サムネとは程遠く過去1番死にかけた富士登山
- GPS
- 17:26
- 距離
- 8.9km
- 登り
- 1,293m
- 下り
- 1,262m
コースタイム
- 山行
- 6:06
- 休憩
- 1:04
- 合計
- 7:10
天候 | 【1日目】 登り始めは小雨 そこからしばらく小雨が続いた しかしながら冷たい風が強く吹いていた 時折、雨は止んだがやはり風が冷たく手袋が外せない、、、🌬 予定通り9合5尺までは辿り着けるか?そんなふうに思った矢先、あと数分のところで大雨に変わる。 天気というのは非常である。 結局、小屋に入った時にはびしゃびしゃだった 僕たちの数分後に小屋に入ってきた団体さんはもっと酷かった 【2日目】 朝、とてもじゃないが山頂アタックは無理な音が した 小屋全体が揺れている 雨はしきりに叩きつけられ、「ザー」「ばちばち」なんて生ヌルい、形容しがたい音をたてていた。 このレベルになってくると雨はどうでも良くなってくるんだと初めて知った。 そして、風。 まともに進めない。 9合目で3時間以上居座らせていただく。11時ごろ、雨がマシになった(ほとんど止んだ)ところで下山を開始。 7合目より下に来た頃だろうか。完全に晴れた。 駐車場に着いて振り返ると美しい富士山。 トイレに行ったらガスの中。 、、、本当に山の天気の恐ろしさを体験した。 |
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過去天気図(気象庁) | 2022年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
片道6時間くらいかかった |
コース状況/ 危険箇所等 |
いつも通りの富士山 天気が違うだけ |
その他周辺情報 | 温泉♨️ 時之栖 富嶽温泉 花の湯 水ヶ塚のバスチケット販売場に割引券が置いてあった。近かったし、帰る方向だったのでここにしました |
予約できる山小屋 |
八合目池田館
|
写真
感想
2022年8月17日18日富士山(山小屋泊)
ずっと目を背けていた山行にようやく向き合うことにして、感想を書き始めました。
(2022/11/17 ちょうど3ヶ月も経ちました)
というのも、今回のこの富士登山が今まで色んな山に行った中で1番「死ぬんじゃ無いか」と思わされた山行でした。
死ぬ、は少し大袈裟ですが「無事に帰られるだろうか⁉️」このことは常に頭から離れなかったのが事実です。
原因は
圧倒的な天候予測ミス☔️🌬☔️🌬☔️
決して無理して決行したという訳ではないものの、天気が荒れる可能性が全くなかったか?と言われれば返す言葉が無いような状態で登り、そして今回の結果になったことをずっと反省しています。
自分への戒め
そして、誰かの参考になればと思いここにあの日の状況、僕の判断などなどを記します。
長くなるので、1番最後にまとめも付けました。
お目汚しではありますがご容赦ください。
ゆうぞう
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2日間の予報は以下の通りです。
1日目
天気は良くはないものの、幸いにも行動時間の7時ごろ〜18時ごろは降ったとしても小雨程度で、風も1〜2m/s。僕は登山の際、天気と同時に風を重視するのですが、悪くない感じでした。
ただ夜中は雨が4時か5時まで少しキツくなるとのこと。
2日目
夜中の雨が朝方止むとそこからは0mm/hが続く、つまり晴れはしないものの雨は降らない。
風は1日目と比べると強くなる。
以上が水ヶ塚のバスに乗る前にした最終チェック内容です。
これを受けて、「1日目は予定通り登る。2日目、朝のナイトハイクのご来光は厳しいかも知れない。その場合は小屋で見る、諦めるなどする。雨が完全に止んでからなら山頂アタック🙆♂️後ろの予定は無いので無理せず天気が回復してからの行動にしよう」
という判断を下しました。
5合目で小雨だったことは予定通りで、風が思ったよりも冷たく強かったことも防寒着をたくさん持参したのでまだ許容範囲内でした。
予定が崩れ出したのは、9合目〜9合5尺の間。
明らかに予定より早く大雨になっていました☔️
後ほんの少しだったので小屋に逃げ込み、身の回りの整理をしていると団体のお客さんがゾロゾロと小屋の中に入ってらっしゃいました。
みなさんずぶ濡れで疲れているご様子でした。🚶♂️🚶🚶♀️
団体さんはガイド付きのツアーだったようで、食事の際に今後の説明をするということでした。小屋の方の配慮で我々のような個人客も話を聞かせて貰えることになりました。
話の内容を覚えている範囲でまとめます。
・最新情報で圧倒的に天気が悪い方へ向かっている
・明日のご来光は絶望的
・山頂アタックもほとんど厳しい
・天気の回復が遅い
・朝1時間ほど弱まる時間があるのでそのタイミングで下山開始→急ぎで降りるというのが最善か?
