雲ノ平,高天原,鷲羽岳,黒部五郎岳へ
- GPS
- 30:46
- 距離
- 58.4km
- 登り
- 4,337m
- 下り
- 4,324m
コースタイム
- 山行
- 9:21
- 休憩
- 2:12
- 合計
- 11:33
- 山行
- 9:05
- 休憩
- 1:22
- 合計
- 10:27
- 山行
- 7:13
- 休憩
- 1:04
- 合計
- 8:17
天候 | 快晴,晴れのち曇り,快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
特に危険な箇所はなかった。 |
その他周辺情報 | 帰路「亀谷温泉 白樺の湯」が定休日だったので「吉峰温泉 ゆ〜ランド」で汗を流した |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
非常食
飲料
ハイドレーション
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
ポール
ヘルメット
|
---|
感想
2021年9月19日から21日にかけて,富山県有峰湖近くの折立登山口から,雲ノ平,高天原,鷲羽岳,黒部五郎岳をまわって折立登山口に戻るコースを歩いてみた。
今年は8月に立山の室堂から五色ヶ原,薬師岳を越えて折立登山口まで歩いたが,もう一回北アルプスを歩きたくなって,急遽折立登山口から薬師沢経由で雲ノ平,三俣山荘,巻道経由で黒部五郎岳と周って,黒部五郎岳から折立登山口に戻るコースを歩くことにした。宿泊は雲ノ平山荘と黒部五郎小舎の2泊(前日の車中泊を含めると3泊)だった。当初はキャンプをしようと思っていたが,雲ノ平山荘に電話するとキャンプサイトがいっぱいと言われてしまった。そこで急遽小屋泊に変更した。さらに小屋泊にしたことで荷物が減るので,2日目に雲ノ平山荘から祖父岳,鷲羽岳を越えて黒部五郎小舎へ,と計画していたルートを,高天原経由にして高天原温泉に入ろうと計画を変更した。また,ザックは 60L ではなく,室堂から薬師岳を歩いた時と同じ 45L のザックにした。
天候は,台風の影響で前日(9/18)は雨だった。ただ,予報で 9/19 から晴れるということだったので,9/21(火)に休みを取って,9/19(日),9/20(月祝),9/21(火)の日程で歩くことにした。登山口までの移動は,初日に早めに出発したかったので折立登山口まで車で行くことにした。また,登山口そばの駐車スペースがいっぱいになると困るし,有峰林道は午後8時から午前6時までは通行できないので,9/18(土)の午前8時頃に出発して午後に折立登山口に着くようにした。ちなみに着いてから聞いたのだが,有峰林道小見線(亀谷ゲートから入るメインのルート)は9/10から前日 (9/18) まで土砂崩れの影響で通行止めだったみたい。知らずに行って開通してたからよかったけど,開いてなかったら岐阜県の飛騨まで迂回しないといけないところだった…。
有峰林道は1回 1,900 円だった。折立登山口に着いたのは,9/18(土)の午後1時半頃だった。もっと車が駐めてあるかと思ったが,さすがに早い時間帯だったのと,それまでの数日の悪天候のためか意外と空いていた。それでも午後4時をすぎるとどんどん車がきはじめて駐車場がいっぱいになってきた。暗くなるともっと車が増えたが,多くの車は臨時駐車場に向かったみたいだった。午後5時頃にお腹がすいたので,持っていっていた JetBoil でお湯を沸かして,アルファ米とレトルトカレーのご飯を食べ,次の日に備えて早めに寝た。夜中は結構寒くて,車のエンジンを切ってると毛布だけだと寒かった。そこで持っていっていたシュラフに包まって寝た。
