辿り着かなかった朝日岳、日没後の下山
- GPS
- 11:36
- 距離
- 13.4km
- 登り
- 1,727m
- 下り
- 1,714m
コースタイム
- 山行
- 10:03
- 休憩
- 1:31
- 合計
- 11:34
‖元泥濘事情で白毛門でUターンした方
∋笋汎韻犬茲Δ淵據璽垢播个辰討たが笠ヶ岳で下山判断された方(私より体力余裕がありそうに見えましたが・・・)※私もこの判断が出来るようにならないと・・・
D日岳に向かう途中で、朝日岳から下山してきた若者3名とすれ違った。
,聾鎚盟備事情ですが、△諒と同様、笠ヶ岳ターンを一度は判断しながらも、状況判断が甘く、先に進んだこと。の方々とすれ違い体力と残された時間で再判断するチャンスがあったのに見逃したこと。そもそもこの時期に日没30分前下山と言う10時間計画を立てたこと。。。
反省して、これからの登山に役立てます。
(時間考察)
動いている時間を見ると、登りはコースタイム同等やや短く、下りは16%長いが誤差のうち、日没後のヘッドランプ歩きは慎重さが増して時間も大きく超過していたように感じていましたがそれほどでも無かった。想定漏れは、休憩時間で特に登りの途中では70分、下りで20分の休憩時間の分だけ日没へと導いています。長時間行程や急登であることは計画段階から分かっていることなので、休憩時間をちゃんと盛り込むことが必要なのだと改めて認識しました。
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
土合橋駐車場(無料、60台)トイレ無し ※道の駅、土合駅に24時間トイレ有 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山開始10分以内に「登山カード入」あり ※土合駅にも「登山カード入」あり (危険個所) ロープや鎖の用意された場所があるが、ほぼ不要。但し、ラスボス岩壁の鎖は利用した方が良いかもしれません。 雨や雪で泥濘箇所が生じるので注意が必要。段差などでのスリップだけでなく、ローカットシューズは水没の恐れ。 想像通りの急登で体力消耗は激しい(個人差アリ)。 |
写真
装備
個人装備 |
ソフトシェル
長袖シャツ
サポートタイツ
ズボン
靴下
グローブ
ゲイター
靴
ザック
昼ご飯
行動食
飲料
バーナー
コッヘル
計画書
ヘッドランプ
GPS
筆記用具
携帯
時計
タオル
ストック
カメラ
ココヘリ
|
---|---|
共同装備 |
(予備装備)
予備手袋 防寒着 雨具 ネックウォーマー アイゼン 固形燃料 地図(地形図) コンパス 笛 予備電池 ガイド地図(ブック) ファーストエイドキット 常備薬 ツェルト |
感想
谷川岳の東に位置する「白毛門」の存在を意識したのはいつ頃だったろうか・・・
あの谷川岳の東壁に取り付くスキルも無いし、そのような登山を目指しても居なかったが、何故か、その東壁を下からではなく見たくて、いつか「白毛門」に登ると決めていた。登山地図を眺めながら白毛門の先の二百名山「朝日岳」まで行ければ良いと欲を出しながら、その行程時間と明らかな急登に「夏は暑くて体力や水分が持たない」など理由を付けては先延ばしにしていた。今年も10月頃に来ようと思いながら、まだ暑いからなどと思っていたら10月末には流行り病で自宅隔離。12日に低山縦走で体力を確認し、14日に両膝にヒアルロン酸を補充し、今回の山行となった。
過去の経験で、11月の登山は、タイヤチェーンとチェンスパは必携とし、急登長時間対策としてサポートタイツの上に中間期のパンツを履き、ゲーターと中間期用手袋の装備、念のため多目的ネックウォーマーを手首に巻いて、ソフトシェルを着込んで、水は2リットル(1リットルはクエン酸入りハイドレーション、1リットルは真水)。夏〜中間期の15リットルでは入りきらず、35リットルザックにしたことでザック自重だけで1Kg強増え、普段の背嚢5Kgは9Kgとなって、トレランシューズを登山靴にしたことで足元も800g増となったが、それほどの負担を感じることの無いスタートとなった。
結果として最悪山中ビバークの可能性はあったし、水は1.5リットル消費したし、登山靴で無いと先に進めなかったので、装備的には正解だったと思いますが、体力だけが追いついていませんでした。
(行程記録)
土合橋駐車場奥から登山開始。5分程で東黒沢分岐に至る。右手上りが東黒沢方向だが案内表示無し、左手やや下り方向が「白毛門、朝日岳」との指導標に従う。
分岐から2分後「白毛門登山口」に到着すると「登山カード入れ」が設置されていた(私は、その存在を知らずに、土合駅構内にある「登山カード入れ」に投函)。「ぐんま県境稜線トレイル」という標柱が建っている。下山後に調べてみると、谷川エリアから四阿山のある万座・鹿沢エリアまで全長100Kmの国内最長の稜線トレイルとなっていました。その中のコース例として「馬蹄形縦走コース(1泊2日)」が示され、逆ルートですが、今回の朝日岳〜土合橋も含まれていました。
