富良野岳-十勝岳(原始ヶ原in-白銀荘out)
- GPS
- 11:08
- 距離
- 57.1km
- 登り
- 2,589m
- 下り
- 2,595m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
※未来の自分へ、次にやる事があれば車デポ |
コース状況/ 危険箇所等 |
・積雪量は概ね足首くらい ・凍っていなかったのでつぼ足で問題なかった |
その他周辺情報 | ・白銀荘 →令和4年10月24日(月)〜10月28日(金)までの5日間休み |
写真
感想
高気圧が来る!ちょうどシロさんも休みだったので山へ行こう。行き先は原始ヶ原から富良野岳。積雪次第でピストン、チャリで周回を選べるコースとした。
さて、白銀荘にMTBをデポ。満点の星空だったので少し撮影してみた。数分外で活動していただけなのにかなり冷えた。原始ヶ原の登山口へ向かう途中、道の勾配をチェック。ん?降りるのは快適そうでいいけど、林道に入ってから結構登ってねーかい?これが最後に痛い目にあうとは。。。
満点の星空の中スタート。登山道に熊の足跡があってゾッとした。怖すぎる。いざという時はダブルウィペットを掲げてカマキリのように戦うしかない。暗闇の沢の渡渉は怖かった。岩がツルっと凍っている。風雲なんとか城みたい。てくてく歩き、そしてあっさりと原始ヶ原に到着。日の出前だったので少し停滞した。するとものすごい冷気が二人を襲ってきた。手も足も痺れた。やっと日が当たるようになって光を浴びる。太陽のありがたさを知ったのであった。
沢を登るとハイマツの洗礼を受けるが少しで済んだ。雪も出てきた。足首が少し埋まる程度だ。雪質はパウダースノーで息を吹き替えるとパラパラと空を舞い輝きだす。滑りたいぞ!
富良野岳に到着!夏に来た時は暗闇で何も見えなかったけど、今日は360°のパノラマビューで美しさに驚愕した。周辺の高い山は真っ白だ。東側は雲海になっているので一層綺麗だった。お昼はランチパックを食べた。たまごうまい。潰れていたが美味しかった。雪の状態は思ったよりかなり良い。十勝岳もばっちり見えてるし、いかない理由はない!
富良野岳の分岐までくるとアニマル以外の足跡が増えてきた。先行者様のトレースありがたいです。かみふらの岳、上ホロカメットク山を越えて純白の十勝岳へ。火山ガスもさほど食らわなかった。よかった。十勝岳の山頂でも360°のパノラマビューだった。本当に綺麗だ。ところどころ滑れそうな斜面もあり、いよいよ冬山シーズンが始まるんだと感じた。
足スキーで滑るようにして下り、白銀荘に戻ってきた。さてここからがこの山行のハイライト。あら、チャリの時点で山行ってのおかしいだろうか。それは横に置いといて、極寒のダウンヒルがスタートするぞ。ダウンやらゴアテックスのジャケットやら着る物はきて出発。わ!いきなり上りじゃん。汗が噴き出る。十勝岳温泉の分岐からはかなりのダウンヒルだ。体が温まっているのか。さほど寒くなく気持ちい!あっという間に後藤純男美術館まで降りてきた。さてここからは最大の核心部だ。チャリが速いシロさんは先に車に到達すると思ったので、車のキーを託した。
ここまで足が消耗しているので、少しの登りが辛い。ギアを1-1にして亀のスピードでヒルクライムだ。工事のおっちゃんや近所の農家の方に軽く会釈する。超低速なので少し自分が情けなくなった。虫の息で林道手前に到着。さてここからがダート。行けんのかオレ?いや行くしかないでしょう!と気合を入れた。
ギャー!と悲鳴をあげた。初っ端から緩やかな登り。ここでも伝家の宝刀ギア1-1を繰り出す。まじで亀スピード。自転車から降りてログを確認すると、びっくりするぐらい全然進んでいない。もうだめだ、、もうアカン、アカン子、とか、勾配きちーぞ!とか、くっだらないこと呟きながらペダルを漕ぐ。漕ぐ。漕ぎまくった。休憩のためチャリから降りてログを確認すると、びっくりするぐらい全然進んでいない!!半泣きしながらペダルを漕いでいると、シロさんが車を運転して迎えにきてくれた。助かった!マジで助かったぜ。機転を効かせてくれて感謝だぜ。ありがとうございました。
今回の山行は天国と地獄を見ることができた。本当に完全燃焼することができた。もうしばらくMTBの林道はこりごりです。滑れる積雪になるまで冬山装備を整えておくとするか。
前回の夕張岳の時に次は初冬の十勝岳方面に行きたいっすね!なんて話していた。そしてバッチリのタイミングで爆弾高気圧が来る、仕事なんていている場合ではない。有休という翼でサラリーマン2人は飛び立つことにした。
ルートはリョーさんから提案があった。雪に覆われたハイマツや笹、稜線上の積雪量などの条件により行動時間読み切れないないので、1 計画通り、2 富良野岳または上富良野岳から凌雲閣下山でチャリ回収、3 富良野岳ピストンと臨機応変に対応できるようプランを練った。チャリでの凌雲閣から原始ヶ原登山口までほぼ下り35kmなので余裕っしょくらいに思ってた。(これが大きな誤算だった…)
満天の星明かりに見送られて出発する。3の沢の渡渉は苔岩が凍っており超滑るので足の置き場が極めて少なくて難儀したが、靴を濡らすことなく無事通過し日の出10分前に原始ヶ原の到着。ピンクになる富良野岳を見たかったので待機したが、メチャクチャ寒むくて手足の指はビンビンに冷たく痺れた。朝日に照らされた富良野岳は美しかったが残念ながらモルゲットにはならなかった。
凍った湿原を進み山体に取り付くと、登山道が雪が覆い被さったハイマツと笹で不明瞭になる。想定の範囲内だったが少しの区間なので助かった。基本的に沢地形を登って行くので問題なく森林限界に到達し、登山道には雪が積もっいるが明瞭でハイマツも煩くなかった。ブルースカイの富良野岳に到着。この時期では得ない無風、南側の眼下に大雲海が広がっており雪と青空のコントラスが絶景で筆舌しがたい絶景だった。稜線上の積雪は足首くらいで夏道は明瞭で十勝岳が呼んでいる、もう行くしかないだろう!
