塩見岳〜間ノ岳〜北岳縦走

- GPS
- 56:00
- 距離
- 30.6km
- 登り
- 2,956m
- 下り
- 3,215m
コースタイム
- 山行
- 8:54
- 休憩
- 1:31
- 合計
- 10:25
- 山行
- 5:05
- 休憩
- 2:35
- 合計
- 7:40
| 天候 | 1日目:晴れ 2日目:曇り(朝の内ガス) 3日目:晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
バス
新宿〜トラビス松川IC:中央高速・花バス(2490円) JR伊那大島駅〜鳥倉登山口:バス(1660円) <復> 広河原〜奈良田:登山バス(1130円) 奈良田〜飯富:早川町営バス(1000円) 飯富〜新宿:中央高速バス(2700円) |
| コース状況/ 危険箇所等 |
鳥倉登山口〜塩見小屋:整備された主に樹林帯の歩き易い道 塩見小屋〜塩見岳:小屋から塩見岳西峰間に岩場の上りあり。鎖・ロープなしのためペンキ印を追って三点支持で登ること。下りが要注意。 塩見岳〜仙塩尾根〜熊の平:快適な”尾根+樹林帯”のロングコース 熊の平〜三峰岳〜間ノ岳:三峰岳への上りに岩場あり。片側切り立っているので、ここも三点支持での進行が必要。三峰岳から間ノ岳への尾根も岩稜の急登なのでペンキ印を目印に上ること。 間ノ岳〜北岳:アップダウンの少ない標高3000mの日本一長い快適な稜線。 北岳〜トラバース道〜北岳:間ノ岳の雄大な展望とお花畑が最高 北岳〜御池小屋〜広河原:小太郎尾根から御池小屋までの上半分の草すべりは急坂で子岩・石が多い滑りやすい道。下りは滑っての転倒に注意。 |
| 予約できる山小屋 |
塩見小屋
|
写真
感想
昨年から持ち越していた念願の塩見岳と仙塩尾根縦走を好天のもと実現できた。
<1日目>
・鳥倉登山口から最初のカラマツ林の急坂を尾根に取り付くと、三伏峠までは緩やかに登っていく。オサバグサなどのお花を見ながら苔むした樹林帯を進む。
・塩見小屋近くまで殆ど樹林帯の道なので、晴天にも関わらず陽射しが遮られて暑さを感じないコースである。
南アルプスは北アルプスなどより森林限界が高く、標高が上がっても木々が多いので緑が多く山の奥深さを感じられるのも良い。
・三伏峠から烏帽子方面へ右折し10分程進むと、塩見岳唯一のお花畑がある。塩見岳もお花畑越に眺められなかなか良い所であるが、塩見岳登山者のうち訪れる人は少ないのは残念。往きか帰りに是非立ち寄って欲しい。
・塩見小屋は山頂直下の絶好の場所にある。
小屋前からは仙丈、甲斐駒、北岳〜間ノ岳〜農鳥岳の白根三山、そして明日歩く長大な仙塩尾根が見渡せる。
・夕焼け時には塩見岳が夕日を受けて赤く輝く素晴らしい一瞬を味わえる。当日は午後6時45分頃のタイミングであった。
・塩見小屋は30名のみ収容の営業小屋としては一番狭い山小屋であろう。
そのため、完全予約制をとっているが当日の宿泊者は24名とマズマズ。
狭いスペースでの宿泊となるが絶好のロケーションには代えがたい。
<2日目>
・早朝から山頂方面はガスがかかり、山頂でも視界悪く展望無し。
・仙塩尾根に入ると、徐々にガスが切れていき、行く手の右側には農鳥岳がしっかりと見え、北荒川岳ではまだ雲の中だった塩見岳も、先に進んで振返ると鉄兜の姿を現してくれた。あそこから歩いてきたんだと満足感もます。
・仙塩尾根(熊の平までの間)のうち、塩見岳側の半分は展望が良い尾根歩きで、熊ノ平側の半分は主に樹林帯であるが所々展望が開けて楽しい。樹林帯もなかなか美しく変化に富んでいるので飽きが来ない素敵な道である。
・行き交った登山者は約10名、同方向では塩見小屋からは3名+三伏峠からの?名でも同じく10名もいない静かな縦走が楽しめる。
・熊の平で宿泊を考えていたが、11時前に着いてしまったので北岳山荘まで足を伸ばした。これがこたえて三峰岳への上りでバテバテ。更に間ノ岳までは休み休みで何とか到着。
・誰もいないガスの中の間ノ岳を独占した後、北岳山荘までの標高3000mの天空の尾根歩きに入る。ここでラッキーにもガスが時々流れて先々を示してくれ、道端のお花にも癒されて気持ち良く進み、15:35に北岳山荘に到着。スタートから10.5時間の長い、長い縦走であった。