ヘッドランプを灯してスタートし、40分が経過し、日の出時刻の直後には、谷川岳東面に朝陽が当たって紅葉のように染まっています。駐車場2台目として早朝から登り始めたご褒美です。「オキの耳」「トマの耳」は山頂付近に雲が掛かって見ることが出来ません。
白毛門まで想像通りの急登でしたが、所々で、白毛門沢の大滝や谷川岳を望むことが出来、単調さに良い変化をもたらしてくれました。急登、木の根、ゴロゴロとした岩と連続し、スタートから2時間で「ふくらはぎ」と「おしり」がパンパンです。ツムラを投入して先に進みます。
1400m地点で道端に雪が見えて来た頃には、振り返れば天神平スキー場が雪をまとい始めたのが見えました。
※20代の頃はシーズンの最初と最後は必ず滑っていた懐かしいゲレンデです。立体駐車場の建築前だと思われますが、ゲレンデ駅辺りの駐車場まで毎回大渋滞の中通っていました。
白毛門の山頂に近づくと登山道にも雪が付き、慎重に足を運びます。
スタートから3時間半ほどで山頂に到着しました。笠ヶ岳まで行かないと三角点が無いので、ここでUターンする選択肢はありません。
山頂手前ですれ違った方は、「運動靴でここまできたが、白毛門の先は雪が増えて濡れたのとチャンスパも持ってこなかったのでここで戻ります」とのこと。良い情報をいただきました。
白毛門から先は雪も深くなり登山道は真っ白です・・・いえ、所々雪解けが土に混ざり真っ黒なところもある・・・白い雪の下はグシャグシャです。天気が良くなり暖かい日差しが力を与えてくれます。10時を過ぎる頃には谷川岳も頭を見せ、これから進む先の稜線も気持ちよく続いています。足元がグチャグチャなことを除けば最高の気分です。改めて谷川岳を見ると上空の雲はすっかりなくなり、東壁に白い雪が付いているのが際立ちます。
笠ヶ岳山頂に到着し、山頂標識の直ぐそばには三等三角点「笠ヶ峯」を確認しました。時間的にもオンスケでの到着です。が・・・大変疲れています。朝日岳で取る筈だった大休止を前倒しで取得することにして、お湯を沸かしてコーヒーと菓子パンを食し、念のためツムラを服用し、行動食を補充しておきます。
山頂で一緒になった方に遠くの山腹に白い筋が見えますねと言ったら「清水国道ですね。雪が付くとはっきりと見えますね。私あるいたことあります」と・・・視界に入るだけでも結構長そうだったので「結構あるのではないですか」と言ったら「結構あります」と・・・無事下山後、調べてみると日本でも有名な廃道だということ。確かに只者ではないオーラが出ていたような気がしていましたが。。。タメ口聞いてた。。。
そんな方と「今日はここでやめておきます」などと会話しておきながら、「エネルギー充填して元気になったのでやっぱり朝日岳行ってみます」と・・・間違いでした。
朝日岳まで75分の案内を見て「意外と近いけど、疲れているからもう少しかかるかな」と思って進みましたが、60分強進んで目の前にそびえる朝日岳を目にした時にはカラータイマーが点滅するのが分かり、ヤマレコの下山予想時間が17時を過ぎているのを見て「こりゃいかん」と山容の写真をおさめて踵を返しました。大烏帽子手前でスリップして雪解け溜りにしりもちをついて、アウターパンツ、サポートタイツを超えてぐっしょりと濡れたことも気力の低下に結びついたのかもしれません。逆に、そこから先は、思い切って段差は尻で滑り降りましたが・・・
撤退して帰るのはこんな気分なんだと思い出しながら(一度では無いので)、積雪10cmの中を戻ります。13時40分に笠ヶ岳山頂に戻り、「ここで戻る決断をしていたら2時間20分が無駄にならなかった」という心の声を「朝日岳を目の前に見えるところまで行けて良かった」という心の声で打ち消しながら進みます。
【この2:20を差し引くと間違いなく明るいうちに下山できていました】
笠ヶ岳から白毛門まで45分と書かれていましたが、+25分かかりました。慎重に早く歩いている気持ちですが身体が反応できていないようです。
谷川岳の頭に落ちて行く陽を横目で見ながら下って行きます。
日没予定の16時33分を過ぎても結構明るく感じましたが、同45分には暗くなる前にヘッドランプを灯しました。「秋の日はつるべ落とし」の如く日が暮れ真っ暗闇で無音です。時々、遠くに谷川岳ベースプラザ?の灯りが見えます。森の中を木の根や段差に注意して、九十九折れと言えば下り易そうですが、暗闇の中では急な方向転換を見逃さないように要注意です。倒木などが色々なものに見えて「ハッ」として「ドキッ」としながら高度を下げて行きます。途中から湯檜曽川の?流れ下る力強い水音が聞こえてきます。川の方へ誘われて下って行かないように神経を集中します。スタート時に駐車場間近で見かけた指導標を確認し安堵し無事駐車場に戻るとヘッドランプに照らされる車は1台だけ。。。でも無事に下山しました。
家族に下山報告のLINEを送って、ヤマレコの記録を停止します。
そして、心の中で「最後まで冷静に良く降りてきたな」と自分をねぎらいます。
反省・・・そして成長の糧になる山行でした。
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