(1日目)起きたのは午前2時半頃だった。そこからトイレに行き,のんびり着替えたりと準備してから午前4時頃に出発した。当然真っ暗なのでヘッドライトを使って歩いた。服装は長袖シャツの下にインナーを着て,さらに出発時は霧の中だったのでレインウェア上下とザックにレインカバーを付けて歩いた。飲料はアクエリアスを 1L 分と水 500mL を持って登った。折立登山口から太郎平小屋までは結構急登なので,できるだけ疲れないようにゆっくりと登った。折立登山口から太郎平小屋まで3時間程度だったのでいいペースで登れたと思う。途中,三角点の所で暑くなってきたのでレインウェアを脱いでおいた。
太郎平小屋前からは薬師沢小屋経由で雲ノ平に向かった。太郎平小屋から一気に薬師沢に下り,薬師沢に沿って行くと薬師沢小屋にたどり着いた。薬師沢小屋ではトイレを借り,水をもらって粉末からアクエリアスを 1L 分作り,少し休憩したのち,すぐに雲ノ平に向かった。薬師沢小屋からは吊橋で黒部川を渡り,一度河原に下りた後,一気に雲ノ平に登る。雲ノ平へは高度差 400m ほどの急登を上っていくが,あれはしんどかった。すでに折立から太郎平までの上りで疲れを感じている足には結構きつかった。あの上りに1時間半以上かかったと思う。最後に木道が出てきた時にはきつい上りが終わったとわかってホッとした。まぁ,そこからも雲ノ平山荘までは標高差で 100m 以上あり,時間も小1時間かかるので完全な終わりじゃなかったけど…。
急登区間が終わるとアラスカ庭園,奥日本庭園と歩いて雲ノ平山荘に向かった。台地の上に出ると周りの山が見渡せるので,何枚も写真を撮ってしまった。そして,アラスカ庭園から40分,薬師沢小屋からだと2時間20分ほど経った 11:30 頃に雲ノ平山荘に着いた。折立登山口を出て 7時間半かかったことになる。
雲ノ平山荘では,宿泊の受付をした後,まずはお昼ごはんを食べた。暑いし,午後からはのんびり雲ノ平を歩こうと思っていたので,とりあえず缶ビールを飲んでしまった…。そしてチリコンカンライス(小)を食べた。食後,まずは前回(2年前)に来た時に時間切れで行けなかった祖母岳(アルプス庭園)に行ってみた。祖母岳は雲ノ平山荘の裏にあたる山で,雲ノ平の周りの黒部五郎岳,薬師岳,赤岩岳,水晶岳,祖父岳などが一望できた。祖母岳の後,今度は高天原に向かうルート上にある奥スイス庭園に向かった。そこは次の日に高天原に向かって下るので,その予習も兼ねて歩いた。祖母岳から一度雲ノ平山荘前に戻り,そこから北側にある丘を越える。そこからアップダウンをこなすと奥スイス庭園にたどり着く。ただ,奥スイス庭園は他のアラスカ庭園や奥日本庭園のようにわかりやすい広場状には見えなかった。そのせいで下っている時には標識を見つけられなかったし…。どんどん下ると道が林の中に入っていったので,その日はそこで引き返した。すると,帰りに奥スイス庭園の標識を見つけた。
奥スイス庭園から戻り,再び雲ノ平山荘前まで戻ってから,今度はスイス庭園に向かった。スイス庭園は雲ノ平山荘から祖父岳に向かう途中にある。祖父岳に向かうルートからは少し外れないといけないが…。スイス庭園は目の前に水晶岳が見え,左には薬師岳の雄姿が見える。また眼下には高天原が見える場所で,前回は水晶岳に向かって出発した早朝に訪れた。今回は明るい昼間に行ってみた。天気がいい日だったので水晶岳,赤牛岳,薬師岳がとてもきれいに見えてよかった。
スイス庭園の後はキャンプ場の水場に行って水を汲んでおいた。雲ノ平山荘は雨水を溜めて使っているため,水があまり美味しくない。そのため山荘でも時間がある人にはキャンプ場の水場の水を汲むことを勧めている。今回は次の日用のアクエリアスを作るのと,宿で飲むように合計で 2L ほど水を汲んでおいた。その後は宿に戻り,汗ふきシートで体を拭き,汗かいた服を着替え,スマホの充電をしたり,次の日のために荷物を入れ替えたりして過ごした。また,布団は雲ノ平山荘の布団を使わせてもらえたが,インナーシーツかシュラフかシュラフカバーを持ってきてほしいと言われていたので,今回はインナーシーツを使って寝た。
