【徳右衛門岳】徳右衛門岳横断
- GPS
- 26:19
- 距離
- 72.8km
- 登り
- 2,582m
- 下り
- 2,586m
コースタイム
- 山行
- 13:36
- 休憩
- 0:06
- 合計
- 13:42
- 山行
- 11:58
- 休憩
- 0:33
- 合計
- 12:31
天候 | ◎1日目→晴れ ◎2日目→晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
◎自転車で二軒小屋へ |
コース状況/ 危険箇所等 |
◎ 沼平〜二軒小屋 27kmのサイクリング。 椹島からの下り、二軒小屋周辺は特にアイスバーンになっており制御不能で何度か落車しました。行かれる方はご注意ください ◎大井川西俣 二軒小屋から10センチほどの積雪。 進むにつれて積雪量も増えていく感じでした。 ◎柳沢右岸尾根 古地図では道が記されている尾根。 尾根末端からの取り付きは急勾配ですが木が生えているので問題ありません。 広葉樹林で樹間も広く歩きやすいルートですが今回は2000m辺りからスノーシューで膝下ラッセルになったので大変でした。 悪沢岳の尾根からの継続など夢が広がる尾根でした。 ◎徳右衛門岳東尾根 もう2度と歩きません。 とにかくシラビソ藪が濃く、展望もない尾根でした。 悪場は1700mから急勾配のトラバースしながらの下り。 取り付きから150mは地形図では分からない勾配と悪さで最後は沢地形を下りました。 ◎大井川東俣 道が荒廃して久しい林道歩きになります。 積雪期は初めて歩きましたが、林道崩壊地は厳しいトラバースになっている箇所があり痺れました。 河原に降りられる所は河原を歩いた方が安全でしょう。 |
写真
感想
昨年夏に1度計画したものの山行途中で目を負傷して断念したルートでした。
今回はクリスマス寒波で南アルプスにしては季節外れの積雪となりましたが、年末山行として資料のない尾根を更に冒険要素強めの計画をチャレンジンしてきました。
ルートは沼平から自転車で二軒小屋→大井川西俣→柳沢右岸尾根→徳右衛門岳→徳右衛門東尾根→大井川東俣→二軒小屋→沼平。
計画段階で気になっていたのは積雪量と徳右衛門岳東尾根。
最悪なのは自転車区間でのラッセル&敗退。
1日前に電話して聞いた沼平までは問題無いの事。何とか二軒小屋近くまでは行けると判断。
徳右衛門岳東尾根は東俣を歩いた時に下半部の急勾配が痩せ尾根で登れるかの?と思った記憶があるのでロープを出す事も想定しました。
◎1日目
3時過ぎに沼平をスタート。
風も穏やかで中ノ宿吊橋辺りまで雪も殆ど無かったので余裕かと思っていましたが次第に雪が出始め椹島からの下りはアイスバーンでbombjack君が落車!気をつけていても制御不能。。。恐ろしい。
二軒小屋で明るくなり西俣へ。
次第に積雪量も増え一面の雪景色になりリニア斜坑予定地を過ぎると取り付き予定地の岩小屋が見えてきました。
取り付きはいつも通り急勾配。
ここは13クライマーbombjack君に先行してもらい助かりました。今回の山行を通じて悪場で技術的に優れたbombjack君がいてくれる安心感はとても大きかったです。
2000mあたりからツボ足では太ももになったのでスノーシューを装着。
膝下になり、かなり助かりましたが急勾配のラッセルはやはり疲れますね。
蝙蝠尾根稜線に出ると徳右衛門岳までひと踏ん張り。
時間があれば翌朝蝙蝠岳まで、、と思っていたのでトレースを付けに2581先まで行きましたが、ラッセルに要する時間と今日の疲労具合、翌日の行程を考え今回はパス。
テントでbombjack君が作る美味しい鍋と私が持ってきたハンバーグ・鹿肉ステーキを食べまったり。
自分は展望を求めて目的外のピークに拘るタイプでは無いので良いけど(見られればそれに越した事は無いけど)蝙蝠岳未踏のbombjack君に蝙蝠岳登頂してもらいたかったのが心残りでした。
次は沢を詰めて必ず蝙蝠岳へ!
◎2日目
翌朝も穏やかな登山日和。
今日は徳右衛門岳東尾根を下って大井川東俣へ。
どんな尾根なのか?理想は昨日のように快適な尾根ですが地形図を見る限りそれは有り得ないと思っていましたが降り始めてそれは確信に変わりました。
140m下げるのに1時間30分。東尾根は雪が深くラッセルがあったにしてもシラビソ藪が濃く全然進みません。
更に標高を下げ地形図の「荒地」は雑草が生えている場所とさせていて山ではあまりお目に掛からない地図記号でこの場所から展望を期待していましたが、いつまで経ってもシラビソ、シラビソ、シラビソ、、、次第に林業の痕跡が増え始め謎が解けました。
どの山域でも伐採跡はシラビソ藪。
過去に大規模な伐採が行われた時に荒地となり今はシラビソの幼木が生い茂る激藪地帯となった訳です。
2200m付近の尾根に侵食した崩壊地さえもシラビソに埋め尽くされ、これでこの尾根の開けた展望地は諦めました。
これでモチベーションは藪と下半部の悪場通過になりました。
1800mから急勾配トラバースは予想通り悪くbombjack君の上手さに助けられました。
更には頼んでも無いのに地形図では分からないナイフリッジなど通過して最後は右手の沢地形を下って東俣へ着地。
東俣は林道が崩壊著しく無雪期はそれほどプレッシャーを感じない場所も積雪期はシビれるトラバースになっていました。
雪も深く河原を歩いたり林道を歩いたり。無雪期は池ノ沢から5時間30分で沼平まで帰れた道もこの積雪量では東尾根取り付きから沼平まで7時間30分掛かり兎に角長く感じたと同時に「もし蝙蝠岳へ行っていたら、、、」と考えるとゾッとしました。2人で良い判断をしたと思います。
これで2022年の登山は終了。
今年は例年以上に藪尾根を勢力的に歩き充実した尾根ハントが出来ました。
技術的にも体力的にもショボイ私1人ではリスク管理出来ない事が多く、一緒に歩いてくれた友人達がいたからできた事です。
私の変な藪尾根に付き合ってくれた友人達に心から感謝です。
また来年もよろしくお願いします!
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
ありがとうございました。
重荷にラッセルまで任せっきりで、自分に足りないものがあり過ぎることに気付かされました(元から知ってましたけど…)
来年も沢に尾根にと冒険よろしくお願いします🤲
MTBコカしまくってすみません😅
あれだけのラッセルを続けるとやっぱり疲れますよねー。結局自分も今日の午後まで運動できませんでした(笑)
今年も都合の合う時に是非是非一緒に冒険付き合ってください。
チャリはストーリーズを見た長男が次男にチクったので落車バレました笑笑
年末に蝙蝠岳に登った際、2500m付近だけトレースがあって
この人達はどこからどこに向かったんだろうとちょっと恐怖を感じてましたが
記録を拝見して謎が解けて安心しました😆
kaikaireiさんなら納得のルートです
トレースありがとうございました!
下山時、蝙蝠岳登山口にトレースがあったので「徳右衛門岳辺りで不審なトレースに困惑するかも…」なんて思っていました。すいません。
私達は疲労と下山ルートとの兼ね合いで蝙蝠岳へは行けませんでしたが、yu-inさんな踏んでいただけて良かったです。
大変なラッセルだったと思います。お疲れ様でした。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する