また山に行きたくなる。山の記録を楽しく共有できる。

Yamareco

記録ID: 4744209
全員に公開
沢登り
大峰山脈

神童子谷→犬取谷→稲村ヶ岳 快晴☀

2022年10月01日(土) ~ 2022年10月02日(日)
 - 拍手
体力度
6
1~2泊以上が適当
GPS
10:40
距離
22.7km
登り
2,567m
下り
2,576m
歩くペース
とても速い
0.60.7
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
6:03
休憩
0:24
合計
6:27
10:24
132
12:36
13:00
231
16:51
宿泊地
2日目
山行
2:51
休憩
1:23
合計
4:14
7:43
40
宿泊地
8:23
8:31
12
8:43
8:43
9
8:52
9:18
10
9:28
9:38
10
9:48
9:52
1
9:53
10:16
22
10:38
10:38
16
10:54
11:02
23
11:32
11:34
10
11:44
11:44
7
11:51
11:51
6
11:57
11:57
0
11:57
ゴール地点
天候 快晴
過去天気図(気象庁) 2022年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
R309は大川口までは車で行ける。崩落個所はトンネル西口のすぐ近くで、近々(10月内?)復旧するらしいとのこと
神童子谷林道は入り口から車両は封鎖されている
コース状況/
危険箇所等
大きな危険個所なし
犬取谷はテープの類がほとんどなかった
快晴の下大川口に到着。
ここまでは車で到達可能
2022年10月01日 10:23撮影 by  802SO, Sony
10/1 10:23
快晴の下大川口に到着。
ここまでは車で到達可能
こんないい天気なのは久々!!
2022年10月01日 10:40撮影 by  802SO, Sony
10/1 10:40
こんないい天気なのは久々!!
神童子谷終点少し手前の崩落
まあ、変わってないね
2022年10月01日 10:45撮影 by  802SO, Sony
10/1 10:45
神童子谷終点少し手前の崩落
まあ、変わってないね
今回はトガ淵から入渓
2016年01月27日 11:59撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1
1/27 11:59
今回はトガ淵から入渓
いきなり泳がされてしまった。
2016年01月27日 12:02撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1
1/27 12:02
いきなり泳がされてしまった。
いや〜水が綺麗。
2016年01月27日 12:13撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 12:13
いや〜水が綺麗。
へっついさんは深いとこで腰程度
2016年01月27日 12:18撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1
1/27 12:18
へっついさんは深いとこで腰程度
ここ、以前はめちゃくちゃ滑った記憶がある
2016年01月27日 12:21撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 12:21
ここ、以前はめちゃくちゃ滑った記憶がある
赤鍋滝周辺が一番スリッピー?
2016年01月27日 12:22撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 12:22
赤鍋滝周辺が一番スリッピー?
へっついさんはそんなに変わってないが、赤鍋滝はずいぶんと釜が埋まったような……?
2016年01月27日 12:29撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 12:29
へっついさんはそんなに変わってないが、赤鍋滝はずいぶんと釜が埋まったような……?
2016年01月27日 12:32撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1
1/27 12:32
左岸側からかかる滝
2016年01月27日 12:35撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1
1/27 12:35
左岸側からかかる滝
今回非常に残念なのは赤鍋滝とその上にトラロープが掛けられていたこと。美観を損なうことこの上ない
2016年01月27日 12:37撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 12:37
今回非常に残念なのは赤鍋滝とその上にトラロープが掛けられていたこと。美観を損なうことこの上ない
赤鍋滝の上のひと区間は大峰の中で一番美しいところだと思っているので本当に残念
2016年01月27日 12:37撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1
1/27 12:37
赤鍋滝の上のひと区間は大峰の中で一番美しいところだと思っているので本当に残念
この絵の具を流したような青さも心なしかくすんで見えてしまう
2016年01月27日 12:43撮影 by  HERO7 Black, GoPro
2
1/27 12:43
この絵の具を流したような青さも心なしかくすんで見えてしまう
せめて写真を撮るときだけはどけさせてもらった
2016年01月27日 12:47撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 12:47
せめて写真を撮るときだけはどけさせてもらった
たいへん興ざめなものはあったがせっかく来ているのでまあいっぺん忘れましょう
2016年01月27日 12:58撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 12:58
たいへん興ざめなものはあったがせっかく来ているのでまあいっぺん忘れましょう
釜滝までは河原歩き
2016年01月27日 13:04撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 13:04
釜滝までは河原歩き
正面奥に見えるは犬取とノウナシを分ける竜ヶ岳の枝尾根?
