ヨーロッパ遠征5:ユングフラウ4158m登頂
- GPS
- 13:25
- 距離
- 8.2km
- 登り
- 1,054m
- 下り
- 1,250m
コースタイム
- 山行
- 12:48
- 休憩
- 0:38
- 合計
- 13:26
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
アクセス |
7月10日:出国〜シャモニー 7月11日〜13日:シャモニー(モンブラン登山) 7月13日〜17日:ツェルマット(ブライトホルン登山) 7月17日〜18日:グリンデルワルト(ユングフラウ登山) *************この記録の日程************* 7月19日(土曜日) メンヒスヨッホヒュッテ〜ユングフラウ山頂〜ユングフラウヨッホ〜クライネシャイデック(泊) *************************************** 21日〜22日:ミューレン・グリンデルワルト 22日〜25日:サースフェー(アラリンホルン登山) 25日〜29日:ツェルマット(マッターホルン登山) 29日〜30日:チューリッヒ 31日:帰国 |
コース状況/ 危険箇所等 |
ユングフラウ登山の危険ポイントは3つあって、一つは行きの氷河の横断のクレバス、斜面の滑落、帰りの氷河のクレバス、となると思います。 普通はロートタールザッテルの尾根を回り込むようにトラバースして行きますが、技術的にはそれほどの難しさではありませんでした。 ロートタールザッテルのコル(稜線に上がる部分)は、雪庇を抜ける雪の斜面がきつくて滑落の危険がありましたが、落ちても下の雪面までなので致命的な危険性ではありませんでした。 私が登ったときは雪が非常に多かったので山頂まで急な雪の斜面が続いていました。 遥か足下には氷河まで続く雪の斜面なので滑落したら終わりという感じですが、ビビッてしまうほどの急さではないので、ものすごい高度感を別とすれば、ステップキックが確実にできれば登りも下りも大きな危険個所はないと言えます。 しかしながら、ユングフラウヨッホに直接向かう氷河歩きはクレバスが口を開けていてとても不気味でした。雪温が上がっている場合はスノーブリッジも崩壊してしまう可能性があるので十分な注意が必要と思われます。 |
写真
感想
7月19日(土)。晴れのち曇り。
小屋の朝食の時間は登る目的の山によって違っていて部屋もそれなりになっている合理的なシステムでした。
私たちはユングフラウが目的なので朝食は朝3時でした。
私がゆっくり食べていると皆そくさくと食べ終わって席を立っていきます。結局私が一番最後になって電気まで消されそうになりました。欧米人はあわてて食事をしないと思っていたのですが私のイメージが狂いました。
さて、私のような単独登山者はさすがにこちらでは異端者であり、「危険だ」と何度言われたかわかりませんが、それを助けてくれるが私のウッドの古いピッケル、シモンスーパーEです。しかしながら、シモンスーパーEのピックに私が開けた穴をじっくり見入ってくれたガイドはヨーロッパ滞在中にこのときのたった1人だけでした。
朝、玄関に吊るしていた私のピッケルをじっと見ていたガイドがいたので、私が「知っていますか?」と聞いてみて「知っている」という答えが返ってきた時は本当に嬉しかったです。
私が「古い友人です」と言ったらうなずいてくれました。それも嬉しかったです。何もかも分かっているような表情でした。あまり言葉を交わしませんでしたので彼の考えは聞けませんでしたが、超イケメンで、若いガイドでしたが男が惚れるようなタイプの男でした。きっとすごいガイドなんでしょう。
ユングフラウを登るのは氷河を横断するために危険をともないます。
そのために、先行者のトレースを外れるとクレバスに落ちる危険があります。
しかし、先行者みんな速い速い。とてもついて行かれません。
本当に登るスピードは(ど素人も含め)彼らは素晴らしいものがあると思いました。日本人の普通の人の1.5倍くらいは登るスピードが速いと思いました。
それでもなんとか氷河を渡り切ったらあとは稜線伝いに登っていきますのでクレバスに落ちる心配はなくなりました。私は広い稜線に出たとき安心感からかすっきりしたくなって大キジをしたら本当にすっきりいい気分になりました。
ともあれ、ユングフラウも雪が非常に多く、ほぼ雪稜の登山でした。
技術的には雪の奥穂高を穂高山荘から山頂まで登る部分が延々と続く感じでした。
ユングフラウ(4158m)の山頂からの景色は圧倒的でした。
下山は訓練で懸垂下降を7回ぐらいしましたが、思いがけず時間がかかってしまいました。
帰路はみんなの真似をして氷河を横断していきましたが、クレバスが怖いので大回りをしたりして時間がかかりました。クレバスに落ちて死ぬよりは大回りの方がいいという判断でした。おかげで時間を間違えたこともありましたがユングフラウヨッホ発の最終電車に間に合わなくて冷たいトンネルの中を3時間かけてクライネシャイデックまで降りてきました。
最後の駅のところでアイガーを回るトレラン大会の選手と偶然並んで歩いていたら、民家の人たちから拍手をしてもらいました。「I'm different.(私は違いますよ)」と言ったら民家の人たちに笑われました。スイス人の英語能力はこんな田舎の人でも高いと変に感心しました。
このトレラン選手の中には、マッターホルンで7月23日に遭難された相馬さんがいらっしゃったようです。
ホテルでは夕食の時間は終わっているので「テーブルの上に置いておいてください」と電話で伝えてあったのですが、親切にも待っていてくれていて、出来立てのあったかい食事をいただくことができました。感謝感謝でした。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-490876.html
↑ヨーロッパ遠征4:メンヒ4107m登頂
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-492891.html
↑ヨーロッパ遠征6:シルトホルン(ミューレン)・クライネシャイデック周辺ハイキング
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