出会ったのはニホンカモシカ君だけ 雨坊主山〜角落山〜剣ノ峰周回登山
- GPS
- --:--
- 距離
- 10.9km
- 登り
- 1,013m
- 下り
- 1,023m
コースタイム
天候 | 霧 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
○現在、赤沢林道は県道の入口から通行止めになっていますので はまゆう山荘の日帰り客用の駐車場を利用するといいでしょう。 登山口まで歩いても5,6分です。 ○雨坊主山は、登山口からして道標はなく、わかりづらいです。 広葉樹の森は通行止めになっているようなので、針葉樹の森ルートを 行くことになります。 登山口上の森の中に最初の道標がありますが、 幅広い作業道から登山路に入る場所には印がなくわかりづらいです。 ルートに入ってしまえば後は大丈夫です。 ○展望台下から角落山へ続く天神尾根への入口は全くわかりません。 2万5千の地図をよく見て入口を見当つけます。 このルートは、道標はもちろん赤テープなどは一切ありません。 所々、踏み跡が確認できますが、道が全く確認できない場所もあります。 ルートをはずれる獣道もあるので山なれた人、 地図の読める人以外は入らない方が良いでしょう。 ○角落山の男坂は、鎖場、岩場、やせ尾根と難所続きで怖いルートでした。 このルートも山馴れた人以外、子供やおばさんは避けた方が賢明です。 女坂は、誰でも危険なく歩けます。 ○女坂を利用すれば、角落山、剣ノ峰のいずれも危険なく楽に登れるでしょう。 |
写真
感想
西上州というか浅間山系というか、気にはなっていてもなかなか足の向かない山が角落山あたりだ。尾根続きには霧積温泉から登る鼻曲山、浅間隠山というのがあるが、これはかなり昔に登ったことがある。剣ノ峰は鼻曲山とセットで登ることが多いようだが私はまだ登り残していた。
角落山と剣ノ峰を登ろうと地図を見ていたら直ぐ隣に雨坊主山という変わった名前の山が目にとまった。地図には「かながきやま」と書いてあるが地元では「あめんぼうずやま」「あまんぼうずやま」と「ん」の字を入れて読むようだ。
2万5千の地図には登山路が入っていない。山と高原地図には、角落山と同じように「はまゆう山荘」から登れるように登路が描かれているが角落山とはつながっていない。別々に登るのもなんだから一緒に登れないものかと色々調べたら、道も道標もないが何とか行けそうな記録が見つかった。地図を読みながら行けば雨坊主山、角落山、剣ノ峰と縦走して車に戻れそうだ。もし道が見つからなかったら雨坊主山だけでもいいかと思って行ってみることにした。
梅雨の真っ最中だが天気予報は「日中は晴れ」の予報。山沿いでは雷雨があるかも知れないとの予報だが、雨に降られなければヨシとするつもりで雨の用意もして出かけた。
高速の深夜割引を利用する関係で、午前2時に起きて家を出た。練馬あたりでは明け方大夫雨が降ったようで路面が随分濡れていた。高崎から「はまゆう山荘」のある倉渕村に向かうと山間の谷間には雲がわき出ている。これで晴れ間が出るのかと心配な空模様だがいまさらどうしようもない。
はまゆう山荘の向かい側から赤沢林道が山に向かって延びている。林道に入って500mほどで雨坊主山の登山口に着く。登山口といっても何の道標もない。山の概略が絵が描けた案内板があるだけだ。幅広い作業道をたどっていっても雨坊主山の道標はなく道はUターンして登山口に向かって戻って行くようだ。初っぱなから道迷いだ。
しょうがねえなあ、と思っていたら林の中の道標を見つけた。方向的には合っていたようなので再び作業道を戻って登路を探した。
何の目印もないが、それらしい踏み跡があったので入っていくとはっきりした登山路が見つかった。これじゃあ、普通のハイカーは登れないな、と思う。もう少し、道標なりテーピングなりをしてもらいたいな。
登っているのは、角落山展望歩道という針葉樹の森につけられ登山路のようだ。といっても木々の若芽がすっかり伸びきっているし、霧が山を包み込んでいるので展望など全く期待できなかった。
道は意外としっかりしている。たまにある道標は熊に噛み砕かれてボロボロだが方向だけは何とか確認できる。角落山への分岐点が確認出来ないまま雨坊主山に向かう。腰丈まで伸びた笹藪を分け入って進むため腰から下がしっとり濡れてしまった。