晩御飯は午後5時からの1回目のグループで食べることができた。 メインディッシュは石狩鍋だった。雲ノ平山荘は石狩鍋が有名みたい。昔からそうと前回も聞いた。今回は石狩鍋を1回,ご飯を1杯おかわりしておいた。いっぱい歩いてお腹すいたしね。 そして午後7時頃には寝てしまったと思う…。そういえば寝る前に外を見ると月が明るく光っていた。なんかいつもより大きく見えたのだが,あれは気の所為やったのかな? また,晩飯が終わるぐらいに地震があった。雲ノ平でなにか起きそうという感じはしなかったが,しっかり地震とわかるぐらい揺れた。それも数度揺れた。上高地で群発地震が発生してるとも聞いた。ひどいことにならないといいが…。
(2日目)朝3時半頃起きた。そこから朝食の始まる午前5時まで,うだうだと出発準備をした。午前5時前にはもうほぼ出発できる状態にしておいた。そして午前5時に食堂に行き,一番で朝ごはんを食べた。朝食後,すぐに宿を出発して高天原に向かった。今日のメインディッシュである高天原温泉に入るために。なにせ日本一遠い温泉やしね。
雲ノ平から高天原温泉へは,標高 2550m の雲ノ平山荘から一度標高 2590m に登り,そこから標高 2120m の高天原山荘まで下り,さらに標高 2050m まで下らないといけない。ルートは前日歩いた奥スイス庭園を抜けていく。雲ノ平山荘を出発してから奥スイス庭園まで 50分ほどかかってしまった。雲ノ平って広いなぁ,と実感した。奥スイス庭園からはすぐに林の中に入り,急登区間を下っていく。しかし,しばらく下ると再び湿原っぽいところにでた。そこは雲ノ平森の道と書いてあった。そんなに広くはないが立派に湿原だった。ほんと雲ノ平は広いねぇ。
森の道から高天原峠までは一気に下る。途中,金属製のハシゴが3個あるレベルの急斜面だった。それぞれまあまあの長さがあったので,かなり急勾配みたい。高天原峠は,薬師沢小屋から黒部川に沿うようにある大東新道にある峠であり,そこから東に下ると高天原にいける。雲ノ平山荘から高天原峠までは 1時間20分ほどかかった。そこから高天原山荘まではさらに40分ほどだった。
高天原山荘ではトイレを借りておいた。その後,温泉代 300 円を払い,山荘前に荷物をデポして高天原温泉からまつの湯に向かった。高天原山荘から温泉までは20分程度の下りになる。行きはいいが帰りはせっかくの温泉の後なのでゆっくり登らないといけない,と思った。高天原温泉は温泉沢にある。完全なる露天風呂と,周りを囲まれた男性用の湯船と女性用の湯船がある。今回は露天風呂に若いお兄さんが二人入っていたので,そばで服を脱いて入らせてもらった。お湯はいい感じの温度だった。朝の時間は囲まれた方の男性風呂はぬるくて寒いぐらいだったみたい。
高天原温泉には40分ほどいた。湯船から出て,体を拭いて服を着始めた頃に女性二人が温泉にきた。その時点で半裸だったので危なかった。温泉からのんびり歩いて高天原山荘に戻ると,山荘を出てから1時間以上経っていた。ちょっと温泉に浸かりすぎたかな? ま,なかなか行けない温泉なのでそれぐらいはよしとしないとね。
高天原山荘前で荷物を入れ直してから岩苔乗越に向かって出発した。岩苔乗越への道は全体の 2/3 ほどは森や林の中を行く。標高が低いのもあって,北アルプスなのに暑いと感じながら歩いた。岩苔乗越に向かうルートは,高天原から外界につながる他のルートに比べると一番傾斜がましっぽかったが,結局は 600m の高度差を登らないといけないのでかなりしんどかった。前日までの疲れもあったし…。高天原山荘を 8:45 頃に出て岩苔乗越に着いたら11:15頃だった。2時間半かかったことになる。それってほぼコースタイムだった。まぁ,途中,水晶池に寄り道して10分ほどかかったけど…。途中に寄った水晶池はとても静かな場所だった。なかなかたどり着けない奥地にあって簡単には行けない場所,ということだと思う。鳥のさえずりが心地良い場所だった。そういえば,高天原温泉の奥にある龍晶池も気になったが今回はパスしてしまった。いつか行く機会あるかな?