2016年01月27日 13:05撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 13:05
正面奥に見えるは犬取とノウナシを分ける竜ヶ岳の枝尾根?
水流に突っ込んで泳ぐともう寒い
2016年01月27日 13:13撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 13:13
水流に突っ込んで泳ぐともう寒い
今日もまた会ったな
2016年01月27日 13:23撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 13:23
今日もまた会ったな
そして釜滝。うーんこの青さ、何度来ても素晴らしい(まだ2回しか来てない)
2016年01月27日 13:40撮影 by  HERO7 Black, GoPro
2
1/27 13:40
そして釜滝。うーんこの青さ、何度来ても素晴らしい(まだ2回しか来てない)
釜滝上の台地、今回は無人だった
2016年01月27日 13:47撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 13:47
釜滝上の台地、今回は無人だった
犬取谷へ歩を進める
2016年01月27日 14:02撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 14:02
犬取谷へ歩を進める
水は変わらず青い
2016年01月27日 14:04撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 14:04
水は変わらず青い
一の滝
2016年01月27日 14:15撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 14:15
一の滝
左岸巻きはイージー
2016年01月27日 14:18撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 14:18
左岸巻きはイージー
二ノ滝
2016年01月27日 14:28撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 14:28
二ノ滝
これも普通の左岸巻き
2016年01月27日 14:35撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 14:35
これも普通の左岸巻き
枝谷が滝を掛ける
2016年01月27日 14:48撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 14:48
枝谷が滝を掛ける
おっとこんな奥にも石垣
2016年01月27日 14:51撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 14:51
おっとこんな奥にも石垣
レンゲ坂谷出合
この谷は大きな滝もなく容易に下れる(らしい)
2016年01月27日 14:54撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 14:54
レンゲ坂谷出合
この谷は大きな滝もなく容易に下れる(らしい)
レンゲ坂谷を過ぎると犬取滝が遠くにチラチラ見えだしてくる
前衛滝1
2016年01月27日 15:01撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 15:01
レンゲ坂谷を過ぎると犬取滝が遠くにチラチラ見えだしてくる
前衛滝1
前衛滝2
2016年01月27日 15:05撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 15:05
前衛滝2
一つ目の大滝、犬取滝に到着
両岸高く岩壁が続いている
2022年10月01日 14:10撮影 by  802SO, Sony
10/1 14:10
一つ目の大滝、犬取滝に到着
両岸高く岩壁が続いている
右岸側から壁が切れるまで登りにかかる
2016年01月27日 15:12撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 15:12
右岸側から壁が切れるまで登りにかかる
少し登ったとこから見下ろすと、すぐ上にひょいっと出られそうなように見えるが……
2016年01月27日 15:13撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 15:13
少し登ったとこから見下ろすと、すぐ上にひょいっと出られそうなように見えるが……
結構大きな巻きになる。
巻き途中から下からは見えなかったかなり大きそうな2段目?がちらっと見える
2016年01月27日 15:25撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 15:25
結構大きな巻きになる。
巻き途中から下からは見えなかったかなり大きそうな2段目?がちらっと見える
何段の滝なのかはわからないが、すぐ落ち口の上に出る
2016年01月27日 15:33撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 15:33
何段の滝なのかはわからないが、すぐ落ち口の上に出る
曲がって先が見えないのがなんとも不気味
2022年10月01日 14:35撮影 by  802SO, Sony
1
10/1 14:35
曲がって先が見えないのがなんとも不気味
ここから女蓮滝はすぐだと勝手に思っていたが、意外と離れていた。
2016年01月27日 15:43撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 15:43
ここから女蓮滝はすぐだと勝手に思っていたが、意外と離れていた。
本谷が数mの滝で右に折れる
2016年01月27日 16:07撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 16:07
本谷が数mの滝で右に折れる
奥に女蓮滝が見えている
小滝をサクサク直登
2016年01月27日 16:17撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 16:17
奥に女蓮滝が見えている
小滝をサクサク直登
女蓮滝その1に到達
2022年10月01日 15:24撮影 by  802SO, Sony
10/1 15:24
女蓮滝その1に到達
この滝は裏見になっている