最後の登りは五葉ツツジが密生する岩場を登る。まったく道標はないが2万5千の地図を確認しながら登り切った。山頂には傾いた祠と木に打ち付けられた消えかかった標識があるだけの静かな山頂だった。二等三角点は山頂の奥にある。展望はないものの、木々の緑がとても綺麗で、テントを張って一泊したくなるような山頂だ。ここでちょっと遅い朝食にすることにした。
地図に書いてある展望台は、今日のこの天気では何も見えないので省略し、角落山への分岐点を探した。ネットの紀行文からダウンロードした地図を頼りに角落山への尾根道に踏み込んだ。天気が良ければ角落山も見るだろうから行く方向が確認できるが今日は全く方向が見えない。地図を頼りに行くしかない。
それらしき道を探して下っていくと、どうやら角落山への天神尾根に入ったようだった。笹藪の中に所々うっすらと踏み跡が確認できた。尾根を忠実にたどればいいはずなので慎重に道を探した。途中、小さな広場のような場所に出たまでは良かったのだが、ここで道がぷっつり消えてしまった。どこをどう探しても踏み跡が見つからない。戻ろうか、進もうか迷ったが、あと10分ほど歩けば角落山への男坂に合流するはずである。 どうしても道が見つからなかったらいま来た道を戻ろうと決心して笹藪に分け入った。
尾根を外さないように藪をこいでいたらかすかな踏み跡があった。どう見ても人間が歩いた後だった。気を取り直して踏み跡をたどったらはっきりした踏み跡に出た。テーピングや木々に付けられたペイントが多くなった。間違いなく男坂の登路に出たのがわかった。 安心するのはまだ早かった。道は間違いないしもう迷うことはなかったが、角落山に登るにはここからが大変だった。踏み外したら真っ逆さまのやせ尾根を、木の根をつかみ、岩角にホールドを求めながらの急登が30分以上続くのだった。男坂は難路と書いてあるが、まさに難路である。山慣れない人は絶対にこのコースには入らない方がいい。怖いばかりでなくとても疲れる登山路である。
ひーひーはぁはぁ言いながら何とか登り続けたら登路の上の方がぽっかり窓のようにあいた。左右に赤い柱が立っている。山頂の鳥居であった。狭い山頂にしては大きな祠が建っている。角落大権現と書かれた大きな賽銭箱が置いてある。無事、角落山までたどり着けたお礼をしながらお参りした。
ここで軽く昼食にした。いつものようにお稲荷さんである。お稲荷さんは多少疲れていても喉を通るので誠に便利なお弁当である。
男坂に比べると女坂方面はしっかりした道である。それだけ人が入っているのだろうが今日のこの天気では誰も来ないかも知れない。
20分ほどで女坂経由で赤沢林道への下山する分岐点に出た。いままでの木製の道標はほとんど熊にかじられて壊れかかっているため、ここには金属製の洒落た道標が設置されていた。
剣ノ峰は、三角点はあるものの熊にかじられた標柱と木陰に遭難碑があるだけのこぢんまりした山頂だった。霧積温泉側には綺麗な登山路が延びている。こんなところで遭難するのかと思えないが、真冬には相当な雪が積もるのであろう。
女坂は、ほんとうに女性、子供でも歩ける楽チンな道だった。赤沢林道は崖からの落石が多いので車では入って来れないが、新緑の中で川音をBGMにハルゼミと蛙の合唱を聴きながらのんびり小1時間も歩くと登山口に戻った。
美肌の湯をうたい文句にしているはまゆう山荘で汗を流して帰ろうとしたら土砂降りの雨になった。30分遅かったら大変なことになっているほどの降りだった。
今日、出会ったのはニホンカモシカ1頭だけで登山者はゼロ。展望にこそ恵まれなかったが、みずみずしい新緑の中をたっぷり歩けて満足な1日でした。
コメント
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拝見させていただきました。
とても参考になります。
なんども登山口まで行きましたが人けがなく怖くて帰りました。
機会があれば葉が落ちた晩秋にチャレンジしてみたいと思います。
いまですね(^_^.)
雨坊主山をはじめ、このあたりの山は地味な山なので人が少ないですね。
でも、ちょっと山なれた人なら静かな登山が楽しめるのでいいと思いますよ。
そう、いまごろは紅葉がいいかもしれませんね。
葉が落ちた晩秋から初冬もいいかもしれません。
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