km、1時間ほど。このまま2時間余分に使って登るより良いと判断した。

雨飾温泉へは畑道を通って沢沿いに進む。私のカーナビは2015年製であるが途中から温泉までの
道は無い。あとはひたらすら看板に従って道を進むだけである。

雨飾温泉に着くと4台ほど止められる駐車場がある。その向かいの沢側にも3台ほど駐車場があるが
この日は雨による小川で止めるのは控えたいほどだった。

時計はすでに正午を30分ほど過ぎていてスピード登山が求められる。ゆっくり登れれば片道4時間ほどだが
飛ばせば2時間で登れるだろうか。
日本海側ということもあり太陽は西に沈むから日没を考えても遅くて17時過ぎには降りてこられそう。
そんな予測を立てながら登山を開始する。

このルートは比較的古いのか標高1000mほどまでは昔に整備されたような石畳が続く。
お世辞にも歩きやすいとは言えない、急登だからだ。

尾根道を進むので木の根やはしご場を超える。
この感じ、デジャブだ。右手には山が見え、少し痩せた急勾配の尾根をひたすら登る。
そうだ、これは剱岳に登る早月尾根に似ている。
剱岳に最期に登ったのは2018年。もはや過去の山行ではあるが3回も登っているので懐かしい。
霧による水なのか汗なのか分からない粒を滴らせながら無心で尾根を登っていく。
途中出てくるはしご場は3,4箇所。中でも中の池アルミはしごは折れた松が覆いかぶさっていて
登った後に足場を注意しないと踏み抜く恐れがある。

はしご場をやり過ごししばらくまた登りを進むと一気に雪渓が出てくる。
ここは中の池までの平坦ルートである。
緩やかな傾斜のためこの平坦部分はアイゼンは不要であった。
ところが中の池から山頂までは標高にして約250m、距離にして約500mほどの直登ルートである。
今は夏道がほとんどなく笹平までは直登せざるを得ない。

笹平に着くと今までの残雪は何だったのかというほど夏道が展開されていて名前の通り笹の間を
道が走っている。およそ10分ほど歩くと猫の耳と呼ばれる雨飾山への岩場に取り付く。
笹平に着いてからアイゼンをデポしても良いが、笹平から岩場までの30mほど雪渓を登るためそのまま付けていても良さそうだ。そこさえ登ってしまえば岩場にアイゼンをデポして山頂に行くほうが早い。

私は驚いた。山頂に着いた瞬間、今まで纏っていたガスは消え始め、周囲の山々を望むことができたからだ。
朝は眺望が無かった高妻山もよく見える。
体に打ちつける冷風も眼下に広がる新緑と残雪のコントラストには勝てなかった。完璧な山容を望むことができなかったが、それでもこれは今までの山で間違いなく五本指に入る山だろう。
私はまだまだ日本の山々を知らない。
日本百名山とて道半ばである。
いつの日かこの山が両手からこぼれ落ちるかもしれないと思うと、文明が発達してもなお古の姿を
保ち続けようとする山の奥深さに楽しみを感じる一方で、このような山とて陥落する己の世界観の狭さに悲しみすら感じてしまう。