【両白】坂内バイクランドから行く冬季三周ヶ岳・高丸(黒壁)
- GPS
- 13:02
- 距離
- 23.7km
- 登り
- 1,848m
- 下り
- 1,832m
コースタイム
天候 | 天気@ 雪時々止む 気温@ 坂内バイクランド1℃(AM7:00頃)、高丸−4℃(正午頃)、三周ヶ岳-5℃(PM2:00頃) 風@ 西の風稜線上ではやや強く(8〜11m/s) 積雪@ 駐車地(坂内バイクランドの約1km手前の除雪終了点)で40cm位、尾根取り付き点〜その斜面で80cm位、稜線上は三周ヶ岳まで終始1.5〜2m位 |
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過去天気図(気象庁) | 2023年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
@概況@ 高丸(黒壁)・三周ヶ岳方面と烏帽子山方面を繋ぐ尾根の中間付近に接続する、南北に伸びた尾根(※便宜上この一連の尾根をY字尾根と呼びます)の末端である神岳ダムからアプローチするバリエーションルートです。取り付き点から尾根に乗るまでは雪の急斜面で、滑落道迷いに注意が必要だが、以降ルートは明瞭で、傾斜も全体的に穏やかで(中小のアップダウンは多い)、危険は少ない。ただし、尾根上を行くルートなので発達した雪庇が随所にあり、視界不良の際は雪庇と空中の境目が見えない為、踏み抜きによる転落には注意が必要。 アプローチを含めて全行程にわたり深い積雪。雪質は全般にフワフワで締まりきっておらず、つぼ足では歩行困難。ワカンかスノーシュー必須で、自身は浮力に勝るスノーシューを選択。それでも常時足首からスネまで沈み、湿り気のある重たい雪だったので時間がかかり非常に疲れる。 以下、セクションごとの状況 @町道川上池之又線@ 除雪終了地点からほぼ切れ目なく40〜60cmの雪に覆われていて、つぼ足では歩行困難。スノーシューかワカンが必要。朝は良かったが、帰りは雪が緩んでズボズボ沈み、疲れた足には苦行であった。 @Y字尾根(アプローチ)@ 神岳ダムから南北に長く伸びる尾根は、高丸(黒壁)・三周ヶ岳方面と烏帽子山を繋ぐ東西尾根に接続している。(※便宜上この一連の尾根をY字尾根と呼びます)Y字尾根には、神岳ダムから夜叉ヶ池登山口とは反対側に分岐する林道を少し進んだポイントから取り付いた。周囲の状況からアプローチポイントはほぼこの1点オンリーだと思われる。道中ピンクテープも設置。取り付き直後は超急斜面でスノーシューを履いた足では攀じ登るのが大変だったが、以降は普通の急斜面となり問題なく尾根に乗り上げることができた。樹林帯の中だが、積雪は多く80cm位はあった。 @Y字尾根(高丸ー烏帽子山尾根とのJCTピークまで)@ とても明瞭な尾根筋で、やぶも完全に雪の下となっており快適なスノーシューハイクを楽しむことができた。JCTピークに近づくと風が強くなり吹雪の様相を呈してきた。発達した雪庇もあり、視界不良で雪庇と空中の境目が見えにくく慎重に歩いた。JCTピークは開けた場所なので、天気が良ければ素晴らしい眺望が楽しめそうだった。積雪は概ね1.5mといったところ。 @Y字尾根(JCTピークから高丸ーP1252まで)@ 吹雪の中、極上の雪稜を行く。随所に雪庇が発達しており、空中との境目が分かりにくく慎重に歩いた。高丸への斜面はかなり急で、スノーシューではズルズル崩れて進みにくいが、アイゼン等では糠に釘状態だと思われるため使用せず、膝やケツで足場を作りながら攀じ登った。三周ヶ岳方面と夜叉ヶ池方面へのJCTピークに登る途中のP1252へは更にえげつない急斜面で、同じように足場を作りながらスノーシューのままで攀じ登った。 @三周ヶ岳@ 三周ヶ岳ー夜叉ヶ池のJCTピークから三周ヶ岳へは一般登山道だが、巨大な雪庇の上を歩く行程。風も強く視界も悪いので雪庇を踏み抜かないように慎重に歩いた。積雪は概ね2mといったところ。 |
写真
感想
今回は、自宅から比較的近くにある越美山地の秘境ツアーということで三周ヶ岳と、この周辺では最高峰の高丸(黒壁)を訪問。このエリアは無雪期だとやぶに阻まれて中々難しいエリアだが、冬季ならば沢登り・やぶこきなしでアプローチできる。とはいえ、この辺りは日本有数の豪雪地帯であるので、装備・体力は万全を期して臨んだ。今回は天気はイマイチだったものの(でもこんな感じの天気のほうが冬山らしくて、これはこれで良い)、冬の奥山をじっくり楽しむことができた。疲れるけど全行程スノーシューというのもこの時期らしくて乙なもの。それにしても標高1200〜1300mだというのに、このような高山帯チックな雰囲気とは何事か!けしからん!(笑) そのくらい素晴らしい世界が広がっており、なおかつ奥深さは一級品。この界隈は冬の間にまた訪れたい。今回は自宅から近いということもあってのんびり出発しすぎた。朝はすき家の牛丼で悠長に食事までして、その結果帰りは暗くなってしまった。暗闇下山は慣れているとはいえ、冬山はナメてかかると手痛いしっぺ返しを食らう。次回は明るいうちに下山するようにしたい。
以下、備忘録。
@着用衣服・装備(スタート時)@
ミレーの変態アミアミパンツ、メリノウールのベースレイヤー、メリノウールのタイツ、ハードフリースジャケット、靴下(中厚手)、ハードシェルパンツゲイター内蔵、リストウォーマー、中厚手のグローブ、オーバーグローブ(ショート丈、ゴアテックス)、前後コバ付き冬季ブーツ、スノーシュー、ウィペット2本
@持参装備・衣服(状況により使用する物など)@
12本爪ワンタッチアイゼン、チェーンスパイク、ハードシェルジャケット(使用)、薄手のフリース、ビーニー(使用)、薄手のバラクラバ(使用)、予備化繊ベースレイヤー、予備下着、厳冬期用グローブ、予備中厚手グローブ、サングラス(使用)、エマージェンシーシート、ヘッドランプ2個(1個使用)、予備のGPS機、気象観測計(使用)、スマートフォン(使用)、モバイルバッテリー(使用)、予備単3、単4乾電池(リチウム乾電池)、キズパワーパッド、ロキソニン、テーピングテープ、ダクトテープ、ICOS、その他(財布、鍵)
@飲・食料@
ポカリ3.6リットル(うち2.5リットル消費)、ソーセージパン(消費)、ミニアンパン5個入(全消費)、タマゴロールパン(消費せず)、マヌカハニーアーモンド(消費)、アーモンド小魚24g入り(消費せず)、カルパス20cm長(消費せず)、ICOS(消費せず)
ザック総重量(スタート時):12.23kg
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