好展望地ハンゼノ頭と黒川鶏冠山―東京都水道水源林はカラマツの香り
- GPS
- 05:40
- 距離
- 14.1km
- 登り
- 729m
- 下り
- 719m
コースタイム
- 山行
- 4:25
- 休憩
- 1:15
- 合計
- 5:40
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
高尾山IC 07:50頃 勝沼IC 08:30頃 柳沢峠市営駐車場(無料)09:00頃 復路: 勝沼IC 大月IC 上野原ICから先渋滞のため大月ICから下道 |
写真
感想
友人が車を出してくれるというので、前から気になっていた黒川鶏冠山に行くことにした。
多摩川源流の笠取山に登った時↓は路線バスを使用したが、このあたりは路線バスだとアクセスが悪いというイメージがある。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2586202.html
(※11月20日までの土日祝なら、塩山駅08:30→柳沢峠09:20、柳沢峠15:40→塩山駅16:30という登山に適したバスがあったようだ。)
今を遡ること21年前の学生の時に東沢渓谷に登ったことがある↓が、その時に見た迫力ある岩稜の鶏冠山。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-175764.html
そのすぐ近くにある黒川金山近くの黒川鶏冠山は、岩稜地帯を通らずに山頂に立つことができるらしい。
黒川鶏冠山からも富士山を望むことができるが、柳沢峠を挟んだ向かい側にあるハンゼノ頭の方が富士山から南アルプスの展望がいいらしいのでそちらも合わせて登ってみることにした。
黒川金山といえば、幼少期に親に連れられて「砂金があるかもしれないよ」と言われて遊んだ沢はこのあたりだっただろうか。
そして、奥秩父で卒論を書いた学生の時、中央道、国道20号が大渋滞の時には柳沢峠越えの国道411号で東京方面に帰ったことが何度もある。
その時運転してくれたゼミOBから教えてもらったのが「花魁淵」。
「武田氏滅亡の折に黒川金山の秘密が漏れることを危惧し、鉱山労働者相手の遊女と金山に従事した配下の武士を皆殺しにするため、柳沢川の上に蔓で吊った宴台の上で酒宴を開き、蔓を切って宴台もろとも淵に沈めて殺害した。」という何ともおぞましい話である。
千葉方面から来てくれる友人とは高尾山口駅前で待ち合わせ。
高尾山ICと近いので車の友人との待ち合わせはここにすることが多いが、この時期は高尾山の行楽客がすごい。
7:30に待ち合わせしたが、高尾山口駅前ロータリーには次々と車が入ってくる。
高尾山ICから高尾山口駅までが渋滞気味だったとのことで友人は10分ほど遅れて登場。
待ち合わせ時間がちょっと遅すぎたかもしれない。
ただ中央道はまだ渋滞もなく9時には柳沢峠に到着することができた。
柳沢峠の市営駐車場は無料の割には広めだった。
早い時間の方が展望がいいはずなので、まずは展望のいいハンゼノ頭へ。
東京都の水道水源林なので笠取山周辺と同じように手入れが行き届いた林の中を進む。
柳沢ノ頭は展望のないピークだった。
その柳沢ノ頭とハンゼノ頭の間の鞍部に今は見ることがなくなった「くずかご」が設置されていた。
昔は公園などにあった形のものだが、この山の中になぜ設置されているのだろうか。
中のゴミは古そうなものが多く昔設置されたものが取り残されているのだろうか。
なんとも不思議な「くずかご」だ。
ハンゼノ頭は思った以上の好展望地だった。
富士山方面、御坂山地、天子山塊から南アルプス、そして奥秩父山塊まで一望できる。
富士山も南アルプスもいつのまにかしっかりと白くなっている。
今年は荒川三山と赤石岳に登ろうと千枚小屋と赤石小屋を予約したのだが天気に恵まれず登ることができなかった。
今日は風もなく陽射しが暖かいので本当にいつまでもいられそうな感じだ。
ただ、今日は反対側の黒川鶏冠山まで足を延ばすので30分ほどで引き上げることにした。
天気はいいが太平洋側は雲が湧いてきていて、丹沢や箱根あたりでは富士山が見えなくなっているのかもしれない。
一度柳沢峠に戻り、こんどは黒川鶏冠山を目指す。
こちらも東京都の水道水源林なので登山道や道標がよく整備されている。
同じ東京都管理だしブナ林だし、ということでなんとなく三頭山の都民の森にに似た雰囲気だ。
あまり高度を上げることがなくほぼ水平移動をしているせいか思ったより山頂まで遠く感じる。
「鶏冠山」の名前のとおり鶏のとさかのようにピークは何箇所かあるかあるようで、山頂標識も何箇所かにあった。
そして三角点のあるピークは展望のない寂しいところだ。
展望台と名前の付いている場所は、岩場のピークとなっていて大菩薩嶺の向こうの富士山と、奥秩父山塊を目の前に眺めることができる。
金峰山を除いて際立ったピークがあるわけではないが、この奥秩父山塊は圧倒的な亜高山帯針葉樹の中、所々に花崗岩の岩稜帯があったりシャクナゲが生い茂ったりと魅力的な山塊だと思う。
来年は飛龍山あたりを歩いてみようか。
展望台から下り、北方の岩場を登る。
すぐ目の前にあるピークに神社があるのかと思いそこに登ると何もなく、そこから一度下り、岩場を回り込んでいくと鶏冠神社があった。
ここが思いの外展望が良かった。
奥多摩方面へと展望が開け、御前山と三頭山の向こうに東京都心や横浜のビル群が見えていた。
空気が澄んでいれば東京湾や相模湾まで見えそうだ。
なるほど、だからここに神社が祀られているわけか。
目の前には大菩薩嶺がきれいに尖っていて、次来るときは大菩薩嶺まで縦走するのもいいかもしれない。
師走の足音が聞こえると、ますます日は短くなり、まだ13時台だというのに陽がかなり傾いてくる。
無心で西陽が射す方へ歩みを進めている中、先程から鼻腔いっぱいに広がっているのは、降り積もったカラマツの落葉の香りだとふと気が付いた。
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