ガイドさんも少し焦っている様子でした💦
(おそらくツアーの時間的制約があるからでしょうか。)
僕たちはまだ気楽なものだったので「やっぱりご来光は無理そうだね、お昼前に下山開始かね〜😊」なんて話をしたのを覚えています。
ところが朝起きるともっと状況悪化
すかさず、ガイドさんの説明が始まります。
・九州あたりの台風の影響が強く出ている
・回復の見込みが分からない
・なんなら名古屋辺りから前線が向かってきているので悪化する可能性も十分ある
つまり、僕たちも悠長にしていれば良くなるという訳では無いことになってしまいました😣
この時点で、山頂アタックなんてものはとうに諦めていて「いかに安全に下山するか」を考え始めます。
僕としては登山経験の少ない同伴者の無事が第一だったので、いろいろ考えてますがどうしても「1時間の少し弱まるタイミングで出る」か「ずっと後になってから出発する」の2択を迫られます。
もちろん「もう一泊でいいんじゃ無いか???」とも考え始めます。
ここで、2つ状況変化がありました。
1つ目はガイドさんが「一般参加の方も自己責任で付いてきていい」とおっしゃったこと
2つ目は山小屋が片付けなどがあるので滞在出来ないということ
苦渋の決断ではありましたが、ガイドさんに付いていくことを決意し、少しでも標高を下げ天気が回復することに賭けました。
そこからが地獄のような下山の始まりです、、、😇😇😇😇😇😇😇😇😇
まず、はぐれないように隊列を作ります。
前の人との感覚を極限まで近づけ、ぎゅっと固まって進むのですが、それでも向かい風が強すぎます。ガイドさん曰く「22〜29m/s」😳
前に向かって1歩も進めません。
しかし、立ち止まっても体力がどんどん奪われていることが実感出来るレベル😨
結局、ザックを後ろにして後ろ向きに降りるという指示に従いみんなで後ろ向きに降りていきます。
明らかに遅れていく年配の女性もいる中、
風のせいで指示が通らないので顔を突き合わせて伝言ゲームの要領で無事かどうか伝えて行きます
未だかつてあそこまで緊迫した瞬間は無かったですね
励まし合い、心が折れないように進みます。
コースタイムは30分もない区間ですが、悠久のように感じたのは果たして僕だけかあるいはみんなそうだったのか、、、
今となってはもう確かめようも無いですが、9合小屋に着いた時にはパーティ全体に疲れが出てました。
団体客はこのまま降りていくようで、続こうとしましたが1分で同伴者から「もう辞めよう」と声かけがあり、状況判断もそれが最善に思えたので9合小屋に停滞させて貰いました。
そこからは結局天気が11時ごろに回復するまで、天気予報との睨めっこ👹
雨が止んでから、下山し、小屋で出会った方とも励まし合い、風と戦いなんとか下界まで降りることが出来ました。
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まとめ
天気の怖さを身をもって体験しました
ただでさえ3000mを超えてくると、天気も荒れるのに、まさか九州の台風からあそこまで予定を狂わされるとは、、、‼️🌀
ガイドさんですら「予測できなかった」と言っていたことを「じゃあ自分が出来なくてもしょうがない」と言い訳せずに今後に活かしたいと思います。
天気予報を周辺だけ見るのではなく、もっと広い視野で眺めないといけないですね。
またパーティメンバーとの信頼感がとても大事だと思いました。人間ついつい見栄を張ってしまうところがあります😤
今回「もう辞めよう」と言ってくれていなかったら8合に向かう途中で低体温症で動けなくなっていたかもしれません。
自分が無理しないのはもちろんですが、無理しないでいいという雰囲気作りも大切ですね
また緊急時に、今回は冷静にいれたと思いますが、「山は危ない⚠️」と再認識しそういった精神力も鍛えていこうと思います。
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さて、めっちゃ長くなりましたが以上です。
僕個人の体験に興味がある人なんてどれくらいいるか分かんないですけど、おそらく初めての完全撤退だと思うので思い出には残った山行です。
次はどこに行こうかな😆
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