そして奥の方に女蓮滝2(というか、こっちが本当の女蓮滝でこれは無名滝なのかもしれない)
2022年10月01日 15:26撮影 by  802SO, Sony
10/1 15:26
この滝は裏見になっている
そして奥の方に女蓮滝2(というか、こっちが本当の女蓮滝でこれは無名滝なのかもしれない)
女蓮滝2は多段滝
2016年01月27日 16:31撮影 by  HERO7 Black, GoPro
1/27 16:31
女蓮滝2は多段滝
こっちは木々の間から上段も見える
2022年10月01日 15:33撮影 by  802SO, Sony
1
10/1 15:33
こっちは木々の間から上段も見える
わりと明瞭な巻き道を辿ってこちらも落ち口直上へ到達。
2022年10月01日 15:53撮影 by  802SO, Sony
10/1 15:53
わりと明瞭な巻き道を辿ってこちらも落ち口直上へ到達。
少し離れたとこから見ても結構な高度感
2022年10月01日 15:53撮影 by  802SO, Sony
10/1 15:53
少し離れたとこから見ても結構な高度感
今夜はここを宿とする!!
2022年10月01日 17:37撮影 by  802SO, Sony
1
10/1 17:37
今夜はここを宿とする!!
手抜きごはん。
2022年10月01日 17:55撮影 by  802SO, Sony
1
10/1 17:55
手抜きごはん。
寝坊し気持ちよい朝の陽ざしで目が覚める
撤収まで1時間以上かかってしまった
2022年10月02日 06:32撮影 by  802SO, Sony
10/2 6:32
寝坊し気持ちよい朝の陽ざしで目が覚める
撤収まで1時間以上かかってしまった
シイタケ?
2022年10月02日 07:41撮影 by  802SO, Sony
10/2 7:41
シイタケ?
もうあとは広い谷を進むだけかと思ったら意外と最後までナメとかが切れないのであった
もう普通の登山靴に履き替えてしまったので濡らさないように無駄に奮闘
2022年10月02日 07:50撮影 by  802SO, Sony
10/2 7:50
もうあとは広い谷を進むだけかと思ったら意外と最後までナメとかが切れないのであった
もう普通の登山靴に履き替えてしまったので濡らさないように無駄に奮闘
そしてこれが犬取谷最初の一滴(というか一流れ)
2022年10月02日 08:15撮影 by  802SO, Sony
1
10/2 8:15
そしてこれが犬取谷最初の一滴(というか一流れ)
水も枯れた中を稲村小屋へ向けて詰める
2022年10月02日 08:17撮影 by  802SO, Sony
10/2 8:17
水も枯れた中を稲村小屋へ向けて詰める
直下
2022年10月02日 08:21撮影 by  802SO, Sony
10/2 8:21
直下
小屋到着。
前回は先客は一人しかいなかったが今日は割とにぎわっていた
2022年10月02日 08:28撮影 by  802SO, Sony
10/2 8:28
小屋到着。
前回は先客は一人しかいなかったが今日は割とにぎわっていた
ガスってないこの界隈ははじめてなので、大日稲村を踏みにいく。おー、大日ってこんなに尖ってたのか……
2022年10月02日 08:38撮影 by  802SO, Sony
1
10/2 8:38
ガスってないこの界隈ははじめてなので、大日稲村を踏みにいく。おー、大日ってこんなに尖ってたのか……
稲村山頂(1か月半ぶり3回目)
2022年10月02日 08:57撮影 by  802SO, Sony
10/2 8:57
稲村山頂(1か月半ぶり3回目)
うはは、前回は五里霧中だったとは思えん景色
2022年10月02日 08:57撮影 by  802SO, Sony
1
10/2 8:57
うはは、前回は五里霧中だったとは思えん景色
東側
犬取谷、レンゲ坂谷、小笹谷、ノウナシ谷、全部見えるぞ!
2022年10月02日 09:00撮影 by  802SO, Sony
10/2 9:00
東側
犬取谷、レンゲ坂谷、小笹谷、ノウナシ谷、全部見えるぞ!
バリゴヤ頭と八経ヶ岳方面
こんな景色がいいとこなのは3回目にして初めて知った。
2022年10月02日 09:05撮影 by  802SO, Sony
1
10/2 9:05
バリゴヤ頭と八経ヶ岳方面
こんな景色がいいとこなのは3回目にして初めて知った。
大日キレットもなかなかの奇景
以前に岩本谷を登ったときは残り標高150mでガスにまかれてしまって方向を見失って敗退したが、この景色を見たらまたリベンジしたくなるな
2022年10月02日 09:23撮影 by  802SO, Sony
10/2 9:23
大日キレットもなかなかの奇景
以前に岩本谷を登ったときは残り標高150mでガスにまかれてしまって方向を見失って敗退したが、この景色を見たらまたリベンジしたくなるな
大日山頂も踏んでおく。
エクスカリバーが刺さっているらしいが見当たらなかった
2022年10月02日 09:30撮影 by  802SO, Sony
1
10/2 9:30
大日山頂も踏んでおく。
エクスカリバーが刺さっているらしいが見当たらなかった
少し秋を感じる景色
2022年10月02日 09:46撮影 by  802SO, Sony
10/2 9:46
少し秋を感じる景色
稲村小屋でゴロゴロしてたらルリセンチコガネが飛んできた
いっぱい湧いてるし、いわゆる糞虫なのは知ってるけどそれにしても綺麗なのである。
2022年10月02日 10:05撮影 by  802SO, Sony
2
10/2 10:05
稲村小屋でゴロゴロしてたらルリセンチコガネが飛んできた
いっぱい湧いてるし、いわゆる糞虫なのは知ってるけどそれにしても綺麗なのである。
例によって高速下山
宝力峠
2022年10月02日 10:54撮影 by  802SO, Sony
10/2 10:54
例によって高速下山
宝力峠
母公堂
登ってくる人が過去の記憶に比べてかなり多かった
2022年10月02日 11:33撮影 by  802SO, Sony
10/2 11:33
母公堂
登ってくる人が過去の記憶に比べてかなり多かった
洞川温泉も美しいとこですねえ
2022年10月02日 11:48撮影 by  802SO, Sony
10/2 11:48
洞川温泉も美しいとこですねえ
コカマキリはかわいいなあ
2022年10月02日 12:15撮影 by  802SO, Sony
1
10/2 12:15
コカマキリはかわいいなあ
ハイネケン……いやナラケンかい!w
2022年10月02日 14:32撮影 by  802SO, Sony
10/2 14:32
ハイネケン……いやナラケンかい!w

