ナメ滝登りと大展望、快適稜線漫歩で大満足な七ヶ岳周回登山
- GPS
- 06:05
- 距離
- 10.7km
- 登り
- 728m
- 下り
- 719m
コースタイム
→三番岳(10:40〜10:50)→下岳(11:23〜11:35)→針生下降点(12:10)
→下岳登山口(12:30)→黒森沢登山口(13:10)
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
登山口に10台ほどの駐車スペースがあります。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
○ 全般的に危険な場所、迷いやすい場所はありません。 ○ 黒森沢コースは、若干道がぬかるんでいるのでズボンの汚れが気になる方は スパッツを着けると良いでしょう。 ○ ナメ滝登りがあるので、防水性のある靴は必携です。 ○ 護摩滝にはフィックスロープが付いていますが滝本体には登りません。 滝の手前、左岸に巻き道があり、滝上に出られます。 ○ 護摩滝上からナメ滝登りが続きます。ロープを上手に使って滑らないように。 ○ 山頂からの稜線歩きに危険な場所はありません。 |
写真
感想
温泉付道の駅「きらら289」は快適だった。
気持ちの良い温泉で汗を流し、手打ちそばの夕食を頂き、寝不足を解消すべく早々と布団に入った。
夜中に目を覚まし車窓から外を見ると満天の星ではないか。
天気予報も二重丸の晴れの予報だ。期待していましばらく寝ることにした。
道の駅の駐車場は八割方埋まっている。
目覚ましをかけなくても周りの物音で目が覚める。
早立ちの人のドアの開け閉めが目覚ましになるのだ。
車中泊になれた人は静かにドアの開け閉めをするが、
気の利かない人は何度もバッタン、バッタンと音を立てるのだ。
まあ、外も明るくなったし、朝食の準備もあるのでそろそろ起きることにするか。
行動食用にアルファ米の赤飯にお湯を入れ、玉子スープとコッペパンで朝食をとった。
七ヶ岳登山口へ行く林道入口は昨日の打ちに確認しているので慌てることはないのだ。
黒森沢コースの登山口には7時前に着いた。先行者は1台。
奥只見にしろ南会津にしろ、こっち方面の山はあまり人気がない。
その分、休日でも空いているでうれしいのだが・・。
駐車場からしばらくは荒れた林道で、作業車が入っているらしく轍がついている。
四駆でもちょっときつそうな林道である。
30分近く歩くと林道から分かれて左手の杉林の中の登山道に入るが結構ぬかるんでいる。
「スパッツを着けてくれば良かった」とふと思った。
道はやがて黒森沢の中を歩く道、つまり沢登りの様相になるが危ないところは全くない。
岩の上を選びながら歩き続けるとこのコースのハイライト、
落差30メートルはあろうかという護摩滝にたどり着く。
ここまでは小学生でもこれるコースである。
三段に落ちる護摩滝は立派だがここの沢床は黒いので明るさはない。
したがって護摩滝も黒い。
その分よく言えば荘厳だが悪くいうと不気味である。
滝の中腹に、左から右へフィックスロープが何本も横切っている。
一瞬、滝の左に取り付いて、このフィックスロープを伝わって登るのかと思ったが、
通常の登山コースでこんな危険な場所があるはずがない。地図を取り出して確認したら、
「何だ、すぐ手前の左岸に巻道があるではないか」とひと安心した。
丹沢の水無川大滝を巻いているような感じで滝上に出たらそこは素晴らしいナメ滝だった。
流れの端にはフィックスロープが付いているが、若干勾配はあるし、
ちょっと滑りそうな川床なので「えっ、ここを登るの?」と思ったが、
周囲を見渡しても巻道は見あたらない。
恐る恐るフィックスロープを頼りにナメ滝を登りだしたが、
もし、ここで滑ったら、滑り台のように滑って、
あの落差30メートルの護摩滝から落ちるのかと思うと緊張せざるを得なかった。
反対側の羽塩コースはナメ滝の中を歩くことは知っていたが、
まさか黒森沢コースにもこんなすごいナメ滝があるとは知らなかった。
怖々と傾斜のあるナメ滝を登っていくと傾斜が緩くなり、こんどは気持ちの良いナメ滝になってきた。
豪雨のあとは登れないだろうが、こんな気持ちの良いナメ滝を歩く登山コースは初めてである。
すでに稜線が近いのか、沢の上の空が広がってきた。
昨日とはうってかわって快晴の青い空が広がっている。
もうすぐ稜線に出る、と思うと休憩を取る気にもならず歩き続けた。
沢から外れて左の枯れ沢を詰めると一気に展望が広がり稜線に飛び出した。
見える見える。尾瀬の燧ヶ岳から左へずっと山並みが続く、
ここで山座同定をする暇はない。左へ一投足で山頂なのだ。
右から羽塩コースを合流させ、登り着いた山頂は、背の低い木々が山頂を覆っているため
見えにくい方向があるものの、まさに360度の大展望だった。
すぐにでもビデオカメラに映像を残したい気持ちになったが、どこが何て山なのだがほとんどわからない。
居合わせた人たちと、何だかんだ言いながら山座同定をしているうちに、少しづつ山名がわかってきた。
これも山頂での楽しみのひとつである。
山頂で居合わせた中年の男性は、たかつえスキー場から登ってきたそうで、展望を楽しむよりか、
天気の良い山頂で過ごすひと時を楽しむかのように、コンロでおでんを温めて食べていた。
いい臭いがあたりに漂っている。
食後にはドリップコーヒーを入れていた。
たぶん、私ももう少ししたらこんなのんびりした登山をするような気がした。
山頂から見えた山を並べたらきりがない。
七ヶ岳を中心に、ほぼ、見える山はほとんど見えているのだから。
双眼鏡を取り出してのぞくと、先月登った越後三山が手に取るように見えた。
北の方には、飯豊だか朝日だか、ちょっぴり白くなった山並みも見えた。
登っていない山はまだまだある。きりがないほどある。
今日の楽しみは、一番岳の七ヶ岳から七番目の下岳まで縦走することだ。
天気が悪かったら苦痛になるだろうが今日は快晴である。稜線漫歩を満喫できそうだ。
七ヶ岳というほどだから七つのピークがあるのだろうが、実際に歩いてみると、
特に標識があるわけではないし、明確なピークが七つあるわけではない。
はっきりしているのは、町境の標柱がある三番岳を大きな標識のある下岳くらいで、
あとはどこが何番だがよくわからなかった。
どうも、七ヶ岳というのは、多くのピークを持つ山を縁起のよい七つにいい例えて命名したのが真相のようである。
三番岳の登りはちょっときつかったが、あとは標高を下げながらのアップダウンだからどうってことはなかった。
昨日の荒海山の根っこだらけの歩きにくい稜線とは月とすっぽんである。
特に下岳からの下りは山毛欅やダケカンバの巨木が目を楽しませてくれるし、
若かりしころ、二岐山から南月山までを2泊3日で縦走した那須連山が懐かしく望めた。
七ヶ岳。いい山である。ちょっとスリリングで素晴らしいナメ滝。
360度の大展望の山頂。
気持ちの良い稜線漫歩。ぜひ登ってみたい山にリストアップして下さい。
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