北鎌尾根から槍ヶ岳を目指したが…地震により敗退

2021年09月19日(日) ~ 2021年09月21日(火)

• GPS: 53:43
• 距離: 53.9km
• 登り: 2,770m
• 下り: 2,765m

コースタイム

1日目

• 山行: 9:39
• 休憩: 1:39
• 合計: 11:18

距離 22.0km 登り 1,745m 下り 779m

5:16 上高地バスターミナル
5:21 無料トイレ
5:27 小梨平
5:54 明神館
5:58 徳本口
6:31 徳沢公衆トイレ
6:43 新村橋
7:17 7:44 横尾
8:22 8:24 一ノ俣
8:30 二ノ俣
8:52 9:08 槍沢ロッヂ
9:35 9:36 ババ平
9:56 10:05 槍沢大曲り
10:56 11:30 水俣乗越
13:23 13:33 北鎌沢出合
16:34 北鎌のコル

2日目

• 山行: 9:48
• 休憩: 1:30
• 合計: 11:18

距離 15.1km 登り 981m 下り 1,833m

5:35 北鎌のコル
6:35 7:07 天狗の腰掛け
8:01 8:21 北鎌のコル
9:39 9:50 北鎌沢出合
13:34 13:43 水俣乗越
14:23 14:36 槍沢大曲り
15:09 ババ平
15:32 15:33 槍沢ロッヂ
15:58 二ノ俣
16:09 16:13 一ノ俣
16:20 槍見河原
16:53 横尾

3日目

• 山行: 2:40
• 休憩: 0:48
• 合計: 3:28

距離 16.7km 登り 48m 下り 161m

7:29 横尾
8:03 新村橋
8:15 徳澤園
8:48 徳本口
8:52 明神館
8:56 明神橋
9:01 9:05 明神池
9:06 9:34 嘉門次小屋
9:35 9:36 山のひだや
10:12 岳沢湿原・岳沢登山口
10:29 10:30 日本山岳会上高地山岳研究所
10:36 10:42 河童橋
10:43 無料トイレ
10:48 10:56 上高地バスターミナル
10:57 ゴール地点

天候

9/19(日) 晴れ
9/20(月) 晴れ後くもり
9/21(火) 晴れ

アクセス

利用交通機関：

電車 タクシー 自家用車

さわんど駐車場まで車
さわんどバスターミナル〜上高地
行き：相乗りタクシー 1,150円
帰り：バス 1,300円

コース状況／危険箇所等

�‐綛眞蓮楚緞鷯莟�
一般道のため割愛

�⊃緞鷯莟曄阻務�沢出会
最初のFixロープの垂れている急坂砂砂ゾーンが悪い。
その後草付きに入りジグザグに降りて、天上沢へ降りるところがまた急坂砂砂で悪い。
ここはトラロープがFixされてる方に降りる方が悪そうなので途中の踏み後を降りた方が良いと思われる。

�Ｋ務�沢出会〜北鎌のコル
定説通り、右右…最後だけ左で北鎌のコルへ無事辿りつけた。
途中、草付きへ進む右への分岐がいくつかあるけどそれは無視。
最後の最後まで枯れた沢身を登ってくと良い感じだった。
水は最後の最後まで流れてた。たぶん珍しい。

�� 北鎌のコル
テント2張り分。
心配してた虫は大しておらず快適。

�ニ務�のコル〜天狗の腰掛け
踏み後明瞭。迷うところ特になし。
地震の影響により、ここで引き返すことにしたので、以降のルート状況不明。

�� 9/19(日)の地震後の影響について
地震のため天狗の腰掛けから水俣乗越へ来た道を引き返しましたが、地震の影響は特に無さそうでした。
特に問題なく北鎌沢を下降して天上沢から水俣乗越へ登り返せたので、これまで通りアプローチ出来ると思われます。(行かれる方は当然自己責任。)

その他周辺情報

● 温泉
お食事処 杣乃家 (併設された温泉 600円)