感想

ここ最近、五里霧中の中だったり台風で強風ゴウゴウだったりで天気に翻弄されつづけていたがどうやら天気の心配を一切しなくてよさそうな週末が来るとのことなので今年最初で最後の沢泊は大峰・犬取谷へ出かけた。
大川口到着時点でもう快晴すぎてニヤニヤが止まらない(ついでに行者還トンネル西口から登れないのでR309も空いててサクサク)。神童子谷林道は入れないが歩みも軽く終点まで30分足らずで到着、トガ淵の手前で入渓。林道から降りるハシゴのとこで白いカメラが落ちており、すぐ前に先行PTがいたので声を掛けたらそのPTメンバーの落とし物だったらしい。
トガ淵からいきなり泳ぎ、ツルツル斜面を這い上がる。水は泳げない冷たさではないが、夏ほどの気温でないのでやはりひと泳ぎした後は寒い。それでも水の中をザブザブ歩く分には気持ちいい程度で快適に進んでいく。
赤鍋滝は3年前より土砂が流入しているのか、釜の中に小さな島ができていた。変わらず美しい景色ではあるのだが、左岸スラブにトラロープが張られているのが興ざめなこと甚だしい。誰がどういう目的で張ったのか知らないが、もしキャニオニングツアー業者が商業目的で張ったのであれば許しがたい。そりゃツアーのたびにロープを張るのは面倒だろうが、だからといってこんなものを固定して張る理由にはならんだろう。正直撤去してやろうかとすら思った。「事故が起きるよりはいいだろう」と思う向きもあろうが、それならそもそもこんなところまで来るべきではないのである。
左岸のスラブは確かにツルツルで気を抜いていたら滑るところではあるが慎重に進めばノーロープで5分もあれば通過できる。その上のひと区間が個人的に大峰で最も美しい場所の一つだと思っているので、そこにもトラロープがあって本当にがっかり。冬の間に雪崩で流されてしまわないかなあ。
とまあぶりぶり怒っているが、インターネットでいくら怒ったところで大して意味はないのである。美しい谷はまだまだ続くので忘れて先に進んでいく。釜滝までは河原歩きが続く。禁漁期に入っているためか、ブリッブリの大きなイワナやアマゴを随所で見かけながら進んでいく。釜滝は相変わらずの底なしの青さで出迎えてくれた。
ノウナシ谷との分岐を左にとり犬取谷へ進んでいく。水量は変わらず多く、一ノ滝、二ノ滝と越えて進んでいく。3年前に来たのはここまででここから先は初めての区間である。レンゲ坂谷出合を迎えてから遠くにちらちら見え隠れする犬取滝を眺めつつ、前衛の小滝群をサクサク直登し直下に立つ。両岸岩壁が発達してはいるが直下から見えるのは20mくらいの滝。すぐに越せそうにすら見えるが、右岸から巻きにかかると存外大きな巻きになる。下からは全く見えない2段目n段目があるらしい。巻き途中に木々の間からちらっと姿が見えた。巻き終わりは最上段の落ち口直上で、先の見えない恐ろしげなゴルジュになっていた。
このへんで気づいたのだがこの谷、ピンクテープの類が全然ないのである。結構奥深い谷でもテープは意外とついていたりするものだが、この後の女蓮滝巻き区間で1つだけしか見かけなかった。本当に原生の姿を保っている谷といっても過言ではない。小滝を越えつつ進むと少し開けたところに2つの滝がかかる空間に出る。女蓮滝直下である。張り出した岩壁に落ちる流れは裏見の滝になっているが、おそらく本物(?)の女蓮滝はその奥にある多段滝なのだろう。こちらは上段まで下から見通すことができた。