岩苔乗越から三俣山荘までは,鷲羽岳経由と黒部川源流経由があるが,今回は少し早めに岩苔乗越に着いて時間があったので,鷲羽岳に挑戦することにした。岩苔乗越からワリモ北分岐まではまあまあの傾斜を登るが,ほぼ九十九折になっていて意外と疲れずに登ることができた。そこからワリモ岳に向かってダラダラと登った。さすがに高天原から岩苔乗越への上りの疲れもあってペースは遅かった。ワリモ岳の登山道は山頂の少し下を行くが,今回はワリモ岳の山頂はパスしておいた。鷲羽岳はワリモ岳から見るとすぐそこに見え,そこまで大きく見えない。しかし,ワリモ岳から鞍点まで下って見上げるとかなり大きな山に見える。北アルプスあるある,やね。
頑張って上って鷲羽岳に辿り着いたのは 12:37 だった。岩苔乗越から1時間20分かかってしまった。ワリモ北分岐からだと1時間ちょいかかったことにある。ま,疲れた足ならそんなもんかもしれない。途中で槍ヶ岳から来た人と対向した。その人の話によると,槍ヶ岳の東鎌は前日夜の地震で崩落が起きてしばらく通行できそうにない,ということだった。西鎌尾根も少し崩れたけど,なんとか歩けたということだった。以前よりも怖い箇所があった,とも聞いた。
鷲羽岳山頂に10分ほどいてから三俣山荘に向かって下った。その下りに1時間ほどかかった。30分ほどで下れるかと思っていたが,やはり鷲羽岳はでかかった。三俣山荘では粉末のポカリスエットを買って,水場で水を汲んでポカリスエットを 1L 作っておいた。三俣山荘から黒部五郎小舎までは巻道を歩いた。地図で見ると三俣蓮華岳をパスする楽ちんルートに見えたのだが,これが思ったよりもアップダウンがきつかった。三俣蓮華岳からのルートに合流すると痩せ尾根っぽいところを歩いてから,ゆる〜い下りで下り始めた。最後に黒部五郎小舎に向かっての下りが急やなぁ,と思いながら歩いていたら,気づくと黒部五郎小舎に着いた。黒部五郎小舎に着いたのは午後4時前だった。三俣山荘から2時間ほどかかってしまった。ま,コースタイム通りなのでそんなもんでしょ。
宿に着いてからは,受付して,汗ふきシートで体を拭き,濡れたシャツなどを乾燥室で乾かした。黒部五郎小舎の乾燥室はストーブを焚いてくれていたので結構しっかり乾いていた。その後,缶ビールを買って飲んだ。疲れた後のビールは美味しかった…。晩飯はここでも午後5時からだった。直前にアルコールがほしい人は事前に売店で買っておいてくれ,と言われたのでチューハイを買ってしまった…ははは。食後,気づいたら寝落ちしていた。夜中に目が覚めたので,体勢をを整え直して寝た。 そういえば寝落ちする前に1回地震があった気がする。
(3日目)その日も午前3時頃に目が覚めた。ここでも早めに起きてダラダラと準備をした。合間に外に出て星を見たが,月が明るくてあまり多くは見れなかった。それでも明るい有名所の星はしっかりと見えた。山で見る星はいいねぇ。そうこうしているうちに午前5時の朝食の時間になったので,食堂に行って朝食を食べた。朝食をささっと食べ終え,そそくさと出発した。
黒部五郎小舎からはまず黒部五郎岳に登る。ルートはカールコースと稜線コースがあるが,慣れてない人はカールコースを行くように,と指示があった。そこでカール内を上っていくカールコースで山頂を目指した。黒部五郎小舎からカール内の紅葉を楽しみながらカールの底を登り,最後にカールの北側の「壁」を上って北側の稜線に出る。そこまでで黒部五郎小舎から標高差 420m ほど登るが,カール内の紅葉や,カールの壁を眺めながら登るので,いうほどしんどくなかった。そこからさらに 100m ほど登ると黒部五郎岳山頂にたどり着く。黒部五郎岳山頂には宿を出発して2時間ほどで着いた。まあまあのペースかな。途中,黒部五郎岳の肩,という分岐点に荷物をデポしておいた。
黒部五郎岳山頂にいる時間は快晴で,周りの山々がばっちりと見えた。西に薬師岳があり,黒部川の谷を挟んで赤牛岳,水晶岳,ワリモ岳,鷲羽岳,三俣蓮華岳,双六岳,笠ヶ岳,乗鞍岳,木曽御岳が見えた。他にも水晶岳の手前には前々日泊まった雲ノ平,三俣蓮華岳の向こうには槍ヶ岳から穂高連峰のシルエットが見えた。カール内部も一望できて,頑張って歩いた甲斐があった。まさにご褒美だった。