● 食事
上高地 嘉門次小屋：岩魚塩焼き定食 1,700円
山形村 蕎麦集落 そば幸

写真

初日、さわんどバスターミナルでバス待ち。
声かけて頂き乗合タクシーで快適に上高地へ。

上高地着！結局バスの方が早かったのはさておき小雨パラパラ。

小雨は一瞬で止んだので出発！

ガスってて朝イチの河童橋は展望悪し。

小梨平。前日の雨もありしっとりしている。

ガスはすぐ晴れた。明神岳がカッコいい！

明神館を通過。

ギザギザは前穂高かな？この辺りの同定苦手。

さくさく歩いて徳沢。

徳澤園。雰囲気あってとても良い。

横尾に到着。前日の雨の中前進してテント張ってる人結構いてビビった。

さて初めての槍沢ルートへ。

緑が濃くて癒される。

水もキレイ。

槍沢ロッジの水力発電所。

槍沢ロッジ！！

本当に槍が見える。頂上にいる人の姿までばっちり見える、すごい！

もってるカメラだとこれが限界w

一瞬槍に見える赤沢山(でいいのか？

ババ平のキャンプ場。思ってたより景色良い！
ここでテント張って過ごすのは楽しそうだな。

大曲り着。ここから急登！

本当に急登だったwとてもキツイ・・・

なんとか水俣乗越着。

ここから天上沢へ下る。出だしのFixロープが終わったら木の根っこ掴みながら少し下り、進行方向右手の草付きの踏み跡に入れば平和に下れる。

天上沢ずっと下だし、とても長い・・・

左手を見ると北鎌尾根が見える。

やっと最初の下り終了。写真中央の踏み跡を降りたが、草付きの右側にトラロープがFixされており、そっち降りた方が危ない模様。

北鎌尾根〜槍ヶ岳全景が見えた。テンション上がるが、疲れて足は上がらないw

天上沢も水流れてました。

天上沢はだらだらと下るだけ。歩きにくくて疲れる。

北鎌沢出会。水俣乗越から下ってくると分かりにくいのね。
先行者がいたので気づけた。

出会の少し下にキレイに整地されたテン場がいくつか。
凄く疲れたので岩の上で30分ほど休憩してから北鎌沢へ。

10分ほど登ると左俣との合流点。ここで念のため水汲んだが・・・本当に最後の最後まで水流れてて切なかったw

本当にもうジャブジャブと流れておりますw

分岐は右右、最後は左を合言葉に進むが、最後の分岐ってどれだよwとか思ってたけど、全部正解選べたらしい。

最後ちょっとだけ草付きを踏んだら北鎌のコルへ出た。

コルが空いてたのでありがたくテント設営。
先行者の皆さんもっと先に進んでた模様。

17:20頃 地震発生
急に山全体がぶん殴られたような衝撃。
沢という沢から落石の轟音が半端なかった。
画像だと見にくいが白煙が立っているところは全部崩れてる。

コルのすぐ裏手も崩れていって煙で真っ白。
結局、早朝まで余震と落石音が続き何回も目が覚めた

2日目
北鎌沢が崩落してる可能性もあったので、とりあえず先に進んでみる。

踏み跡は一般道ばりに明瞭。

朝焼け。キレイ。

なぜか景色を楽しむ余裕があった。

ヘリが何回も行ったりきたりしている。
この時点ではまだこの先で行動不能グループがいることを知らなかった。

地震があっても見える景色はキレイ・・・

天狗の腰掛に着いたところで先行パーティに合流。
独標前のルート崩落、トラバース箇所の崩落等々の情報頂き悩みぬいた結果・・・撤退！！
時を同じくして、ヘリ要請された方々が無事収容されていきました。

