武奈ヶ岳
- GPS
- --:--
- 距離
- 17.4km
- 登り
- 1,362m
- 下り
- 1,358m
コースタイム
- 山行
- 6:30
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 7:50
過去天気図(気象庁) | 2022年08月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
前回まで涼しさを求めて高い山を目指した反動で、暑さの中を汗をかいて歩こうと思ってしまった。
盛夏の比良の山を、現在の持ち体力で楽しんで歩けるか、この時期の山に来てよかったと思えるか、自分の自己暗示スキルを試すような山行。
それでも少しでも涼しい間にある程度標高を稼いでおこうと4時に歩き出す。
自分の中で決まりごとのようになった琵琶湖へのあいさつを済ませ、イン谷口を目指す。
今日のルートのテーマは、「いつでもその場で顔を洗えるルート」
徹底して谷筋を歩く。
西南稜、山頂以外は常に横に水が流れているのがいい。
この時期の山ではこれが結構な贅沢になると信じて。
イン谷に着いたところで一台の車を見た。
登山口を探しているのかとの印象でちょっと声をかけてみた。
「どこへ向かわれますか?」
「武奈ヶ岳はどちらでしょう?」
「メインのルートはこちらからですが、地図はお持ちですか?」
「本があります」
この会話で、この人はあまり山の経験のない人だと先入観を持ってしまった。
駐車可能な場所を教えて歩き出したが、以前案内した方が持っていたルートの情報に、神璽谷ルートが載っていたのを思い出した。
もし今の人の持っている情報が同じなら、自分が教えたルートを地図なしで歩くことになってしまう。
まさかとは思いながらも念のためと思い直し、大山口で立ち止まってその人が来るのを待った。
5分ほどで来られたので呼び止め、わざわざ本を出してもらって教えたルートが載っていることを確かめ、安心して別れることができた。
自分にとってはホームマウンテンでも、迷って命を落とす人もいる山でもあるので心配になり、ついおせっかい。
金糞峠から奥の深谷へ、源流の風景を歩く。
水量が豊富だとそれだけで体感気温が少し下がる。
何度も手を付けて顔を洗い、一瞬の涼を味わいながら歩いていた。
惜しかったのは、山の水はもう少し冷たいものだと思っていたが、それほどではなかったこと。
こればかりは高い山とは違っていて残念・・・
ワサビ峠から稜線を歩き出すと一転猛暑を忘れるさわやかな風が吹いている!
琵琶湖側からなので冷たい風ではないのだが、存外湿度をあまり感じない風に吹かれて気持ちのよい山頂が待っていた。
いつもなら平日でも数人のハイカーを見るのだが、連日の猛暑で避けられているのか山頂には誰もいない。
時間がまだ早く、腹具合を考えておにぎりだけの食事をすますとしばらくその場で岩に座り込んで風に吹かれていた。
どの山でも山頂に長居することはあまりないのだが、ここに吹く風が心地よすぎて。
やはり今日ここに来てよかったと思える風だ。
大山口で別れた男性が登ってこられた。
お話しすると、もう日本中の山を歩かれている方で、さっきのいらぬ心配がちょっと恥ずかしい相手だったというオチ。
イブルキノコバから北比良峠へ。
さっき山頂から見えていた、峠を覆うガスはいつの間にか消えていて、琵琶湖の景色が広がっている。
ただ日差しのきつさに足を止めることはなく、をの先の難路に入った。
神璽谷へ下るルートは、地図には登山道として表示されているものの、下るのは本当に気を使う危険な道だ。
ざれてずるずる滑る急斜面の凹道を鎖につかまって下る。
手掛かりがあまりなく、経験によってはリスクが高いルートに思える。
ここを使う人も少ないので踏み跡が以前よりも不明瞭になっている印象だ。
谷が広がったところで登ってくる二人のハイカーに出会った。
このルートを登るのかと聞くと、イン谷口から間違えて入ってしまったとの返事。
地図は持っているとのことで、テープやペンキの表示はあるが道が荒れているので要注意とだけ伝えて別れた。
下りに比べれば登りの難度は下がるが、後から思い返すとあの二人は山歩きの装備をちゃんとしていたか、少々気になりながら下っていた。
今日出会ったのは結局この2組、3人のハイカーのみだったが、誰もトラブルに遭わず、無事に山を楽しんでほしいと思う。
ただ、こちらの気持ちが先走っていらぬおせっかいで負担をかけたり、不快な思いをさせたりなんて可能性もあるので気を付けないと。
下山後の駐車場所までのサウナ状態も無事に切り抜け、盛夏の比良の楽しさを再確認できたのはうれしいことだった。
次は山の何を楽しみに歩こうか、思いつくのを心待ちにしている。
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