・北岳山荘は150名収容であるが、木曜日の平日にも関わらず満室で、遅く到着した人は1階の廊下にふとんを敷いて寝ていた。夜叉神峠から広河原までのバス便が運休で奈良田廻りとなっているにも関わらずの盛況で流石人気の山とびっくりした。
<3日目>
・今日は下山のみなので、快晴のなか超ゆっくりと展望とお花を楽しんだ。日の出は北岳の右側の小さな峰から上るので、ご来光を拝むのには肩の小屋がやはり優れている。もっとも、中白根まで少し上るともっと良い日の出を見られるであろうが、朝食時間との兼ね合いが難しい。
・トラバ−ス道はお花畑が続き、雄大な間ノ岳の大展望が広がる素晴らしい大好きな道であるが、ここも人が少ない。ゆっくりと楽しむことができた。
・北岳山頂からは360°の大展望。歩いてきた塩見岳の鉄兜の姿に感無量である。富士も時間が進みくっきりさも増して日本一を実感する。
西〜北〜東へ仙丈、甲斐駒、鳳凰、八ヶ岳、奥秩父、さらに仙丈の西には中央アルプス、その奥に御嶽山、南側には間ノ岳、塩見岳、間ノ岳に隠れてほんの一部頭だけの悪沢岳、荒川岳が見通せる。
登山の醍醐味を感じる至福の時間である。山頂で1時間20分も過ごした。
・下山ルートは当初八本歯のコルから雪渓を考えていたが、残雪が例年より多く、7月初めに滑落死亡事故(実際は左俣の大樺沢雪渓から右へ分かれて支沢側へ迷い込んだ結果の事故のようで、現在は迷い込まないよう表示があるとのこと)もあって、雪渓の下りはリスクありで避け、肩の小屋廻りとした。ただ、八本歯からの下山ルートも9.5割以上夏道を使え、雪渓のトラバ-スは7mと2mの2か所だけで大丈夫との情報もあった。
・肩の小屋に下りて、小屋スタッフが雪などで保護して開花を遅らせて下さっていたキタダケソウにも無事面会。
また、テン場横を水場へ少し下った場所に広がるシナノキンバイやハクサンイチゲなどのお花畑も素晴らしい。ここも訪れる人が少ないので是非覗いてほしい場所である。
・御池小屋へは草すべりルートをとったが、大変な急坂で石や滑りやすい砂質で急いでいたせいもあり、2,3度転びそうになる。上りの人達は殆どの皆さんがアゴが上がっている状態。大変な道で上りには使いたくない。二俣から右俣コースを小太郎山分岐に上るのが正解であろう。
以上、南アルプス北部を満喫した満足度の高い30匳珍の山旅であった。
yamatake01




















塩見小屋では楽しいひと時をありがとうございました。
圧倒される迫力の山塊、色鮮やかな花々のレコを拝見して、記憶がよみがえってきます。
一足お先に北岳に立たれたんですね。
1時間20分!・・・・そんな短時間!?(冗談です
ワタシはすっかり根が生えてしまい、2時間も滞在してしまいました。
雄大な景色を眺めながら、南アルプスの風にココロとカラダを浄化してきました。
何度も訪れたい、そう決意して下山を開始しました。
またお目にかかった際にヤマ話をお聞かせいただけるのを楽しみにしています。
コメント有難うございました。
ヤマレコでコメント頂いたのが初めてで予想していなかったので、つい見過ごしてしまい返信が遅れて大変失礼しました。
南アルプスは森林限界が高い分、緑が多くて樹林帯も素敵で、山容も雄大かつ個々の山も個性的で本当にいい山岳ゾーンですね。
今後もお楽しみください。
ブログに北岳山頂からの動画のパノラマをアップしましたのでよかったらご覧ください。
http://yama200.blog110.fc2.com/blog-entry-148.html
ではまたどこかの山でご一緒できたらと念じています。
9月の連休に同ルートを検討しています。詳しいレポートありがとうございました。大変参考になります。
kameinuさん
コメント有難うございました。
このコースは南アルプスの魅力を満喫できるルートと思います。
9月も爽やかで静かな尾根歩きが出来ると思います。
ぜひお楽しみ下さい。
なお、詳細レポは小生のブログに掲載しておりますので、下記をご覧いただければ幸いです。
http://yama200.blog110.fc2.com/blog-entry-146.html
(以上)
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