撤退と決まれば下るのみ。Fixがある岩場は懸垂で降りた。

途中負傷者のヘリ待ち組のお手伝いをしつつ、北鎌コルから下降開始。

単独行3名でチーム組んで相談しつつ、談笑しつつ下降。
北鎌沢〜水俣乗越の状況が全く読めなかったので、相談しながら進めたのは有難かった。

下ってみると意外と大丈夫。というか大きく崩壊したような場所は見当たらない。なんなら登った時より歩き易い・・・

2時間ほどで出会まで下りれました。
そこからは天上沢を登るが…意外と分岐があって迷う。
来た時に取ってたGPS確認しつつ、相談しつつで休憩しつつ進む。

なんとか枯れ沢を進むが暑くて消耗が激しい。

見上げると槍ヶ岳はガスの中。

最後の草付きの登りがしんどすぎて座り込んで休憩。
今考えると結構リスキー。

ヘロヘロ状態でやっと水俣乗越着。
3人チームは草付き登り中に自然解散w

下るだけだから何とかなるだろーと思ってたけど、もう足がなかったw大曲りでザック放って大休憩。

ババ平でも休憩・・・が、トイレ臭きつくて脱走。

足つりそうになったので本日は横尾でテント泊。
あー色々と疲れた。

敗退残念賞のコーラ。

3日目
晴れ予報に反してガスガス・・・

トイレ入って出てきたら晴れてたw

明神カッコイイ。来年はあいつ狙うかな。

さ〜て今日は上高地に下るだけだから気楽〜

天気よくて、敗退したくせに良い気分。

時間も早いので寄り道してくことに。

嘉門次小屋へ。

キレイな小川にイワナが泳ぐ。

イワナさん、頂きまーす!!

イワナ焼いてるとこ写真撮らせてもらった。
もう1匹食べたかったが我慢。

また上高地に来たときは寄り道しよう。

お腹も満たされたところで上高地へ降りましょう〜

歩いてると自分が結構ボロボロなことに気づき…ペース上がらなかったw

六百山。ここの景色は何回見てもキレイで癒される。

定番の河童橋からの景色もばっちりです！
なんか色々あったけどこの景色見て満足！！

下流方面は焼岳の景色が素晴らしい。

河童焼き食べながらバス待ち。
無事バスに乗って帰れましたとさー

帰りは・・・山形村 唐沢そば集落 そば幸！！

ざる蕎麦＋天ぷらセット＋エビ天！
お腹いっぱい！

感想

はるたろう

北鎌尾根から槍ヶ岳を目指しました…が、無念の敗退に終わりました。
厳しいロングアプローチと、まさかの同ルート敗走でなかなか疲れました。

2日目の判断について記憶が鮮明なうちにメモ。
北鎌のコルは電波が入らず、上部がどうなってるかさっぱり不明。
前日の周囲の崩落音からして北鎌沢下るのも怖かったので、ひとまず進んでみた。
電波入るとこに行ってスマホ開くと大事になっててビビる。
(ここで初めて独標周りでヘリ要請されてることを知る)
さらに、天狗の腰掛で先行チームに合流できて、色々情報もらえたのはラッキーでした。

安全地帯(一般道)まで行動できるか？
尾根上：独標までは崩落有。独標から先どうなってるか不明、行って戻れるかも不明
北鎌沢：不明だが降りれたら後はどうにかなる

もし行動中に余震が来たら？
尾根上：また岩剝がれるかも？
北鎌沢：岩雪崩にあうかも？

もし、やらかしたら？
尾根上：電波届くから自分で救助呼べる。水補給は不能。
北鎌沢：電波届かないので自力ではどうにもならないがグループ行動なら何とかなるかも。水はいっぱい流れてるはず。

等々…
悩んだ結果、どっちを選ぶのが正解かは分からなかったけど同ルート敗退することにしました。
途中、登り返しの道が崩れてたら湯又まで沢下りするか…とか半分冗談交じりに相談できる人とチーム組めたのが幸運だったかな。
ありがとうございました、Yさん、Kさん！！
敗退は残念だけど、幸いにも無事に帰ってこれたので落ち着いたらまたトライしたい。

#### 大いなる反省 ####
北鎌に来てた皆さんの装備…
10�坩焚爾�ら重くても12,3kgにまとめている。
自分はなぜ17,8kgも担いでるんだ・・・
軽さは速さに、速さは安全につながるので軽量化まじめに考えよう。

以上。

コメント

hatsu

ソロの北鎌に魅了され4年連続別ルートで行き、穂先から下り水俣乗越を登り返す逆行もやりました
北鎌は何度行っても新たな魅力と経験と醍醐味を与えてくれました、是非再トライされてみてください
地震後情報も無く予測も立たない中で浮石浮岩のリスクもより高まった状況下で進むのも引くのも判断も気持の持ち様や集中力の発揮も大変だったことと察します。急遽組んだパーティのメンバー共々良くぞご無事で帰還されましたね