神童子谷→犬取谷→稲村ヶ岳 快晴☀
- GPS
- 10:40
- 距離
- 22.7km
- 登り
- 2,567m
- 下り
- 2,576m
コースタイム
- 山行
- 2:51
- 休憩
- 1:23
- 合計
- 4:14
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
神童子谷林道は入り口から車両は封鎖されている |
コース状況/ 危険箇所等 |
大きな危険個所なし 犬取谷はテープの類がほとんどなかった |
写真
感想
ここ最近、五里霧中の中だったり台風で強風ゴウゴウだったりで天気に翻弄されつづけていたがどうやら天気の心配を一切しなくてよさそうな週末が来るとのことなので今年最初で最後の沢泊は大峰・犬取谷へ出かけた。
大川口到着時点でもう快晴すぎてニヤニヤが止まらない(ついでに行者還トンネル西口から登れないのでR309も空いててサクサク)。神童子谷林道は入れないが歩みも軽く終点まで30分足らずで到着、トガ淵の手前で入渓。林道から降りるハシゴのとこで白いカメラが落ちており、すぐ前に先行PTがいたので声を掛けたらそのPTメンバーの落とし物だったらしい。
トガ淵からいきなり泳ぎ、ツルツル斜面を這い上がる。水は泳げない冷たさではないが、夏ほどの気温でないのでやはりひと泳ぎした後は寒い。それでも水の中をザブザブ歩く分には気持ちいい程度で快適に進んでいく。
赤鍋滝は3年前より土砂が流入しているのか、釜の中に小さな島ができていた。変わらず美しい景色ではあるのだが、左岸スラブにトラロープが張られているのが興ざめなこと甚だしい。誰がどういう目的で張ったのか知らないが、もしキャニオニングツアー業者が商業目的で張ったのであれば許しがたい。そりゃツアーのたびにロープを張るのは面倒だろうが、だからといってこんなものを固定して張る理由にはならんだろう。正直撤去してやろうかとすら思った。「事故が起きるよりはいいだろう」と思う向きもあろうが、それならそもそもこんなところまで来るべきではないのである。
左岸のスラブは確かにツルツルで気を抜いていたら滑るところではあるが慎重に進めばノーロープで5分もあれば通過できる。その上のひと区間が個人的に大峰で最も美しい場所の一つだと思っているので、そこにもトラロープがあって本当にがっかり。冬の間に雪崩で流されてしまわないかなあ。
とまあぶりぶり怒っているが、インターネットでいくら怒ったところで大して意味はないのである。美しい谷はまだまだ続くので忘れて先に進んでいく。釜滝までは河原歩きが続く。禁漁期に入っているためか、ブリッブリの大きなイワナやアマゴを随所で見かけながら進んでいく。釜滝は相変わらずの底なしの青さで出迎えてくれた。
ノウナシ谷との分岐を左にとり犬取谷へ進んでいく。水量は変わらず多く、一ノ滝、二ノ滝と越えて進んでいく。3年前に来たのはここまででここから先は初めての区間である。レンゲ坂谷出合を迎えてから遠くにちらちら見え隠れする犬取滝を眺めつつ、前衛の小滝群をサクサク直登し直下に立つ。両岸岩壁が発達してはいるが直下から見えるのは20mくらいの滝。すぐに越せそうにすら見えるが、右岸から巻きにかかると存外大きな巻きになる。下からは全く見えない2段目n段目があるらしい。巻き途中に木々の間からちらっと姿が見えた。巻き終わりは最上段の落ち口直上で、先の見えない恐ろしげなゴルジュになっていた。
このへんで気づいたのだがこの谷、ピンクテープの類が全然ないのである。結構奥深い谷でもテープは意外とついていたりするものだが、この後の女蓮滝巻き区間で1つだけしか見かけなかった。本当に原生の姿を保っている谷といっても過言ではない。小滝を越えつつ進むと少し開けたところに2つの滝がかかる空間に出る。女蓮滝直下である。張り出した岩壁に落ちる流れは裏見の滝になっているが、おそらく本物(?)の女蓮滝はその奥にある多段滝なのだろう。こちらは上段まで下から見通すことができた。
この滝の巻きは一度滝の背後にある笹の小尾根を登っていく。笹薮の中比較的明瞭な道を辿るとこちらも女蓮滝落ち口すぐ上に着いた。こちらの上段はスパッと切れ落ちたような形になっているようで、犬取谷のような恐ろしげな景色ではなかったが、かなりの高度感がありそうな感じであった。
さて、時刻も16時を迎えて稲村小屋まではもうすぐなのだが、女蓮滝上におあつらえ向きの泊適地があるのでここでテントを張ることにする。設営し毎度おなじみ適当晩御飯を食したころにはすっかりあたりも暗くなり、テントに潜りこむことにした。夜中一度空を見に行ってみたが、木々の間から見える星空は一点の曇りもない……ように見えた。
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翌日、午前6時半くらいに起床。柔らかな朝の陽ざしの中のんびりテントを畳んでいたら出発まで1時間以上を要していた。ここから稲村小屋までは開けた緩い谷だと勝手に思っていたら意外と最後までナメとか小滝があって靴を濡らさず進むのには意外と難渋した。それでも最初の一滴(一流れ?)を確認し気持ちのいい谷を詰めていくと40分ほどで稲村小屋へと飛び出した。
前回お盆に来た時は五里霧中でツェルト泊の男性が一人寂しそうに設営していたが今日は好天なので朝から比較的ににぎわっていた。さて、個人的にこの山域は今までいつ来てもガスっていたのでこんなに晴れた状態で来たのは初めてなので、折角だからと稲村・大日を踏みに行く。1か月半ぶり3回目の登頂にしてついに稲村はその身にガスを纏わず、絶好の展望を晒してくれた。東側には今回選ばなかったノウナシの谷がくっきりと見え、南にはバリゴヤ頭へ続くアップダウンの稜線、そのはるか向こうに弥山八経が浮かんでいた。
せっかくなので大日岳にも登る。下から見るとえげつない断崖絶壁なのだがハシゴや橋がかかっているので登頂自体は容易である。しかし大日キレットのすばらしい切れ落ちっぷりを見ると、ここに詰め上がってくる岩本谷はやはりそのうちリベンジしたいと思わせる景色である。
稲村小屋に戻りしばらくダラダラとルリセンチコガネと戯れたあとは、洞川温泉までの高速下山を開始した。なんせ今年だけで6月8月10月と3回も来ているのでもうこの道は飽きているのである。ならバリゴヤ経由で降りろよとかレンゲ坂谷下って戻れよとか言われそうだがいかんせんテント泊装備が重いので許してほしい(軟弱)
洞川温泉は観光客、ツーリングのライダーらで大変にぎわっていた。まあ下山した後は自分もそのライダーの一人である。「神秘の村は、ほどよく遠い」と自らアピールする天川村から大阪まで2時間足らずの帰路についたのであった。
コメント
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水の美しさにうっとり…。
テント泊装備で登れる体力が羨ましい笑
コガネムシは見つけると戯れてしまいますよね🤣
ここの水はほんとに絵具で色をつけたのかと疑うレベルなんですよw
急登がなかったのでテント泊装備でもどうにかなりましたが、急登があると途端にカタツムリになる程度の体力です……
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