黒部五郎岳山頂から見ると,黒部五郎岳を下ってから太郎平までは緑色のなだらかな稜線歩きに見えた。上から見た風景はすごく心洗われる感じだった。しかし,それはあまり正しくなかった…。ここでも北アルプスあるあるなのだが,上から見てなだらかなアップダウンに見えた稜線が,思った以上にきついアップダウンで,50〜100m を下って上って,という感じだった。あれは見た目以上にしんどかった。距離も長いし…。それでも横を見ると薬師岳や水晶岳,あるいは薬師沢に向かってなだらかに下っていく色づいた草原が見え,気持ちよく歩けたゾーンもあった。特に北ノ俣岳の山頂に向かうところは天上の楽園を歩いている感じがした。思ったよりもきつかったし,ハイマツに邪魔されたり,大きめの石がゴロゴロした歩きにくい道ばっかりだったとしても,歩いてよかったと思える道だった。 あの道はまた歩いてみたいなぁ。
黒部五郎岳からいくつかのピークを越え,中俣乗越を過ぎ,赤木岳を越えて北ノ俣岳に辿り着いたのは黒部五郎岳から2時間20分ほど経った午前 9:40 ごろだった。思った以上に時間がかかった気がした。ま,アップダウンがあるからそんなものかもね。北ノ俣岳は後半の最高地点なので,北ノ俣岳に着いた時点でホッとしてしまったが,その先はまだまだ長かった…。黒部五郎岳山頂から北ノ俣岳まで距離にすると 5.4km ほどだが,北ノ俣岳から太郎平小屋まではまだ 4km ほどある。北ノ俣岳は,黒部五郎岳から太郎平小屋までのほぼ中間地点やん。歩いている時は正しい距離はわからなかったので「太郎平小屋は見えてるのになかなか着かない」という感じで歩いていった。ただ,ゆるい上りと下り基調の道だったので,北ノ俣岳から1時間ちょっとで太郎平小屋にたどり着くことができた。途中,太郎山の山頂に寄り,三角点をチェックしておいた。また,北ノ俣岳や太郎山からは,富山市内や有峰湖が見え,ゴールの折立が近いのを感じた。それまでは周りは北アルプスの山や谷しか見れなかったので,別の世界を覗いた感じがした。
太郎平小屋に着いたのは午前11時前だった。そのまますぐに折立に向かってもよかったが,せっかくなのでお昼ごはんを食べることにした。今回は昼飯や宿の朝ごはん前に食事ができるようにと思って JetBoil Flash を持って歩いていた。そこで,太郎平小屋の前の広場にあるベンチでお湯を沸かして,ビバークレーションのトマトキック味を食べた。水は太郎平小屋の水を分けてもらった。JetBoil なのですぐに沸くのだが,思ったよりも風があったので,炎に風が当たらないように手で覆いを作らないといけなかった。ビバークレーションはお湯をかけるだけで食べれるが,それでも快晴の薬師岳を見ながら食べたのは美味しかったなぁ…。さらにお湯を沸かしてインスタントコーヒーも飲んでおいた。
太郎平小屋前には40分ほどいた。そして午前11時半に下界に向かって下山を開始した。 太郎平小屋から折立までのコースは8月の末にも歩いているし,二日前に登ってきたので,知っている道感,というか安心感があった。それでも標高差で 1000m ほど下るので,最後の力を振り絞って,怪我をしないように慎重に下った(つもり)。太郎平小屋は標高 2330m あるからいいが,標高 1870m の三角点辺りまでくると快晴の日差しのせいですごく暑く感じた。下界はまだ夏だなぁ,と思った。それでも太郎平小屋から2時間ほどたった13時半ごろに無事に折立登山口に戻ってくることができた。今回も怪我なく戻ってこれてよかったよかった。
下山後は,まずはシャツを脱いて汗ふきシートで体を拭いた。そして下着以外を着替えた。登山用の靴を脱いだ時も気持ちよかったなぁ…。ただ,折立登山口の自動販売機は故障していて冷たい飲み物は買えなかった。残念…。仕方ないので,太郎平小屋で汲んだ水を飲みながら車で下界を目指した。有峰林道を下ってまずは立山あるぺん村横のセブンイレブンを目指した。有峰林道のゲートの近くに「亀谷温泉 白樺の湯」があるが火曜日は定休日だったので通過した。セブンイレブンで揚げ鶏(だっけ?)とコロッケとコーヒーを買って,すぐに食べてしまった。その後「吉峰温泉 ゆ〜ランド」に向かい温泉で汗を流した。それからまっすぐ北上して立山インターから北陸道に乗り,小矢部川サービスエリアでお土産を買って帰った。
今回は念願の高天原温泉と黒部五郎岳に行くことができた。天気のいい日を狙って行ったので,3日間とも天気に恵まれて最高の山行ができた。次はどこに行こうかなぁ????
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する