この滝の巻きは一度滝の背後にある笹の小尾根を登っていく。笹薮の中比較的明瞭な道を辿るとこちらも女蓮滝落ち口すぐ上に着いた。こちらの上段はスパッと切れ落ちたような形になっているようで、犬取谷のような恐ろしげな景色ではなかったが、かなりの高度感がありそうな感じであった。
さて、時刻も16時を迎えて稲村小屋まではもうすぐなのだが、女蓮滝上におあつらえ向きの泊適地があるのでここでテントを張ることにする。設営し毎度おなじみ適当晩御飯を食したころにはすっかりあたりも暗くなり、テントに潜りこむことにした。夜中一度空を見に行ってみたが、木々の間から見える星空は一点の曇りもない……ように見えた。
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翌日、午前6時半くらいに起床。柔らかな朝の陽ざしの中のんびりテントを畳んでいたら出発まで1時間以上を要していた。ここから稲村小屋までは開けた緩い谷だと勝手に思っていたら意外と最後までナメとか小滝があって靴を濡らさず進むのには意外と難渋した。それでも最初の一滴(一流れ?)を確認し気持ちのいい谷を詰めていくと40分ほどで稲村小屋へと飛び出した。
前回お盆に来た時は五里霧中でツェルト泊の男性が一人寂しそうに設営していたが今日は好天なので朝から比較的ににぎわっていた。さて、個人的にこの山域は今までいつ来てもガスっていたのでこんなに晴れた状態で来たのは初めてなので、折角だからと稲村・大日を踏みに行く。1か月半ぶり3回目の登頂にしてついに稲村はその身にガスを纏わず、絶好の展望を晒してくれた。東側には今回選ばなかったノウナシの谷がくっきりと見え、南にはバリゴヤ頭へ続くアップダウンの稜線、そのはるか向こうに弥山八経が浮かんでいた。
せっかくなので大日岳にも登る。下から見るとえげつない断崖絶壁なのだがハシゴや橋がかかっているので登頂自体は容易である。しかし大日キレットのすばらしい切れ落ちっぷりを見ると、ここに詰め上がってくる岩本谷はやはりそのうちリベンジしたいと思わせる景色である。
稲村小屋に戻りしばらくダラダラとルリセンチコガネと戯れたあとは、洞川温泉までの高速下山を開始した。なんせ今年だけで6月8月10月と3回も来ているのでもうこの道は飽きているのである。ならバリゴヤ経由で降りろよとかレンゲ坂谷下って戻れよとか言われそうだがいかんせんテント泊装備が重いので許してほしい(軟弱)
洞川温泉は観光客、ツーリングのライダーらで大変にぎわっていた。まあ下山した後は自分もそのライダーの一人である。「神秘の村は、ほどよく遠い」と自らアピールする天川村から大阪まで2時間足らずの帰路についたのであった。

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コメント

沢登りしないと拝めない滝というのは魅力的ですねぇ☺️
水の美しさにうっとり…。

テント泊装備で登れる体力が羨ましい笑
コガネムシは見つけると戯れてしまいますよね🤣
2022/10/5 8:17
crazytakkunさん
ここの水はほんとに絵具で色をつけたのかと疑うレベルなんですよw
急登がなかったのでテント泊装備でもどうにかなりましたが、急登があると途端にカタツムリになる程度の体力です……
2022/10/6 22:15
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