富良野岳分岐からはつぼトレースがあったので楽ちん、上富良野岳で先行者2名に追い付きお礼を伝えた。十勝-大雪の時はオプまで真っ暗なので明るい景色のある稜線を歩くのは3年ぶりだ(笑) 途中濃い噴火ガスで噎せ混む場面もあったが、右に左に後ろに前360°絶景で全く飽きることなく十勝岳に到着。グランド火口から見上げる十勝岳と美瑛岳も美しい。名残惜しく何度も振り返りながら白銀荘へ戻ってきた。
さぁ最後は35kmの紅葉チャリタイムだ。凌雲閣DHは寒いので全部着てフル装備で駆け下りたのでガクブルになる事なく下界に降りて、紅葉とさっきまで登っていた十勝岳連峰を眺めながらサグ部の後藤純夫美術館で休憩し薄着にする。ここまで20kmは下りだが、ここから登山口まで15kmの登りだ。チャリでは僕に分があるのでリョーさんに車の鍵を託されたが、結果的にこれがナイス判断だった。
延々と登り続けるベベルイ道路でリョーさんは後ろに遠ざかっていく。それにしても登る登る、やっと5km進んだが、まだ10kmも続くと思うと泣きそうになる。
そう、35kmで,500m D+(実際は600mだった)なんで楽勝!ってロードの感覚だ。22km雪道ハイクした後に重たいMTBで登るのは訳が違う、ここで誤算に気付いた…
ギアは1、2枚上げれるが最後の林道のため足を残しておかなければならないのでケイデンス上げて回す、もうメチャンコきついがやっとの事で林道入口に到着。
来る途中、消耗が激しいならザック類をデポして水、ヘッデン、スマホだけ持って空身で行こうかと考えていたが大丈夫そうなのでそのまま林道を上ることにした。
こんなキツいのは何時以来だ!?とにかく漕げば着くと何度も言い聞かせ秋雲橋を通過。ここから更に斜度が上がる。通常なら乗車率100%で行ける林道だが脚はパンパンではち切れそう。もうチャリを上げるメリットは皆無なのでデポしようかと思ったがあと数km、最後まで連れてってやろうと何度か押し歩きしながら車が見えて登山口に着いたら雄叫びをあげた。それくらいキツかった本当にキツかった、ほぼ完全燃焼できました。
MTBを車に積んでいると陽が落ちた、同時に一気に気温が下がり濡れて消耗した身体がドンドン冷えていく。これはアカン、低体温になるやつ。リョーさんも涙チョチョ切れながら登っているだろうとすぐに車に乗って救援に向かう。中間より少し進んだ所でシコシコ登ってきたがこれにて終了、大変お疲れ様でした。
最後に登りを持ってくるのは禁忌だと良い勉強になりました。リョーさんはMTB恐怖症になったようです(笑)
無雪期とも厳冬期とも違い、冬へ移ろう何とも形容しがたいこの季節の富良野岳から十勝岳までの美しい景色は、生涯忘れることがない一生で1度きりの経験だろうと思う。朝から夜まで目一杯遊び尽くしてプライスレスな1日でした。
thanks リョーさん
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
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いつも楽しく記録をみています。
ワクワクする山行でしたね。
羨ましい!
次も期待します(笑)
カミホロから小屋までラッセルなって感じですか?
カミホロ小屋にいきたいと思ってまして、ラッセルする場所有りましたか?
レコを見て頂きありがとうございます。
原始ヶ原だと1,400辺りから登山道に雪が現れ、森林限界から稜線上は足首から脛下くらいの積雪でした。凌雲閣からも同じではないと推察します。本ルート上は凍っている箇所は無く登山道は明瞭でした。富良野岳分岐より先行のトレースがあり助かりましたが、深いラッセルではなくつぼ足で可能でした。カミホロ小屋周辺も同様の状況です。
明日からの雨で積雪量は増えると予想され、何とも難しい季節ですがお気を付けて楽しんで下さい。
素敵な写真を楽しみにしております。
ありがとうございました。
星空写真はいつも参考にさせてもらってます!
原始ヶ原からの富良野岳は素晴らしかったです!ここからの星空も綺麗そうです。是非厳冬期に星空写真を撮りに行ってください(笑)
厳冬期の星は最高ですよね〜
去年天気が悪く、あまり行けなかったですが、
今季は頑張ります
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